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第2章
第76話:製塩
神歴1818年皇歴214年3月29日キャバン辺境伯領城:ロジャー皇子視点
キャバン辺境伯領で管理保管できる魔樹は1日で伐採できた。
なので、次の日に伐採した魔樹は、造船所のある交易湊と交易都市に運んだ。
交易湊は皇国の西側に位置している。
皇国の東側が大森林に接しているのと同じように、皇国の西側は大砂漠に接しており、隣国から皇国に来る事も皇国から隣国に行く事も出来ない。
古代焔竜が焔竜族を率いて生息していると言う大砂漠だ。
人間など全く相手にされないくらい強大な相手で、渡ろうとする者は誰もいない。
だからこそ皇国は危機感を持てずに堕落したとも考えられる。
悪い事だけでなく国同士の戦争が起こらないと言うとても良い点がある。
何物にも代えがたい良い点だが、悪い点も多々ある。
その1つが、材木の確保がとても困難で高価な事だ。
皇国の東側は、危険だが魔樹を伐採する事ができる。
西側は、皇国領内の資源しか材木がない。
何より魔素が含有した強固な材木が全く無い。
だから、皇国の西北では材木がとても高価だ。
皇国の南に横たわる大山脈で魔樹が伐採できる西南部は、西北部よりは材木が安価だが、魔獣が跳梁跋扈する大山脈で魔樹を伐採できる者は限られる。
大森林からも大山脈からも等しく遠い皇国西北部は、材木がとても高い。
特に魔樹は途轍もなく高価になる。
大森林の魔樹を伐採して交易都市に運んだ後は、皇都に行った。
皇都の肉ダンジョンでフェルスとブーバルスを剥ぎ取る。
魔シャチとザラタンたちの餌は余裕をもって確保した。
次に行うのは、塩田造りだ。
俺が当主となったバカン辺境伯領は、魔海に接している貴族領から大量の塩を購入している。
今は俺がキャバン辺境伯領を管理しているから、無料で簡単に塩が手に入るが、代替わりしたら同じようには行かない。
魔力がなく魔法が使えない子供の代になっても困らないように、塩が安価に手に入る世の中にしなければいけない。
皇国の海は恐ろしく寒い北の海なので、南方の国のように天日を利用した入浜塩田のようにはいかないが、それでも内陸の領地と比べれば海沿いの貴族領は塩が豊富で安い。
その塩をバカン辺境伯領に運んでも、領民が安価に買える値段にしておきたい。
同時に皇都の肉ダンジョンで手に入れた肉を塩漬けにして売るのだ。
貧しい民が皇都に集まらなくても良いくらいに、肉や塩の値段を下げる。
俺には無限収納のアイテムボックスや魔法袋があるが、普通は1メートル四方の収納ができる魔法袋持ちでも奪い合いになる。
だから一般的な輸送は川船か馬車が使われる。
川船や馬車に乗せるには、頑丈な木で造られた樽に入れられる事になる。
特に肉は塩漬けにされてから樽に詰められ各地に運ばれる。
樽が丈夫な方が安全に輸送できる。
安全に食糧と塩を輸送するためには魔樹で樽を作る必要がある。
なので、大森林で最も魔素の濃い場所に行って魔樹を大量伐採する。
今後の計画が決まったら、主要な皇国直轄都市や繫栄している貴族領都に行って、魔魚とクラーケンを預けて加工させる。
クラーケンはスルメにして、魔魚も干物にする。
美味しく食べる為には、加工して旨味を増やし味変させた方が愉しめる。
だから自分用に干物を作らせるのだ。
新鮮な生の魚はアイテムボックスに腐るほどある。
もっと必要なら魔シャチやザラタンと遊ぶ時に幾らでも狩れる。
だから海魚が欲しい者には売ってやった。
小売りした方が高く売れるのだが、時間の方が大切なので、大商会相手に一度に大量に売った。
建国史上初めて狩られ売りに出されてクラーケンと魔魚だ。
とんでもない大金で売る事ができた。
金など幾らでもあるのだが、奴隷にされた人たちを全員皇国に連れ戻し、幸せな生活をさせるためには、金はいくらあっても良い。
だから機会があるごとに金儲けをするのだ。
キャバン辺境伯領に戻った俺は、塩田を造った。
凍り付く極寒の海なので、揚浜式や入浜式では塩が作れない。
夏ならまだ何とかなるが、冬は絶対に無理だ。
そこで土魔術で造った土台と魔樹の枝葉で作った枝条架を組み合わせた、流下式塩田を造った。
普通ならこれでも冬場は塩を作れない。
ただ、火属性の魔樹を使えば海水が凍り付かないので塩が作れる。
更に土台の圧縮強化岩盤に火属性の魔法陣を刻み込めば、少しの魔力を加えるだけで海水を蒸発させられる。
ここまでやってから自分の迂闊さに気が付いた。
圧縮強化岩盤に火属性の魔法陣を刻み込む気なら、入浜式でも揚浜式でも同じように塩が作れるのだ。
ただ、夏場の事と魔力を持つ者の確保を考えれば、平面で塩を作る入浜式や揚浜式よりも、立体で塩を作る流下式の方が良いと自分を納得させた。
表面上は納得させたが、心の奥底では鈍い痛みが続く。
思いついたのに、自分の愚かさを認めたくなくて、試さない自分の卑怯さに心が痛んで仕方がない。
火属性の魔樹で巨大なプールを造ったら、中に入れた海水が塩になるのかな?
