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第1章
第53話:大森林探索
神歴1817年皇歴213年7月2日バカン辺境伯家領都領城:ロジャー皇子視点
俺が1万兵を引き連れて皇都に戻りたいと言った件、最初は渋っていた守役のアントニオも最後は賛成してくれた。
他の護衛騎士たちも、親戚縁者を通じて皇帝陛下や皇国首脳部に働きかけてくれる事になった。
俺の意図を察してくれたアバコーン辺境伯とゴート子爵も、皇室系の貴族を通じて皇帝陛下はもちろん、選帝侯や宮中伯を脅してくれた。
「良いか者共、今日は狩りでなく大森林の探索だ!
モンスターではなく大森林に生えている草木を調べるのだ。
そのために、長年大森林に入って魔草を集め魔樹を伐採してきた者を集めた。
お前たちはその者たちを守り、時に力を貸して一緒に集めるのだ、良いな?!」
「「「「「おう!」」」」
昨日1日で十分以上のモンスターを狩り集められた。
食用はもちろん、農耕や運送に利用できるモンスターを集められた。
だから今日は、魔草と魔樹を集めて何かに利用できないか調べる事にした。
普通に若草や落ち葉を集めても家畜の飼料にできる。
これまで利用されてきた薬草や香草を、1万の家臣団を使って集め加工するだけで、バカン辺境伯家の良い産業になるだろう。
だが、その程度で満足する気はない。
以前考えていたように、植物紙を量産できるようにする!
バカン辺境伯領内だけで利用するなら、アバコーン辺境伯家を敵に回さない。
俺はバカン辺境伯領の識字率をあげたいのだ。
中高年以上に字を覚えさせるのは難しいから、直ぐに日本の江戸時代のような60%以上にはできないだろう。
だが、これから大きくなる子供たちには、文字はもちろん簡単な計算もできるようにしてやりたいが、そのために必要な紙くらい自由に使えるようにしてやりたい。
日本の和紙は、主に麻、楮、三椏、雁皮、檀、苦参、蕗を原料にして作られていたが、全く同じものでなくてもいいのだ。
同じように原料に使える代替品があればいい。
それに、この世界は神に作られているとしか思えない点が多々ある。
あまりにも前世に近い所が多く、人間にも都合良過ぎている。
だから和紙の材料となる植物が必ずあるはずだ。
最悪でも、良質な紙をすくのに必要な、粘性物質を含む雁皮、楡、実鬘、黄蜀葵か、その代用になる植物が見つかれば、紙を作る事ができる。
単に子供たちの練習用と割り切るなら、極めて粘性の低い楊桃藤かその代用となる植物を見つける事ができたら、今も大量にある麦藁で藁半紙を作れる。
直ぐに破れてしまう弱い紙だが、字や計算の練習に使うなら十分だ。
「殿下、これが以前お話させていただきました、とても大きな草でございます」
大森林近くの村に住む古老が、北海道足寄町の特産品になっていた、巨大なフキよりもさらに巨大なフキを持って来てくれた。
フキの高さが5メートル、幹から葉までの葉柄と呼ばれる部分が5メートル、葉の直径が4メートルもある超巨大フキだ。
足寄町のフキは傘にできたというが、こいつは小屋の代わりにできる。
それに、もしかしたら食用にできるかもしれない。
「全滅させないように半分だけ刈って持ち帰る。
種があるなら大森林の外で育てられるか実験する。
もしかしたら食べられるかもしれないから、そのつもりで刈り運ぶのだ」
「「「「「はい!」」」」」
俺はそれほど好きではなかったが、祖母や両親はフキの煮物やキンピラが大好きだったから、この世界の人たちも好きかもしれない。
それに、この茎の太さは物凄く気になる。
元々フキの外皮は厚くて硬くて、煮てからむかなければ食べられない。
それだけ厚くて丈夫で破れ難いのなら、パピルスのように使えないだろうか?
パピルスは長さをそろえたカミガヤツリの茎の皮を剥いで、道具を使って縦に薄くそいで、薄片を作らないといけない。
しかもその薄片を水につけて腐らせ分解し、みっちりと交互に重ねて紙になるようにして、数日かけて圧縮脱水してから、また数日陰干ししなければならない。
羊皮紙ほどではないが、人手も日数もかかるから結構高価になる。
でもそれが、巨大フキの外皮をむいて干すだけで紙が作れるのなら、材料さえ確保できれば劇的に安く紙が作れる。
持ち帰って研究するだけの価値がある!
