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第1章
第65話:ひと安心
神歴1817年皇歴213年7月25日グレイシー内宮:ロジャー皇子視点
「陛下、お茶とお菓子を用意しました、呑まれますか?」
「う、うむ、呑ませてもらおう」
皇帝が俺に顔色を見ながら返事をする。
そんなに怖ければ内宮表に来なければいいのに、気の弱い事だ。
俺がフレイヤ姉上とイーサン、生まれたばかりのプラドンを可愛がっているのが怖いのだ。
俺の言いなりにキャバンの処刑を決定し、他の4人の選帝侯を解任したのに、まだ俺が怒っていて、その矛先が自分に向く事を恐れているのだ。
「もう陛下の事は怒っていません、安心してください。
キャバンの領地を俺に直轄領にしてくださったのには感謝しています」
俺から言い出したわけではない、怯えた陛下が言い出したのだ。
処分を軽くしてもらいたい選帝侯たちもその場で賛成した。
その程度で他に選帝侯たちの処分を軽くする気はないから、莫大な借金を背負わせてやった。
『俺が寄付するのと同じ額を払う、王都にある金銀財宝を全て運ぶ』と言ったくせに、密かに平民街に持っている屋敷の金は出さなかった。
だからそこを襲って有り金全部奪ってやった。
その上で、ダンジョンで稼いだ硬貨を山と積んで、同じ額を出せて責めてやった。
もう金がないと言うので、大商会に借金させて払わせた。
それくらいしないと、俺の知らない隠し金で楽々と暮らすはずだ。
皇都の金が無くなっても、領地には莫大な金銀財宝が蓄えてあるはずだ。
俺が莫大な借金をさせたと思っていても、大した額ではないかもしれない。
じっくりと調べて、隠し金が多かったら、盗んでやる。
それで領民を苦しめたら、統治が悪いのを理由に潰してやる!
「そうか、そう言ってくれたらホッとする。
他の選帝侯からも領地を奪って与えようか?」
「いえ、そこまでしていただく必要はありません。
陛下の御力で外国から穀物の輸入ができれば、それで十分でございます。
ただ、あいつらが領民を苦しめるようなら、家を潰して皇室の直轄領としてください、そして弟たちが臣籍降下する際に与えてやってください」
「ロジャーは本当に無欲だな。
自分に事では怒らず、グレイシーや兄弟姉妹の事で初めて怒る。
分かった、イーサンとプラドンが臣籍に降下する時に与えよう。
どうせあいつらの事だ、家臣の重税を課して一揆を起こされるに違いない」
「イーサンとプラドンの事を考えてくださるのはうれしいですが、母親の違う兄弟姉妹にも分け与えてやってください。
イーサンは、ファーモイ方伯家に養子に入る話が進んでいるのですよね?
連中の領地は、まだ養子先の決まっていない兄弟に与えてやってください」
「ロジャーは本当に無欲だな、その気になれば皇位も狙えるのに」
「皇位など、兄弟で殺し合ってまで欲しいモノではありません。
陛下には見えないようですが、怒り狂ったジェームス陛下とウィリアム殿下が、陛下と皇父の血を途切れさそうとしていますよ」
「ヒィイイイイイ、おゆるしを、朕は何も知らなかったんです、許してください」
「陛下、陛下がフレディ兄上を押しのけて私を皇位につけようと考えるのは、ジェームス陛下とウィリアム殿下の怨念が影響しているのかもしれません。
兄弟で殺し合わせて、陛下の子供を皆殺しにさせる気なのかもしれません。
よく考えられて、兄弟を争わせないようにしてください」
「わかった、よく分かったから、もうウィリアム殿下の話はしないでくれ。
あの頃は、朕はまだ何も知らない子供だったのだ。
恨むなら父を、ハリソンを恨んでくれ、全ての元凶はハリソンなのだ!
