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第二章
いつから?
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「俊哉、やりきったような顔……してるね」
「まぁーな」
いつもと違う顔………駿哉らしくない。
私は何も言ってあげられないかもしれないけど……俊哉を少しでも元気にさせる方法なら分かる!
だって、いつも誰よりも駿哉の側に居たから。
誰よりも俊哉の事とか……全部分かってる。
「……俊哉、ジェットコースター制覇しよ!」
「え?」
昔から、俊哉はジェットコースターが大好きで、
嫌なことや不安なことがあったら、必ず乗って、
いつもそんな気分をふき飛ばしていた……よ、ね?
「今の気持ちを忘れろなんて言わないけど……俊哉が笑ってないと……になる」
「え?なんて言って……」
「乗りに行くよ!」
…………俊哉が笑ってないと、不安になるから。
なんでこんな言葉を言えないんだろ。
私は昔から素直になれない。
「俊哉、元気になった?」
半分ぐらいジェットコースターを制覇したぐらいに、喉が乾いたから、少しの時間休憩を挟んだ。
「……昔っから、柚希は喉乾いたら炭酸飲むよな」
私がさっき買ったばかりの炭酸を飲み干した後、俊哉は急に話の話題を変えだすし、昔の話をなんで?
「う、うん?そーだけど……」
俊哉も喉乾いたらいつも果実ジュース飲んでるじゃん!とか、言いたかったけど、ここは一旦辞めておいた。
何となく、俊哉の話の続きが気になったから……
「それに!……柚希はいつも、俺が元気ない時とか……自分なりに励ましてくれようとしてたよな」
ートクン
なにそれ………ちゃんと、私がしたこと覚えてくれて……
「だから……その……いや、だから……」
俊哉は1人で勝手に戸惑っている様子で、私の目を見てるようでどこか見ていない。
何か決意したようにすっと私の目の方に視線を移した。
そして、
「ありがとな!」
とびっきりの笑顔で私にお礼を言った。
ートクン
ートクン
こんな時に、笑顔とか……そんなの、ずるい!
鼓動が止まらない。
顔が熱い。俊哉を見れない……
「柚希のおかけで立ち直れた気がする」
『柚希のおかけで』
ートクン
「柚希が居てくれて良かった!」
『瑞希が居てくれて』
ートクン
『良かった』
ートクン
なにこれ……今までに感じたことのない感情が、鼓動を加速させるばかりで、止まらない!
「……ば、ばか!」
本当はこんなことを言うつもりなかった……
けど、今はそんな事を考える事すら出来なかった。
ートクン
ートクン
「柚希はほんと、素直じゃないよな」
『素直じゃないよな』
確かに、俊哉に素直になったこと、ない気が……
「………俊哉が笑ってないと、こっちも調子狂う……」
ートクン
今日ぐらい素直になってあげてもいいよね?
「それに、不安になるから。俊哉が元気じゃなかったら………だから!早く、元気になってよ!」
ートクン
ートクン
「……お、おう」
この鼓動の高鳴りは今までにはないものだった。
鼓動は中々止まらなくて。
顔が以上に熱くて。
俊哉の顔を直視することが出来なくて。
……今までに感じたことのない、「気持ち」だった。
───────────────────────
「柚希!」
俊哉といつも通りに目が合っても、いつの間にか反射的に逸してしまっていて、
「ごめんね!先、行かなきゃ!」
俊哉をわざと避けるような言い方をしてしまっていた。なんで、こんな事……しちゃんだろう。
あれ以来から何故かこーなってしまっていて、
「いつも通り」が普通に出来なくなってしまっていた。それに悩んで、朝ご飯もろくに食べていない。
帰りはいつも一緒に帰ってたけど、わざと用事があるって言って、先に帰ったりして……
なるべく俊哉のクラスは通らないように、移動教室は遠回りで行ったり……
最近の私はそんなことばっかりしている。
俊哉、怒ってるよね………何がしたいんだろ?私は。
「柚希、いーの?村田、話しかけてくれてるのに無視して……って、柚希!?」
あれ?なんだか美香の顔が歪んでる気が………
それに足元がふらついて、力が中々入らない。
ーグイッ
………誰だろ?なんだか、安心してくる……匂い。
いつも一緒にいる存在が目の前にいる気が……って、
俊哉……?
