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アムラ王国・テトラ街

白虎の駄々

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「主、俺の分」

「はぁ? やっとリュウが帰ったと思ったお前かよ!」

「そう言うなよな、リュウは主とは何の係わりもないじゃないか、それに比べたら俺は主の配下だぞ」

「配下だと言うのなら配下らしくしろよ、なんか何時も偉そうだぞ」

「そんな事はないぞ、何時も言う通りにしているじゃないか」

「それはセイが怒るからだろ」

 今回はセイが怒らないな?

「無視すればよい、怒るのにも飽きた」

「はいはいはい、まぁいいでしょう、何が食べたいの?」

「リュウが食べた事のない物がいいな」

「馬鹿な事を言うんじゃない! そんな事をすれば、やっと帰ったリュウがまた襲来するかもしれないだろ!」

「じゃあ海老とやらを使った物がいいな、肉なら俺でも狩れるが、あんな小さな海老なんて狩りようがない」

「こっちの世界にいるのなら、白虎なら簡単に狩れるだろうが、どうなんだろうな?」

「いるぞ、だがさっき見たような小さいものじゃなく、差し渡し5m500kgくらいじゃな」

「でかいね!」

「そうか? こっちでは何でもミノルの世界より巨大で凶暴だぞ」

「なぁ主よ、早く海老を喰わせてくれよ」

「ああ分かった分かった」

 俺は何度も取り寄せるのが面倒だから、リュウの時に入力したのと同じ1000人前で海老料理ばかり注文することにした。

小海老の天ぷら:900×1000人前=900000
海老の熟成黒豆板醤チリソース:790×1000人前=790000
ぷりぷり海老のチリソース:1080×1000人前=1080000
海老の特製マヨネーズ:980×1000人前=980000

 これだけあれば、白虎の大きさなら1カ月や2カ月は持つだろう。

「いやこれは美味い! 最高だぞ主! だが少々物足らないから酒もくれ」

「いい加減いしろ! 黙っていれば図に乗りおって!」

「ひぃ~、ゴメンナサイ、ごめんなさい、御免なさい!」

「まぁまぁまぁ、美味しい物を食べたら酒が飲みたくなるのは当然なんだそうだ、酒が飲めない俺には理解出来ないがな」

「ふぅ~、ミノルは甘いな」

「そうだな、甘いんだろうな、だが白虎、その分アグネスの事は命を懸けて守れよ」

「それは分かっているよ、だから酒をくれよ」

「ちょっと待ってろ」

 酒も何度も買うのは面倒だから、出来るだけ大きいものにしよう。昔の一斗樽とか四斗樽とかに入った日本酒があるのかな?

四斗樽(72L)金鯱  :188888
四斗樽(72L)杜氏の里:149800
四斗樽(36L)末広  : 73550
四斗樽(18L)初夢桜 :128600
四斗樽(18L)郷乃誉 : 73550

 うん、これなら暫くもつだろう。

 白虎も気に入ったようで、直接酒樽に顔を突っ込んで飲んでいる、海老料理を堪能しながらゴクゴクとガブ飲みしている。これなら大丈夫だろうと、俺は安心してアグネスと添い寝する事にした。
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