75 / 111
第2章
第75話:大漁
神歴1818年皇歴214年3月28日キャバン辺境伯領城:ロジャー皇子視点
拿捕艦の艦底に閉じ込めた捕虜の管理は、貿易湊の当番領主軍に任せた。
人質になっていた人々は、体力が回復次第家に戻す事になっている。
食糧や燃料は、俺が定期的に運ぶことになっている。
一応最低限の事が終わったので、次の段階に進める事にした。
クラーケンに殺された人の葬儀、残された人々への手当は、交易湊の地方役人に全て任せた。
俺は万能ではなく、できない事もとても多い。
俺の身体は1つしかないし、時間も他の人たちと同じように進んでいる。
非情なようだが、亡くなった人の事よりも、今生きている人を優先する。
奴隷にされて、帝国で生き地獄にいる人を助ける方が優先される。
俺は預かっているキャバン辺境伯領に向かって全力で駆けた。
海上ならソニックムーブを気にする事も無い。
マッハ4で駆ければ交易湊からキャバン辺境伯領まで20分弱だ。
「大森林の魔樹を伐採する、お前たちは加工ができるように保管しろ」
俺は辺境伯領に残っている家臣と領民に命じた。
キャバン辺境伯領の東に広がる魔境はとてつもなく広大で、皇国の東側は全て魔樹が生い茂り魔獣が跳梁跋扈しており、大森林と呼ばれている。
とても危険な場所で、並の人間では直ぐに殺されてしまう。
鍛え上げられた有能な猟師冒険者でも、浅い場所で狩りができる程度なのだ。
もっとも、俺が鍛え上げたバカン辺境伯領の騎士団や徒士団なら、浅い場所までなら安全確実に狩りができるようになっている。
キャバン辺境伯家に残っている家臣をそこまで鍛える気はない。
腐敗した連中は、全員犯罪奴隷にするか重追放刑にしてある。
残っている者は小心で無能な者が大半だ。
僅かに心優しく善良な者もいるが、その中で能力のある者は皆無だ。
俺が伐採した魔樹を、善良な者に指揮をさせて材木として使えるまで乾燥させる。
大森林に生えている魔樹は、普通の場所よりも早く成長する。
浅い場所だと、普通に人々が住む場所よりも5倍10倍の速さで成長する程度だ。
それでも、普通の場所だと樹齢100年の大木と思われるような魔樹を伐採しても、20年や10年で元の大きさに再生する。
それに、大森林の奥深くに行くほど魔素が濃くなり成長が早くなる。
普通の場所なら樹齢100年級の大木が、大森林なら2年や1年で再生する。
キャバン辺境伯領で管理できる量の魔樹を1日で伐採して運んだ。
大量の魔樹を伐採する間に、無数の魔獣に襲われた。
無駄な殺戮をする気はなかったのだが、襲われたらしかたがない。
肉食の魔獣は皆殺しにしてストレージに保管した。
草食の魔獣は、人間が使役できる種は魅了して使い魔とした。
使役できない種は追い払おうとしたのだが、余りにもしつこく襲い掛かって来るのだ、しかたなく皆殺しにした。
陽が暮れる前に伐採を終えて拿捕艦の場所にまで20分で戻った。
領主軍と元人質、捕虜の状況を確認してから魔シャチとザラタンを可愛がった。
お腹がいっぱいになるまで餌を与えて一緒に遊んだ。
遊びながら交易湊の沖合からキャバン辺境伯領まで移動した。
流氷上に海獣のコロニーがない場所を確認してザラタンに息継ぎさせた。
魔シャチとザラタンを完全に支配下に置くために、親密になるために、遊びながら移動しよとしていただけなのに、獰猛な魔魚が襲い掛かって来た。
体長20メートルの魔サメは、魔シャチに匹敵する大きさと強さを誇る。
ただ、魔サメは群を作らないので、魔シャチの群れに敵う訳がない。
殺されても構わないのだが、何かの役に立つかもしれないので使い魔にした。
面白かったのが、体長10メートルほどの魔ダツの群れだ。
地球に住むダツと同じように光に集まる習性がある。
上手く使えばバーラント帝国艦隊を壊滅させる事ができる。
1万もの群が夜間に鋭い槍のような口先を振るって飛んでくるのだ。
帝国の艦隊も迎撃は不可能だろう。
問題は、今直ぐ帝国には向かわない事だ。
使い魔にしたら餌くらいあげなければならない。
魔シャチとザラタンがいる状態で、1万もの魔ダツは重荷になる。
そこで、割り切って皆殺しにして食糧にする事にした。
こちらから帝国に攻め込む時期に魔ダツの群れに遭遇したら、改めに使い魔にすれば良いだけの事だ。
魔ダツの群れに遭遇しなかったとしても、それほど問題はない。
魔シャチ、ザラタン、魔サメがいればそれなりの戦力だ。
決して大好きだったサヨリに近い味だから狩ったのではない。
魔ダツを狩ってしばらく進むと、今度は魔タチウオの群れが襲って来た。
体長は10メートルくらいあるだろうか、鋭い歯が肉食を物語っている。
水深100メートル付近から、魔シャチの腹を狙うように急上昇してくる。
俺は思わず湧きだした唾を飲み込んだ。
実は前世ではタチウオが大好きだったのだ。
刺身や塩焼きも美味いが、何より唐揚げが大好きだった。
魔ダツの時には一瞬迷ったが、今度は迷うことなく狩った。
1万匹全部逃すことなく狩った、今日は1人でお魚パーティーだ!