この人影は、俊哉しかいないよ……ね?
最近はコントロール出来ない。
俊哉の前だと。
だけど、今は……素直に出来て、コントロールが……
私は俊哉の肩に腕を回していると、まぶたが急降下して、そのまま私は眠ってしまった。
「……希!柚希!」
「ん…………?」
声はするけど、誰が私を呼んでいるのか分からない。
「どこか、分かる!?」
はっ!と、私の方を見つめている美香の顔が見えた。
「美香?私、なんでここに……」
「貧血で倒れたんだよ!村田が近くに居てくれたから良かったものの……もし、あの時村田に腕を引っ張られなかったら、階段から落ちてたよ!?」
私を心配しているせいか、涙が少しこぼれ落ちていた。美香には泣いてほしくないよ……と、
涙をそっと拭き、私はベットから上半身だけゆっくりと起き上がった。
「………美香、ごめんね。心配かけて……」
「ホントだよ!ずっと前から、心配してたんだから!村田と何あったのか分からないけど……最近の柚希は変!」
それぐらい心配かけちゃってたんだ。
申し訳ないや。
「………美香はなんで杉戸尾が好きなの?なんで好きって、分かったの?」
………もしかしたら、この気持ちが「恋」かもしれない。
「な、なんでって……そりゃあ、誰よりも一緒に居たいって思ったら、そーなるよ!」
顔を真っ赤にしながらも私の問に対して、真剣に答えてくれようとしてくれた。
『誰よりも一緒に居たい』
「それに、好きな人が笑ったりすると、異様に鼓動が高鳴ったり……コントロールが効かなくなるんだよね」
『異様に鼓動が高鳴ったり』
『コントロールが効かなくなる』
今の、美香が言ってたことが本当だとしたら…
「って、柚希!顔、赤いよ!?」
私が俊哉に対するこの「気持ち」は、
ーガラッ
「柚希、大丈夫か?急に倒れたけど……」
「恋」に近いものだった。
私は、俊哉を「幼なじみ」とかじゃなくて、
「男」として、いつの間にか見ていたんだ。
「う、うん。一応、私もう帰るね!」
置いてあった自分のカバンに中身があることを確認し、それをいつものように軽く背負い、ドアに手をかけた。
「村田くんに送ってもらったら?」
そう、美香に言われたけど、そんな事してたら、
「いい!すぐそこだから!」
俊哉と話さなきゃいけなくなっちゃうじゃん!
今は俊哉と話なんか……簡単に、出来っこないよ。
いつの間にか……いつ?
俊哉を幼なじみ以外として見てたんだろ?
昨日?
中学2年生の時?
中学1年生の時?
小学校の時?
保育園の時?
初めて俊哉と出会った時?
それぞれに俊哉とのたくさんの思い出があったけど、いつ、好きになったとかよく分かんない……
でもこれは確か。
私、俊哉の事好きなんだ。
───────────────────────
「柚希!」
ったく……最近の柚木はよく分からない。
俺と合ったら、わざと避けようとしている。
今回だって、体調悪いくせに一人で帰れるわけがない。
……途中でぶっ倒れるに決まってる。
いつも何かと無理して、倒れたことが何回もあるのはあいつ自身分かってるはず。
なのに、俺に家まで送れとか一言も言わなかった。
いつもは何かあったら言ってくるのに。
お父さんに迷惑かけたくないって………
あいつは母親が居ない。
柚希が子供の時に亡くなった。
柚希を育てるために、父親は夜遅くまで仕事している。今、頼れるのは俺しか居ないはずなのに。
………そーいえば、俺何かしたっけ?
