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第1章
第6話:バカン辺境伯家
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神歴1817年皇歴213年1月29日皇都バカン辺境伯家上屋敷
ロジャー皇子視点
俺はバカン辺境伯家への婿養子入りが決まってから精力的に動いていた。
皇帝から正式な任命があってからではない。
選帝侯たちが裏で動いているのを知った時からだから、もう2年は経つ。
「殿下、ロジャー伯爵の叙爵と伯爵領の封地おめでとうございます」
「ありがとうございます、スレッガー叔父上」
「領地に誰か送られますか?」
「カラス家の家臣使用人を殺す気はありませんよ。
大砂漠内に与えられた形だけの領地など、放っておくしかありません」
「そうですか、殿下なら大砂漠でも開拓してしまうのではありませんか?」
「やってやれない事はないでしょうが、それより前に、バカン辺境伯家と領地を何とかしなければいけません。
俺を狙っている家臣がいるというのは本当ですか?」
「はい、殿下から預かったお金で情報を集めさせましたが、間違いありません。
明日の謁見で毒を盛る段取りになっているそうです」
「謁見の場には叔父上がついて来て下さるのですよね?」
「私だけでなく、殿下が選らばれた護衛騎士も一緒です」
護衛騎士たちは、母方カラス家が長年かけて築いてきた血縁と友情を前提に、俺が魔術で確認した性格を基に選んだ者たちだ、命懸けの場所でも逃げ出したりしない。
武力に関しても、皇国に仕える騎士の中なら頭1つ2つ抜けた強さを誇っている。
そんな護衛騎士たちがついて来てくれるのなら、自分で戦わなくても大丈夫だろうが、念のためにできる限りの準備をしておく。
「解毒剤を渡しておきます。
少し話し難くなるでしょうが、前もって口に含んでいてください」
「本当にそれで良いのですか、今からでもバカン辺境伯に取り締まるように言う方が、波風を立てずにすんで良いのではありませんか?」
「それでは選帝侯たちの目が母上やオスカー兄上に向いてしまいます。
俺の方が付け入り易いと思わせた方が良いのです」
「なにも殿下が囮にならなくても、オスカー殿下には父と母がついています。
ロクスバラ公爵家の家臣が1000人以上で守りを固めているのです」
「私の事を思って言ってくれているのでしょうが、ウソは駄目です。
ロクスバラ公爵家の家臣とは言っても、皇国騎士が派遣されているだけ。
側近はカラス家で選びましたが、9割は選帝侯たちが選んだ者たちです。
いつ牙を向いて襲って来るか分からない!」
「殿下は本当に6歳ですか?
オスカー殿下と比べるまでもなく、24歳のフレディ殿下よりも優秀です!」
「フレディ殿下も十分優秀な方ですよ。
そうでなければとうの昔に毒殺されています」
「毒殺される側だけではなく、毒殺する側でもあります。
フレディ殿下自身がやらせている証拠はありませんが、実家や取り巻きが、我が家に刺客を放っているという情報があります!」
「それは知っていますが、絶対にこちらから動かない、いいですね!
動く時は1度に全員を殺してしまわないと、族滅させられますよ!」
「……分かっています、殿下の申された通り、その時のための人を育てています」
スレッガー叔父上とは普段から色々と話し合っている。
今直ぐやらなければいけない事と、後回しにしてもいい事を話し合った。
そして、今はバカン辺境伯家を最優先する事に決まった。
俺はできるかぎりの準備をしてからバカン辺境伯と対面した。
「よく我が家にきてくださいました、ロジャー皇子殿下。
殿下をミオリネの婿に迎えられたのは、バカン辺境伯家の誉れです」
バカン辺境伯ブレイク・フォン・アースキン・バカンが頭を下げて迎えてくれる。
どうせ皇子を婿に迎えなければいけないのなら、徹底的に利用する覚悟と才覚をもっている立派な貴族だ、と思う。
問題は、辺境伯を支えるべき10家の重臣がそろいもそろって愚かな事だ。
下級家臣の中には見所のある者もいるが、身分が高くなるほど愚かになっていく。
これは皇室に仕える直臣も同じだから、しかたがないと言えばしかたがないのだが、早急にどうにかしないとバカン辺境伯が滅んでしまう。
皇国は、俺の足場をもっと固めてからでないと手が付けられない。
さて、目の前に置かれた毒入りのお茶をどうしたものだろう?
指摘して同席している重臣連中に飲ませるか?
それとも毒を消して飲んでしまおうか?
★★★★★★以下は設定です、好きな方だけ読んでください。
『バカン辺境伯:アースキン・バカン家』領民32万5000人
父親:ダニエル(1768年)
母親:エミリー
本人:ブレイク・フォン・アースキン・バカン
正妃:グレース・フォン・カニンガムの次女
側妃:
長女:フレイヤ(1811)
次女:ミオリネ(1813)ロジャー正室(小児麻痺)
3代目当主時代に、皇国から当主が幼少だからという理由で移封された。
領民42万人の領地から32万人の領地に移封されたため家臣が多過ぎて困窮。
『家臣』
爵位 :領民数格(バカン辺境伯家との関係)
男爵家:3万人1家(辺境伯家分家)
:2万人1家(辺境伯家分家)
準男爵:1万5000人(辺境伯家外戚)
:1万2000人(辺境伯家外戚)
:5000人(辺境伯家外戚・藩主の子供が婿養子に入ってから分家格)
:7000人(藩主の子供が婿養子に入ってから分家格)
:5500人(譜代重臣)
士爵 :2200人(辺境伯家分家)
:3000人(辺境伯家分家)
:2000人(辺境伯家分家)
:3500人(譜代重臣)
:3000人(譜代重臣)
:2000人(譜代重臣)
:2000人(譜代重臣)
:他合計39家
騎士 :合計221家
徒士 :合計230家
卒族 :多数
「皇都屋敷」
上屋敷 :皇都東・人質の夫人や子供が住む、政治経済外交活動の本拠地
中屋敷 :皇都西・隠居した藩主、先代の未亡人、上屋敷後宮をでた子女の住居
下屋敷 :皇都北・別荘・火災やモンスター襲撃時の避難場所
拝領屋敷:皇都南・ロジャーの婿養子に伴い拝領された。
:特別な理由があって皇国から拝領される
ロジャー皇子視点
俺はバカン辺境伯家への婿養子入りが決まってから精力的に動いていた。
皇帝から正式な任命があってからではない。
選帝侯たちが裏で動いているのを知った時からだから、もう2年は経つ。
「殿下、ロジャー伯爵の叙爵と伯爵領の封地おめでとうございます」
「ありがとうございます、スレッガー叔父上」
「領地に誰か送られますか?」
「カラス家の家臣使用人を殺す気はありませんよ。
大砂漠内に与えられた形だけの領地など、放っておくしかありません」
「そうですか、殿下なら大砂漠でも開拓してしまうのではありませんか?」
「やってやれない事はないでしょうが、それより前に、バカン辺境伯家と領地を何とかしなければいけません。
俺を狙っている家臣がいるというのは本当ですか?」
「はい、殿下から預かったお金で情報を集めさせましたが、間違いありません。
明日の謁見で毒を盛る段取りになっているそうです」
「謁見の場には叔父上がついて来て下さるのですよね?」
「私だけでなく、殿下が選らばれた護衛騎士も一緒です」
護衛騎士たちは、母方カラス家が長年かけて築いてきた血縁と友情を前提に、俺が魔術で確認した性格を基に選んだ者たちだ、命懸けの場所でも逃げ出したりしない。
武力に関しても、皇国に仕える騎士の中なら頭1つ2つ抜けた強さを誇っている。
そんな護衛騎士たちがついて来てくれるのなら、自分で戦わなくても大丈夫だろうが、念のためにできる限りの準備をしておく。
「解毒剤を渡しておきます。
少し話し難くなるでしょうが、前もって口に含んでいてください」
「本当にそれで良いのですか、今からでもバカン辺境伯に取り締まるように言う方が、波風を立てずにすんで良いのではありませんか?」
「それでは選帝侯たちの目が母上やオスカー兄上に向いてしまいます。
俺の方が付け入り易いと思わせた方が良いのです」
「なにも殿下が囮にならなくても、オスカー殿下には父と母がついています。
ロクスバラ公爵家の家臣が1000人以上で守りを固めているのです」
「私の事を思って言ってくれているのでしょうが、ウソは駄目です。
ロクスバラ公爵家の家臣とは言っても、皇国騎士が派遣されているだけ。
側近はカラス家で選びましたが、9割は選帝侯たちが選んだ者たちです。
いつ牙を向いて襲って来るか分からない!」
「殿下は本当に6歳ですか?
オスカー殿下と比べるまでもなく、24歳のフレディ殿下よりも優秀です!」
「フレディ殿下も十分優秀な方ですよ。
そうでなければとうの昔に毒殺されています」
「毒殺される側だけではなく、毒殺する側でもあります。
フレディ殿下自身がやらせている証拠はありませんが、実家や取り巻きが、我が家に刺客を放っているという情報があります!」
「それは知っていますが、絶対にこちらから動かない、いいですね!
動く時は1度に全員を殺してしまわないと、族滅させられますよ!」
「……分かっています、殿下の申された通り、その時のための人を育てています」
スレッガー叔父上とは普段から色々と話し合っている。
今直ぐやらなければいけない事と、後回しにしてもいい事を話し合った。
そして、今はバカン辺境伯家を最優先する事に決まった。
俺はできるかぎりの準備をしてからバカン辺境伯と対面した。
「よく我が家にきてくださいました、ロジャー皇子殿下。
殿下をミオリネの婿に迎えられたのは、バカン辺境伯家の誉れです」
バカン辺境伯ブレイク・フォン・アースキン・バカンが頭を下げて迎えてくれる。
どうせ皇子を婿に迎えなければいけないのなら、徹底的に利用する覚悟と才覚をもっている立派な貴族だ、と思う。
問題は、辺境伯を支えるべき10家の重臣がそろいもそろって愚かな事だ。
下級家臣の中には見所のある者もいるが、身分が高くなるほど愚かになっていく。
これは皇室に仕える直臣も同じだから、しかたがないと言えばしかたがないのだが、早急にどうにかしないとバカン辺境伯が滅んでしまう。
皇国は、俺の足場をもっと固めてからでないと手が付けられない。
さて、目の前に置かれた毒入りのお茶をどうしたものだろう?
指摘して同席している重臣連中に飲ませるか?
それとも毒を消して飲んでしまおうか?
★★★★★★以下は設定です、好きな方だけ読んでください。
『バカン辺境伯:アースキン・バカン家』領民32万5000人
父親:ダニエル(1768年)
母親:エミリー
本人:ブレイク・フォン・アースキン・バカン
正妃:グレース・フォン・カニンガムの次女
側妃:
長女:フレイヤ(1811)
次女:ミオリネ(1813)ロジャー正室(小児麻痺)
3代目当主時代に、皇国から当主が幼少だからという理由で移封された。
領民42万人の領地から32万人の領地に移封されたため家臣が多過ぎて困窮。
『家臣』
爵位 :領民数格(バカン辺境伯家との関係)
男爵家:3万人1家(辺境伯家分家)
:2万人1家(辺境伯家分家)
準男爵:1万5000人(辺境伯家外戚)
:1万2000人(辺境伯家外戚)
:5000人(辺境伯家外戚・藩主の子供が婿養子に入ってから分家格)
:7000人(藩主の子供が婿養子に入ってから分家格)
:5500人(譜代重臣)
士爵 :2200人(辺境伯家分家)
:3000人(辺境伯家分家)
:2000人(辺境伯家分家)
:3500人(譜代重臣)
:3000人(譜代重臣)
:2000人(譜代重臣)
:2000人(譜代重臣)
:他合計39家
騎士 :合計221家
徒士 :合計230家
卒族 :多数
「皇都屋敷」
上屋敷 :皇都東・人質の夫人や子供が住む、政治経済外交活動の本拠地
中屋敷 :皇都西・隠居した藩主、先代の未亡人、上屋敷後宮をでた子女の住居
下屋敷 :皇都北・別荘・火災やモンスター襲撃時の避難場所
拝領屋敷:皇都南・ロジャーの婿養子に伴い拝領された。
:特別な理由があって皇国から拝領される
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