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6章 反社会政府編 〜それぞれの戦い〜
66話 完全なる駆除へ 【ハルサキとリンガネ班】
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「ド、ドM…?お前、ドMだったのか」
まさかのドM発言にリンガネは突き刺す特刀の力を緩めてしまう。
しかしハルサキは立ち上がったと思えば、瞬足で破壊された壁の前に横たわる男の子へと走る。リコン学長の鞭を特刀束縛のように扱えば男の子を強制的にハルサキの頭上へと引き寄せた。
「斬る!」
落下してきた男の子を迎え斬るようにハルサキは特刀を構え……疾風の如く斬撃を与えた。
「やるじゃんハルサキ!」
「リンガネ、今行く!」
Aクラスでも上位を誇るハルサキの実力はいつかリコン学長に認められたいという努力からきたものだ。力任せに戦うリンガネとは反対に、カゲルの急所を見極めて戦略的に斬るというハルサキらしい戦い方。
消滅するカゲルの男の子は静かに虚空へと消えて行く。今のハルサキは悔やむなんて単語はなく、好きな人を殺した敵に対しての憎悪が含まれた冷たい目でカゲルを見ている。
それでも心はリコン学長が吹かせた風によって炎が舞い上がっていた。
「残り2体」
リコン学長の鞭が届く所までハルサキが来ると再度カゲルに向けて伸ばし、宙へと引き寄せる。共喰いした効果がてきめんで抵抗されることなくハルサキは特刀を振るった。
「残り1体」
斬った部分からカゲルの体液が吹き出してハルサキの顔にかかるが気にせずにリンガネの元へ行く。今も特刀を突き刺しているリンガネは涙目になりながら疲れた表情をしていて、もっと早く助ければとハルサキは特刀と鞭を持つ手を力強く握った。
「えっ、嘘!?」
すると予想外なことに、ハルサキがステージ上へ登るために飛躍した途端リンガネが乗っていたカゲルがの足が激しくバタつく。意識は戻ってないが、何かに耐えるように大きな両足を暴れさせた。
「ウガッ」
「リンガネ!」
後ろ足で背中を強く蹴られたリンガネは力と勢いで特刀が折れてしまい体が放り投げられる。ハルサキは投げられるリンガネを受け止めようとするが、その瞬間に見えたのは口を小さく開けて呼吸をする最後の1体だった。
『1番はカゲルの討伐』
「すまない」
優先すべきは好きだった人の言葉。そう思ったハルサキはリンガネを見捨ててカゲルへ鞭を投げる。てっきり受け止めてもらえると思ったリンガネは慌てた表情をして落下していった。
「喰らえ!!」
ハルサキは鞭の持ち手にあるボタンを押して電撃を流し込む。猛毒と痺れを与えてもう一度眠らせようという意図だった。
カゲルの首に巻かれた長い鞭は最大出力で電気を流す。ハルサキの手にも痛みが走るが強く片目を閉じながらリコン学長を思い出した。
「あの人を肯定するためなら手なんて惜しくない」
自分の左手まで痛く痺れ始めるハルサキは最後の仕上げと言わんばかりにカゲルの首を鞭で締め上げる。カゲルは体を強く揺らしてやがて力が抜けた。それでもハルサキは鞭を手放さずに特刀を振りかざす。
「やっと、貴方の手を掴めた」
その呟きと共にハルサキの特刀はカゲルの頭を真っ二つに割ったのだった。
ーーーーーー
「いってぇ…。口は血の味しかしないし、背中はヒリヒリするしで最悪だぜ。まぁ受け身を先生から習ってて良かった」
「ああ」
「…平気か?色々と」
「もう大丈夫だ。リコン学長はここに居る」
「そうだな」
戦い終わった構堂でリンガネとハルサキは大の字になって仰向けになって休んでいた。お互いに息を切らして体と心の痛みに涙を流しながら。
ハルサキの手には1本の鞭が握られている。リコン学長との間接的な握手はハルサキにとって安心そのものだった。
「なぁ聞いていい?」
「何だ?」
「いつから片想い始まったん?」
「……俺は、友達と思っていた奴に自分の秘密を周りにバラされて人という存在に疑心暗鬼になってここに来た。リンガネも経験したと思うが、入学者や編入者は一度学長と面談がある」
「そういえばそんなのあったな」
「最初はリコン学長はただ綺麗な人だとしか思ってなかった」
「へぇ、一目惚れじゃないのか」
「でもある日見てしまったのだ」
「何を」
「リコン学長のSMプレイを」
「ぶはぁ!!マジか!見たんか!」
リンガネはハルサキの言葉に血ごと吹き出して笑う。笑いによって体が痛くなるのに笑いが収められないリンガネを見てハルサキは睨みつける。しかしまた天井を見て当時の記憶を思い返した。
「変態やら妙な性癖やら馬鹿にすればいい。でも俺はそれを見た瞬間に妙な高鳴りを覚えたんだ」
「んで好きになったと」
「ああ。リコン学長のおかげで少しずつ人にも打ち解けていった。あの人に喋りかける前に、目の前の人間を克服しないとと思って」
「好きな人の力って凄いんだな」
「…….ああ」
「泣けば?あたしも泣いてるし」
「……すま、ない…」
ハルサキは片手で目を隠して唇を強く結ぶ。それでも嗚咽は出てしまって告白も出来ないまま去ってしまったリコン学長に向かって泣いた。リンガネももらい泣きしそうになり、ハルサキから顔を逸らす。