理由がない限り、柚希がこんなに避けるわけがない。
考えてもその答えは中々見つかりそうにない。
直接柚希に聞いた方が早い。
「柚希!」
そう呼びかけても、足がフラフラしているのに柚希は止まろうとしない。
どんどん前へと走ろうとしている。
「それぐらい俺を避けるのはなんでだよ!」
その言葉でやっと、柚希はぴたっと止まった。
「……だ、だって、分かんないんだもん!」
「何が分かんないんだよ」
「私自身、何がしたいのか……それに!俊哉との距離感だって、分からない」
いつもは素直じゃないのに、今日は俺に何かを訴えるような言い方をしている。
手足は小刻みに震えているし、
「俊哉は一ノ瀬さんを好きだって言ってたのに……」
拳に変に力を入れてるし、
「私が側に居ていいのかな?って思…」
1人で抱え込んでいる姿が放っておけなかった。
ーギュッ
「俊哉!?え……ちょ、なんで……」
柚希は突然のことでかバタバタしていて、俺の腕を力づくでも無理やり解こうとしていた。
それを必死に抵抗しながら俺は更に柚希を抱きしめる。
「ごめん。ごめんな」
俺のせいで、そんな事を考えるまでなってたのか。
「俺が柚希を頼ったからなんだよな?」
「違う!………私、そんな事本当は考えてない!一ノ瀬さんに嫉妬してしまってる……」
なんで、一ノ瀬さんに嫉妬なんかをして……
柚希はさっきまで解こうと必死だった手を、俺の背中にまわし、ギュッと俺を抱きしめた。
「今まで俊哉の近くに居たのに、急に一ノ瀬さんが現れて………それが悔しかったの!」
いつもは素直じゃないのに、今日はやけに素直で、何故か不意にドキドキしてしまっていた。
柚希が柚希じゃないみたいで……
「だって、俊哉の事が……」
「まぁーな」
いつもと違う顔………駿哉らしくない。
私は何も言ってあげられないかもしれないけど……俊哉を少しでも元気にさせる方法なら分かる!
だって、いつも誰よりも駿哉の側に居たから。
誰よりも俊哉の事とか……全部分かってる。
「……俊哉、ジェットコースター制覇しよ!」
「え?」
昔から、俊哉はジェットコースターが大好きで、
嫌なことや不安なことがあったら、必ず乗って、
いつもそんな気分をふき飛ばしていた……よ、ね?
「今の気持ちを忘れろなんて言わないけど……俊哉が笑ってないと……になる」
「え?なんて言って……」
「乗りに行くよ!」
…………俊哉が笑ってないと、不安になるから。
なんでこんな言葉を言えないんだろ。
私は昔から素直になれない。
「俊哉、元気になった?」
半分ぐらいジェットコースターを制覇したぐらいに、喉が乾いたから、少しの時間休憩を挟んだ。
「……昔っから、柚希は喉乾いたら炭酸飲むよな」
私がさっき買ったばかりの炭酸を飲み干した後、俊哉は急に話の話題を変えだすし、昔の話をなんで?
「う、うん?そーだけど……」
俊哉も喉乾いたらいつも果実ジュース飲んでるじゃん!とか、言いたかったけど、ここは一旦辞めておいた。
何となく、俊哉の話の続きが気になったから……
「それに!……柚希はいつも、俺が元気ない時とか……自分なりに励ましてくれようとしてたよな」
ートクン
なにそれ………ちゃんと、私がしたこと覚えてくれて……
「だから……その……いや、だから……」
俊哉は1人で勝手に戸惑っている様子で、私の目を見てるようでどこか見ていない。
何か決意したようにすっと私の目の方に視線を移した。
そして、
「ありがとな!」
とびっきりの笑顔で私にお礼を言った。
ートクン
ートクン
こんな時に、笑顔とか……そんなの、ずるい!
