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第2章
第86話:第2段階
神歴1818年皇歴214年5月29日バーランド帝国帝都帝宮:ロジャー皇子視点
「不幸な奴隷がかかっている全ての病を治し身体を回復させろ!
その為に必要な魔力と生命力は、帝室や帝国に仕える家臣使用人から奪え!
テイク・アウェイ・マジック・パワー。
テイク・アウェイ・バイタリティー。
パーフェクト・トゥリートゥメント。
パーフェクト・ヒール」
解放される奴隷の人数が少なくなった。
帝国軍と解放奴隷の巡回部隊が頑張ってくれている。
だが、次の段階に進めなければいけない時期に来ていた。
「準備が整った帝国軍を北中部に派遣して奴隷を解放させろ」
「「「「「はい!」」」」」
3日かけて帝都の奴隷はほぼ解放できた。
まだ奴隷を隠している者がいるかもしれないが、可能性はとても低い。
2日でほぼ全員解放して、3日目にはほとんど見つからなくなっていた。
奴隷商人の帳簿を徹底的に調べさせて、助けられていないか確認している。
俺も全力で索敵魔術を使い、助けられていない奴隷がいないか確認している。
使い魔たちにも徹底的な捜査をさせているが、もう見つからない。
まだ誰かに隠し持たれている奴隷がいないか、不安が無くなったわけではないが、これ以上帝都にだけ戦力を集中する訳にもいかない。
帝都の出入りは完全に封鎖しているが、何時奴隷解放の勅命が地方に伝わるか分からない。
もし奴隷解放の勅命が地方に伝わったら、心配していたような奴隷隠しが地方で行われ、そのどさくさで命を失う奴隷が生まれてしまう。
そんな事にならないように、情報を封鎖しながら順番に奴隷を解放する。
皇国が魔海獣を引き連れて現れた沿岸部、帝国南部は、奴隷解放が伝わっても皇国軍と魔海獣に備える方を優先するだろう。
問題は魔海獣の事など他人事で済む帝国北部だ。
帝王が絶対的な権力を持っている帝国だが、貴族もそれなりの力を持っている。
領主軍、地方領主が所有する騎士団や徒士団の規模は、皇国貴族の1割程度だが、それでも戦力を持っているのだ。
連中も、帝王の勅命だから表向き奴隷解放に従うのだ。
いや、勅命だと言われても、賄賂しだいでどうにでもなると反抗した陪臣がいる。
勅命が帝王の出したモノではなく、俺が拷問で出させたものだと知ったら、連合を組んで逆らうのは目に見えている。
目先の利く賢い奴なら、帝王に命令を下せるような俺には逆らわず、御機嫌を取って利権を手に入れようとするだろう。
だが大多数の馬鹿は、帝王を救出して利権を手に入れようとする。
野心のある者は、この機会を利用して帝王に成り代わろうとする。
俺の力を全解放すれば、反抗する地方領主を皆殺しにするのは簡単だ。
だが、そのどさくさの間に多くの奴隷が死傷するのは防げない。
幾ら俺でも、広大な帝国領の隅々まで完璧に把握するのは無理だ。
そんな事にならないように、できるだけ穏便に奴隷解放を進める。
具体的には、情報を統制して地域ごとに奴隷を解放していく。
反抗も隠蔽も起きないように、人も物も移動を禁止している。
完全な自作自演になるが、移動の禁止は皇国軍と魔海獣の侵攻を理由にする。
帝国の損害をできるだけ少なくして敵を撃退するには、戦えない民は城塞都市籠っているのが一番良いと、帝王に勅命を出させていた。
自ら戦いたくない、命が惜しい、損をしたくない帝国貴族や士族は、勅命を良い事に領地に籠っていた。
少しでも頭の回る貴族や士族は、俺が帝国各地に配った宣戦布告書を読んで、報復されるのが沿岸部と帝都だと理解していたからだ。
