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第一章
第5話:没落傭兵団
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私が指揮下に置いたのは、貴族家士族家の部屋住みで、家に残れば親や兄の顔色を窺って生きなければいけない次男以下の者達です。
甘やかされて育てられた跡継ぎよりは、よほど本気で戦ってくれます
まあ、もっと本気なのが、没落した貴族家士族家の当主や嫡男なのですが。
もちろん、そんな連中ばかりでは、私の安全が確保できませんから、一騎当千のウェザン辺境伯家騎士団の一個隊がついてくれています。
「突撃!」
今日もまた、犯罪者ギルドの隠れ家を急襲します。
一人残さず皆殺しにするのですが、結構な稼ぎになります。
王国の法を破って荒稼ぎをしているので、金を持ち出す隙を与えずに急襲できれば、配下になった者達に十分な報酬を払うことができます。
当初数回の犯罪者ギルド急襲で我々が得た、莫大な押収金の額を知った貴族士族子弟が集まっているので、戦意は旺盛です。
「ぎゃあああ」
「逃げろ、没落令嬢だ」
「迎え討て、没落令嬢を返り討ちにしろ」
何時の間にか、犯罪者ギルドの連中は、私の事を没落令嬢と呼び出しました。
貴族子弟を率いているのですから、もっと他に呼び方があるでしょうに。
戦姫とか、姫将軍とか、姫騎士団長とか……
せめて、そう、せめて傭兵姫くらいの仇名にして欲しいモノです。
まあ、仲間を次々と殺され、組織を壊滅状態の追い込まれて、悔しまぎれに「没落した貴族の令嬢のくせに」と言ったのが始まりなのでしょう。
「大人しく捕まって奴隷になれ、そうすれば命だけは助けてやる」
「黙れ、没落貴族が!」
傭兵団員が、抵抗する犯罪者ギルドの連中に降伏勧告しています。
別に殺すのが可哀想だと思っているわけではなく、純粋に金のためです。
殺してしまったら銅貨一枚にもなりませんが、鉱山奴隷にすれば少しは金になるので、配下の傭兵団員は生け捕りしようとするのです。
それと、最初は義勇部隊だった犯罪者ギルド討伐軍も、転戦するうちに祖父と母の指揮する義勇部隊と、私の指揮する傭兵部隊に分かれました。
「だったら痛い思いをしろ!」
没落して領地も屋敷も失った、名前だけの伯爵家の令息が、絶妙な力加減で犯罪者ギルドの一員に当て身を喰らわせて気絶させます。
普段はとても物静かな男ですが、実戦に場になると目を見張る活躍をします。
私も人を見る眼、特に相手の強さを見抜く目には自信があったのですが、この男の実力はどうにも掴めません。
強いのは分かっているのですが、私と比べてどうなのかが分からないのです。
そのせいか、気がつくといつもこの男の事を眼で追っています。
甘やかされて育てられた跡継ぎよりは、よほど本気で戦ってくれます
まあ、もっと本気なのが、没落した貴族家士族家の当主や嫡男なのですが。
もちろん、そんな連中ばかりでは、私の安全が確保できませんから、一騎当千のウェザン辺境伯家騎士団の一個隊がついてくれています。
「突撃!」
今日もまた、犯罪者ギルドの隠れ家を急襲します。
一人残さず皆殺しにするのですが、結構な稼ぎになります。
王国の法を破って荒稼ぎをしているので、金を持ち出す隙を与えずに急襲できれば、配下になった者達に十分な報酬を払うことができます。
当初数回の犯罪者ギルド急襲で我々が得た、莫大な押収金の額を知った貴族士族子弟が集まっているので、戦意は旺盛です。
「ぎゃあああ」
「逃げろ、没落令嬢だ」
「迎え討て、没落令嬢を返り討ちにしろ」
何時の間にか、犯罪者ギルドの連中は、私の事を没落令嬢と呼び出しました。
貴族子弟を率いているのですから、もっと他に呼び方があるでしょうに。
戦姫とか、姫将軍とか、姫騎士団長とか……
せめて、そう、せめて傭兵姫くらいの仇名にして欲しいモノです。
まあ、仲間を次々と殺され、組織を壊滅状態の追い込まれて、悔しまぎれに「没落した貴族の令嬢のくせに」と言ったのが始まりなのでしょう。
「大人しく捕まって奴隷になれ、そうすれば命だけは助けてやる」
「黙れ、没落貴族が!」
傭兵団員が、抵抗する犯罪者ギルドの連中に降伏勧告しています。
別に殺すのが可哀想だと思っているわけではなく、純粋に金のためです。
殺してしまったら銅貨一枚にもなりませんが、鉱山奴隷にすれば少しは金になるので、配下の傭兵団員は生け捕りしようとするのです。
それと、最初は義勇部隊だった犯罪者ギルド討伐軍も、転戦するうちに祖父と母の指揮する義勇部隊と、私の指揮する傭兵部隊に分かれました。
「だったら痛い思いをしろ!」
没落して領地も屋敷も失った、名前だけの伯爵家の令息が、絶妙な力加減で犯罪者ギルドの一員に当て身を喰らわせて気絶させます。
普段はとても物静かな男ですが、実戦に場になると目を見張る活躍をします。
私も人を見る眼、特に相手の強さを見抜く目には自信があったのですが、この男の実力はどうにも掴めません。
強いのは分かっているのですが、私と比べてどうなのかが分からないのです。
そのせいか、気がつくといつもこの男の事を眼で追っています。
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