鼓動が止まらない。
顔が熱い。俊哉を見れない……
「柚希のおかけで立ち直れた気がする」
『柚希のおかけで』
ートクン
「柚希が居てくれて良かった!」
『瑞希が居てくれて』
ートクン
『良かった』
ートクン
なにこれ……今までに感じたことのない感情が、鼓動を加速させるばかりで、止まらない!
「……ば、ばか!」
本当はこんなことを言うつもりなかった……
けど、今はそんな事を考える事すら出来なかった。
ートクン
ートクン
「柚希はほんと、素直じゃないよな」
『素直じゃないよな』
確かに、俊哉に素直になったこと、ない気が……
「………俊哉が笑ってないと、こっちも調子狂う……」
ートクン
今日ぐらい素直になってあげてもいいよね?
「それに、不安になるから。俊哉が元気じゃなかったら………だから!早く、元気になってよ!」
ートクン
ートクン
「……お、おう」
この鼓動の高鳴りは今までにはないものだった。
鼓動は中々止まらなくて。
顔が以上に熱くて。
俊哉の顔を直視することが出来なくて。
……今までに感じたことのない、「気持ち」だった。
───────────────────────
「柚希!」
俊哉といつも通りに目が合っても、いつの間にか反射的に逸してしまっていて、
「ごめんね!先、行かなきゃ!」
俊哉をわざと避けるような言い方をしてしまっていた。なんで、こんな事……しちゃんだろう。
あれ以来から何故かこーなってしまっていて、
「いつも通り」が普通に出来なくなってしまっていた。それに悩んで、朝ご飯もろくに食べていない。
帰りはいつも一緒に帰ってたけど、わざと用事があるって言って、先に帰ったりして……
なるべく俊哉のクラスは通らないように、移動教室は遠回りで行ったり……
最近の私はそんなことばっかりしている。
俊哉、怒ってるよね………何がしたいんだろ?私は。
「柚希、いーの?村田、話しかけてくれてるのに無視して……って、柚希!?」
あれ?なんだか美香の顔が歪んでる気が………
それに足元がふらついて、力が中々入らない。
ーグイッ
………誰だろ?なんだか、安心してくる……匂い。
いつも一緒にいる存在が目の前にいる気が……って、
俊哉……?
この人影は、俊哉しかいないよ……ね?
最近はコントロール出来ない。
俊哉の前だと。
だけど、今は……素直に出来て、コントロールが……
私は俊哉の肩に腕を回していると、まぶたが急降下して、そのまま私は眠ってしまった。
「……希!柚希!」
「ん…………?」
声はするけど、誰が私を呼んでいるのか分からない。
「どこか、分かる!?」
はっ!と、私の方を見つめている美香の顔が見えた。
「美香?私、なんでここに……」
「貧血で倒れたんだよ!村田が近くに居てくれたから良かったものの……もし、あの時村田に腕を引っ張られなかったら、階段から落ちてたよ!?」
私を心配しているせいか、涙が少しこぼれ落ちていた。美香には泣いてほしくないよ……と、
涙をそっと拭き、私はベットから上半身だけゆっくりと起き上がった。
「………美香、ごめんね。心配かけて……」
「ホントだよ!ずっと前から、心配してたんだから!村田と何あったのか分からないけど……最近の柚希は変!」
それぐらい心配かけちゃってたんだ。
申し訳ないや。
「………美香はなんで杉戸尾が好きなの?なんで好きって、分かったの?」
………もしかしたら、この気持ちが「恋」かもしれない。
「な、なんでって……そりゃあ、誰よりも一緒に居たいって思ったら、そーなるよ!」
顔を真っ赤にしながらも私の問に対して、真剣に答えてくれようとしてくれた。
『誰よりも一緒に居たい』
「それに、好きな人が笑ったりすると、異様に鼓動が高鳴ったり……コントロールが効かなくなるんだよね」
『異様に鼓動が高鳴ったり』
『コントロールが効かなくなる』
今の、美香が言ってたことが本当だとしたら…
「って、柚希!顔、赤いよ!?」
私が俊哉に対するこの「気持ち」は、
ーガラッ
「柚希、大丈夫か?急に倒れたけど……」
「恋」に近いものだった。
私は、俊哉を「幼なじみ」とかじゃなくて、
「男」として、いつの間にか見ていたんだ。
「う、うん。一応、私もう帰るね!」
置いてあった自分のカバンに中身があることを確認し、それをいつものように軽く背負い、ドアに手をかけた。
「村田くんに送ってもらったら?」
そう、美香に言われたけど、そんな事してたら、
「いい!すぐそこだから!」
俊哉と話さなきゃいけなくなっちゃうじゃん!
