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第二章
第43話:ワイバーンと商人と冒険者ギルド
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転移75日目:山本光司(ミーツ)視点
34頭ものワイバーンの群れは、国を滅ぼす規模の災厄だ。
この世界には、ワイバーンを斃せるような人間は滅多にいない。
クソ天使はそう言っていたが、それほど強くないと思った。
膨大な魔力と前世で培ったラノベ知識と想像力をコンボして、この世界にはないウォーター・ジェット・カッターのような水魔術を駆使してワイバーンを斃した。
俺自身が強くなったのは間違いないが、氏神様と仏様がこの世界の糞神に詰め寄って、強力なステータスとスキルを授けてくださったのだと心から感謝した。
「異世界間スーパー、マジックバック、ストレージ、アイテムボックス」
首を刎ねて斃したワイバーンを無駄にしないように、血の1滴も無駄にしないように、一瞬で空間収納系の魔術を全て使った。
異世界間スーパーの一時預かり商品評価額を見ると、何と、体重5トンのワイバーン1頭当たりの評価額が50億円になっていた!
34頭で1700億円という、一生遊んで暮らせる金額になっていた。
前世の食肉最高価格は、678kgの松阪牛が競市で5000万円だった。
最高級品質に松阪牛で5000万円だが、魔獣と言う天井知らずの高級食肉がkgあたり20倍と言うのは、安いのか高いのは俺には見当がつかなかった。
ただ、俺には変な探求心があって、1頭売りと解体した部位売りで値段が同じなのか違うのか、無性に知りたくなってしまった。
人件費の安いこの世界で解体してから異世界間スーパーで売ったら高くなるのか?
知りたいと思うと我慢できない難儀な性格をしている。
他の事をしようとしても、気になって手がつかなくて、失敗を繰り返す。
そんな性格を嫌と言うほど自覚しているので、解体したいのだが、できない。
俺にも解体スキルはあるのだが、バカじゃないから分かる。
俺程度のレベルでは、ワイバーンの解体をしても失敗するだけだ。
価値をあげるどころか無価値にしてしまいかねない。
できる事ならこの世界で最高の腕を持つ解体職人に依頼したい。
だが、この世界に来てから75日か経っていない俺には、どこに優秀な解体職人がいるのか分からない。
しつこく付き纏うバカ天使に聞けばわかるが、それだけは嫌だ。
偏屈で融通が効かないとよく言われたが、人として認めたくない大嫌いな人間に、頭を下げて何か頼むのは嫌だし、必要な時だけ利用するのも卑怯で嫌だ。
我ながら難儀な性格をしている。
「ネイ、王都に行きたいんだけど、他に行きたい場所はあるかい?」
「ない」
「何かしたい事はあるかい?」
「ない」
「だったら王都に行くけれど、いいかい?」
「いい」
ネイは俺から離れないから、聞く意味がないのは分かっている。
ついてくると分かっていて危険な場所に連れて行く。
酷い保護者だと非難されるのも分かっているが、だからと言ってネイの為にやりたい事を全部我慢するのも、間違っていると思う。
俺の趣味に過ぎないアニメやラノベは、ネイが起きている間は我慢している。
だが今回の解体職人探しは、ネイや寡婦や孤児の為にもなる。
この世界の生活資金を確保するのに、腕の良い解体職人は必要不可欠だ。
だから少々危険だが、俺なら回避も突破もできる程度の危険なら、ネイを連れて行っても構わないと判断した。
「トランスバレンシー、リプレーサー・プレゼンス、デオドラント」
今回は王城に転移する前に透明になり、存在感を消し、臭いも無くした。
今はバカ天使がいないので、安全な場所に転移する事ができない。
誰もいないと思っていた控室に、侍女や侍従がいる可能性があった。
「テレポーテーション」
王城に瞬間転移したのは、裏で権力闘争が繰り広げれているとはいえ、表立って殺し合いはしていないと思っていたからだ。
少なくとも俺が偵察している時間は、剣をふるまわすような戦いはしていない。
何度も偵察に来ているから、今の王都がどれだけ混乱しているか知っている。
