7 / 7
6話
しおりを挟む
「ヒュウウウウウウ!」
最後の一人が断末魔をあげて死にました。
二十一人全員が地に倒れています。
赤い血が地を染めています。
私は優しいですから、一撃で殺してあげました。
刃物のように鋭い風魔法で喉を裂くのです。
だから断末魔が笛のような音になります。
「さて、もう大丈夫よ。
安心してこちらに来なさい」
「「「「「ヒィヒィヒィヒィ~ン」」」」」
六頭の輓馬が一斉に返事してくれました。
さすがに王家の馬車で、なんと六頭立てなのです。
この国の中で選び抜かれた、体格がよくて賢い輓馬です。
私が大した指示を出さなくても、キビキビと動いてくれます。
妊娠しているかもしれない身体で、揺れの激しい馬車に乗るのは心配ですが、それと同じくらい荒野を歩いて渡るのも不安です。
「仕方ありませんね。
やるしかありません」
これからはずっと一人で生きていくことになります。
独り言が癖になってしまうかもしれません。
これからは積極的に輓馬たちに話しかけましょう。
さて、問題は殺した盗賊達です。
本当は汚くて臭くて触りたくないのですが、これからの生活を考えれば、少しでも金目の物を回収しなければいけません。
本当に嫌なのですが、武器だけでなく、鎧や衣服などを脱がして、少しでも金にしなければいけません。
何もかも放り出して逃げ出したいくらい嫌です!
残念ですが、手持ちの金品はほとんどありませんでした。
アジトを探し当てたら、もしかしたらある程度の隠し金があったかもしれませんが、今から探すわけにもいきません。
王家の追手がいつやってくるか分からないのです。
「さあ、荒れ地を渡って国境を越えますよ」
「「「「「ヒィヒィヒィヒィ~ン」」」」」
大したお金にはなりませんが、剥ぎ取った衣服と防具と武器も馬車に入れました。
できるだけ馬車後部の護衛台に入れたのですが、入りきらなかったのです。
後で馬車の中を整理すれば、冷え込む夜に寝る場所くらいは確保できます。
お腹が大きくなってきたら働く事もできませんし、子供を生んでしばらくも働けませんから、多少の不便を我慢してでもお金になるモノは確保しなければいけません。
私がこの国を遠く離れたら、この荒れ地、荒野に封印されていた魔獣が現れ、この世を生き地獄に変えてしまうでしょう。
でもそれは仕方のない事で、彼ら自身が選んだことです。
神もこの国を見捨てて私を選びました。
気にせずこれからの人生を楽しむつもりだったのに、あの糞神が!
一旦人間の国を全て滅ぼしてから、神子に神を崇める国を建国させる気です。
絶対に思い通りにはさせません!
最後の一人が断末魔をあげて死にました。
二十一人全員が地に倒れています。
赤い血が地を染めています。
私は優しいですから、一撃で殺してあげました。
刃物のように鋭い風魔法で喉を裂くのです。
だから断末魔が笛のような音になります。
「さて、もう大丈夫よ。
安心してこちらに来なさい」
「「「「「ヒィヒィヒィヒィ~ン」」」」」
六頭の輓馬が一斉に返事してくれました。
さすがに王家の馬車で、なんと六頭立てなのです。
この国の中で選び抜かれた、体格がよくて賢い輓馬です。
私が大した指示を出さなくても、キビキビと動いてくれます。
妊娠しているかもしれない身体で、揺れの激しい馬車に乗るのは心配ですが、それと同じくらい荒野を歩いて渡るのも不安です。
「仕方ありませんね。
やるしかありません」
これからはずっと一人で生きていくことになります。
独り言が癖になってしまうかもしれません。
これからは積極的に輓馬たちに話しかけましょう。
さて、問題は殺した盗賊達です。
本当は汚くて臭くて触りたくないのですが、これからの生活を考えれば、少しでも金目の物を回収しなければいけません。
本当に嫌なのですが、武器だけでなく、鎧や衣服などを脱がして、少しでも金にしなければいけません。
何もかも放り出して逃げ出したいくらい嫌です!
残念ですが、手持ちの金品はほとんどありませんでした。
アジトを探し当てたら、もしかしたらある程度の隠し金があったかもしれませんが、今から探すわけにもいきません。
王家の追手がいつやってくるか分からないのです。
「さあ、荒れ地を渡って国境を越えますよ」
「「「「「ヒィヒィヒィヒィ~ン」」」」」
大したお金にはなりませんが、剥ぎ取った衣服と防具と武器も馬車に入れました。
できるだけ馬車後部の護衛台に入れたのですが、入りきらなかったのです。
後で馬車の中を整理すれば、冷え込む夜に寝る場所くらいは確保できます。
お腹が大きくなってきたら働く事もできませんし、子供を生んでしばらくも働けませんから、多少の不便を我慢してでもお金になるモノは確保しなければいけません。
私がこの国を遠く離れたら、この荒れ地、荒野に封印されていた魔獣が現れ、この世を生き地獄に変えてしまうでしょう。
でもそれは仕方のない事で、彼ら自身が選んだことです。
神もこの国を見捨てて私を選びました。
気にせずこれからの人生を楽しむつもりだったのに、あの糞神が!
一旦人間の国を全て滅ぼしてから、神子に神を崇める国を建国させる気です。
絶対に思い通りにはさせません!
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(2件)
あなたにおすすめの小説
「君は悪役令嬢だ」と離婚されたけど、追放先で伝説の力をゲット!最強の女王になって国を建てたら、後悔した元夫が求婚してきました
黒崎隼人
ファンタジー
「君は悪役令嬢だ」――冷酷な皇太子だった夫から一方的に離婚を告げられ、すべての地位と財産を奪われたアリシア。悪役の汚名を着せられ、魔物がはびこる辺境の地へ追放された彼女が見つけたのは、古代文明の遺跡と自らが「失われた王家の末裔」であるという衝撃の真実だった。
古代魔法の力に覚醒し、心優しき領民たちと共に荒れ地を切り拓くアリシア。
一方、彼女を陥れた偽りの聖女の陰謀に気づき始めた元夫は、後悔と焦燥に駆られていく。
追放された令嬢が運命に抗い、最強の女王へと成り上がる。
愛と裏切り、そして再生の痛快逆転ファンタジー、ここに開幕!
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
護国の聖女、婚約破棄の上、国外追放される。〜もう護らなくていいんですね〜
ココちゃん
恋愛
平民出身と蔑まれつつも、聖女として10年間一人で護国の大結界を維持してきたジルヴァラは、学園の卒業式で、冤罪を理由に第一王子に婚約を破棄され、国外追放されてしまう。
護国の大結界は、聖女が結界の外に出た瞬間、消滅してしまうけれど、王子の新しい婚約者さんが次の聖女だっていうし大丈夫だよね。
がんばれ。
…テンプレ聖女モノです。
辺境に追放されたガリガリ令嬢ですが、助けた男が第三王子だったので人生逆転しました。~実家は危機ですが、助ける義理もありません~
香木陽灯
恋愛
「そんなに気に食わないなら、お前がこの家を出ていけ!」
実の父と義妹に虐げられ、着の身着のままで辺境のボロ家に追放された伯爵令嬢カタリーナ。食べるものもなく、泥水のようなスープですすり、ガリガリに痩せ細った彼女が庭で拾ったのは、金色の瞳を持つ美しい男・ギルだった。
「……見知らぬ人間を招き入れるなんて、馬鹿なのか?」
「一人で食べるのは味気ないわ。手当てのお礼に一緒に食べてくれると嬉しいんだけど」
二人の奇妙な共同生活が始まる。ギルが獲ってくる肉を食べ、共に笑い、カタリーナは本来の瑞々しい美しさを取り戻していく。しかしカタリーナは知らなかった。彼が王位継承争いから身を隠していた最強の第三王子であることを――。
※ふんわり設定です。
※他サイトにも掲載中です。
捨てられた聖女、自棄になって誘拐されてみたら、なぜか皇太子に溺愛されています
h.h
恋愛
「偽物の聖女であるお前に用はない!」婚約者である王子は、隣に新しい聖女だという女を侍らせてリゼットを睨みつけた。呆然として何も言えず、着の身着のまま放り出されたリゼットは、その夜、謎の男に誘拐される。
自棄なって自ら誘拐犯の青年についていくことを決めたリゼットだったが。連れて行かれたのは、隣国の帝国だった。
しかもなぜか誘拐犯はやけに慕われていて、そのまま皇帝の元へ連れて行かれ━━?
「おかえりなさいませ、皇太子殿下」
「は? 皇太子? 誰が?」
「俺と婚約してほしいんだが」
「はい?」
なぜか皇太子に溺愛されることなったリゼットの運命は……。
スキル『農業』はゴミだと追放されたが、実は植物の遺伝子を書き換える神スキル【神農】でした。荒野を楽園に変えて異世界万博を開催します!
黒崎隼人
ファンタジー
「そのスキル『農業』?剣も魔法も使えないクズはいらん、失せろ!」
勇者召喚に巻き込まれて異世界へ転生した植物オタクの青年カイルは、地味なスキルを理由に王都を追放され、死の荒野へと捨てられた。
しかし、誰も知らなかったのだ。
彼のスキルが、ただの農業ではなく、植物の遺伝子さえ書き換え、不毛の大地を瞬く間に聖域に変える神の力【神農】であることを。
荒野を一瞬で緑豊かな楽園に変えたカイルは、伝説の魔獣フェンリルを餌付けして相棒にし、傷ついた亡国の美姫ソフィアを助け出し、自由気ままなスローライフを開始する。
やがて彼が育てた作物は「エリクサーより効く」と評判になり、その噂を聞きつけた商人によって、彼の領地で世界規模の祭典――『異世界万博』が開催されることに!?
一方、カイルを追放した王国は深刻な食糧難に陥り、没落の一途をたどっていた。
「今さら戻れと言われても、この野菜は全部、俺とソフィアのとフェンのものですから」
最強の農民が送る、世界を揺るがす大逆転・万博ファンタジー、ここに開幕!
家を乗っ取られて辺境に嫁がされることになったら、三食研究付きの溺愛生活が待っていました
ミズメ
恋愛
ライラ・ハルフォードは伯爵令嬢でありながら、毎日魔法薬の研究に精を出していた。
一つ結びの三つ編み、大きな丸レンズの眼鏡、白衣。""変わり者令嬢""と揶揄されながら、信頼出来る仲間と共に毎日楽しく研究に励む。
「大変です……!」
ライラはある日、とんでもない事実に気が付いた。作成した魔法薬に、なんと"薄毛"の副作用があったのだ。その解消の為に尽力していると、出席させられた夜会で、伯爵家を乗っ取った叔父からふたまわりも歳上の辺境伯の後妻となる婚約が整ったことを告げられる。
手詰まりかと思えたそれは、ライラにとって幸せへと続く道だった。
◎さくっと終わる短編です(10話程度)
◎薄毛の話題が出てきます。苦手な方(?)はお気をつけて…!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
退会済ユーザのコメントです
感想ありがとうございます。
神ですら男のワガママ爆盛りですねw
神子は女の子かな、男の子だったら主人公の気分がダダ下がりの様な気がしますw
感想ありがとうございます。
どちらでしょうか……