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第2章
第72話:周辺警戒
神歴1818年皇歴214年3月26日敵艦上甲板:ロジャー皇子視点
俺が本気で駆けたら、1分で沖合に停泊している敵艦に戻れる。
時間がかかるのは味方に指示を出し理解させる事だ。
補給物資を下賜する時間も合わせたら、1時間もかかってしまった。
敵艦に戻ると、夜になって元人質たちが不安そうにしていた。
助けてもらったとはいえ、敵艦に残っているのだから当然だ。
まして閉じ込めているとはいえ、支配者だった敵国軍人と同じ艦にいるのだ。
「敵は艦底に閉じ込めているから心配はいらない。
単に鍵をかけているのではなく、魔術で封印しているから大丈夫だ。
艦底から出られたとしても、下層甲板も封印してある。
お前たちが上層甲板と中層甲板にいれば大丈夫だ」
俺は元人質に言葉をかけて安心させた。
筋力は戻っていないが生命力と体力は戻っているので、100人に5交代で捕虜を見張るように命じた。
彼らも何もする事がないと、余計な事を考えて不安なるだろう。
その場にいない俺が見張っているから大丈夫と言っても、信じられないだろう。
戦う力がなくても、同じ人質だった者が見張っている方が安心できるはずだ。
彼らには柔らかい焼き立てのパンに、保存よりも美味しさを優先して作ったベーコン、ハム、ソーセージ、チーズを大量に渡してやった。
よく考えると、敵の生命力と魔力を奪って病気を完璧に治し体力も回復させた。
胃は小さくなったままだろうが、正常な働きができるのだろう。
容量を超える量を早食いしない限り、吐く事はないと理解できた。
人質たちを安心させた後でする事は、巨大カメ、ザラタンの躾だ。
魔術で完全に支配下に置いたが、魔術だけでなく存在感でも心服させたい。
これだけ巨大で能力もあるのだから、知能もあると思ったのだ。
それに、敵艦はザラタンの甲羅に穴をかけてロープでつないでいた。
敵艦はザラタンを動力にして自由に航海できるようにしていた。
風にも海流にも頼らず、時に逆らってでも航海できるようにだ。
そのザラタンと敵艦の繋がりを断てば、もう自分の国には戻れない。
少なくとも砕氷が必要な季節は戻れない。
敵が叛乱に成功して船を奪っても、国に戻る事はできない!
そう考えて、ザラタンと敵艦を繋いでいた、魔力で補強したロープを切断した。
自由を取り戻したザラタンが民を襲わないようにキッチリ躾ける!
「我が使い魔、ザラタンに命じる、息の続く限り潜ったまま沖合まで行け」
ザラタンはとても素直に従ってくれた。
とんでもなく長い間息を止めて泳げるようで、1時間も海上に出なかった。
しかも思っていた以上に早く、とんでもなく遠くまで行けた。
慎重に観察していたら、地球のウミガメやスッポンやヌマガメのように皮膚呼吸もしているようで、冬眠するならずっと海に潜っていられそうだった。
流氷を割って海上に出ると、海獣のコロニーを破壊してしまっていた。
海獣は沿岸部、海岸線で子供を産むと思っていたのだが、大失敗した。
必要もないのに動物を殺すのは嫌なので、急いで助けようとした。
だが、流石に弱肉強食が激しいこの世界の海獣だ。
見た目はアザラシやオットセイのように可愛いのに、生命力に溢れている。
生れたばかりだと思われる小さな子も、結構上手に泳いで流氷を目指す。
このままなら俺が手助けする必要もないと思っていたのだが……
常時発動している索敵魔術に、急速接近する巨大生物が引っかかった。
直接視認できる目玉の索敵魔術で確認すると……
ジンベイザメクラスのシャチが急速に接近してきた。
自然の摂理に従うのなら、手出しせずに見守るしかない。
だが、海獣たちが海に落ちたのは自然の摂理ではない。
俺がザラタンを調教するために沖合に行かせたからだ。
それに、敵国がクラーケンとザラタンを使ってこの時期にやってきた。
自然ではありえない砕氷によって多くの被害が出ているはずだ。
海獣に、これ以上の被害を与える事は避けた方が良いと思う。
などと悩んでいる間に、巨大シャチが海獣たちを捕食できる距離まで接近した。
このまま何もせずに見守るべきか、手出しして海獣たちを助けるべきか?