俺がやった事だが、性根の腐った王太子以下の王子王女達が呪いで寝込んでいる。
今も激烈な痛みと共に身体が腐っていく、生き地獄にいる。
そんな王太子達に味方していた、取り巻きや近衛騎士達も生き地獄にいる。
まったく罪悪感を持たずに悪事を働き、邪魔になるモノを王家の権力で潰し続けていた連中が、全ての力を失って無抵抗になったのだ。
王が保護していなかったら、王太子達はとっくの昔に殺されていた。
いや、実際半数の王子と王女が、これまで苦しめて来た貴族士族から密かに報復されて死んでいた。
だがそれは全部裏で行われた暗闘で、表には出ていない。
幾つもある暗闘の中ではまだ軽い方で、もっと激しい争いがあった。
裏の暗闘で1番激しいのは王位継承権を争う暗殺合戦だった。
暗殺されたのではなく、呪いで死んだと公表されている。
自分達の暗殺を隠すために、俺がやった事にされているが、嘘だ。
永劫の苦しみを与えるつもりだったのに、こんなに早く殺す訳がない。
そして暗闘とは違う、表立って激しく戦う争いも王都内で勃発している。
宰相を解任されたジェームズ・アンダーソンの侯爵家が、敵対していた貴族士族だけでなく、これまで派閥で支配していた貴族にまで襲われている。
全部俺がそうなるように仕向けたのだが、実際に起こると自責の念を感じる。
隣接する貴族が領地争いを始めるだけでなく、王都内でも戦いを始めている。
流石に放火はしないようにしているが、王都の民を巻き込んで激しく戦っている。
その所為で王都内の平民地区は危険極まりない状況になっていた。
表立って他家を襲った貴族が、王の命で改易されてからは特に危険だった。
自家の騎士や兵士を使うと改易される可能性があるので、傭兵や犯罪者を使って敵対している貴族や士族を襲わせるようになったからだ。
元々治安の悪かった地区に、傭兵や犯罪者が急増していた。
貴族士族が激しく争っているので、王家王国に一般の犯罪者を取りしまる余力がなくなったのを良い事に、凶悪な盗賊が商家や豊かな平民を襲いだした。
元々治安が悪かった地区だけでなく、それまでは比較的治安が良かった地区にまで、犯罪者が大量に入り込んでしまった。
普通なら王都の城門で厳しく調べられるのだが、そんな連中を利用しようとする貴族士族が、自分達の従者として王都内に引き込むから、犯罪者が増える一方だった。
「ここに腕の良い解体職人がいると聞いたのだが、間違いないか?」
王城内の大雑把な状況を確認してから、城下町、王都の平民区画に行った。
平民区画でも、食材となる魔獣や猛獣を解体する職人が住む、北冒険者区画に行ってギルド職員の聞いてみた。
「はい、冒険者ギルドには優秀な解体職人が常駐しております。
しかしながら、冒険者ギルドを利用できるのは会員様だけになります。
解体職人に依頼をされるのでしたら、先ずは会員になっていただきます」
「会員になるのはかまわないのだが、その前に確認させていただきたい。
冒険者ギルド以外にも、肉屋ギルドがあって、そこにも解体職人がいるよな?
冒険者ギルドと肉屋ギルドの会員になる条件を教えてくれ。
俺は冒険者として魔獣や猛獣を狩りたいのではない。
自分では上手くできない魔獣の解体を依頼したいだけなのだ」
「では説明させていただきます。
王家の法によって、どのギルドも入会金と年会費は同じになっています。
解体職人に魔獣や猛獣の解体を依頼できるのは同じですが、信頼が違います。
肉屋ギルドは肉を売る者たちが作ったギルドです。
解体時に肉を盗んで横流しする解体職人があとを絶ちません。
そんな肉屋ギルドに比べれば、直接肉を売らない冒険者ギルドの解体職人の方が安心して獲物を預ける事ができます」
冒険者ギルドの受付嬢はそう言ったが、全く信用できない。
冒険者ギルドの解体職人であろうと、その気になれば解体した肉の一部を盗んで、肉屋に横流しできる。
「おい、おい、おい、子供を胸に抱いて冒険者ギルドに来るなんて、冒険者を舐めているとしか思えないな」
「そうだな、こんな冒険者を甘く見る奴には教育的指導が必要だな」
「俺達が冒険者の心得を教えてやるから、授業料として有り金全部置いて行け」
「何なら大事に抱いている子供を置いて行っても良いんだぞ!」
グッシャ!
ネイが怯えて体に力が入った、そう思った途端、堪忍袋の緒が切れた。
考える前に勝手に身体が動いて、腐れ外道に教育的指導をしていた。
歴戦の冒険者を気取っていても全くのド素人、間合いや回避距離を考えずに、脅迫する為だけに、不用意に俺の目の前に立っていた屑の顔を粉砕してやった。
34頭ものワイバーンの群れは、国を滅ぼす規模の災厄だ。
この世界には、ワイバーンを斃せるような人間は滅多にいない。
クソ天使はそう言っていたが、それほど強くないと思った。
膨大な魔力と前世で培ったラノベ知識と想像力をコンボして、この世界にはないウォーター・ジェット・カッターのような水魔術を駆使してワイバーンを斃した。
俺自身が強くなったのは間違いないが、氏神様と仏様がこの世界の糞神に詰め寄って、強力なステータスとスキルを授けてくださったのだと心から感謝した。
「異世界間スーパー、マジックバック、ストレージ、アイテムボックス」
首を刎ねて斃したワイバーンを無駄にしないように、血の1滴も無駄にしないように、一瞬で空間収納系の魔術を全て使った。
異世界間スーパーの一時預かり商品評価額を見ると、何と、体重5トンのワイバーン1頭当たりの評価額が50億円になっていた!
34頭で1700億円という、一生遊んで暮らせる金額になっていた。
前世の食肉最高価格は、678kgの松阪牛が競市で5000万円だった。
最高級品質に松阪牛で5000万円だが、魔獣と言う天井知らずの高級食肉がkgあたり20倍と言うのは、安いのか高いのは俺には見当がつかなかった。
ただ、俺には変な探求心があって、1頭売りと解体した部位売りで値段が同じなのか違うのか、無性に知りたくなってしまった。
人件費の安いこの世界で解体してから異世界間スーパーで売ったら高くなるのか?
知りたいと思うと我慢できない難儀な性格をしている。
他の事をしようとしても、気になって手がつかなくて、失敗を繰り返す。
そんな性格を嫌と言うほど自覚しているので、解体したいのだが、できない。
俺にも解体スキルはあるのだが、バカじゃないから分かる。
俺程度のレベルでは、ワイバーンの解体をしても失敗するだけだ。
価値をあげるどころか無価値にしてしまいかねない。
できる事ならこの世界で最高の腕を持つ解体職人に依頼したい。
だが、この世界に来てから75日か経っていない俺には、どこに優秀な解体職人がいるのか分からない。
しつこく付き纏うバカ天使に聞けばわかるが、それだけは嫌だ。
偏屈で融通が効かないとよく言われたが、人として認めたくない大嫌いな人間に、頭を下げて何か頼むのは嫌だし、必要な時だけ利用するのも卑怯で嫌だ。
我ながら難儀な性格をしている。
「ネイ、王都に行きたいんだけど、他に行きたい場所はあるかい?」
「ない」
「何かしたい事はあるかい?」
「ない」
「だったら王都に行くけれど、いいかい?」
「いい」
ネイは俺から離れないから、聞く意味がないのは分かっている。
ついてくると分かっていて危険な場所に連れて行く。
酷い保護者だと非難されるのも分かっているが、だからと言ってネイの為にやりたい事を全部我慢するのも、間違っていると思う。
俺の趣味に過ぎないアニメやラノベは、ネイが起きている間は我慢している。
だが今回の解体職人探しは、ネイや寡婦や孤児の為にもなる。
この世界の生活資金を確保するのに、腕の良い解体職人は必要不可欠だ。
だから少々危険だが、俺なら回避も突破もできる程度の危険なら、ネイを連れて行っても構わないと判断した。
「トランスバレンシー、リプレーサー・プレゼンス、デオドラント」
今回は王城に転移する前に透明になり、存在感を消し、臭いも無くした。
今はバカ天使がいないので、安全な場所に転移する事ができない。
誰もいないと思っていた控室に、侍女や侍従がいる可能性があった。
「テレポーテーション」
王城に瞬間転移したのは、裏で権力闘争が繰り広げれているとはいえ、表立って殺し合いはしていないと思っていたからだ。
少なくとも俺が偵察している時間は、剣をふるまわすような戦いはしていない。
何度も偵察に来ているから、今の王都がどれだけ混乱しているか知っている。
俺がやった事だが、性根の腐った王太子以下の王子王女達が呪いで寝込んでいる。
今も激烈な痛みと共に身体が腐っていく、生き地獄にいる。
そんな王太子達に味方していた、取り巻きや近衛騎士達も生き地獄にいる。
