大国王女の謀略で婚約破棄され 追放になった小国王子は、 ほのぼのとした日常を望む最強魔法使いでした。

克全

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ガブリエラ公女の苛立ち

「まだ諦めないの?」
「はい。またもや新たな魔族を契約して、ルイトポルト殿下を襲撃させております」
「本当にエミネ王女を殺してしまおうかしら?」
 ガブリエラ公女は、密かにエミネ王女を殺してしまいなさいと言う思いを込めて、侍従長に話しかけたのだが。
「それはまだ早いと思われます」
「そうなの? いいかげん見過ごせないと思うのだけれど?」
「襲われると申しましても、ルイトポルト殿下どころかダイ殿にも全く歯が立たず、今では従者の訓練相手にされて殺されるような状況でございます。このような状況でエミネ王女を殺してしまい、エステ王国が報復の軍勢を送ってきた場合は、ルイトポルト殿下が一番哀しむ、国民を巻き込むような戦争になってしまうかもしれません」
「それは困るわね。でも魔族を練習相手にしていると言うのは女よね!?」
「はい。ですが公女殿下が心配するような相手ではありません。本当にただの従者です」
「でもその女はルイ様に色眼鏡を使っているのよね!」
「公女殿下。ルイトポルト殿下ほどの男性ならば、惚れられるのは仕方ございません。ルイトポルト殿下に惚れる女にいちいち焼きもちを焼いていたら、公女殿下の身が持ちません。それと万が一ルイトポルト殿下を慕う者を公女殿下が傷つけたりすれば、ルイトポルト殿下に見捨てられると思われます」
「そうね。そうなってしまうわね。ルイ様はそんなことをする女を許される人ではないわね」
「はい。ルイトポルト殿下は清廉潔白な方なので、その御心に相応しい行動を取るようにしなければいけないと思われます」
「では具体的にどうすればいいと思う? それとどうしても焼きもちは焼いてしまうから、ルイ様に嫌われない方法で女を遠ざける方法はないかしら?」
「そうでございますね。ともに命懸けで戦うとなると、心が近づいてしまうかもしれません。一緒に戦うことがないように、魔族が襲撃できないようにいたしましょう」
「でもエミネ王女を殺してはいけないのよね?」
「はい。ですから以前のように魔族を根絶やしにして、ルイトポルト殿下を襲う者が出ないようにしたうえで、エミネ王女にも恐怖と忠告を与えましょう」
「そうね、それがいいかもしれないわね。だったら誰を送り込もうかしら?」
「それは私にお任せください」
「そう? では任せるわね」
「承りました」
 侍従長は、公爵家の眷属の中でも特に戦闘力の高い者を選び、エステ王国に送り込み魔族狩りを行った。
 それこそエステ王国領の隅から隅まで探し回って魔族を殺したが、特に王宮内では惨たらしく殺された魔族の死骸残るようにした。

妖怪
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