巨大シャチも群れをつくるようで、次々と後続が現れた。
53頭もの巨大な群れで、この数だと海に落ちた海獣が食い尽くされてしまう!
最悪の場合だと、薄い流氷を割って上にいる海獣も食べつくし、全滅もありえる。
「俺の使い魔になれ、ビー・マイ・ファミリア!」
間違っているかもしれないが、海獣もシャチも、両方護る事にした。
巨大シャチからは強い魔力反応が有ったので、普通のシャチではなく魔獣だ。
魔獣なら使い魔にして戦力にした方が良い。
俺は敵国の攻撃を防いだ上に、卑怯下劣な宣誓布告無し攻撃の証拠を掴んでいる。
それを公表してこちらから宣誓布告する予定だ。
時間が経つと効力が無くなるから、直ぐに世界中に非道を訴える。
だがそうなると、こちらから敵国に攻め込む方法がないのに開戦となる。
こちらが使えるのは拿捕した魔海航行艦1艦だけだ。
ザラタンは可成りの戦力になると思うが、敵国もまだ多くのクラーケンとザラタンを保有していると思われる。
そんな敵が黙って俺の言われたままになっているとは思えない。
自分たちの卑怯下劣な行いを否定して、逆に名誉を傷つけられた言い掛かりをつけて侵攻してくる違いない。
当然侵攻路は魔海を渡って来る事になる。
敵艦が密集して1艦隊で襲って来れば俺1人で迎え討てる。
だが複数の別れて多くの海岸線を襲って来た時には守り切れなくなる。
そんな時に53頭もの魔シャチ軍団がいてくれればとても助かるのだ。
「よしよし、俺の可愛い使い魔たちよ、餌をあげるから好きなだけ食べろ」
俺が本気で駆けたら、1分で沖合に停泊している敵艦に戻れる。
時間がかかるのは味方に指示を出し理解させる事だ。
補給物資を下賜する時間も合わせたら、1時間もかかってしまった。
敵艦に戻ると、夜になって元人質たちが不安そうにしていた。
助けてもらったとはいえ、敵艦に残っているのだから当然だ。
まして閉じ込めているとはいえ、支配者だった敵国軍人と同じ艦にいるのだ。
「敵は艦底に閉じ込めているから心配はいらない。
単に鍵をかけているのではなく、魔術で封印しているから大丈夫だ。
艦底から出られたとしても、下層甲板も封印してある。
お前たちが上層甲板と中層甲板にいれば大丈夫だ」
俺は元人質に言葉をかけて安心させた。
筋力は戻っていないが生命力と体力は戻っているので、100人に5交代で捕虜を見張るように命じた。
彼らも何もする事がないと、余計な事を考えて不安なるだろう。
その場にいない俺が見張っているから大丈夫と言っても、信じられないだろう。
戦う力がなくても、同じ人質だった者が見張っている方が安心できるはずだ。
彼らには柔らかい焼き立てのパンに、保存よりも美味しさを優先して作ったベーコン、ハム、ソーセージ、チーズを大量に渡してやった。
よく考えると、敵の生命力と魔力を奪って病気を完璧に治し体力も回復させた。
胃は小さくなったままだろうが、正常な働きができるのだろう。
容量を超える量を早食いしない限り、吐く事はないと理解できた。
人質たちを安心させた後でする事は、巨大カメ、ザラタンの躾だ。
魔術で完全に支配下に置いたが、魔術だけでなく存在感でも心服させたい。
これだけ巨大で能力もあるのだから、知能もあると思ったのだ。
それに、敵艦はザラタンの甲羅に穴をかけてロープでつないでいた。
敵艦はザラタンを動力にして自由に航海できるようにしていた。
風にも海流にも頼らず、時に逆らってでも航海できるようにだ。
そのザラタンと敵艦の繋がりを断てば、もう自分の国には戻れない。
少なくとも砕氷が必要な季節は戻れない。
敵が叛乱に成功して船を奪っても、国に戻る事はできない!
