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5章 炎王子と女騎士団長
15話 女慣れ
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黒…上下黒…とは何だろうか。僕は雪女様が教えてくれたことに首を傾げる。
隣に居るヒメナは少し喋った後に黙り込んだ僕を心配するように覗き込んだ。
「イグニ様どーした?」
「上下黒って何だろと思ってな」
「何それ」
「雪女様が言っていたんだ。上下とも黒だって」
「暗号?」
だとしたら何の暗号か。ヒメナは腕を組む僕の真似をしながら考えてくれる。
「上下なんて言ったら服装みたいな気がするけど…。アハッ、まさか下着?」
「な、何を言っているお前は!?」
「うるさいよイグニ様」
「お前が変なことを言うからだろ!!」
「あの人にとってはそういう意味で言ったんじゃ無いと思うけどさ~。そろそろ耐性つければ?」
「何のだ」
「女性の体とか。それこそ下着くらいで顔真っ赤にするのやめたら?」
「はぁ!?」
顔を真っ赤にしているのには自覚している。これ以上ないほどに顔に熱が集中しているのだ。だって雪女様の……
「やめろぉーー!!」
「今後どうなるかはわからないけどさ。誰にせよいずれは対面するんだよ?私と小さい時に入ったお風呂とはまた違うんだよ?」
そんなのわかっている。子供と大人では全然違うのだ。体の作りも…下着も…。
「でも不思議だ」
「何が?」
「何故かヒメナとなると一気に熱が冷める」
「………へぇ」
「いでででで!」
ヒメナは僕の耳を千切ろうと引っ張ってくる。後から言って、結構失礼な言葉だったと後悔した。僕は何度も謝りながらヒメナの怒りが収まるようにご機嫌をとる。しばらくは耳を離してもらえなかった。
「ったく。本当乙女心がわかってないイグニ様!」
「すまない…」
「将来は絶対にイグニ様みたいな人とは結婚しない!」
「ああ、そうしてくれ」
こいつは僕の幼馴染でもありながら妹のような存在だ。ヒダカと一緒にずっと可愛がってきたのだから。
もしヒメナにそういう相手が出来たらヒダカと共に選別をやってやろう。最悪な相手なら王子の力を使ってねじ伏せるのみ。
「あのさイグニ様」
「ん?」
「あの人と楽しい時間を過ごした後にこんなこと言うのもあれだけどさ。そろそろちゃんと決めた方が良いよ」
「……フレイヤとのことか?」
「うん。兄貴情報なんだけどね。許嫁が決まったてから結構経つから本格的に動き出しても良い方だって」
「そうだな」
「正直さ、イグニ様はどうしたいの?」
「僕は…」
王子としてのイグニであればフレイヤとの婚約を飲み込むのが正解であり王道だ。でも1人の人間としてのイグニはそれを望んでいない。雪女様と一緒にいたいという気持ちで埋め尽くされている。
「今まで不自由なく来れたのは王子としての地位があったからだ。僕には兄弟が居ない。ここで逃げ出したのならきっとヒートヘイズは混乱になってしまう。最悪の状況も視野に入っているんだ」
「じゃあフレイヤ様と?」
「……僕はフレイヤと話したことがない」
「どういうこと?お茶会とかで話してんじゃん」
確かにヒメナの言う通りだ。でも僕は騎士団長と許嫁としてのフレイヤしか知らないのだ。
話したことがないのは1人の人間としてのフレイヤと僕。ヒダカからの情報が本当なのであれば、動き出す前に話し合わなければならない。
「ヒメナ。幼馴染として願いを聞いてくれ。今度フレイヤと2人で話がしたい。誰にも聞かれなくて邪魔されない場所を確保して欲しいんだ」
「ふーん、なるほど。良いよ。兄貴とどうにかやったみる」
「ありがとう」
ヒダカとヒメナならどんな道に進んでも僕の味方ならなってくれると信じている。でもそれだけに甘えてはいけない。
実際、フレイヤと婚約しない道を選んだら僕には敵がわんさか出来るのだ。もしその道を突き進んだ先が雪女様に辿り着かない可能性だってある。むしろ辿り着くのには難しいくらい。
「本当に進まなければならないのだな」
今までは逃げるようにその場で足踏みをしていた。どれも中途半端に止めて後に回したんだ。僕は一度立ち止まって深呼吸する。
「勿論、場合によっては雪女様と区切りを付けなければ」
