魔法武士・種子島時堯

克全

文字の大きさ
114 / 300
本編

上京謁見

しおりを挟む
1539年12月『京・九条屋敷』種子島大弐時堯・11歳

「立派な屋敷でございますね!」

「全て大弐殿のお陰でおじゃるよ」

 そうなのですか?」

「大弐殿が支援してくれる前は、塀も崩れ落ちてそこから子供たちが勝手に出入りしておじゃったし、屋敷も雨漏りが酷くとても人が住める状態でかなったでおじゃる」

「それは大変だったのですね」

「それだけではないでおじゃる、日々の食事にも事欠き、朝政に出る為の衣服を整えることも出来なかったでおじゃる」

「そこまで酷かったのですか?」

「九条家でそれでおじゃる、他の公家はもっと酷い所も多かったでおじゃるよ」

「私にお任せください、これからも引き続き支援させて頂きます」

「頼むでおじゃる、それで明日の謁見なのでおじゃるが」

 九条禅定太閤殿下と色々と話し合ったが、やはり俺を殿上に上げることは出来なとのことだった。俺としてはそれで構わないのだが、禅定太閤殿下は俺の地位を確立するために、いや俺の朝廷内での神秘性や畏怖を確立するために、庭に控えて御上(天皇陛下)と謁見させたくないと言う事だった。

 まずは正式に謁見する前に、十二分に公卿たちを威圧させる事を重視された。そこで考え出されたのが、俺が運べる最大級の大岩を空を駆けて御所内に運んで来る事だった。

 だがそれには俺にも少々異論があって、俺が運べる最大の大岩を運んで来たら、御所の広さを超えてしまうし何の役にも立たない。そこで庭石として役立ちそうな大岩と庭木として役立ちを大木を運ぶ事にした。

 その上でちょっとした悪戯を仕掛ける事も考え、それに役立ちそうな者を空を駆けて集める事にした。実際に俺が空輸用の大籠で支配領域の九州全土から運んでもよかったのだが、畿内各地に俺の名声? を広げる意味でも、摂津・和泉・紀伊・伊勢・若狭・丹後・越前の海岸線を、低い高度で飛び廻って人材集めをした。

 多くの人材を京の種子島家の拠点城砦と九条家の屋敷、それに俺が集めた人材を離れや家人部屋に泊めることで謝礼を貰いたい公家、特に地下家の屋敷に預けて準備万端整えることに成功した。

 全ての準備が整た翌日に、御上と事前に色々打ち合わせて下さった禅定太閤殿下が、御上を廊下に誘い出して下さったところを空を駆けて参上し、不敬ながらも空から見下ろす形で初の謁見? を行う事になった。

 俺が経済支援する前の御所は、壊れて朽ち果てた塀の隙間から京童が御所に侵入して屋根に石を投げつけたり、樹木の枝を折るなど悪さをするので、公家らが自衛団を作り当番制で御所を見回り警備にあたっていた。

 だが今は俺の支援を受けて塀は修理され、種子島家から自主的に出向いている国衆・地侍を六衛府の番長・案主・府掌・吉上・兵衛・近衛・衛士に任命して御所の見回り警備にあたっている。

 そうした状況で、俺は御所内の庭石や庭木を移動させ、とてもとても大きな空き地と言うか広場を創り出した。
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

俺、何しに異世界に来たんだっけ?

右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」 主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。 気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。 「あなたに、お願いがあります。どうか…」 そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。 「やべ…失敗した。」 女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!

ナイスミドルな国王に生まれ変わったことを利用してヒロインを成敗する

ぴぴみ
恋愛
少し前まで普通のアラサーOLだった莉乃。ある時目を覚ますとなんだか身体が重いことに気がついて…。声は低いバリトン。鏡に写るはナイスミドルなおじ様。 皆畏れるような眼差しで私を陛下と呼ぶ。 ヒロインが悪役令嬢からの被害を訴える。元女として前世の記憶持ちとしてこの状況違和感しかないのですが…。 なんとか成敗してみたい。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー

芍薬甘草湯
ファンタジー
水道局職員が異世界に転生、水神様の加護を受けて活躍する異世界転生テンプレ的なストーリーです。    42歳のパッとしない水道局職員が死亡したのち水神様から加護を約束される。   下級貴族の三男ネロ=ヴァッサーに転生し12歳の祝福の儀で水神様に再会する。  約束通り祝福をもらったが使えるのは水属性魔法のみ。  それでもネロは水魔法を工夫しながら活躍していく。  一話当たりは短いです。  通勤通学の合間などにどうぞ。  あまり深く考えずに、気楽に読んでいただければ幸いです。 完結しました。

転生後はゆっくりと

衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。 日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。 そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。 でも、リリは悲観しない。 前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。 目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。 全25話(予定)

現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~

はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。 病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。 これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。 別作品も掲載してます!よかったら応援してください。 おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。

処理中です...