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第二章「セントエクリーガ城下町」
第四十七話「認識票」
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「待たせたな!」
「これ、ちゃんと持って帰れよ!!」
「中にレゼンタックの社員証も入ってるからな!」
ノアは部屋に戻るや否や、俺の目の前に紙袋をドスっと置く。
中を覗くと、トレバーさんから貰った資料と、もう一つ薄い本が入っていた。
てんやわんやでトレバーさんから貰った教材の事をすっかり忘れていた。
「それと、これもだ!」
「お前、信仰してる神はいるか?」
ノアは俺に向かって金属でできた薄緑の何かを2つ放り投げた。
俺は片手で受け取りそれをよく見ると、[レゼンタック・アレン]と二行で彫られていた。
「いないけど……」
「これは?」
俺はチャラチャラと音を鳴らしながら、それを眺める。
「それは認識票だ!」
「仕事の時はそれを首と足首に一つずつ着けて、それ以外の時は今から教える所に掛けるんだぞ!」
「それじゃあ、全部の荷物持ってついてこい!!」
ノアは電気を消して部屋を後にする。
俺は貰った紙袋を持ってノアの後を追った。
ノアは、先程までノアが座っていた受付の裏に俺を案内した。
すると、そこにはズラッと並んだフックと、それにまばらにかかっている認識票があった。
パッと見、俺と同じ認識票を持つ人は50人ほどのようだ。
いくつかの認識票には名前の裏に、聞きなれた神様の名前が彫ってある。
俺は言われた通り、そこに自分の認識票を掛ける。
「これで説明は終わりだが、午後は買い物をしろ!」
「その靴じゃ仕事は出来ないぞ!!」
「地図は持ってるか?」
ノアは俺の足元を指差して笑っている。
俺は言われた通り、スーツの胸元から地図を取り出しノアに渡した。
ノアは赤いペンで地図に小さな丸を書く。
「ここは俺の弟の店だ!」
「この辺りに武器屋はここしかないから、探せば見つかる!」
「それとこれを持ってけ!!」
ノアは俺の手を取り何かを握らせた。
手を開き確認すると、薄汚れた500ギニーと何かのメモだった。
「え?」
俺は戸惑いながらも反射的にノアにお金を返そうとする。
まだよく分からないが、多分500ギニーはそこそこのお金だ。
「お前の買い物の足しにしろ!」
「せっかく見込みのあるやつが入ってきたのに、金が無いのが理由で死なれたら困るからな!!」
「あと、その紙は弟に渡すんだぞ」
ノアは少し照れくさそうにしながらも、ニコッと笑った。
「……ありがとう、マジで助かるよ」
「<貧者の袋>」
俺は<貧者の袋>の中にある財布代わりの袋に500ギニーとメモを突っ込んだ。
「それじゃあ明日から訓練を始めるが、それでいいか?」
ノアは地図を畳み、俺にむかって突き出す。
「大丈夫……じゃない」
「明後日からでも問題ないか?」
俺は一瞬ためらい、頭の中で予定を整理してから答えた。
「なんだ、なにか予定があるのか?」
「……まあいい、じゃあ明後日の9時にここに来い!」
ノアは不機嫌そうな顔を一瞬見せたが、予定があるのだから仕方がない。
「わかった、ありがとう」
俺はノアに向かって頭を下げながら、自分の足元に目を向けた。
「これ、ちゃんと持って帰れよ!!」
「中にレゼンタックの社員証も入ってるからな!」
ノアは部屋に戻るや否や、俺の目の前に紙袋をドスっと置く。
中を覗くと、トレバーさんから貰った資料と、もう一つ薄い本が入っていた。
てんやわんやでトレバーさんから貰った教材の事をすっかり忘れていた。
「それと、これもだ!」
「お前、信仰してる神はいるか?」
ノアは俺に向かって金属でできた薄緑の何かを2つ放り投げた。
俺は片手で受け取りそれをよく見ると、[レゼンタック・アレン]と二行で彫られていた。
「いないけど……」
「これは?」
俺はチャラチャラと音を鳴らしながら、それを眺める。
「それは認識票だ!」
「仕事の時はそれを首と足首に一つずつ着けて、それ以外の時は今から教える所に掛けるんだぞ!」
「それじゃあ、全部の荷物持ってついてこい!!」
ノアは電気を消して部屋を後にする。
俺は貰った紙袋を持ってノアの後を追った。
ノアは、先程までノアが座っていた受付の裏に俺を案内した。
すると、そこにはズラッと並んだフックと、それにまばらにかかっている認識票があった。
パッと見、俺と同じ認識票を持つ人は50人ほどのようだ。
いくつかの認識票には名前の裏に、聞きなれた神様の名前が彫ってある。
俺は言われた通り、そこに自分の認識票を掛ける。
「これで説明は終わりだが、午後は買い物をしろ!」
「その靴じゃ仕事は出来ないぞ!!」
「地図は持ってるか?」
ノアは俺の足元を指差して笑っている。
俺は言われた通り、スーツの胸元から地図を取り出しノアに渡した。
ノアは赤いペンで地図に小さな丸を書く。
「ここは俺の弟の店だ!」
「この辺りに武器屋はここしかないから、探せば見つかる!」
「それとこれを持ってけ!!」
ノアは俺の手を取り何かを握らせた。
手を開き確認すると、薄汚れた500ギニーと何かのメモだった。
「え?」
俺は戸惑いながらも反射的にノアにお金を返そうとする。
まだよく分からないが、多分500ギニーはそこそこのお金だ。
「お前の買い物の足しにしろ!」
「せっかく見込みのあるやつが入ってきたのに、金が無いのが理由で死なれたら困るからな!!」
「あと、その紙は弟に渡すんだぞ」
ノアは少し照れくさそうにしながらも、ニコッと笑った。
「……ありがとう、マジで助かるよ」
「<貧者の袋>」
俺は<貧者の袋>の中にある財布代わりの袋に500ギニーとメモを突っ込んだ。
「それじゃあ明日から訓練を始めるが、それでいいか?」
ノアは地図を畳み、俺にむかって突き出す。
「大丈夫……じゃない」
「明後日からでも問題ないか?」
俺は一瞬ためらい、頭の中で予定を整理してから答えた。
「なんだ、なにか予定があるのか?」
「……まあいい、じゃあ明後日の9時にここに来い!」
ノアは不機嫌そうな顔を一瞬見せたが、予定があるのだから仕方がない。
「わかった、ありがとう」
俺はノアに向かって頭を下げながら、自分の足元に目を向けた。
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