「泣いたら行くぞ。まだ終わってねぇ。連れて帰るんだろ?」
「……当たり、前、だ…」
そう、反社会政府のボスを倒しても終わりではないのだ。リコン学長が掲げたのは完全なるカゲルの駆除。2人は泣きながらも目の光は失われてなかった。
まさかのドM発言にリンガネは突き刺す特刀の力を緩めてしまう。
しかしハルサキは立ち上がったと思えば、瞬足で破壊された壁の前に横たわる男の子へと走る。リコン学長の鞭を特刀束縛のように扱えば男の子を強制的にハルサキの頭上へと引き寄せた。
「斬る!」
落下してきた男の子を迎え斬るようにハルサキは特刀を構え……疾風の如く斬撃を与えた。
「やるじゃんハルサキ!」
「リンガネ、今行く!」
Aクラスでも上位を誇るハルサキの実力はいつかリコン学長に認められたいという努力からきたものだ。力任せに戦うリンガネとは反対に、カゲルの急所を見極めて戦略的に斬るというハルサキらしい戦い方。
消滅するカゲルの男の子は静かに虚空へと消えて行く。今のハルサキは悔やむなんて単語はなく、好きな人を殺した敵に対しての憎悪が含まれた冷たい目でカゲルを見ている。
それでも心はリコン学長が吹かせた風によって炎が舞い上がっていた。
「残り2体」
リコン学長の鞭が届く所までハルサキが来ると再度カゲルに向けて伸ばし、宙へと引き寄せる。共喰いした効果がてきめんで抵抗されることなくハルサキは特刀を振るった。
「残り1体」
斬った部分からカゲルの体液が吹き出してハルサキの顔にかかるが気にせずにリンガネの元へ行く。今も特刀を突き刺しているリンガネは涙目になりながら疲れた表情をしていて、もっと早く助ければとハルサキは特刀と鞭を持つ手を力強く握った。
「えっ、嘘!?」
すると予想外なことに、ハルサキがステージ上へ登るために飛躍した途端リンガネが乗っていたカゲルがの足が激しくバタつく。意識は戻ってないが、何かに耐えるように大きな両足を暴れさせた。
「ウガッ」
「リンガネ!」
後ろ足で背中を強く蹴られたリンガネは力と勢いで特刀が折れてしまい体が放り投げられる。ハルサキは投げられるリンガネを受け止めようとするが、その瞬間に見えたのは口を小さく開けて呼吸をする最後の1体だった。
『1番はカゲルの討伐』
「すまない」
優先すべきは好きだった人の言葉。そう思ったハルサキはリンガネを見捨ててカゲルへ鞭を投げる。てっきり受け止めてもらえると思ったリンガネは慌てた表情をして落下していった。
「喰らえ!!」
ハルサキは鞭の持ち手にあるボタンを押して電撃を流し込む。猛毒と痺れを与えてもう一度眠らせようという意図だった。
カゲルの首に巻かれた長い鞭は最大出力で電気を流す。ハルサキの手にも痛みが走るが強く片目を閉じながらリコン学長を思い出した。
「あの人を肯定するためなら手なんて惜しくない」
自分の左手まで痛く痺れ始めるハルサキは最後の仕上げと言わんばかりにカゲルの首を鞭で締め上げる。カゲルは体を強く揺らしてやがて力が抜けた。それでもハルサキは鞭を手放さずに特刀を振りかざす。
「やっと、貴方の手を掴めた」
その呟きと共にハルサキの特刀はカゲルの頭を真っ二つに割ったのだった。
ーーーーーー
「いってぇ…。口は血の味しかしないし、背中はヒリヒリするしで最悪だぜ。まぁ受け身を先生から習ってて良かった」
「ああ」
「…平気か?色々と」
「もう大丈夫だ。リコン学長はここに居る」
「そうだな」
戦い終わった構堂でリンガネとハルサキは大の字になって仰向けになって休んでいた。お互いに息を切らして体と心の痛みに涙を流しながら。
ハルサキの手には1本の鞭が握られている。リコン学長との間接的な握手はハルサキにとって安心そのものだった。
「なぁ聞いていい?」
「何だ?」
「いつから片想い始まったん?」
「……俺は、友達と思っていた奴に自分の秘密を周りにバラされて人という存在に疑心暗鬼になってここに来た。リンガネも経験したと思うが、入学者や編入者は一度学長と面談がある」
「そういえばそんなのあったな」
「最初はリコン学長はただ綺麗な人だとしか思ってなかった」
「へぇ、一目惚れじゃないのか」
「でもある日見てしまったのだ」
「何を」
「リコン学長のSMプレイを」
「ぶはぁ!!マジか!見たんか!」
リンガネはハルサキの言葉に血ごと吹き出して笑う。笑いによって体が痛くなるのに笑いが収められないリンガネを見てハルサキは睨みつける。しかしまた天井を見て当時の記憶を思い返した。
「変態やら妙な性癖やら馬鹿にすればいい。でも俺はそれを見た瞬間に妙な高鳴りを覚えたんだ」
「んで好きになったと」
「ああ。リコン学長のおかげで少しずつ人にも打ち解けていった。あの人に喋りかける前に、目の前の人間を克服しないとと思って」
「好きな人の力って凄いんだな」
「…….ああ」
「泣けば?あたしも泣いてるし」
「……すま、ない…」
ハルサキは片手で目を隠して唇を強く結ぶ。それでも嗚咽は出てしまって告白も出来ないまま去ってしまったリコン学長に向かって泣いた。リンガネももらい泣きしそうになり、ハルサキから顔を逸らす。
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