放浪のお忍び半神王女は、一度は聖女に祭り上げられ王太子の婚約者にされるも、用が済んだので追放された。守護神は恐怖で逃げ出した。

克全

文字の大きさ
5 / 6

4話

しおりを挟む
「疫病が蔓延するするまでの人口は六十万人でした。
 各王子が治癒の聖女を探しにでた頃には四十万人でした。
 今の人口は二十万人です。
 この二年で人口が三分の一になってしまったのです。
 このままではこの国が滅んでしまします。
 どうかお助け下さい」

 私は怒りでイライラして、ジャクソン第四王子を殺す妄想していたのですが、ロッシュ公爵ルーベン大将軍が私の質問に的確に答えてくれました。
 この国にも、まともな指導者います。
 これが分かっただけで十分です。
 私が助けた人々が、王家の愚かさで滅びる事はないのです。

「癒しの聖女マチルダ殿。
 貴女の献身は守護神ヌン神とナウネト神もお認めになられた。
 次期王妃の地位を与えるように神託が下った」

 あのバカ神が!
 何を考えているの?!
 私が怖いからって、こんなとんでもない神託をくだすなんて!
 私はこんな僻地に興味なんてないのに。
 ヌン神とナウネト神から国を奪う気なんて全くないのに。

 でも、今更あの二柱を脅かして神託を撤回させる訳にはいきません。
 そんな事をすれば、私が疑われてしまいます。
 ここは我慢して、この条件を受けるしかありません。
 この国の疫病患者を全て治療したら、とっとと出ていけばいい事です。
 後の事はバカ神にやらせればいい事です。

「だが、無理矢理こちらが結婚相手を決める訳にはいかない。
 そんな事をすれば、地位や褒美目当てに癒しの奇跡を起こしてくださったことになり、聖女の好意を貶める事になる。
 だから聖女には自分で伴侶を選んでいただく。
 第一王子や第四王子などと此方が要求したりしない。
 好きな王族から伴侶を決めてください。
 聖女が選んだ者を次期国王とする」

 何という事ですか?!
 あのバカ神二柱が、このような案を考えたというのですか?
 信じられな暴挙です。
 こんな条件をつけたら、私を争って国が乱れるのは必定ではありませんか。
 あのバカ神はそんな事も分からないのですか?

 もしかしたら、国王が考えた事なのでしょうか?
 私に選ばせる事で、自分が王を選ぶ責任から逃げようとしたのでしょうか?
 いえ、フィンリー国王は、それほど愚かだとは思えません
 だったらなぜでしょう?
 もしかしたら、私をこの国に引き留めたいのでしょうか?
 
 それならば分かります。
 守護神の神力が弱い国です。
 私がこの国を去ってから、また疫病が流行するのが心配なのでしょう。
 どのような手段を使ってでも、私をこの国に引き留めたくて、でも大した褒美も与えらえれず、名誉を傷つけるわけにもいかなくて、苦肉の策なのかも知れません。
 でも心配は無用です。
 ちゃんとこの程度の疫病は抑えられる薬を授けましょう、
 だから全てが終わったら出ていかせてもらいます。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

失った真実の愛を息子にバカにされて口車に乗せられた

しゃーりん
恋愛
20数年前、婚約者ではない令嬢を愛し、結婚した現国王。 すぐに産まれた王太子は2年前に結婚したが、まだ子供がいなかった。 早く後継者を望まれる王族として、王太子に側妃を娶る案が出る。 この案に王太子の返事は?   王太子である息子が国王である父を口車に乗せて側妃を娶らせるお話です。

1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。

尾道小町
恋愛
登場人物紹介 ヴィヴィアン・ジュード伯爵令嬢  17歳、長女で爵位はシェーンより低が、ジュード伯爵家には莫大な資産があった。 ドン・ジュード伯爵令息15歳姉であるヴィヴィアンが大好きだ。 シェーン・ロングベルク公爵 25歳 結婚しろと回りは五月蝿いので大富豪、伯爵令嬢と結婚した。 ユリシリーズ・グレープ補佐官23歳 優秀でシェーンに、こき使われている。 コクロイ・ルビーブル伯爵令息18歳 ヴィヴィアンの幼馴染み。 アンジェイ・ドルバン伯爵令息18歳 シェーンの元婚約者。 ルーク・ダルシュール侯爵25歳 嫁の父親が行方不明でシェーン公爵に相談する。 ミランダ・ダルシュール侯爵夫人20歳、父親が行方不明。 ダン・ドリンク侯爵37歳行方不明。 この国のデビット王太子殿下23歳、婚約者ジュリアン・スチール公爵令嬢が居るのにヴィヴィアンの従妹に興味があるようだ。 ジュリエット・スチール公爵令嬢18歳 ロミオ王太子殿下の婚約者。 ヴィヴィアンの従兄弟ヨシアン・スプラット伯爵令息19歳 私と旦那様は婚約前1度お会いしただけで、結婚式は私と旦那様と出席者は無しで式は10分程で終わり今は2人の寝室?のベッドに座っております、旦那様が仰いました。 一度だけだ其れ以上閨を共にするつもりは無いと旦那様に宣言されました。 正直まだ愛情とか、ありませんが旦那様である、この方の言い分は最低ですよね?

どうぞお好きになさってください

みおな
恋愛
学園に入学して一ヶ月。 婚約者の第一王子殿下は言った。 「学園にいる間くらい自由にさせてくれないか。君が王太子妃になることは決定事項だ。だから、せめて学園に通う二年間は、僕は恋がしたい」 公爵令嬢はその綺麗な顔に冷酷な笑みを浮かべる。 「好きになさればよろしいわ」

「お前を愛する事はない」を信じたので

あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」 お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。

お久しぶりです旦那様。そろそろ離婚ですか?

奏千歌
恋愛
[イヌネコ] 「奥様、旦那様がお見えです」 「はい?」 ベッドの上でゴロゴロしながら猫と戯れていると、侍女が部屋を訪れて告げたことだった。

真実の愛を見つけたとおっしゃるので

あんど もあ
ファンタジー
貴族学院のお昼休みに突然始まった婚約破棄劇。 「真実の愛を見つけた」と言う婚約者にレイチェルは反撃する。

【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない

くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、 軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。 言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。 ――そして初めて、夫は気づく。 自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。 一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、 「必要とされる存在」として歩き始めていた。 去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。 これは、失ってから愛に気づいた男と、 二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。 ――今さら、遅いのです。

追放された悪役令嬢は辺境にて隠し子を養育する

3ツ月 葵(ミツヅキ アオイ)
恋愛
 婚約者である王太子からの突然の断罪!  それは自分の婚約者を奪おうとする義妹に嫉妬してイジメをしていたエステルを糾弾するものだった。  しかしこれは義妹に仕組まれた罠であったのだ。  味方のいないエステルは理不尽にも王城の敷地の端にある粗末な離れへと幽閉される。 「あぁ……。私は一生涯ここから出ることは叶わず、この場所で独り朽ち果ててしまうのね」  エステルは絶望の中で高い塀からのぞく狭い空を見上げた。  そこでの生活も数ヵ月が経って落ち着いてきた頃に突然の来訪者が。 「お姉様。ここから出してさし上げましょうか? そのかわり……」  義妹はエステルに悪魔の様な契約を押し付けようとしてくるのであった。

処理中です...