大国王女の謀略で婚約破棄され 追放になった小国王子は、 ほのぼのとした日常を望む最強魔法使いでした。

克全

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巨大冷凍冷蔵庫と猛訓練と魔剣

 地下都市を完成させたルイは、今度は食料の確保と保存をすることにした。
 世界のいろいろな所を見て回りたいルイは、いつまでもこの魔境町にいるのも面白くないので、若い冒険者達が育つまで待つのは嫌だった。
 老人や孤児たちを助けるのは当然だが、老人や孤児たちに寄生させる気はなかった。
 だからダイに猛訓練させるとともに、地下都市の中央に巨大な冷凍冷蔵用の魔法陣を築き、大量に狩った魔獣を保存することにした。
 そうすれば自分の心に負担をかけることなく、安心してこの町を出ていくことができるからだ。
 だが同時に核となる指揮官が必要なので、レイラに力を授けることにした。
 ルイは魔境の地下から集めた貴金属に、複数の魔法を重ねてかけ、さらに何十もの魔法陣を積層に刻み込み、その上魔晶石を埋め込んで、レイラだけが使える魔剣を創りだした!
 その魔剣には万が一の事態も想定し、レイラ以外の人間が持つと即死の魔法が発動されると同時に、魔剣はルイの所に転移するという念の入ったものだった。
 いつものように大量のバーベキューで腹一杯にした後で、ルイとダイの命令に逆らわなくなった冒険者達に老人や孤児たちの護衛を任せ、山のように狩った魔獣を冒険者ギルドに運ばせるのだった。
 ダイが若い冒険者に槍の突き技と弓術を中心に猛訓練させるとともに、ルイがレイラにも魔剣の使い方を伝授していた。
 レイラが十分な魔力を持つ魔術士でもあるので、レイラが知らない便利な身体強化魔法や支援魔法を伝授し、魔法と剣に体術を複合させた戦闘方法を伝えようとしていた。
 その様な技が一日二日で伝授できるはずがなく、本来なら十数年かけて身体に覚え込ませるものなのだが、とにかく一対一で強大な魔獣と渡り合えるように、一つの決め技だけは教え込もうとしたのだ。
 レイラが必死で討ちこむ剣を、時には避け時には受け止め、レイラの技量が一番伸びるように考えながら相手を務めていた。
 同時に敵の攻撃を無意識に避けられるように、レイラの攻撃を受けた直後にギリギリ避けられる速さで反撃するようにした。
 何よりレイラに教え込みたい技を、ルイがレイラに使う事でその利点と弱点を理解させようとした。
 身体強化魔法と支援魔法を自分にかけたことで向上した能力を使いこなすとともに、元々双剣使いとして確立していた技に魔法のフェイントを混ぜ込み、敵に決定的な隙を創り出すようにした。
 僅か二日ででっち上げた即席の秘剣ではあるが、元々レイラが使っていた双剣の技が基本にあったので、何とか白銀級の魔物なら通用する技が完成した。
 さらに修練を重ねれば、同じ技でも玉鋼級や金剛石級にも通じるようになるのだが、今の技量では白銀級が精一杯だった。
 しかもそれは魔剣を使っての事で、レイラが今まで使っていた剣だったら、金級の魔物を倒すのが精々だった。
 そしてルイは、レイラに自信を付けさせるとともに、周りの冒険者が逆らわないように、みんなが見守る中で白銀級の魔物と戦わせるのだった。

魔剣1
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