次に何が襲って来るのか楽しみだったが、魔ハモが襲ってきてくれた。
1万もの群で魔シャチの群れを喰らい尽くす気だ。
俺の頭の中は、ハモの照り焼きと湯引き、土瓶蒸しで一杯だった。
醤油を再現して照り焼きにする、湯引き用の梅肉を再現する!
土瓶蒸しにマツタケは欠かせないので、大森林で必ず探しだす!
ありとあらゆる魚を大量に確保できた。
肉食魚はとんでもなく獰猛で、見境なく襲い掛かって来る。
これだけ危険なら、誰も沖合に出ようとしない訳だ。
だが俺にとっては宝の海だ、これからも定期的に狩りをしよう。
魔シャチとザラタンが少し心配だったので、キャバン辺境伯領の民が怖がるかもしれないが、浜の近くで遊ばせる事にしよう。
拿捕艦の艦底に閉じ込めた捕虜の管理は、貿易湊の当番領主軍に任せた。
人質になっていた人々は、体力が回復次第家に戻す事になっている。
食糧や燃料は、俺が定期的に運ぶことになっている。
一応最低限の事が終わったので、次の段階に進める事にした。
クラーケンに殺された人の葬儀、残された人々への手当は、交易湊の地方役人に全て任せた。
俺は万能ではなく、できない事もとても多い。
俺の身体は1つしかないし、時間も他の人たちと同じように進んでいる。
非情なようだが、亡くなった人の事よりも、今生きている人を優先する。
奴隷にされて、帝国で生き地獄にいる人を助ける方が優先される。
俺は預かっているキャバン辺境伯領に向かって全力で駆けた。
海上ならソニックムーブを気にする事も無い。
マッハ4で駆ければ交易湊からキャバン辺境伯領まで20分弱だ。
「大森林の魔樹を伐採する、お前たちは加工ができるように保管しろ」
俺は辺境伯領に残っている家臣と領民に命じた。
キャバン辺境伯領の東に広がる魔境はとてつもなく広大で、皇国の東側は全て魔樹が生い茂り魔獣が跳梁跋扈しており、大森林と呼ばれている。
とても危険な場所で、並の人間では直ぐに殺されてしまう。
鍛え上げられた有能な猟師冒険者でも、浅い場所で狩りができる程度なのだ。
もっとも、俺が鍛え上げたバカン辺境伯領の騎士団や徒士団なら、浅い場所までなら安全確実に狩りができるようになっている。
キャバン辺境伯家に残っている家臣をそこまで鍛える気はない。
腐敗した連中は、全員犯罪奴隷にするか重追放刑にしてある。
残っている者は小心で無能な者が大半だ。
僅かに心優しく善良な者もいるが、その中で能力のある者は皆無だ。
俺が伐採した魔樹を、善良な者に指揮をさせて材木として使えるまで乾燥させる。
大森林に生えている魔樹は、普通の場所よりも早く成長する。
浅い場所だと、普通に人々が住む場所よりも5倍10倍の速さで成長する程度だ。
それでも、普通の場所だと樹齢100年の大木と思われるような魔樹を伐採しても、20年や10年で元の大きさに再生する。
それに、大森林の奥深くに行くほど魔素が濃くなり成長が早くなる。
普通の場所なら樹齢100年級の大木が、大森林なら2年や1年で再生する。
キャバン辺境伯領で管理できる量の魔樹を1日で伐採して運んだ。
大量の魔樹を伐採する間に、無数の魔獣に襲われた。
無駄な殺戮をする気はなかったのだが、襲われたらしかたがない。
肉食の魔獣は皆殺しにしてストレージに保管した。
草食の魔獣は、人間が使役できる種は魅了して使い魔とした。
使役できない種は追い払おうとしたのだが、余りにもしつこく襲い掛かって来るのだ、しかたなく皆殺しにした。
陽が暮れる前に伐採を終えて拿捕艦の場所にまで20分で戻った。
領主軍と元人質、捕虜の状況を確認してから魔シャチとザラタンを可愛がった。
お腹がいっぱいになるまで餌を与えて一緒に遊んだ。
遊びながら交易湊の沖合からキャバン辺境伯領まで移動した。
流氷上に海獣のコロニーがない場所を確認してザラタンに息継ぎさせた。
魔シャチとザラタンを完全に支配下に置くために、親密になるために、遊びながら移動しよとしていただけなのに、獰猛な魔魚が襲い掛かって来た。
体長20メートルの魔サメは、魔シャチに匹敵する大きさと強さを誇る。
ただ、魔サメは群を作らないので、魔シャチの群れに敵う訳がない。
殺されても構わないのだが、何かの役に立つかもしれないので使い魔にした。
面白かったのが、体長10メートルほどの魔ダツの群れだ。
地球に住むダツと同じように光に集まる習性がある。
上手く使えばバーラント帝国艦隊を壊滅させる事ができる。
1万もの群が夜間に鋭い槍のような口先を振るって飛んでくるのだ。
帝国の艦隊も迎撃は不可能だろう。
問題は、今直ぐ帝国には向かわない事だ。
使い魔にしたら餌くらいあげなければならない。
魔シャチとザラタンがいる状態で、1万もの魔ダツは重荷になる。
そこで、割り切って皆殺しにして食糧にする事にした。
こちらから帝国に攻め込む時期に魔ダツの群れに遭遇したら、改めに使い魔にすれば良いだけの事だ。
魔ダツの群れに遭遇しなかったとしても、それほど問題はない。
魔シャチ、ザラタン、魔サメがいればそれなりの戦力だ。
決して大好きだったサヨリに近い味だから狩ったのではない。
魔ダツを狩ってしばらく進むと、今度は魔タチウオの群れが襲って来た。
体長は10メートルくらいあるだろうか、鋭い歯が肉食を物語っている。
水深100メートル付近から、魔シャチの腹を狙うように急上昇してくる。
俺は思わず湧きだした唾を飲み込んだ。
実は前世ではタチウオが大好きだったのだ。
刺身や塩焼きも美味いが、何より唐揚げが大好きだった。
魔ダツの時には一瞬迷ったが、今度は迷うことなく狩った。
1万匹全部逃すことなく狩った、今日は1人でお魚パーティーだ!
次に何が襲って来るのか楽しみだったが、魔ハモが襲ってきてくれた。
1万もの群で魔シャチの群れを喰らい尽くす気だ。
俺の頭の中は、ハモの照り焼きと湯引き、土瓶蒸しで一杯だった。
醤油を再現して照り焼きにする、湯引き用の梅肉を再現する!
土瓶蒸しにマツタケは欠かせないので、大森林で必ず探しだす!
ありとあらゆる魚を大量に確保できた。
肉食魚はとんでもなく獰猛で、見境なく襲い掛かって来る。
これだけ危険なら、誰も沖合に出ようとしない訳だ。
だが俺にとっては宝の海だ、これからも定期的に狩りをしよう。
魔シャチとザラタンが少し心配だったので、キャバン辺境伯領の民が怖がるかもしれないが、浜の近くで遊ばせる事にしよう。
あなたにおすすめの小説
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした
渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞!
2024/02/21(水)1巻発売!
2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!)
2024/12/16(月)3巻発売!
2025/04/14(月)4巻発売!
2025/09/12(金)5巻発売!同日コミカライズ開始!
2026/03/16(月)コミカライズ1巻発売!
応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!!
刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました!
旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』
=====
車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。
そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。
女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。
それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。
※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
【土壌改良】で死の荒野がSランク農園に!食べただけでレベルアップする野菜で、世界最強ギルド設立
黒崎隼人
ファンタジー
「え? これ、ただのトマトですよ?」
「いいえ、それは食べただけで魔力が全回復する『神の果実』です!」
ブラック企業で働き詰めだった青年は、異世界の名門貴族の三男・ノアとして転生する。
しかし、授かったスキルは【土壌改良】という地味なもの。
「攻撃魔法も使えない役立たず」と罵られ、魔物すら寄り付かない死の荒野へ追放されてしまう。
だが、彼らは知らなかった。
ノアのスキルは、現代の農業知識と合わせることで、荒れ果てた土地を「Sランク食材」が溢れる楽園に変えるチート能力だったことを!
伝説の魔獣(もふもふ)をキュウリ一本で手懐け、行き倒れた天才エルフを極上スープで救い出し、気づけば荒野には巨大な「農業ギルド」が誕生していた。
これは、本人がただ美味しい野菜を作ってのんびり暮らしたいだけなのに、周囲からは「世界を救う大賢者」と崇められてしまう、無自覚・最強の農業ファンタジー!