そう考えて、ザラタンと敵艦を繋いでいた、魔力で補強したロープを切断した。
自由を取り戻したザラタンが民を襲わないようにキッチリ躾ける!
「我が使い魔、ザラタンに命じる、息の続く限り潜ったまま沖合まで行け」
ザラタンはとても素直に従ってくれた。
とんでもなく長い間息を止めて泳げるようで、1時間も海上に出なかった。
しかも思っていた以上に早く、とんでもなく遠くまで行けた。
慎重に観察していたら、地球のウミガメやスッポンやヌマガメのように皮膚呼吸もしているようで、冬眠するならずっと海に潜っていられそうだった。
流氷を割って海上に出ると、海獣のコロニーを破壊してしまっていた。
海獣は沿岸部、海岸線で子供を産むと思っていたのだが、大失敗した。
必要もないのに動物を殺すのは嫌なので、急いで助けようとした。
だが、流石に弱肉強食が激しいこの世界の海獣だ。
見た目はアザラシやオットセイのように可愛いのに、生命力に溢れている。
生れたばかりだと思われる小さな子も、結構上手に泳いで流氷を目指す。
このままなら俺が手助けする必要もないと思っていたのだが……
常時発動している索敵魔術に、急速接近する巨大生物が引っかかった。
直接視認できる目玉の索敵魔術で確認すると……
ジンベイザメクラスのシャチが急速に接近してきた。
自然の摂理に従うのなら、手出しせずに見守るしかない。
だが、海獣たちが海に落ちたのは自然の摂理ではない。
俺がザラタンを調教するために沖合に行かせたからだ。
それに、敵国がクラーケンとザラタンを使ってこの時期にやってきた。
自然ではありえない砕氷によって多くの被害が出ているはずだ。
海獣に、これ以上の被害を与える事は避けた方が良いと思う。
などと悩んでいる間に、巨大シャチが海獣たちを捕食できる距離まで接近した。
このまま何もせずに見守るべきか、手出しして海獣たちを助けるべきか?
巨大シャチも群れをつくるようで、次々と後続が現れた。
53頭もの巨大な群れで、この数だと海に落ちた海獣が食い尽くされてしまう!
最悪の場合だと、薄い流氷を割って上にいる海獣も食べつくし、全滅もありえる。
「俺の使い魔になれ、ビー・マイ・ファミリア!」
間違っているかもしれないが、海獣もシャチも、両方護る事にした。
巨大シャチからは強い魔力反応が有ったので、普通のシャチではなく魔獣だ。
魔獣なら使い魔にして戦力にした方が良い。
俺は敵国の攻撃を防いだ上に、卑怯下劣な宣誓布告無し攻撃の証拠を掴んでいる。
それを公表してこちらから宣誓布告する予定だ。
時間が経つと効力が無くなるから、直ぐに世界中に非道を訴える。
だがそうなると、こちらから敵国に攻め込む方法がないのに開戦となる。
こちらが使えるのは拿捕した魔海航行艦1艦だけだ。
ザラタンは可成りの戦力になると思うが、敵国もまだ多くのクラーケンとザラタンを保有していると思われる。
そんな敵が黙って俺の言われたままになっているとは思えない。
自分たちの卑怯下劣な行いを否定して、逆に名誉を傷つけられた言い掛かりをつけて侵攻してくる違いない。
当然侵攻路は魔海を渡って来る事になる。
敵艦が密集して1艦隊で襲って来れば俺1人で迎え討てる。
だが複数の別れて多くの海岸線を襲って来た時には守り切れなくなる。
そんな時に53頭もの魔シャチ軍団がいてくれればとても助かるのだ。
「よしよし、俺の可愛い使い魔たちよ、餌をあげるから好きなだけ食べろ」
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