161 / 300
本編
朽木家始末
しおりを挟む
1542年11月20日『京・種子島屋敷』種子島権中納言時堯・14歳
御上の勅使と斎宮の使者の詰問に、知らぬ存ぜぬを通そうとした六角家と比叡山延暦寺だが、最初から滅ぼすつもりの俺には全く関係ない事だ。だからいつもの手順で近江国中の城砦城門と土塁を毎日破壊して周ったし、商人を通して六角家家臣団に降伏臣従するように働きかけた。
「民部少輔殿、朽木家の為にもここは素直に降伏臣従されてはどうかな?」
「しかし権中納言様、私は公方様より偏諱を頂き奉公衆・内談衆に引きたてて頂いております。不利になったからと言って裏切るなど、武士の面目が立ちません」
「だが今回の六角家と比叡山延暦寺が行った、御上や伊勢神宮を蔑ろにして天津罪と国津罪を起こした事をどう思われるのだ?」
「それは公方様は関係ござらん」
「御上も斎宮も公方がやらせたと思っておいでだ、このままでは朽木家も朝敵の汚名を着て滅亡してしまうぞ、それでもいいのか?」
「それは・・・・・・」
「なにも民部少輔殿が公方を裏切る事はない、言葉巧みの若狭に逃げる事を説得して、朽木の家は晴綱殿に任せて、民部少輔殿と次男以下の方々は若狭に付き従ってはいかがか?」
「しかしながら・・・・・」
「奥方の兄である葉室頼房殿も義兄弟の山科言継殿も心配しているぞ、いや、一門に繋がる中御門宣綱殿も、さすがに今回の罪に関して係わりがあれば流罪もあり得るので、とても心配しているぞ」
「そんな! それは余りに酷いのではありませんか!?」
「今回の200年振りの伊勢神宮斎宮と賀茂神社斎院復活が御上・朝廷の悲願だとは理解できるな?」
「はい・・・・」
「それを汚した公家一族が重罰に処せらせるのも理解できるな?」
「はい・・・・」
「ならばどうするべきか、よくよく考えろ」
「朽木谷の城地は安堵して下さるのですか?」
「それは出来ない、近江国は種子島家の養嗣子を迎える家以外は城地を没収する」
「そんな! 何とかご再考して頂けませんか?」
「その代わりと言っては何だが、朽木谷に匹敵する扶持は支給しよう。それと朝廷での名誉ある官職を晴綱殿に与えようではないか」
「具体的には幾らの扶持を頂けるのですか? 何の官職をお与えくださるのでしょうか?」
朽木民部少輔稙綱
朽木宮内少輔晴綱・稙綱の嫡男
朽木藤綱・稙綱の次男
朽木成綱・稙綱の三男
朽木直綱・稙綱の四男
朽木輝孝・稙綱の五男
足利義晴将軍を匿っている朽木家には、合戦する事無く将軍を追いだしてもらわなければならないので、最終的に7000石の城地代償として、一族一門家臣を3500石分の玄米を支給し左兵衛佐に任官させるという条件で、種子島家で召し抱え六衛府配備にする事にした。
御上の勅使と斎宮の使者の詰問に、知らぬ存ぜぬを通そうとした六角家と比叡山延暦寺だが、最初から滅ぼすつもりの俺には全く関係ない事だ。だからいつもの手順で近江国中の城砦城門と土塁を毎日破壊して周ったし、商人を通して六角家家臣団に降伏臣従するように働きかけた。
「民部少輔殿、朽木家の為にもここは素直に降伏臣従されてはどうかな?」
「しかし権中納言様、私は公方様より偏諱を頂き奉公衆・内談衆に引きたてて頂いております。不利になったからと言って裏切るなど、武士の面目が立ちません」
「だが今回の六角家と比叡山延暦寺が行った、御上や伊勢神宮を蔑ろにして天津罪と国津罪を起こした事をどう思われるのだ?」
「それは公方様は関係ござらん」
「御上も斎宮も公方がやらせたと思っておいでだ、このままでは朽木家も朝敵の汚名を着て滅亡してしまうぞ、それでもいいのか?」
「それは・・・・・・」
「なにも民部少輔殿が公方を裏切る事はない、言葉巧みの若狭に逃げる事を説得して、朽木の家は晴綱殿に任せて、民部少輔殿と次男以下の方々は若狭に付き従ってはいかがか?」
「しかしながら・・・・・」