魔海獣で攻撃できるのは沿岸部に限られるし、狙うのは敵対している相手の頭なのだから、俺が狙うのを帝王だと思うのは当然だ。
「勅命である、この地方の奴隷は全て解放する。
邪魔する者は帝王陛下と帝国に逆らう謀叛人として処刑する!」
俺が帝都を支配して9日目、帝国北中部に移動していた騎士団、徒士団が満を持して多くの領都を襲撃した。
大は50万人が住む公爵領の領都から、小は100人程度の住民しかいない騎士の館まで、大小関係なく徹底的に奴隷を探し解放していく。
そのために動員された騎士や徒士は、帝都にいた成人士族全員だった。
士族席を失う寸前だった次男三男が臨時で動員されていた。
一時は帝国騎士団に反抗して戦った貴族の私兵まで動員されていた。
彼らも命懸けだし、立身出世もかかっていた。
俺が帝王に命じて、彼らの欲望を刺激したのだ。
勅命に逆らう領主貴族や士族がいた場合は、その家は取り潰す。
取り潰しになった家の領地は、奴隷解放で手柄をたてた者の領地にする。
当主や嫡男が手柄をたてたら、家の領地を増やす。
次男三男が手柄をたてたら、領地を与えて別家をたてる。
陪臣士族の場合も、領地を与えて直臣士族にする。
家を大きくしたい当主や嫡男は当然頑張る。
平民になるか、一生親兄弟の世話になるしかなかった次男三男は、自分自身の手柄で士族になれるかもしれないのだから、目の色を変えて奴隷解放に命を懸ける。
下種なやり方ではあるが、出来るだけ早く確実に奴隷を解放するためにやった。
奴隷に被害を出さないように、俺にできる事は何でもやった。
見張りの索敵魔術は、俺の意識がおかしくならない範囲で最大限展開した。
時間と体力と魔力の許す限り創り出した数多くの使い魔も、見張りに放っている。
同時に、帝都の中に見落としている奴隷がいないか探させている。
解放奴隷の巡回部隊に、地方にやらずに帝都内の捜索に専念させている。
彼らを守り見張る使い魔もつけている。
「不幸な奴隷がかかっている全ての病を治し身体を回復させろ!
その為に必要な魔力と生命力は、帝室や帝国に仕える家臣使用人から奪え!
テイク・アウェイ・マジック・パワー。
テイク・アウェイ・バイタリティー。
パーフェクト・トゥリートゥメント。
パーフェクト・ヒール」
解放される奴隷の人数が少なくなった。
帝国軍と解放奴隷の巡回部隊が頑張ってくれている。
だが、次の段階に進めなければいけない時期に来ていた。
「準備が整った帝国軍を北中部に派遣して奴隷を解放させろ」
「「「「「はい!」」」」」
3日かけて帝都の奴隷はほぼ解放できた。
まだ奴隷を隠している者がいるかもしれないが、可能性はとても低い。
2日でほぼ全員解放して、3日目にはほとんど見つからなくなっていた。
奴隷商人の帳簿を徹底的に調べさせて、助けられていないか確認している。
俺も全力で索敵魔術を使い、助けられていない奴隷がいないか確認している。
使い魔たちにも徹底的な捜査をさせているが、もう見つからない。
まだ誰かに隠し持たれている奴隷がいないか、不安が無くなったわけではないが、これ以上帝都にだけ戦力を集中する訳にもいかない。
帝都の出入りは完全に封鎖しているが、何時奴隷解放の勅命が地方に伝わるか分からない。
もし奴隷解放の勅命が地方に伝わったら、心配していたような奴隷隠しが地方で行われ、そのどさくさで命を失う奴隷が生まれてしまう。
そんな事にならないように、情報を封鎖しながら順番に奴隷を解放する。
皇国が魔海獣を引き連れて現れた沿岸部、帝国南部は、奴隷解放が伝わっても皇国軍と魔海獣に備える方を優先するだろう。
問題は魔海獣の事など他人事で済む帝国北部だ。
帝王が絶対的な権力を持っている帝国だが、貴族もそれなりの力を持っている。
