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第二章
第51話:ロートリンゲン大公王家舞踏会3
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シルソー大公王国、ロートリンゲン大公王家のロレンツォ殿下と腹を割って話しましたが、意外と実りのある話し合いになりました。
意識して誘導したので、こうなる可能性は高かったですが、絶対の自信があった訳ではありません。
まあ、刺客による襲撃があり、俺が難なく抑え込んで捕虜にしたのも大きいです。
家が敵に行う報復がどの程度なのかを見極めてから、同盟や婚姻政策を決める心算なのでしょう。
前段階の話し合いが成功して、俺も殿下も憂いなくダンスを踊る事ができます。
ただ、全く何も気を使わずにすむわけではありません。
独身の異性と踊る時は、三度以上踊ってはいけません。
三度踊ると婚約したと思われてしまいます。
既に婚約者がいる場合は、決闘を申し込まれても文句は言えません。
まあ、中には、結婚前に密通に至った男女が示し合わせて、婚約者を亡き者にしようとした事件もあったそうです。
婚約を破棄したくて、魅力的な男性や女性に金を払って、不逞を誘発させようとした、恥知らずな事件も何度かあったそうです。
ですが、そんな社交界のルールを無視する者が、生きて行けるはずがありません。
直ぐに真実が広まって、社交界からつまはじきにされます。
そんな事をやっても許されるのは、二大大公王家くらいです。
「フェルディナンド殿下、私とダンスを踊っていただけませんか?」
薄っすら記憶にある女性からダンスを誘われます。
姉上も休む間もなく踊っておられますが、俺も立て続けに踊っています。
まあ、踊りながらでも姉上を護れますから。
「喜んで」
確かこの娘はロレンツォ殿下の再従妹だったはずです。
婚約者がいたはずですから、気をつけなければいけません。
さきほどの従姪孫も婚約者がいたのに、よくやりますね。
「姉上がダンスを終えられたら、入れ替わりで踊りましょう」
「はい、ありがとうございます」
俺が婚約者を探しているという情報は、事前に流しませんでした。
無理をした侯王家の姫が、途中で賊に襲われては一大事ですから。
だから姉上に婚約者がいないという情報だけを流したのです。
男が旅の途中で賊に襲われて死んでも、それは実力不足だから仕方がありません。
本当の騎士でなければアン姉上の婿になどなれません。
実力の無い名ばかりの騎士など、死んだ方が良いのです。
極端な事を言っているように聞こえるかもしれませんが、傭兵上がりの我が家ではそれが常識であり、主従一同その覚悟で生きて来たのです。
婿に入るのならそれだけの実力と覚悟が必要です。
「フェルディナンド侯王殿下は、どのような女性が好みなのですか?」
質問してきた女性は俺より五歳年上だったはずです。
年上な上に婚約者もいるのに、俺を誘惑する気なのでしょうか?
確か……実家はロートリンゲン大公王家から分家して子爵位を受けていましたね。
この子は……領民三〇〇〇人くらいの騎士家の嫡男と婚約していたはずです。
家臣の騎士家に降嫁するよりは、俺に嫁いだほうが良い暮らしができると思っているのでしょうか?
まさかとは思いますが、俺を殺すために誘惑しているのでしょうか?
ダンスの後で婚約者がでてきて、決闘を申し込んできたりするとか?