「奥方の兄である葉室頼房殿も義兄弟の山科言継殿も心配しているぞ、いや、一門に繋がる中御門宣綱殿も、さすがに今回の罪に関して係わりがあれば流罪もあり得るので、とても心配しているぞ」
「そんな! それは余りに酷いのではありませんか!?」
「今回の200年振りの伊勢神宮斎宮と賀茂神社斎院復活が御上・朝廷の悲願だとは理解できるな?」
「はい・・・・」
「それを汚した公家一族が重罰に処せらせるのも理解できるな?」
「はい・・・・」
「ならばどうするべきか、よくよく考えろ」
「朽木谷の城地は安堵して下さるのですか?」
「それは出来ない、近江国は種子島家の養嗣子を迎える家以外は城地を没収する」
「そんな! 何とかご再考して頂けませんか?」
「その代わりと言っては何だが、朽木谷に匹敵する扶持は支給しよう。それと朝廷での名誉ある官職を晴綱殿に与えようではないか」
「具体的には幾らの扶持を頂けるのですか? 何の官職をお与えくださるのでしょうか?」
朽木民部少輔稙綱
朽木宮内少輔晴綱・稙綱の嫡男
朽木藤綱・稙綱の次男
朽木成綱・稙綱の三男
朽木直綱・稙綱の四男
朽木輝孝・稙綱の五男
足利義晴将軍を匿っている朽木家には、合戦する事無く将軍を追いだしてもらわなければならないので、最終的に7000石の城地代償として、一族一門家臣を3500石分の玄米を支給し左兵衛佐に任官させるという条件で、種子島家で召し抱え六衛府配備にする事にした。
0
あなたにおすすめの小説
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
ナイスミドルな国王に生まれ変わったことを利用してヒロインを成敗する
ぴぴみ
恋愛
少し前まで普通のアラサーOLだった莉乃。ある時目を覚ますとなんだか身体が重いことに気がついて…。声は低いバリトン。鏡に写るはナイスミドルなおじ様。
皆畏れるような眼差しで私を陛下と呼ぶ。
ヒロインが悪役令嬢からの被害を訴える。元女として前世の記憶持ちとしてこの状況違和感しかないのですが…。
なんとか成敗してみたい。
悪役令嬢の騎士
コムラサキ
ファンタジー
帝都の貧しい家庭に育った少年は、ある日を境に前世の記憶を取り戻す。
異世界に転生したが、戦争に巻き込まれて悲惨な最期を迎えてしまうようだ。
少年は前世の知識と、あたえられた特殊能力を使って生き延びようとする。
そのためには、まず〈悪役令嬢〉を救う必要がある。
少年は彼女の騎士になるため、この世界で生きていくことを決意する。
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
まったく知らない世界に転生したようです
吉川 箱
ファンタジー
おっとりヲタク男子二十五歳成人。チート能力なし?
まったく知らない世界に転生したようです。
何のヒントもないこの世界で、破滅フラグや地雷を踏まずに生き残れるか?!
頼れるのは己のみ、みたいです……?
※BLですがBがLな話は出て来ません。全年齢です。
私自身は全年齢の主人公ハーレムものBLだと思って書いてるけど、全く健全なファンタジー小説だとも言い張れるように書いております。つまり健全なお嬢さんの癖を歪めて火のないところへ煙を感じてほしい。
111話までは毎日更新。
それ以降は毎週金曜日20時に更新します。
カクヨムの方が文字数が多く、更新も先です。
スーパーのビニール袋で竜を保護した
チー牛Y
ファンタジー
竜は、災害指定生物。
見つけ次第、討伐――のはずだった。
だが俺の前に現れたのは、
震える子竜と、役立たず扱いされたスキル――
「スーパーのビニール袋」。
剣でも炎でもない。
シャカシャカ鳴る、ただの袋。
なのにその袋は、なぜか竜を落ち着かせる。
討伐か、保護か。
世界の常識と、ひとりの男の常識が衝突する。
これは――
ビニール袋から始まる、異世界保護ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる