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進撃の章
反撃
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俺は反撃の機会をうかがっていた。
それはライブ発信を切る時でもあった。
何と言っても、大陸大国兵士を虐殺するのだから、そのライブ映像など流すわけにはいかない。
例えそれが自然現象であろうとも、衝撃的過ぎて、反日運動につながってしまう可能性がある。
せっかく反大陸大国の機運が盛り上がっているのだから、それを下火にするわけにはいかない。
大陸大国兵士が、仮設住宅に放火する映像がライブ発信された。
訓練された兵士なら普通やらない行為なのだが、反日教育を徹底された所為なのか、壊滅した大漁船団に肉親や親友がいたのか、絶対やってはいけない民家への放火映像が、全世界に発信された。
直ぐにそれを放送したカメラが発見され、徹底的に破壊されたが、そう映像も全世界にライブ発信され、後の祭りとなった。
最初千個であったライブ発信動画が、次々と新しいモノが立ち上がり、破壊されても破壊されてもその数が減らず、遂には万の数に達した。
だがそれこそが、大陸大国兵士を苛立たせ、作戦行動を逸脱する乱暴な行動を引き起こさせていた。
そして俺は、最初からそうなる事を見込んで仕込んでいたのだ。
遂に彼らが、地下大洞窟の入り口を発見した。
だがその最初の十字路には、荷台にコンテナを満載した十六トントラックが二台も横づけされているのだ。
普通の方法では排除する事など出来ない。
排除しようとすれば、爆破をするか対戦車ロケット弾で攻撃をしなければいけない。
全てが思い通りに進まず、憎むべき日本人を一人も発見できない彼らは、遂に対戦車ロケット弾による攻撃を断行した。
大陸大国兵士が、民間のトラックに対して、対戦車ロケット弾による攻撃を行った事が、全世界にライブ発信された。
同時に全てのライブ発信が途切れてしまった。
全世界の人々は、大陸大国が自分達の民間人虐殺を隠蔽する為に、ライブ発信を強制的に中断させたと判断した。
だがそれは違うのだ。
俺が潮時と判断して、発信を中止したのだ。
「桃。
緑。
悪い事なのだけど、やってくれるかい」
「悪くないよ。
正義の行いだよ」
「そうです。
これは正義なのです」
「人殺しは正義ではないんだよ。
これは犯罪なんだ。
本当はやってはいけない事なんだ。
でも、正当防衛で仕方がないんだ」
「分かった」
「正当防衛をやります」
本当に分かってくれているのかは分からないが、桃と緑は素直に聞いてくれた。
でも、やることは、先と同じ大虐殺だ。
先の二万人よりは少ない、一六〇〇兵前後だとは思うが、皆殺しにすることになる。
平野部の各地から高熱の火山性ガスを噴出させて、全兵士を蒸し焼きにするのだ。
誰一人生き残れないだろう。
それはライブ発信を切る時でもあった。
何と言っても、大陸大国兵士を虐殺するのだから、そのライブ映像など流すわけにはいかない。
例えそれが自然現象であろうとも、衝撃的過ぎて、反日運動につながってしまう可能性がある。
せっかく反大陸大国の機運が盛り上がっているのだから、それを下火にするわけにはいかない。
大陸大国兵士が、仮設住宅に放火する映像がライブ発信された。
訓練された兵士なら普通やらない行為なのだが、反日教育を徹底された所為なのか、壊滅した大漁船団に肉親や親友がいたのか、絶対やってはいけない民家への放火映像が、全世界に発信された。
直ぐにそれを放送したカメラが発見され、徹底的に破壊されたが、そう映像も全世界にライブ発信され、後の祭りとなった。
最初千個であったライブ発信動画が、次々と新しいモノが立ち上がり、破壊されても破壊されてもその数が減らず、遂には万の数に達した。
だがそれこそが、大陸大国兵士を苛立たせ、作戦行動を逸脱する乱暴な行動を引き起こさせていた。
そして俺は、最初からそうなる事を見込んで仕込んでいたのだ。
遂に彼らが、地下大洞窟の入り口を発見した。
だがその最初の十字路には、荷台にコンテナを満載した十六トントラックが二台も横づけされているのだ。
普通の方法では排除する事など出来ない。
排除しようとすれば、爆破をするか対戦車ロケット弾で攻撃をしなければいけない。
全てが思い通りに進まず、憎むべき日本人を一人も発見できない彼らは、遂に対戦車ロケット弾による攻撃を断行した。
大陸大国兵士が、民間のトラックに対して、対戦車ロケット弾による攻撃を行った事が、全世界にライブ発信された。
同時に全てのライブ発信が途切れてしまった。
全世界の人々は、大陸大国が自分達の民間人虐殺を隠蔽する為に、ライブ発信を強制的に中断させたと判断した。
だがそれは違うのだ。
俺が潮時と判断して、発信を中止したのだ。
「桃。
緑。
悪い事なのだけど、やってくれるかい」
「悪くないよ。
正義の行いだよ」
「そうです。
これは正義なのです」
「人殺しは正義ではないんだよ。
これは犯罪なんだ。
本当はやってはいけない事なんだ。
でも、正当防衛で仕方がないんだ」
「分かった」
「正当防衛をやります」
本当に分かってくれているのかは分からないが、桃と緑は素直に聞いてくれた。
でも、やることは、先と同じ大虐殺だ。
先の二万人よりは少ない、一六〇〇兵前後だとは思うが、皆殺しにすることになる。
平野部の各地から高熱の火山性ガスを噴出させて、全兵士を蒸し焼きにするのだ。
誰一人生き残れないだろう。
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