「では、誘っていただきましたので踊らせていただきます」
大きな声でどちらが誘ったのかはっきりさせた。
考えすぎかもしれませんが、この女性も婚約者の騎士家嫡男も、ブロデン大公王国に調略されている可能性があります。
そう考えるのは、俺が魔法を使えない状態でブロデン大公王に転生していたら、調略と謀略で生き抜こうとしていたはずだからです。
ロートリンゲン大公王家の傍流に調略を仕掛けて、味方するなら当主にしてやるとささやき、内紛を引き起こさせていました。
それも一人一家ではなく、多くの傍流に同じ内容で仕掛けていた事でしょう。
「ギャッ!」
そんな事を考えながらも、アン姉上の護衛は万全を期しています。
一瞬たりとも目を離さないようにしていますので、刺客を近づいた途端に魔法を使って拘束しました。
普段は周囲の人間に分かりやすいように呪文を唱えていますが、本当は意識するだけで魔法を発動できるのです。
ただ、そこまでに至るには、何度も呪文を口にして、頭と心に魔法を刻み込む必要があるのです。
その後で、言葉にはしませんが、心の中で呪文を唱えて実際に魔法が発動するのを確かめ、何度も繰り返します。
最後に、口でも心でも呪文を唱えなくても、パッと思っただけで魔法が発動するのかを確かめ、百発百中で発動できるまでにするのです。
「何事だ?!」
「次は何が起きたのだ?!」
「今度は誰が襲われたのだ?」
「アンジェリーナ侯王姫だ。
マクネイア侯王家の、フェルディナンド侯王の姉姫が襲われたぞ!」
舞踏会場は一気に雑音に包まれた。
僅かな間に二度も襲撃が有ったのだから当然だ。
「お嬢さん、申し訳ないがこれで失礼させていただきます」
楽師達もダンスを続けられる状態ではないと判断したのでしょう。
楽器を奏でるのを止めていたので、これ幸いとパートナーから離れました。
「フェルディナンド侯王殿下!」
とっさの事からだからかもしれませんが、初めてダンスを誘ったパートナーとは思えない早さと強さで、俺を止めようとしました。
要注意人物として覚えさせていただきますよ。
今は姉上の方が大切なので見逃してあげます。
「どいてください、姉上を狙った刺客を尋問しなければいけません」
「待て、待ってくれ、それは何かの間違いだ。
そいつは我が家の騎士なのだ」
心配していた事が本当になったのでしょうか?
何が起こったのか確かめにやって来たロレンツォ大公王が話しかけてきます。
「ロレンツォ大公王殿下の騎士でも関係ありませんよ。
俺との同盟や縁組に反対して、姉上を狙った可能性もあります。
どこかの国や貴族が、殿下を亡き者にするために調略したのかもしれません。
キッチリと調べなければ、本当の事は分かりません」
「そうか、だが、私の事も疑っているのだろう?」
「それは当然の事でしょう?」
「そうだな、疑わないような奴はこの時代を生き抜けない」
「だったら俺の言いたい事は分かっていただけますね?」
「取り押さえた我が家の騎士は、引き渡せないと言うのだな」
「はい、当然の事ですから、分かっていただけますね」
「そうはいかん。
フェルディナンド侯王が我が家を狙っていたら、他に黒幕がいるのに、私がやらせた事にするかもしれない。
舞踏会の主催者である我が家に引き渡してもらおう」
「分かり切った駆け引きは止めませんか?」
「そうだな、時間の無駄だな」
「俺がこの場で尋問します。
そうすれば、後で難癖をつける訳にはいかなくなります。
この場に居られる、多くの公王や侯王の方々が証人になってくださいます」
「そうだな、先ほどの手並みを考えれば、それが一番いだろう」
俺はロレンツォ大公王殿下から刺客に視線を移して問いかけた。
「正直に話したら命だけは助けてあげます。
一族一門、両親や兄弟、妻子がいるのなら妻子も助けてあげます。
誰に命じられて姉上を狙ったのですか?」
「殿下だ、ロレンツォ大公王殿下に命じられてやった。
侯国を盗んだ者を許すなと言われた。
新教を信じる背教徒を殺せと命じられた!」
「なっ、ちがう、違うぞ、フェルディナンド侯王。
私はそのような命令を出していない!」
「分かっておりますよ、ご安心ください。
