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1話残虐な表現があります
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「バンバリー公爵家令嬢デイジー。
王太子に対する不敬罪で追放刑とする。
不服はないか」
茶番だった。
自分の意見など言えない状態だった。
舌を切られているから、反論などできないのだ。
舌を切られた時は、あまりの激痛で意識を失いそうになりながらも、名誉を守るために耐えた。
意識を失えば、極悪な王太子に凌辱されるのは眼に見えていた。
今迄もそうだったのだ。
代々ファーモイ王国の宰相を務めるバンバリー公爵家は、過去幾度も王妃を輩出する家柄だった。
幼少の頃から愛らしく、美女に育つと言われていたデイジーは、王太子に望まれて婚約者に選定された。
だが、それからが地獄だった。
色情狂とまで陰口を叩かれるライリー王太子は、まだ幼いデイジーに肉体関係を求め続けたのだった。
最初は父親のバンバリー公爵ディラン卿も、兄のカーター卿も庇ってくれていたが、ゾロア神殿が聖女シャーロットを選定した頃から、大きく風向きが変わった。
父も兄も庇ってくれなくなったのだ。
それだけではなく、デイジーは高熱を発するようになり、何度も死にかけた。
ついに、高熱を発して屋敷で寝ているデイジーを、王太子ライリーが襲った。
信じられない事だった。
貴族令嬢が一人しかいない部屋に、いくら王太子でも案内されるはずがないのだ。
父と兄に売られたのに間違いなかった。
デイジーは高熱で朦朧として力が入らない身体を叱咤激励し、必死で抵抗した。
相手が王太子でも、手加減などできない状況だった。
「おのれ、いい加減に諦めろ!
いや、私の婚約者なら、自ら進んで身体を差し出して当然だろうが!
ディランもカーターも認めているのだ」
「絶対に嫌です。
貴男のような下劣な人間に身体を許すくらいなら、舌を噛んで死にます。
貴男の所業を国王陛下に訴えます。
陛下が不当に貴男を庇うのなら、マックスお爺様に訴えます。
貴男の悪行を、近隣の全ての国に訴えます」
「おのれ!
誰がそのような真似を許すか!
喋られないように、その舌を切り落としてくれる!
どうせ舌を噛んで死ぬというのなら、必要ない舌だろ!」
王太子ライリーは、恐ろしいほどの剛力でデイジーの顎を確保した。
下顎が砕けそうな力で確保するので、激痛もあって全く動けなかった。
そして左手で無理矢理口を開けさせて、逃げようとする舌を、右手で掴んで引き千切ってしまった。
信じられない剛力だった。
だがやられっぱなしではなかった。
ダムラス王家の血を引く公爵令嬢に相応しい強力な魔力を、容赦なく王太子ライリーの顔に叩いつけた。
最初に王太子ライリーの眼が魔力で焼かれ潰れた。
次に皮膚や表層の筋が焼かれた。
鼻や唇や耳が焼け落ち、骨が剥き出しになった。
半死半生の王太子を助けたのは、デイジーの父と兄だった。
そしてデイジーは不敬罪で裁かれることになった。
王太子に対する不敬罪で追放刑とする。
不服はないか」
茶番だった。
自分の意見など言えない状態だった。
舌を切られているから、反論などできないのだ。
舌を切られた時は、あまりの激痛で意識を失いそうになりながらも、名誉を守るために耐えた。
意識を失えば、極悪な王太子に凌辱されるのは眼に見えていた。
今迄もそうだったのだ。
代々ファーモイ王国の宰相を務めるバンバリー公爵家は、過去幾度も王妃を輩出する家柄だった。
幼少の頃から愛らしく、美女に育つと言われていたデイジーは、王太子に望まれて婚約者に選定された。
だが、それからが地獄だった。
色情狂とまで陰口を叩かれるライリー王太子は、まだ幼いデイジーに肉体関係を求め続けたのだった。
最初は父親のバンバリー公爵ディラン卿も、兄のカーター卿も庇ってくれていたが、ゾロア神殿が聖女シャーロットを選定した頃から、大きく風向きが変わった。
父も兄も庇ってくれなくなったのだ。
それだけではなく、デイジーは高熱を発するようになり、何度も死にかけた。
ついに、高熱を発して屋敷で寝ているデイジーを、王太子ライリーが襲った。
信じられない事だった。
貴族令嬢が一人しかいない部屋に、いくら王太子でも案内されるはずがないのだ。
父と兄に売られたのに間違いなかった。
デイジーは高熱で朦朧として力が入らない身体を叱咤激励し、必死で抵抗した。
相手が王太子でも、手加減などできない状況だった。
「おのれ、いい加減に諦めろ!
いや、私の婚約者なら、自ら進んで身体を差し出して当然だろうが!
ディランもカーターも認めているのだ」
「絶対に嫌です。
貴男のような下劣な人間に身体を許すくらいなら、舌を噛んで死にます。
貴男の所業を国王陛下に訴えます。
陛下が不当に貴男を庇うのなら、マックスお爺様に訴えます。
貴男の悪行を、近隣の全ての国に訴えます」
「おのれ!
誰がそのような真似を許すか!
喋られないように、その舌を切り落としてくれる!
どうせ舌を噛んで死ぬというのなら、必要ない舌だろ!」
王太子ライリーは、恐ろしいほどの剛力でデイジーの顎を確保した。
下顎が砕けそうな力で確保するので、激痛もあって全く動けなかった。
そして左手で無理矢理口を開けさせて、逃げようとする舌を、右手で掴んで引き千切ってしまった。
信じられない剛力だった。
だがやられっぱなしではなかった。
ダムラス王家の血を引く公爵令嬢に相応しい強力な魔力を、容赦なく王太子ライリーの顔に叩いつけた。
最初に王太子ライリーの眼が魔力で焼かれ潰れた。
次に皮膚や表層の筋が焼かれた。
鼻や唇や耳が焼け落ち、骨が剥き出しになった。
半死半生の王太子を助けたのは、デイジーの父と兄だった。
そしてデイジーは不敬罪で裁かれることになった。
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