更にそのプールで蒸留をできるように蓋をつけたら、海水から真水が作れたりするのかな?
俺なら、魔力と魔術を使って幾らでも海水から真水と塩を作れる。
だが魔術の使えない人だと、どれだけ海水があっても塩も真水も作れない。
特に長期間航海する船員にとって、真水の確保は死活問題だ。
魔海航行艦で大艦隊を造り、帝国に攻め込もうとしているなら、各艦に海水から真水が作れる魔道具を配備する必要がある。
その為には、大森林で伐採した大量の魔樹のうち、火属性の物だけは手元に確保しておかないといけない。
同時に、自分の魔力や意識的に集める魔力だけでなく、周囲にある魔力を自然に吸収して利用する、魔法陣を考えないといけない。
だが、そんな事は明日から始めるといて、今は使い魔たちの信頼を高める事が優先される。
魔シャチとザラタンの所に行って楽しく遊ぶ。
指示をして、その通りに動いたら褒美の餌を与える。
一緒に遊んで親密度を高める事が何より大切だ!
キャバン辺境伯領で管理保管できる魔樹は1日で伐採できた。
なので、次の日に伐採した魔樹は、造船所のある交易湊と交易都市に運んだ。
交易湊は皇国の西側に位置している。
皇国の東側が大森林に接しているのと同じように、皇国の西側は大砂漠に接しており、隣国から皇国に来る事も皇国から隣国に行く事も出来ない。
古代焔竜が焔竜族を率いて生息していると言う大砂漠だ。
人間など全く相手にされないくらい強大な相手で、渡ろうとする者は誰もいない。
だからこそ皇国は危機感を持てずに堕落したとも考えられる。
悪い事だけでなく国同士の戦争が起こらないと言うとても良い点がある。
何物にも代えがたい良い点だが、悪い点も多々ある。
その1つが、材木の確保がとても困難で高価な事だ。
皇国の東側は、危険だが魔樹を伐採する事ができる。
西側は、皇国領内の資源しか材木がない。
何より魔素が含有した強固な材木が全く無い。
だから、皇国の西北では材木がとても高価だ。
皇国の南に横たわる大山脈で魔樹が伐採できる西南部は、西北部よりは材木が安価だが、魔獣が跳梁跋扈する大山脈で魔樹を伐採できる者は限られる。
大森林からも大山脈からも等しく遠い皇国西北部は、材木がとても高い。
特に魔樹は途轍もなく高価になる。
大森林の魔樹を伐採して交易都市に運んだ後は、皇都に行った。
皇都の肉ダンジョンでフェルスとブーバルスを剥ぎ取る。
魔シャチとザラタンたちの餌は余裕をもって確保した。
次に行うのは、塩田造りだ。
俺が当主となったバカン辺境伯領は、魔海に接している貴族領から大量の塩を購入している。
今は俺がキャバン辺境伯領を管理しているから、無料で簡単に塩が手に入るが、代替わりしたら同じようには行かない。
魔力がなく魔法が使えない子供の代になっても困らないように、塩が安価に手に入る世の中にしなければいけない。
皇国の海は恐ろしく寒い北の海なので、南方の国のように天日を利用した入浜塩田のようにはいかないが、それでも内陸の領地と比べれば海沿いの貴族領は塩が豊富で安い。
その塩をバカン辺境伯領に運んでも、領民が安価に買える値段にしておきたい。
同時に皇都の肉ダンジョンで手に入れた肉を塩漬けにして売るのだ。
貧しい民が皇都に集まらなくても良いくらいに、肉や塩の値段を下げる。
俺には無限収納のアイテムボックスや魔法袋があるが、普通は1メートル四方の収納ができる魔法袋持ちでも奪い合いになる。
だから一般的な輸送は川船か馬車が使われる。
川船や馬車に乗せるには、頑丈な木で造られた樽に入れられる事になる。
特に肉は塩漬けにされてから樽に詰められ各地に運ばれる。
樽が丈夫な方が安全に輸送できる。
安全に食糧と塩を輸送するためには魔樹で樽を作る必要がある。
なので、大森林で最も魔素の濃い場所に行って魔樹を大量伐採する。
今後の計画が決まったら、主要な皇国直轄都市や繫栄している貴族領都に行って、魔魚とクラーケンを預けて加工させる。
クラーケンはスルメにして、魔魚も干物にする。
美味しく食べる為には、加工して旨味を増やし味変させた方が愉しめる。
だから自分用に干物を作らせるのだ。
新鮮な生の魚はアイテムボックスに腐るほどある。
もっと必要なら魔シャチやザラタンと遊ぶ時に幾らでも狩れる。
だから海魚が欲しい者には売ってやった。
小売りした方が高く売れるのだが、時間の方が大切なので、大商会相手に一度に大量に売った。
建国史上初めて狩られ売りに出されてクラーケンと魔魚だ。
とんでもない大金で売る事ができた。
金など幾らでもあるのだが、奴隷にされた人たちを全員皇国に連れ戻し、幸せな生活をさせるためには、金はいくらあっても良い。
だから機会があるごとに金儲けをするのだ。
キャバン辺境伯領に戻った俺は、塩田を造った。
凍り付く極寒の海なので、揚浜式や入浜式では塩が作れない。
夏ならまだ何とかなるが、冬は絶対に無理だ。
そこで土魔術で造った土台と魔樹の枝葉で作った枝条架を組み合わせた、流下式塩田を造った。
普通ならこれでも冬場は塩を作れない。
ただ、火属性の魔樹を使えば海水が凍り付かないので塩が作れる。
更に土台の圧縮強化岩盤に火属性の魔法陣を刻み込めば、少しの魔力を加えるだけで海水を蒸発させられる。
ここまでやってから自分の迂闊さに気が付いた。
圧縮強化岩盤に火属性の魔法陣を刻み込む気なら、入浜式でも揚浜式でも同じように塩が作れるのだ。
ただ、夏場の事と魔力を持つ者の確保を考えれば、平面で塩を作る入浜式や揚浜式よりも、立体で塩を作る流下式の方が良いと自分を納得させた。
表面上は納得させたが、心の奥底では鈍い痛みが続く。
思いついたのに、自分の愚かさを認めたくなくて、試さない自分の卑怯さに心が痛んで仕方がない。
火属性の魔樹で巨大なプールを造ったら、中に入れた海水が塩になるのかな?
更にそのプールで蒸留をできるように蓋をつけたら、海水から真水が作れたりするのかな?
俺なら、魔力と魔術を使って幾らでも海水から真水と塩を作れる。
だが魔術の使えない人だと、どれだけ海水があっても塩も真水も作れない。
特に長期間航海する船員にとって、真水の確保は死活問題だ。
魔海航行艦で大艦隊を造り、帝国に攻め込もうとしているなら、各艦に海水から真水が作れる魔道具を配備する必要がある。
その為には、大森林で伐採した大量の魔樹のうち、火属性の物だけは手元に確保しておかないといけない。
同時に、自分の魔力や意識的に集める魔力だけでなく、周囲にある魔力を自然に吸収して利用する、魔法陣を考えないといけない。
だが、そんな事は明日から始めるといて、今は使い魔たちの信頼を高める事が優先される。
魔シャチとザラタンの所に行って楽しく遊ぶ。
指示をして、その通りに動いたら褒美の餌を与える。
一緒に遊んで親密度を高める事が何より大切だ!
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