領主軍、地方領主が所有する騎士団や徒士団の規模は、皇国貴族の1割程度だが、それでも戦力を持っているのだ。
連中も、帝王の勅命だから表向き奴隷解放に従うのだ。
いや、勅命だと言われても、賄賂しだいでどうにでもなると反抗した陪臣がいる。
勅命が帝王の出したモノではなく、俺が拷問で出させたものだと知ったら、連合を組んで逆らうのは目に見えている。
目先の利く賢い奴なら、帝王に命令を下せるような俺には逆らわず、御機嫌を取って利権を手に入れようとするだろう。
だが大多数の馬鹿は、帝王を救出して利権を手に入れようとする。
野心のある者は、この機会を利用して帝王に成り代わろうとする。
俺の力を全解放すれば、反抗する地方領主を皆殺しにするのは簡単だ。
だが、そのどさくさの間に多くの奴隷が死傷するのは防げない。
幾ら俺でも、広大な帝国領の隅々まで完璧に把握するのは無理だ。
そんな事にならないように、できるだけ穏便に奴隷解放を進める。
具体的には、情報を統制して地域ごとに奴隷を解放していく。
反抗も隠蔽も起きないように、人も物も移動を禁止している。
完全な自作自演になるが、移動の禁止は皇国軍と魔海獣の侵攻を理由にする。
帝国の損害をできるだけ少なくして敵を撃退するには、戦えない民は城塞都市籠っているのが一番良いと、帝王に勅命を出させていた。
自ら戦いたくない、命が惜しい、損をしたくない帝国貴族や士族は、勅命を良い事に領地に籠っていた。
少しでも頭の回る貴族や士族は、俺が帝国各地に配った宣戦布告書を読んで、報復されるのが沿岸部と帝都だと理解していたからだ。
魔海獣で攻撃できるのは沿岸部に限られるし、狙うのは敵対している相手の頭なのだから、俺が狙うのを帝王だと思うのは当然だ。
「勅命である、この地方の奴隷は全て解放する。
邪魔する者は帝王陛下と帝国に逆らう謀叛人として処刑する!」
俺が帝都を支配して9日目、帝国北中部に移動していた騎士団、徒士団が満を持して多くの領都を襲撃した。
大は50万人が住む公爵領の領都から、小は100人程度の住民しかいない騎士の館まで、大小関係なく徹底的に奴隷を探し解放していく。
そのために動員された騎士や徒士は、帝都にいた成人士族全員だった。
士族席を失う寸前だった次男三男が臨時で動員されていた。
一時は帝国騎士団に反抗して戦った貴族の私兵まで動員されていた。
彼らも命懸けだし、立身出世もかかっていた。
俺が帝王に命じて、彼らの欲望を刺激したのだ。
勅命に逆らう領主貴族や士族がいた場合は、その家は取り潰す。
取り潰しになった家の領地は、奴隷解放で手柄をたてた者の領地にする。
当主や嫡男が手柄をたてたら、家の領地を増やす。
次男三男が手柄をたてたら、領地を与えて別家をたてる。
陪臣士族の場合も、領地を与えて直臣士族にする。
家を大きくしたい当主や嫡男は当然頑張る。
平民になるか、一生親兄弟の世話になるしかなかった次男三男は、自分自身の手柄で士族になれるかもしれないのだから、目の色を変えて奴隷解放に命を懸ける。
下種なやり方ではあるが、出来るだけ早く確実に奴隷を解放するためにやった。
奴隷に被害を出さないように、俺にできる事は何でもやった。
見張りの索敵魔術は、俺の意識がおかしくならない範囲で最大限展開した。
時間と体力と魔力の許す限り創り出した数多くの使い魔も、見張りに放っている。
同時に、帝都の中に見落としている奴隷がいないか探させている。
解放奴隷の巡回部隊に、地方にやらずに帝都内の捜索に専念させている。
彼らを守り見張る使い魔もつけている。
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