本当の黒幕に、失敗したらそう言うように命じられているのでしょう。
これから本当の事を言わせます。
嘘がつけないように、かなり厳しい拷問を加えます。
気の弱い方はこの場を離れてください」
こんな風に、遠回しに逃げ出したら憶病者だと言われたら、誰一人この場から離れなくなりますから、拷問を見ている時の反応が確かめられます。
本当の黒幕に繋がっている奴なら、それ相応の反応をしてくれるでしょう。
同時に、苛烈な拷問を目の前で見せられたら、我が家を敵に回すのがどれほど危険なのか、馬鹿でも理解できるでしょう。
「ギャアアアアア、止めてくれ、もう止めてくれ、全部話す、話すから止めてくれ」
「この程度の拷問ではまだまだ嘘を吐く余裕があります。
最後まで拷問を加えてからでないと証言を認めません。
まだ始めたばかりなので、先は長いですよ」
「いう、本当の事を言うから、絶対嘘はつかないから、だから止めてくれ、俺の話を聞いてくれ」
「俺を騙そうとしても無駄ですよ。
貴男の目を見れば、また嘘をついて誰かを陥れようとしているのが分かります。
その目に本当の事を言う決意が現れるまでは、拷問を続けます」
意識して誘導したので、こうなる可能性は高かったですが、絶対の自信があった訳ではありません。
まあ、刺客による襲撃があり、俺が難なく抑え込んで捕虜にしたのも大きいです。
家が敵に行う報復がどの程度なのかを見極めてから、同盟や婚姻政策を決める心算なのでしょう。
前段階の話し合いが成功して、俺も殿下も憂いなくダンスを踊る事ができます。
ただ、全く何も気を使わずにすむわけではありません。
独身の異性と踊る時は、三度以上踊ってはいけません。
三度踊ると婚約したと思われてしまいます。
既に婚約者がいる場合は、決闘を申し込まれても文句は言えません。
まあ、中には、結婚前に密通に至った男女が示し合わせて、婚約者を亡き者にしようとした事件もあったそうです。
婚約を破棄したくて、魅力的な男性や女性に金を払って、不逞を誘発させようとした、恥知らずな事件も何度かあったそうです。
ですが、そんな社交界のルールを無視する者が、生きて行けるはずがありません。
直ぐに真実が広まって、社交界からつまはじきにされます。
そんな事をやっても許されるのは、二大大公王家くらいです。
「フェルディナンド殿下、私とダンスを踊っていただけませんか?」
薄っすら記憶にある女性からダンスを誘われます。
姉上も休む間もなく踊っておられますが、俺も立て続けに踊っています。
まあ、踊りながらでも姉上を護れますから。
「喜んで」
確かこの娘はロレンツォ殿下の再従妹だったはずです。
婚約者がいたはずですから、気をつけなければいけません。
さきほどの従姪孫も婚約者がいたのに、よくやりますね。
「姉上がダンスを終えられたら、入れ替わりで踊りましょう」
「はい、ありがとうございます」
俺が婚約者を探しているという情報は、事前に流しませんでした。
無理をした侯王家の姫が、途中で賊に襲われては一大事ですから。
だから姉上に婚約者がいないという情報だけを流したのです。
男が旅の途中で賊に襲われて死んでも、それは実力不足だから仕方がありません。
本当の騎士でなければアン姉上の婿になどなれません。
実力の無い名ばかりの騎士など、死んだ方が良いのです。
極端な事を言っているように聞こえるかもしれませんが、傭兵上がりの我が家ではそれが常識であり、主従一同その覚悟で生きて来たのです。
婿に入るのならそれだけの実力と覚悟が必要です。
「フェルディナンド侯王殿下は、どのような女性が好みなのですか?」
質問してきた女性は俺より五歳年上だったはずです。
年上な上に婚約者もいるのに、俺を誘惑する気なのでしょうか?
確か……実家はロートリンゲン大公王家から分家して子爵位を受けていましたね。
この子は……領民三〇〇〇人くらいの騎士家の嫡男と婚約していたはずです。
家臣の騎士家に降嫁するよりは、俺に嫁いだほうが良い暮らしができると思っているのでしょうか?
まさかとは思いますが、俺を殺すために誘惑しているのでしょうか?
ダンスの後で婚約者がでてきて、決闘を申し込んできたりするとか?
