大国王女の謀略で婚約破棄され 追放になった小国王子は、 ほのぼのとした日常を望む最強魔法使いでした。

克全

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ドラゴン

「分かった」
 ルイの提案と言うか命令は、普通は死ねと同じ言葉なのに、オリビアは全く動揺することもためらう事もなく二つ返事で同意した。
 ルイを信じているのか、ルイが与えてくれた魔斧槍を信じているのかは分からないが、いくら何でも過信といえる返事であった。
 確かに白銀級のビッグクロコダイルを、子供扱いで狩ることができるようになったオリビアではあるが、白銀級の上には魔境のボスとなりえる玉鋼級の魔物がいるが、その程度ではドラゴンとは言わないのだ。
 ドラゴンと呼ばれるのは、玉鋼級の魔物を倒すことができる竜型の魔物の総称なのだが、その強さは他の魔物を圧倒しているのだ。
 ドラゴンの中でも最も弱いと考えられているのが、金剛級に分類される下位属性竜で、各属性に影響を受けた姿形をしており、ブレスを吐くことはできないものの、人間が倒すことなど普通は想像もできないのだ。
 呼び名は属性によってワイバーン・クラーケン・リントヴルム・ワームなど色々あるし姿形も違うので、人間の分類が間違っている可能性もあれば、国や地方によって等級が違う場合もある。
 今までの実績では、英雄と呼ばれるような冒険者のパーティーが何十組も集まり、三十年に一度狩ることができれば上々と言うもので、時には百年以上狩られなかった時代もあるほど強い魔物なのだ。
 その上に君臨するのが緋緋色金級に分類される上位属性竜で、下位属性竜と同じように各属性に影響を受けているが、ブレスを吐くことができるので、下位属性竜とは段違いの強さを誇り、そのブレスによる広範に及ぶ攻撃は災厄そのものであった。
 だが属性に影響されているので、空を飛べる飛竜、地を駆ける地竜、水に潜る水竜に分かれているが、その強さは人が対抗できるようなものではない。
 それでも平均百年に一度は人間が討伐できることもあるので、その素材の利用法も開発されており、名声と富を求めて上位属性竜に挑む冒険者が現れることもある。
 緋緋色金級の上に存在し、その生存も確認されているのが、青生生魂級に分類されている純血種のドラゴンだ!
 狭い範囲でドラゴンと呼ばれているのがこの生き物であり、古竜と畏怖をもって呼ばれているのだが、長い人間の歴史の中では狩られた記録もあり、利用法も古い文献には記載されているものの、この数百年は狩られたと言う記録のない竜種だ。
 さらに古い文献には、古代竜が最上位種と書かれているものの、古い文献にあるだけで、ここ数百年は姿を現していない。
 そして世間に流布されている存在として、龍種と言う古代竜の上に君臨する生物もいるのだが、それはもう古い文献中ですら、そのような生き物が存在していたと言われていたと書かれている伝説の存在なのだ。
 だが今問題なのは、ルイが言ったドラゴンがどの竜の事を指しているのかと言う事だ!
 現在確認されている最強の存在は古竜なのだが、オーランド王国の魔境に存在するという話はないし、恐らくは金剛級の下位属性竜の事を言っているのだろう。
 この魔境のボスと言われているワームの事だろうとは思われるが、いくらルイでも古竜を引っ張り出してくるなど考えられないのだが、まさか・・・・・

古竜1
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