魔法武士・種子島時堯

克全

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本編

鉱山と銃開発

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1538年1月『大隅国・国分清水城』種子島右近衛権少将時堯・10歳

「高炉の方は順調か?」

「はい! 若殿が進めて下さった鉱山開発がいよいよ順調に動き出しました。特に石炭と言う物を使い、反射高炉で鉄や銅を大量に鋳造できるようになったおかげで、艦船に張る銅板も大砲も、新式鉄砲に使う薬莢も銅で創り出すことが可能になりました」

「そうか、ならば連発式の銃も無煙火薬を使った長射程の銃も量産可能なのだな?」

「もうしばらく時間はかかりますが、どちらも量産可能です。しかしながら、既に量産が進んでいる紙薬莢を使う銃はどういたしましょうか?」

「そちらから量産を進めてくれ、先ずは黒色火薬を使った連発式の銃を量産する。無煙火薬を作るための綿花の量産が軌道に乗っていないだろう?」

「はい、食料を優先的に生産していますので、綿花は輸入に頼っております。若様が狩って下さるクジラやサメから魚肥を作り出しておりますが、作付けする田畑が不足しております」

「そうか、そろそろ豊前国を攻め取るべき時が来たかもしれんな」

「御意」

 俺は大隅国を手に入れて以来、新しい領地を支配下に置くたびに鉱山を探し出しては開発してきた。金銀銅をはじめとする鉱物資源はもちろん、産業革命に必要不可欠な石炭鉱の発見と開発には並々ならぬ努力をしてきた。

 筑後国を手に入れてからは、筑豊炭鉱から手に入れた石炭で反射高炉を24時間操業させて、均一かつ高品質な鋼材を生産確保した。特に鉄と銅を手に入れた事で銃の性能が各段に上昇したのだ。

 今は黒色火薬と早合を使う事で射撃速度を上昇させ、銃身に4条のライフリングをした口径18mm・球形の弾薬重量10匁(37・5g)を銃口の前から装填する士筒を量産している。しかしこれで、銃口の後ろから流線型弾薬を装填し銅薬莢で撃ち出す、長射程連発式の銃を量産することができる。

 だが最初からこれほど技術が進歩した武器を投入するのは問題が多い、国力が大きい敵に知られてしまうと、生産力の差で同じものを量産されて負けてしまう可能性さえあるからだ。

 だから敵が真似て来た時に、それを上回る新兵器を投入出来るだけの技術的余裕を持っている必要があるのだ。予定では、今量産中の士筒を後装填式に改造した物を第2世代の主力銃とする。そして第3世代の主力銃は、黒色火薬を使った紙薬莢・流線型弾丸・7連発式・手動コック式ハンマー・レバーアクションの銃とする予定だ。

 最後に今の工場規模・技術なら第4世代銃として、黒色火薬を銅薬莢に込めて射程を3000m以上に伸ばした銃にまでなら生産が可能だろう。
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