「イグニ様…」
そう決意する僕の隣ではどうしようもない表情をするヒメナがいたのだった。
隣に居るヒメナは少し喋った後に黙り込んだ僕を心配するように覗き込んだ。
「イグニ様どーした?」
「上下黒って何だろと思ってな」
「何それ」
「雪女様が言っていたんだ。上下とも黒だって」
「暗号?」
だとしたら何の暗号か。ヒメナは腕を組む僕の真似をしながら考えてくれる。
「上下なんて言ったら服装みたいな気がするけど…。アハッ、まさか下着?」
「な、何を言っているお前は!?」
「うるさいよイグニ様」
「お前が変なことを言うからだろ!!」
「あの人にとってはそういう意味で言ったんじゃ無いと思うけどさ~。そろそろ耐性つければ?」
「何のだ」
「女性の体とか。それこそ下着くらいで顔真っ赤にするのやめたら?」
「はぁ!?」
顔を真っ赤にしているのには自覚している。これ以上ないほどに顔に熱が集中しているのだ。だって雪女様の……
「やめろぉーー!!」
「今後どうなるかはわからないけどさ。誰にせよいずれは対面するんだよ?私と小さい時に入ったお風呂とはまた違うんだよ?」
そんなのわかっている。子供と大人では全然違うのだ。体の作りも…下着も…。
「でも不思議だ」
「何が?」
「何故かヒメナとなると一気に熱が冷める」
「………へぇ」
「いでででで!」
ヒメナは僕の耳を千切ろうと引っ張ってくる。後から言って、結構失礼な言葉だったと後悔した。僕は何度も謝りながらヒメナの怒りが収まるようにご機嫌をとる。しばらくは耳を離してもらえなかった。
「ったく。本当乙女心がわかってないイグニ様!」
「すまない…」
「将来は絶対にイグニ様みたいな人とは結婚しない!」
「ああ、そうしてくれ」
こいつは僕の幼馴染でもありながら妹のような存在だ。ヒダカと一緒にずっと可愛がってきたのだから。
もしヒメナにそういう相手が出来たらヒダカと共に選別をやってやろう。最悪な相手なら王子の力を使ってねじ伏せるのみ。
「あのさイグニ様」
「ん?」
「あの人と楽しい時間を過ごした後にこんなこと言うのもあれだけどさ。そろそろちゃんと決めた方が良いよ」
「……フレイヤとのことか?」
「うん。兄貴情報なんだけどね。許嫁が決まったてから結構経つから本格的に動き出しても良い方だって」
「そうだな」
「正直さ、イグニ様はどうしたいの?」
「僕は…」
王子としてのイグニであればフレイヤとの婚約を飲み込むのが正解であり王道だ。でも1人の人間としてのイグニはそれを望んでいない。雪女様と一緒にいたいという気持ちで埋め尽くされている。
「今まで不自由なく来れたのは王子としての地位があったからだ。僕には兄弟が居ない。ここで逃げ出したのならきっとヒートヘイズは混乱になってしまう。最悪の状況も視野に入っているんだ」
「じゃあフレイヤ様と?」
「……僕はフレイヤと話したことがない」
「どういうこと?お茶会とかで話してんじゃん」
確かにヒメナの言う通りだ。でも僕は騎士団長と許嫁としてのフレイヤしか知らないのだ。
話したことがないのは1人の人間としてのフレイヤと僕。ヒダカからの情報が本当なのであれば、動き出す前に話し合わなければならない。
「ヒメナ。幼馴染として願いを聞いてくれ。今度フレイヤと2人で話がしたい。誰にも聞かれなくて邪魔されない場所を確保して欲しいんだ」
「ふーん、なるほど。良いよ。兄貴とどうにかやったみる」
「ありがとう」
ヒダカとヒメナならどんな道に進んでも僕の味方ならなってくれると信じている。でもそれだけに甘えてはいけない。
実際、フレイヤと婚約しない道を選んだら僕には敵がわんさか出来るのだ。もしその道を突き進んだ先が雪女様に辿り着かない可能性だってある。むしろ辿り着くのには難しいくらい。
「本当に進まなければならないのだな」
今までは逃げるようにその場で足踏みをしていた。どれも中途半端に止めて後に回したんだ。僕は一度立ち止まって深呼吸する。
「勿論、場合によっては雪女様と区切りを付けなければ」
「イグニ様…」
そう決意する僕の隣ではどうしようもない表情をするヒメナがいたのだった。
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