朕は女に狂っているが、それは父がウィリアム殿下を殺したからだ。
子供が少ないと狙われると思って、子供たちのために子作りに励んだのだ」
「子供が少ないのも問題ですが、多過ぎるのはもっと問題です。
美少年に手を出すなら、もう子供を産ませないくらいできるでしょう!」
「いや、あれはあれ、これはこれだ」
「お黙りなさい」
「すまん、ゆるしてくれ、殺さないでくれ、お願いだ!」
「もうこれ以上子供は作らない、貴族たちに無理を言って養子に出さない、良いですね、分かりましたね!」
「はい、臣籍降下の領地は直轄領から遣り繰りします」
「陛下、お茶とお菓子を用意しました、呑まれますか?」
「う、うむ、呑ませてもらおう」
皇帝が俺に顔色を見ながら返事をする。
そんなに怖ければ内宮表に来なければいいのに、気の弱い事だ。
俺がフレイヤ姉上とイーサン、生まれたばかりのプラドンを可愛がっているのが怖いのだ。
俺の言いなりにキャバンの処刑を決定し、他の4人の選帝侯を解任したのに、まだ俺が怒っていて、その矛先が自分に向く事を恐れているのだ。
「もう陛下の事は怒っていません、安心してください。
キャバンの領地を俺に直轄領にしてくださったのには感謝しています」
俺から言い出したわけではない、怯えた陛下が言い出したのだ。
処分を軽くしてもらいたい選帝侯たちもその場で賛成した。
その程度で他に選帝侯たちの処分を軽くする気はないから、莫大な借金を背負わせてやった。
『俺が寄付するのと同じ額を払う、王都にある金銀財宝を全て運ぶ』と言ったくせに、密かに平民街に持っている屋敷の金は出さなかった。
だからそこを襲って有り金全部奪ってやった。
その上で、ダンジョンで稼いだ硬貨を山と積んで、同じ額を出せて責めてやった。
もう金がないと言うので、大商会に借金させて払わせた。
それくらいしないと、俺の知らない隠し金で楽々と暮らすはずだ。
皇都の金が無くなっても、領地には莫大な金銀財宝が蓄えてあるはずだ。
俺が莫大な借金をさせたと思っていても、大した額ではないかもしれない。
じっくりと調べて、隠し金が多かったら、盗んでやる。
それで領民を苦しめたら、統治が悪いのを理由に潰してやる!
「そうか、そう言ってくれたらホッとする。
他の選帝侯からも領地を奪って与えようか?」
「いえ、そこまでしていただく必要はありません。
陛下の御力で外国から穀物の輸入ができれば、それで十分でございます。
ただ、あいつらが領民を苦しめるようなら、家を潰して皇室の直轄領としてください、そして弟たちが臣籍降下する際に与えてやってください」
「ロジャーは本当に無欲だな。
自分に事では怒らず、グレイシーや兄弟姉妹の事で初めて怒る。
分かった、イーサンとプラドンが臣籍に降下する時に与えよう。
どうせあいつらの事だ、家臣の重税を課して一揆を起こされるに違いない」
「イーサンとプラドンの事を考えてくださるのはうれしいですが、母親の違う兄弟姉妹にも分け与えてやってください。
イーサンは、ファーモイ方伯家に養子に入る話が進んでいるのですよね?
連中の領地は、まだ養子先の決まっていない兄弟に与えてやってください」
「ロジャーは本当に無欲だな、その気になれば皇位も狙えるのに」
「皇位など、兄弟で殺し合ってまで欲しいモノではありません。
陛下には見えないようですが、怒り狂ったジェームス陛下とウィリアム殿下が、陛下と皇父の血を途切れさそうとしていますよ」
「ヒィイイイイイ、おゆるしを、朕は何も知らなかったんです、許してください」
「陛下、陛下がフレディ兄上を押しのけて私を皇位につけようと考えるのは、ジェームス陛下とウィリアム殿下の怨念が影響しているのかもしれません。
兄弟で殺し合わせて、陛下の子供を皆殺しにさせる気なのかもしれません。
よく考えられて、兄弟を争わせないようにしてください」
「わかった、よく分かったから、もうウィリアム殿下の話はしないでくれ。
あの頃は、朕はまだ何も知らない子供だったのだ。
恨むなら父を、ハリソンを恨んでくれ、全ての元凶はハリソンなのだ!
朕は女に狂っているが、それは父がウィリアム殿下を殺したからだ。
子供が少ないと狙われると思って、子供たちのために子作りに励んだのだ」
「子供が少ないのも問題ですが、多過ぎるのはもっと問題です。
美少年に手を出すなら、もう子供を産ませないくらいできるでしょう!」
「いや、あれはあれ、これはこれだ」
「お黙りなさい」
「すまん、ゆるしてくれ、殺さないでくれ、お願いだ!」
「もうこれ以上子供は作らない、貴族たちに無理を言って養子に出さない、良いですね、分かりましたね!」
「はい、臣籍降下の領地は直轄領から遣り繰りします」
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