88 / 99
第二章貴族偏
皇室の決定
しおりを挟む
「今日は解散する前に少々話さねばならない事がある。
狩りはいつもより一時間早く終わってくれ」
役目を果たすために、いつも通り早朝に集まった私達に、ヨジップ殿下が真剣な表情で話しかけられます。
正直少々不安になり、表情が引き締まります。
私だけでなく、他の人達の表情も引き締まります。
どう考えても、私がヨジップ殿下のプロポーズを断った件です。
不安ではありますが、私には鈍感力があります。
他の方々は動きが少し鈍っていましたが、私は普通に動けました。
ドウラさんやジョージ様まで、わずかに動きが悪くなっています。
人間多くの物を手に入れると、守るモノができてしまい、以前のように生きていけなくなるというのは、本当の事なのだと思い知りました。
それとも、以前の大陸逃亡話の時も、ドウラさんやジョージ様は、同じように動きが悪きなっていたのでしょうか?
格段に身体強化された事で、私の眼力が鍛えられたのでしょうか?
身体強化ではなく、経験が積み重ねられたからでしょうか?
「率直な話をすると、皇室による大陸支配をどうするかという問題だ。
君達の忠誠心を疑うわけではないが、疑わなければいけないのが皇族だ。
そこで政略結婚をしてもいいと言う者は返事をしてくれ。
今いる正室を側室に落とせと命じて、家庭に問題を引き起こし、皇室に恨みを持たれては逆効果なので、正室複数制で構わない。
今いる正室を皇族と同等に遇してくれて構わない。
それなら政略結婚に応じると言う者は誰だ?」
なんと率直な話しをなされるのですね。
ああ、それも仕方ないですね。
私達は生粋の貴族ではありません。
純粋な貴族のように、迂遠な会話や腹芸などできません。
冒険者として生きてきたので、できるだけ短く分かり易い言葉を使わないと、急場に役に立たずに死んでしまうのですから。
「ひとつ質問させていただきます。
当然の話ですが、私やドウラが、今更この歳で皇族と政略結婚するわけではないですよね?
城伯家の後継者と政略結婚させるという事ですよね?」
「そうだ。
説明が悪かったな。
ドウラのドウラ城伯家と、ジョージのゲイツ城伯家に関しては、後継者の結婚相手を皇族にしてもらいたいという事だ」
「では、私のゲイツ城伯家とマルティンのキイツ城伯家は承知です」
「あたしのドウラ城伯家も承知だよ。
エマのエマル城伯家とニカのニカル城伯家も承知だ。
二人の希望は以前に確認してある。
そうだな?」
「「うん」」
事前に話がすんでいるようです。
これで八人中五人が承知です。
この五人なら、不承知の三人を除いても十分属性竜が狩れます。
厄竜を斃せると断言はできませんが、エマとニカが皇室に加わるのなら、私を含めた残る三人と無理に政略結婚しなくてもいいのではないでしょうか。
狩りはいつもより一時間早く終わってくれ」
役目を果たすために、いつも通り早朝に集まった私達に、ヨジップ殿下が真剣な表情で話しかけられます。
正直少々不安になり、表情が引き締まります。
私だけでなく、他の人達の表情も引き締まります。
どう考えても、私がヨジップ殿下のプロポーズを断った件です。
不安ではありますが、私には鈍感力があります。
他の方々は動きが少し鈍っていましたが、私は普通に動けました。
ドウラさんやジョージ様まで、わずかに動きが悪くなっています。
人間多くの物を手に入れると、守るモノができてしまい、以前のように生きていけなくなるというのは、本当の事なのだと思い知りました。
それとも、以前の大陸逃亡話の時も、ドウラさんやジョージ様は、同じように動きが悪きなっていたのでしょうか?
格段に身体強化された事で、私の眼力が鍛えられたのでしょうか?
身体強化ではなく、経験が積み重ねられたからでしょうか?
「率直な話をすると、皇室による大陸支配をどうするかという問題だ。
君達の忠誠心を疑うわけではないが、疑わなければいけないのが皇族だ。
そこで政略結婚をしてもいいと言う者は返事をしてくれ。
今いる正室を側室に落とせと命じて、家庭に問題を引き起こし、皇室に恨みを持たれては逆効果なので、正室複数制で構わない。
今いる正室を皇族と同等に遇してくれて構わない。
それなら政略結婚に応じると言う者は誰だ?」
なんと率直な話しをなされるのですね。
ああ、それも仕方ないですね。
私達は生粋の貴族ではありません。
純粋な貴族のように、迂遠な会話や腹芸などできません。
冒険者として生きてきたので、できるだけ短く分かり易い言葉を使わないと、急場に役に立たずに死んでしまうのですから。
「ひとつ質問させていただきます。
当然の話ですが、私やドウラが、今更この歳で皇族と政略結婚するわけではないですよね?