「では、誘っていただきましたので踊らせていただきます」
大きな声でどちらが誘ったのかはっきりさせた。
考えすぎかもしれませんが、この女性も婚約者の騎士家嫡男も、ブロデン大公王国に調略されている可能性があります。
そう考えるのは、俺が魔法を使えない状態でブロデン大公王に転生していたら、調略と謀略で生き抜こうとしていたはずだからです。
ロートリンゲン大公王家の傍流に調略を仕掛けて、味方するなら当主にしてやるとささやき、内紛を引き起こさせていました。
それも一人一家ではなく、多くの傍流に同じ内容で仕掛けていた事でしょう。
「ギャッ!」
そんな事を考えながらも、アン姉上の護衛は万全を期しています。
一瞬たりとも目を離さないようにしていますので、刺客を近づいた途端に魔法を使って拘束しました。
普段は周囲の人間に分かりやすいように呪文を唱えていますが、本当は意識するだけで魔法を発動できるのです。
ただ、そこまでに至るには、何度も呪文を口にして、頭と心に魔法を刻み込む必要があるのです。
その後で、言葉にはしませんが、心の中で呪文を唱えて実際に魔法が発動するのを確かめ、何度も繰り返します。
最後に、口でも心でも呪文を唱えなくても、パッと思っただけで魔法が発動するのかを確かめ、百発百中で発動できるまでにするのです。
「何事だ?!」
「次は何が起きたのだ?!」
「今度は誰が襲われたのだ?」
「アンジェリーナ侯王姫だ。
マクネイア侯王家の、フェルディナンド侯王の姉姫が襲われたぞ!」
舞踏会場は一気に雑音に包まれた。
僅かな間に二度も襲撃が有ったのだから当然だ。
「お嬢さん、申し訳ないがこれで失礼させていただきます」
楽師達もダンスを続けられる状態ではないと判断したのでしょう。
楽器を奏でるのを止めていたので、これ幸いとパートナーから離れました。
「フェルディナンド侯王殿下!」
とっさの事からだからかもしれませんが、初めてダンスを誘ったパートナーとは思えない早さと強さで、俺を止めようとしました。
要注意人物として覚えさせていただきますよ。
今は姉上の方が大切なので見逃してあげます。
「どいてください、姉上を狙った刺客を尋問しなければいけません」
「待て、待ってくれ、それは何かの間違いだ。
そいつは我が家の騎士なのだ」
心配していた事が本当になったのでしょうか?
何が起こったのか確かめにやって来たロレンツォ大公王が話しかけてきます。
「ロレンツォ大公王殿下の騎士でも関係ありませんよ。
俺との同盟や縁組に反対して、姉上を狙った可能性もあります。
どこかの国や貴族が、殿下を亡き者にするために調略したのかもしれません。
キッチリと調べなければ、本当の事は分かりません」
「そうか、だが、私の事も疑っているのだろう?」
「それは当然の事でしょう?」
「そうだな、疑わないような奴はこの時代を生き抜けない」
「だったら俺の言いたい事は分かっていただけますね?」
「取り押さえた我が家の騎士は、引き渡せないと言うのだな」
「はい、当然の事ですから、分かっていただけますね」
「そうはいかん。
フェルディナンド侯王が我が家を狙っていたら、他に黒幕がいるのに、私がやらせた事にするかもしれない。
舞踏会の主催者である我が家に引き渡してもらおう」
「分かり切った駆け引きは止めませんか?」
「そうだな、時間の無駄だな」
「俺がこの場で尋問します。
そうすれば、後で難癖をつける訳にはいかなくなります。
この場に居られる、多くの公王や侯王の方々が証人になってくださいます」
「そうだな、先ほどの手並みを考えれば、それが一番いだろう」
俺はロレンツォ大公王殿下から刺客に視線を移して問いかけた。
「正直に話したら命だけは助けてあげます。
一族一門、両親や兄弟、妻子がいるのなら妻子も助けてあげます。
誰に命じられて姉上を狙ったのですか?」
「殿下だ、ロレンツォ大公王殿下に命じられてやった。
侯国を盗んだ者を許すなと言われた。
新教を信じる背教徒を殺せと命じられた!」
「なっ、ちがう、違うぞ、フェルディナンド侯王。
私はそのような命令を出していない!」
「分かっておりますよ、ご安心ください。
本当の黒幕に、失敗したらそう言うように命じられているのでしょう。
これから本当の事を言わせます。
嘘がつけないように、かなり厳しい拷問を加えます。
気の弱い方はこの場を離れてください」
こんな風に、遠回しに逃げ出したら憶病者だと言われたら、誰一人この場から離れなくなりますから、拷問を見ている時の反応が確かめられます。
本当の黒幕に繋がっている奴なら、それ相応の反応をしてくれるでしょう。
同時に、苛烈な拷問を目の前で見せられたら、我が家を敵に回すのがどれほど危険なのか、馬鹿でも理解できるでしょう。
「ギャアアアアア、止めてくれ、もう止めてくれ、全部話す、話すから止めてくれ」
「この程度の拷問ではまだまだ嘘を吐く余裕があります。
最後まで拷問を加えてからでないと証言を認めません。
まだ始めたばかりなので、先は長いですよ」
「いう、本当の事を言うから、絶対嘘はつかないから、だから止めてくれ、俺の話を聞いてくれ」
「俺を騙そうとしても無駄ですよ。
貴男の目を見れば、また嘘をついて誰かを陥れようとしているのが分かります。
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