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本編
栄達2
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1535年3月『大隅・国分清水城』種子島犬楠丸・7歳
「父上様ご無事のお帰りおめでとうございます。更に先触れの話ではご出世なされたとのこと、まことにおめでとうございます」
「うむ、ありがとう犬楠丸、何もかも犬楠丸の申した通りになった。犬楠丸も吾の留守を守って攻め寄せた北原・伊東・北郷を討ち破っただけでなく、城地まで奪い取ったとのこと、まことに天晴である!」
「お褒めに預かり恐悦至極でございます、全ては父上様から受け継いだ血脈と教わった武芸の賜物でございます」
「うむうむ、さすが吾の嫡男だ! 吾の血脈を受け継いだそなたのことを誇りに思うぞ」
「有り難きお言葉を賜り、幸せの極致でございます」
去年と同じように父上様と互いを褒め合って、離れていた間のことを報告し合った。父上様は去年と同じ献金と献納をされて従三位から正三位に官位を進められ、多禰国国司兼守護に加えて大隅国国司兼守護の職を賜る事になった。
だがこれによって、薩摩・大隅・日向の守護職を務める島津家に恨まれる事になる。内紛と国衆の反乱に手を焼いている島津家から攻め寄せてくるかどうかは分からないが、隙を見せることは出来ない。まあ父上様が今回の航海で5万貫文分の利益を上げられ、莫大な物資と艦船・武具・奴隷を持ち帰られたから、増えた領地の民も餓えさせる事無く養う事が可能になった。
朝廷や幕府も島津家が恨む存在ではあるが、こんな遠国で直接朝廷や幕府に攻め込むことが出来ない以上、恨みは全て種子島家に向くことになる。そんな事を考えていたら、父上様が現実に引き戻すような事を話しかけて来られた。
「そろそろ元服するか犬楠丸?」
「早いのではありませんか?」
「早いも何もすでに初陣どころか歴戦の武士ではないか、それで元服していませんと言うのもおかしいだろう?」
「それもそうではございますが、元服すると色々と雑事も増えてしまいます。父上がご健在の間は、父上様に甘えていたいのですが?」
「うれしい事を言ってくれるな、だがこんな世の中だ、いつ何があるか分からん以上は犬楠丸には多禰国と大隅国の介職・守護代職に就いていてもらわなければならん」
「朝廷や幕府とそのような話をして下さったのですか?!」
「それを条件に来年も献金献納に窺う事になっている」
「朝廷や幕府もよほど困窮なされているのですね?」
「うむ、京の荒廃振りの目を覆うものがある!」
「それほどでございますか」
結局俺は元服することになった。
名前を種子島左兵衛尉時堯と改め、一人前の武士・守護の嫡男として働く事になった。まあ元々それ以上の働きをしていたが、現実に名目が追い付いてきたと言う事だ。
一息つかれた父上様に、商品として完成の域に達した具だくさんうどんをお出ししたら、立て続けに3杯も食べられた、めでたしめでたし!
「父上様ご無事のお帰りおめでとうございます。更に先触れの話ではご出世なされたとのこと、まことにおめでとうございます」
「うむ、ありがとう犬楠丸、何もかも犬楠丸の申した通りになった。犬楠丸も吾の留守を守って攻め寄せた北原・伊東・北郷を討ち破っただけでなく、城地まで奪い取ったとのこと、まことに天晴である!」
「お褒めに預かり恐悦至極でございます、全ては父上様から受け継いだ血脈と教わった武芸の賜物でございます」
「うむうむ、さすが吾の嫡男だ! 吾の血脈を受け継いだそなたのことを誇りに思うぞ」
「有り難きお言葉を賜り、幸せの極致でございます」
去年と同じように父上様と互いを褒め合って、離れていた間のことを報告し合った。父上様は去年と同じ献金と献納をされて従三位から正三位に官位を進められ、多禰国国司兼守護に加えて大隅国国司兼守護の職を賜る事になった。
だがこれによって、薩摩・大隅・日向の守護職を務める島津家に恨まれる事になる。内紛と国衆の反乱に手を焼いている島津家から攻め寄せてくるかどうかは分からないが、隙を見せることは出来ない。まあ父上様が今回の航海で5万貫文分の利益を上げられ、莫大な物資と艦船・武具・奴隷を持ち帰られたから、増えた領地の民も餓えさせる事無く養う事が可能になった。
朝廷や幕府も島津家が恨む存在ではあるが、こんな遠国で直接朝廷や幕府に攻め込むことが出来ない以上、恨みは全て種子島家に向くことになる。そんな事を考えていたら、父上様が現実に引き戻すような事を話しかけて来られた。
「そろそろ元服するか犬楠丸?」
「早いのではありませんか?」
「早いも何もすでに初陣どころか歴戦の武士ではないか、それで元服していませんと言うのもおかしいだろう?」
「それもそうではございますが、元服すると色々と雑事も増えてしまいます。父上がご健在の間は、父上様に甘えていたいのですが?」
「うれしい事を言ってくれるな、だがこんな世の中だ、いつ何があるか分からん以上は犬楠丸には多禰国と大隅国の介職・守護代職に就いていてもらわなければならん」
「朝廷や幕府とそのような話をして下さったのですか?!」
「それを条件に来年も献金献納に窺う事になっている」
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「うむ、京の荒廃振りの目を覆うものがある!」
「それほどでございますか」
結局俺は元服することになった。
名前を種子島左兵衛尉時堯と改め、一人前の武士・守護の嫡男として働く事になった。まあ元々それ以上の働きをしていたが、現実に名目が追い付いてきたと言う事だ。
一息つかれた父上様に、商品として完成の域に達した具だくさんうどんをお出ししたら、立て続けに3杯も食べられた、めでたしめでたし!
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