今は俊哉と話なんか……簡単に、出来っこないよ。
いつの間にか……いつ?
俊哉を幼なじみ以外として見てたんだろ?
昨日?
中学2年生の時?
中学1年生の時?
小学校の時?
保育園の時?
初めて俊哉と出会った時?
それぞれに俊哉とのたくさんの思い出があったけど、いつ、好きになったとかよく分かんない……
でもこれは確か。
私、俊哉の事好きなんだ。
───────────────────────
「柚希!」
ったく……最近の柚木はよく分からない。
俺と合ったら、わざと避けようとしている。
今回だって、体調悪いくせに一人で帰れるわけがない。
……途中でぶっ倒れるに決まってる。
いつも何かと無理して、倒れたことが何回もあるのはあいつ自身分かってるはず。
なのに、俺に家まで送れとか一言も言わなかった。
いつもは何かあったら言ってくるのに。
お父さんに迷惑かけたくないって………
あいつは母親が居ない。
柚希が子供の時に亡くなった。
柚希を育てるために、父親は夜遅くまで仕事している。今、頼れるのは俺しか居ないはずなのに。
………そーいえば、俺何かしたっけ?
理由がない限り、柚希がこんなに避けるわけがない。
考えてもその答えは中々見つかりそうにない。
直接柚希に聞いた方が早い。
「柚希!」
そう呼びかけても、足がフラフラしているのに柚希は止まろうとしない。
どんどん前へと走ろうとしている。
「それぐらい俺を避けるのはなんでだよ!」
その言葉でやっと、柚希はぴたっと止まった。
「……だ、だって、分かんないんだもん!」
「何が分かんないんだよ」
「私自身、何がしたいのか……それに!俊哉との距離感だって、分からない」
いつもは素直じゃないのに、今日は俺に何かを訴えるような言い方をしている。
手足は小刻みに震えているし、
「俊哉は一ノ瀬さんを好きだって言ってたのに……」
拳に変に力を入れてるし、
「私が側に居ていいのかな?って思…」
1人で抱え込んでいる姿が放っておけなかった。
ーギュッ
「俊哉!?え……ちょ、なんで……」
柚希は突然のことでかバタバタしていて、俺の腕を力づくでも無理やり解こうとしていた。
それを必死に抵抗しながら俺は更に柚希を抱きしめる。
「ごめん。ごめんな」
俺のせいで、そんな事を考えるまでなってたのか。
「俺が柚希を頼ったからなんだよな?」
「違う!………私、そんな事本当は考えてない!一ノ瀬さんに嫉妬してしまってる……」
なんで、一ノ瀬さんに嫉妬なんかをして……
柚希はさっきまで解こうと必死だった手を、俺の背中にまわし、ギュッと俺を抱きしめた。
「今まで俊哉の近くに居たのに、急に一ノ瀬さんが現れて………それが悔しかったの!」
いつもは素直じゃないのに、今日はやけに素直で、何故か不意にドキドキしてしまっていた。
柚希が柚希じゃないみたいで……
「だって、俊哉の事が……」
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