俺が1万兵を引き連れて皇都に戻りたいと言った件、最初は渋っていた守役のアントニオも最後は賛成してくれた。
他の護衛騎士たちも、親戚縁者を通じて皇帝陛下や皇国首脳部に働きかけてくれる事になった。
俺の意図を察してくれたアバコーン辺境伯とゴート子爵も、皇室系の貴族を通じて皇帝陛下はもちろん、選帝侯や宮中伯を脅してくれた。
「良いか者共、今日は狩りでなく大森林の探索だ!
モンスターではなく大森林に生えている草木を調べるのだ。
そのために、長年大森林に入って魔草を集め魔樹を伐採してきた者を集めた。
お前たちはその者たちを守り、時に力を貸して一緒に集めるのだ、良いな?!」
「「「「「おう!」」」」
昨日1日で十分以上のモンスターを狩り集められた。
食用はもちろん、農耕や運送に利用できるモンスターを集められた。
だから今日は、魔草と魔樹を集めて何かに利用できないか調べる事にした。
普通に若草や落ち葉を集めても家畜の飼料にできる。
これまで利用されてきた薬草や香草を、1万の家臣団を使って集め加工するだけで、バカン辺境伯家の良い産業になるだろう。
だが、その程度で満足する気はない。
以前考えていたように、植物紙を量産できるようにする!
バカン辺境伯領内だけで利用するなら、アバコーン辺境伯家を敵に回さない。
俺はバカン辺境伯領の識字率をあげたいのだ。
中高年以上に字を覚えさせるのは難しいから、直ぐに日本の江戸時代のような60%以上にはできないだろう。
だが、これから大きくなる子供たちには、文字はもちろん簡単な計算もできるようにしてやりたいが、そのために必要な紙くらい自由に使えるようにしてやりたい。
日本の和紙は、主に麻、楮、三椏、雁皮、檀、苦参、蕗を原料にして作られていたが、全く同じものでなくてもいいのだ。
同じように原料に使える代替品があればいい。
それに、この世界は神に作られているとしか思えない点が多々ある。
あまりにも前世に近い所が多く、人間にも都合良過ぎている。
だから和紙の材料となる植物が必ずあるはずだ。
最悪でも、良質な紙をすくのに必要な、粘性物質を含む雁皮、楡、実鬘、黄蜀葵か、その代用になる植物が見つかれば、紙を作る事ができる。
単に子供たちの練習用と割り切るなら、極めて粘性の低い楊桃藤かその代用となる植物を見つける事ができたら、今も大量にある麦藁で藁半紙を作れる。
直ぐに破れてしまう弱い紙だが、字や計算の練習に使うなら十分だ。
「殿下、これが以前お話させていただきました、とても大きな草でございます」
大森林近くの村に住む古老が、北海道足寄町の特産品になっていた、巨大なフキよりもさらに巨大なフキを持って来てくれた。
フキの高さが5メートル、幹から葉までの葉柄と呼ばれる部分が5メートル、葉の直径が4メートルもある超巨大フキだ。
足寄町のフキは傘にできたというが、こいつは小屋の代わりにできる。
それに、もしかしたら食用にできるかもしれない。
「全滅させないように半分だけ刈って持ち帰る。
種があるなら大森林の外で育てられるか実験する。
もしかしたら食べられるかもしれないから、そのつもりで刈り運ぶのだ」
「「「「「はい!」」」」」
俺はそれほど好きではなかったが、祖母や両親はフキの煮物やキンピラが大好きだったから、この世界の人たちも好きかもしれない。
それに、この茎の太さは物凄く気になる。
元々フキの外皮は厚くて硬くて、煮てからむかなければ食べられない。
それだけ厚くて丈夫で破れ難いのなら、パピルスのように使えないだろうか?
パピルスは長さをそろえたカミガヤツリの茎の皮を剥いで、道具を使って縦に薄くそいで、薄片を作らないといけない。
しかもその薄片を水につけて腐らせ分解し、みっちりと交互に重ねて紙になるようにして、数日かけて圧縮脱水してから、また数日陰干ししなければならない。
羊皮紙ほどではないが、人手も日数もかかるから結構高価になる。
でもそれが、巨大フキの外皮をむいて干すだけで紙が作れるのなら、材料さえ確保できれば劇的に安く紙が作れる。
持ち帰って研究するだけの価値がある!
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