まったく罪悪感を持たずに悪事を働き、邪魔になるモノを王家の権力で潰し続けていた連中が、全ての力を失って無抵抗になったのだ。
王が保護していなかったら、王太子達はとっくの昔に殺されていた。
いや、実際半数の王子と王女が、これまで苦しめて来た貴族士族から密かに報復されて死んでいた。
だがそれは全部裏で行われた暗闘で、表には出ていない。
幾つもある暗闘の中ではまだ軽い方で、もっと激しい争いがあった。
裏の暗闘で1番激しいのは王位継承権を争う暗殺合戦だった。
暗殺されたのではなく、呪いで死んだと公表されている。
自分達の暗殺を隠すために、俺がやった事にされているが、嘘だ。
永劫の苦しみを与えるつもりだったのに、こんなに早く殺す訳がない。
そして暗闘とは違う、表立って激しく戦う争いも王都内で勃発している。
宰相を解任されたジェームズ・アンダーソンの侯爵家が、敵対していた貴族士族だけでなく、これまで派閥で支配していた貴族にまで襲われている。
全部俺がそうなるように仕向けたのだが、実際に起こると自責の念を感じる。
隣接する貴族が領地争いを始めるだけでなく、王都内でも戦いを始めている。
流石に放火はしないようにしているが、王都の民を巻き込んで激しく戦っている。
その所為で王都内の平民地区は危険極まりない状況になっていた。
表立って他家を襲った貴族が、王の命で改易されてからは特に危険だった。
自家の騎士や兵士を使うと改易される可能性があるので、傭兵や犯罪者を使って敵対している貴族や士族を襲わせるようになったからだ。
元々治安の悪かった地区に、傭兵や犯罪者が急増していた。
貴族士族が激しく争っているので、王家王国に一般の犯罪者を取りしまる余力がなくなったのを良い事に、凶悪な盗賊が商家や豊かな平民を襲いだした。
元々治安が悪かった地区だけでなく、それまでは比較的治安が良かった地区にまで、犯罪者が大量に入り込んでしまった。
普通なら王都の城門で厳しく調べられるのだが、そんな連中を利用しようとする貴族士族が、自分達の従者として王都内に引き込むから、犯罪者が増える一方だった。
「ここに腕の良い解体職人がいると聞いたのだが、間違いないか?」
王城内の大雑把な状況を確認してから、城下町、王都の平民区画に行った。
平民区画でも、食材となる魔獣や猛獣を解体する職人が住む、北冒険者区画に行ってギルド職員の聞いてみた。
「はい、冒険者ギルドには優秀な解体職人が常駐しております。
しかしながら、冒険者ギルドを利用できるのは会員様だけになります。
解体職人に依頼をされるのでしたら、先ずは会員になっていただきます」
「会員になるのはかまわないのだが、その前に確認させていただきたい。
冒険者ギルド以外にも、肉屋ギルドがあって、そこにも解体職人がいるよな?
冒険者ギルドと肉屋ギルドの会員になる条件を教えてくれ。
俺は冒険者として魔獣や猛獣を狩りたいのではない。
自分では上手くできない魔獣の解体を依頼したいだけなのだ」
「では説明させていただきます。
王家の法によって、どのギルドも入会金と年会費は同じになっています。
解体職人に魔獣や猛獣の解体を依頼できるのは同じですが、信頼が違います。
肉屋ギルドは肉を売る者たちが作ったギルドです。
解体時に肉を盗んで横流しする解体職人があとを絶ちません。
そんな肉屋ギルドに比べれば、直接肉を売らない冒険者ギルドの解体職人の方が安心して獲物を預ける事ができます」
冒険者ギルドの受付嬢はそう言ったが、全く信用できない。
冒険者ギルドの解体職人であろうと、その気になれば解体した肉の一部を盗んで、肉屋に横流しできる。
「おい、おい、おい、子供を胸に抱いて冒険者ギルドに来るなんて、冒険者を舐めているとしか思えないな」
「そうだな、こんな冒険者を甘く見る奴には教育的指導が必要だな」
「俺達が冒険者の心得を教えてやるから、授業料として有り金全部置いて行け」
「何なら大事に抱いている子供を置いて行っても良いんだぞ!」
グッシャ!
ネイが怯えて体に力が入った、そう思った途端、堪忍袋の緒が切れた。
考える前に勝手に身体が動いて、腐れ外道に教育的指導をしていた。
歴戦の冒険者を気取っていても全くのド素人、間合いや回避距離を考えずに、脅迫する為だけに、不用意に俺の目の前に立っていた屑の顔を粉砕してやった。
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