城伯家の後継者と政略結婚させるという事ですよね?」
「そうだ。
説明が悪かったな。
ドウラのドウラ城伯家と、ジョージのゲイツ城伯家に関しては、後継者の結婚相手を皇族にしてもらいたいという事だ」
「では、私のゲイツ城伯家とマルティンのキイツ城伯家は承知です」
「あたしのドウラ城伯家も承知だよ。
エマのエマル城伯家とニカのニカル城伯家も承知だ。
二人の希望は以前に確認してある。
そうだな?」
「「うん」」
事前に話がすんでいるようです。
これで八人中五人が承知です。
この五人なら、不承知の三人を除いても十分属性竜が狩れます。
厄竜を斃せると断言はできませんが、エマとニカが皇室に加わるのなら、私を含めた残る三人と無理に政略結婚しなくてもいいのではないでしょうか。
0
あなたにおすすめの小説
リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!
悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。
潮海璃月
ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。
私ですか?
庭にハニワ
ファンタジー
うわ。
本当にやらかしたよ、あのボンクラ公子。
長年積み上げた婚約者の絆、なんてモノはひとっかけらもなかったようだ。
良く知らんけど。
この婚約、破棄するってコトは……貴族階級は騒ぎになるな。
それによって迷惑被るのは私なんだが。
あ、申し遅れました。
私、今婚約破棄された令嬢の影武者です。
【完結】断罪された悪役令嬢は、本気で生きることにした
きゅちゃん
ファンタジー
帝国随一の名門、ロゼンクロイツ家の令嬢ベルティア・フォン・ロゼンクロイツは、突如として公の場で婚約者であるクレイン王太子から一方的に婚約破棄を宣告される。その理由は、彼女が平民出身の少女エリーゼをいじめていたという濡れ衣。真実はエリーゼこそが王太子の心を奪うために画策した罠だったにも関わらず、ベルティアは悪役令嬢として断罪され、社交界からの追放と学院退学の処分を受ける。
全てを失ったベルティアだが、彼女は諦めない。これまで家の期待に応えるため「完璧な令嬢」として生きてきた彼女だが、今度は自分自身のために生きると決意する。軍事貴族の嫡男ヴァルター・フォン・クリムゾンをはじめとする協力者たちと共に、彼女は自らの名誉回復と真実の解明に挑む。
その過程で、ベルティアは王太子の裏の顔や、エリーゼの正体、そして帝国に忍び寄る陰謀に気づいていく。かつては社交界のスキルだけを磨いてきた彼女だが、今度は魔法や剣術など実戦的な力も身につけながら、自らの道を切り開いていく。
失われた名誉、隠された真実、そして予期せぬ恋。断罪された「悪役令嬢」が、自分の物語を自らの手で紡いでいく、爽快復讐ファンタジー。
善人ぶった姉に奪われ続けてきましたが、逃げた先で溺愛されて私のスキルで領地は豊作です
しろこねこ
ファンタジー
「あなたのためを思って」という一見優しい伯爵家の姉ジュリナに虐げられている妹セリナ。醜いセリナの言うことを家族は誰も聞いてくれない。そんな中、唯一差別しない家庭教師に貴族子女にははしたないとされる魔法を教わるが、親切ぶってセリナを孤立させる姉。植物魔法に目覚めたセリナはペット?のヴィリオをともに家を出て南の辺境を目指す。
【 完 結 】スキル無しで婚約破棄されたけれど、実は特殊スキル持ちですから!
しずもり
ファンタジー
この国オーガスタの国民は6歳になると女神様からスキルを授かる。
けれど、第一王子レオンハルト殿下の婚約者であるマリエッタ・ルーデンブルグ公爵令嬢は『スキル無し』判定を受けたと言われ、第一王子の婚約者という妬みや僻みもあり嘲笑されている。
そしてある理由で第一王子から蔑ろにされている事も令嬢たちから見下される原因にもなっていた。
そして王家主催の夜会で事は起こった。
第一王子が『スキル無し』を理由に婚約破棄を婚約者に言い渡したのだ。
そして彼は8歳の頃に出会い、学園で再会したという初恋の人ルナティアと婚約するのだと宣言した。
しかし『スキル無し』の筈のマリエッタは本当はスキル持ちであり、実は彼女のスキルは、、、、。
全12話
ご都合主義のゆるゆる設定です。
言葉遣いや言葉は現代風の部分もあります。
登場人物へのざまぁはほぼ無いです。
魔法、スキルの内容については独自設定になっています。
誤字脱字、言葉間違いなどあると思います。見つかり次第、修正していますがご容赦下さいませ。
婚約破棄を目撃したら国家運営が破綻しました
ダイスケ
ファンタジー
「もう遅い」テンプレが流行っているので書いてみました。
王子の婚約破棄と醜聞を目撃した魔術師ビギナは王国から追放されてしまいます。
しかし王国首脳陣も本人も自覚はなかったのですが、彼女は王国の国家運営を左右する存在であったのです。
今、私は幸せなの。ほっといて
青葉めいこ
ファンタジー
王族特有の色彩を持たない無能な王子をサポートするために婚約した公爵令嬢の私。初対面から王子に悪態を吐かれていたので、いつか必ず婚約を破談にすると決意していた。
卒業式のパーティーで、ある告白(告発?)をし、望み通り婚約は破談となり修道女になった。
そんな私の元に、元婚約者やら弟やらが訪ねてくる。
「今、私は幸せなの。ほっといて」
小説家になろうにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる