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再侵攻二
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「イマーン王国軍は城を囲んだものの、全く攻め込んできません」
「ここも同じだな」
「他の城もこのような状況だったのですか」
「ああ、恐らく王かそれに近い者が、現状をわきまえずに、愚かな命令を下したのだろう」
「それを現場の将軍が、現状にあわせようと努力していると言うのですか」
「そうだ。我々を攻め滅ぼせと命じられ、出陣したはいいが、勝ち目がないのは理解しているから、包囲しただけで攻撃しないのだろうよ」
「そうなのですね」
「推論ではあるが、まあ間違いないだろう」
「陛下はどうなされるのですか」
「いつも通りだよ」
「貴族士族は捕虜にして身代金をとり、馬は王家の財産になされ、兵士も奴隷にして王家の財産にされるのですか?」
「そうだよ」
「ですがイマーン王国は、貴族士族の身代金支払いを拒否しております。このままでは、捕虜が増え過ぎて扱いに困るのではありませんか」
「そんな事を続ければ、イマーン王家の威信が地に落ちて、貴族士族の反乱がおこるだろう、中には余に臣従を願い出てくる者がいるかもしれない」
「しかし殿下は、イマーン王国にあって民を虐げてきた、貴族士族の臣従を認められないのでしょ?」
「ああ、認めないよ。だが勝手に夢想して、謀叛を起こすのは放っておくよ」
「内乱を誘発させると言われるのですか?」
「誘発しようとは思わないよ。そんな事をすれば、また民が苦しむからね」
「ですが、謀叛が起こってしまうのではありませんか」
「だが、何もせず、貝のように城に中に閉じこもっているわけにはいかない。城外にも農地や牧草地を創り出さなければ、増えていく民を飢えから救う事は出来ない」
「はい。確かに急速に増える家畜を養うには、城内だけでは手狭でございます」
「城外に農地や牧草地を創るとなると、城壁の外であろうと敵に襲われない平和な国にしなければならない」
「はい!」
「周辺国の国力を落とし、軍備を整えられないようにしなければならない」
「はい」
「その為には、攻めてくる敵は、全て捕虜にするくらいの方法でないと、建国したばかりのゴールウェイ王国は直ぐに瓦解してしまうよ」
「愚かな事を申しました」
「いいや構わないよ。疑問に思ったことは何でも聞くがいい」
「はい、有難き幸せでございます」
「では、そろそろ行こうか」
「はい!」
俺は城代に城を任せ、近習衆・冒険者兵士・奴隷兵士を引き連れて、イマーン王国軍に攻め込んでいった。
いつも通り、一方的に魔法を叩きつけ、無力化して捕虜にしていった。
確かにイマーン王国は、捕虜の身代金支払いを拒否しているが、有力貴族や士族の中には、財産を投げ出しても家族を取り戻そうとする者がいた。
中には交渉中に俺の人柄を探り、可能性があるなら俺に寝返って領地や権力を増やそうとする強か者もいたが、そんな姑息な連中は無視している。
イマーン王国やネッツェ王国を併合するには、全ての民を食わせていけるだけの事前準備が必要だ。
それにはもう少し時間がかかる。
「ここも同じだな」
「他の城もこのような状況だったのですか」
「ああ、恐らく王かそれに近い者が、現状をわきまえずに、愚かな命令を下したのだろう」
「それを現場の将軍が、現状にあわせようと努力していると言うのですか」
「そうだ。我々を攻め滅ぼせと命じられ、出陣したはいいが、勝ち目がないのは理解しているから、包囲しただけで攻撃しないのだろうよ」
「そうなのですね」
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「貴族士族は捕虜にして身代金をとり、馬は王家の財産になされ、兵士も奴隷にして王家の財産にされるのですか?」
「そうだよ」
「ですがイマーン王国は、貴族士族の身代金支払いを拒否しております。このままでは、捕虜が増え過ぎて扱いに困るのではありませんか」
「そんな事を続ければ、イマーン王家の威信が地に落ちて、貴族士族の反乱がおこるだろう、中には余に臣従を願い出てくる者がいるかもしれない」
「しかし殿下は、イマーン王国にあって民を虐げてきた、貴族士族の臣従を認められないのでしょ?」
「ああ、認めないよ。だが勝手に夢想して、謀叛を起こすのは放っておくよ」
「内乱を誘発させると言われるのですか?」
「誘発しようとは思わないよ。そんな事をすれば、また民が苦しむからね」
「ですが、謀叛が起こってしまうのではありませんか」
「だが、何もせず、貝のように城に中に閉じこもっているわけにはいかない。城外にも農地や牧草地を創り出さなければ、増えていく民を飢えから救う事は出来ない」
「はい。確かに急速に増える家畜を養うには、城内だけでは手狭でございます」
「城外に農地や牧草地を創るとなると、城壁の外であろうと敵に襲われない平和な国にしなければならない」
「はい!」
「周辺国の国力を落とし、軍備を整えられないようにしなければならない」
「はい」
「その為には、攻めてくる敵は、全て捕虜にするくらいの方法でないと、建国したばかりのゴールウェイ王国は直ぐに瓦解してしまうよ」
「愚かな事を申しました」
「いいや構わないよ。疑問に思ったことは何でも聞くがいい」
「はい、有難き幸せでございます」
「では、そろそろ行こうか」
「はい!」
俺は城代に城を任せ、近習衆・冒険者兵士・奴隷兵士を引き連れて、イマーン王国軍に攻め込んでいった。
いつも通り、一方的に魔法を叩きつけ、無力化して捕虜にしていった。
確かにイマーン王国は、捕虜の身代金支払いを拒否しているが、有力貴族や士族の中には、財産を投げ出しても家族を取り戻そうとする者がいた。
中には交渉中に俺の人柄を探り、可能性があるなら俺に寝返って領地や権力を増やそうとする強か者もいたが、そんな姑息な連中は無視している。
イマーン王国やネッツェ王国を併合するには、全ての民を食わせていけるだけの事前準備が必要だ。
それにはもう少し時間がかかる。
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