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王都編
決闘・謁見・献上品・密談
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『決闘2』
間部筆頭大臣たちは降って湧いた決闘の準備で大忙しだった。新井は自分の介添えを決めるため、早々に部屋を出て行った。俺の介添えは土御門筆頭魔導師殿が貧乏籤を引かれた様だ。
俺と土御門殿、護衛兼監視の2人は出て行こうとしたが、陛下に呼び止められた。
「さて大和、邪魔者はいなくなった、続きを話せ。」
「は! 申し上げます。冒険者は税が免除されている王国直轄領を目指します、冒険者希望者はほとんど故国を捨てて王国直轄領にやってきます。」
「うむ。」
「その為、士族貴族領では冒険者組合からの税が無く、陪臣たちの扶持が減らされたり、農民へ重税が課せられます、結果として農地を捨てて王領へ逃げてくる農民が数多く出てきており、士族貴族領の農地は荒廃しております。」
「うむ。」
「王領に逃げて来た者達で、冒険者として身を立てられるものはよいですが、そうでない者は生きる為犯罪に手を染めるものが出てきております。」
「うむ。」
「またそのような犯罪者を束ねて、盗賊団を組織するものが出てきております。」
「う~~~む」
「王都のも良民が踏み込めない暗黒街貧民街が出来ております。」
「王領で2割の税を取ればそれが無くなると?」
「徐々に減らすことが出来ます。」
「されど大和よ、歴代の国王が免税としていたものを世の代で課税するには反対も多いぞ?」
「不肖大和尊が、献上品として先鞭をつけさせて頂きます。」
『謁見4』
「献上品じゃと?」
「は! 私が2割の献上品の前例を示せば、後の者もそれに従いましょう。」
「なるほど、先例に従わねば士族の名折れとするか!」
「は! 後々士族に取り立てて貰いたい冒険者も進んで献上いたしましょう。」
「うむ、妙案じゃ。」
「それと、もう1つ。」
「なんじゃ?」
「長崎・対馬の異国貿易の関税でございます。」
「関税じゃと?」
「は! 今は異国取引に税を課しておりませんが、重大な戦略物資となる魔晶石や魔獣魔竜関連品は強力な武器に加工できます。」
「うむ。」
「そのような武器に成る物を無制限に輸出しては、その武器で王国が攻撃される恐れが有ります。」
「うむ!」
「無暗に海外に流出しないように数を確認したうえで、国内残数と輸出数を把握し、更には関税をかけ王国の歳入といたされませ。」
「うむ、あい判った。」
「して、大和よ、献上品はどれほどの額じゃ?」
『献上品』
「は! 領地確定前の2割でございますので。」
ここ最近の収穫・生産・収入は以下の通りだった。
属性魔龍のブレスは45回分の材料を収集することに成功した。
創り出した魔石は
8000カラット魔黄玉4個
6000カラット魔水晶2個
4000カラット魔鋼玉4個、
5000カラット魔金剛石10個。
売却した魔竜は
アルゼンチノサウルス 90トン 70頭
プエルタサウルス 80トン 50頭
ブラキオサウルス 70トン 50頭
カマラサウルス 30トン 50頭
ブロントサウルス 30トン 50頭
ディプロドクス 20トン 40頭
ディアマンティナサウルス 20トン 40頭
マメンチサウルス 20トン 40頭
ティタノサウルス 14トン 20頭
スピノサウルス 10トン 20頭
アンペロサウル 10トン 20頭
アンタクルトサウルス 10トン 20頭
サルタサウルス 10トン 20頭
エドモンサウルス 3トン 750頭
ガリミムス 400kg 500頭
ケツァルコアト 100kg 3250頭
300億1700万銅貨で冒険者達の上納金が6億5000万銅貨
今までの貯金が俺と彩合わせて、319億3216万銅貨
一般的な冒険者魔法使いは、狩った魔獣魔竜の魔晶石の魔力を補充しないと、永続的な狩りは出来ない。だから魔晶石は除外の前例は作らないとな!
「魔晶石は狩を行うのに必要な物ですので除外いたします、現金が123億8983万銅貨でございます。」
『密談』
「なんじゃと?王国の歳入が90億銅貨前後じゃぞ?」
「は! 左様でございますか。」
「歳入90億と言っても、下級士族や卒族の給与、全役所・大奥・王族の経費を含めての物じゃぞ!」
「は!」
「123億8983万銅貨全てが備蓄に回せるのか!!」
「は!」
「大和、御主が狩りを始めて1月にも満たぬであろう!」
「は!」
「それで、600億以上稼いだと申すか!?」
「は! されどそれは彩と一緒の成果、税の半分は彩の分でございます。」
「う~~~む、それで彩に何も褒美をやらぬわけにはまいらぬな?」
「有り難き幸せ、名誉士族を頂ければ幸いです。」
「名誉士族じゃと?」
「王国の慣習では、女に貴族士族位を与えることはできません。」
「うむ、当然じゃ、軍役が果たせぬ!」
「されど陣代(じんだい)任命することはできます。」
「なるほど? しかしそれでも反対するもの多かろう?」
「その分陪臣仕官枠が増えてもでしょうか?」
「ほう! なるほどな、皆冷や飯喰いの子弟がおり困っておるな!!」
「新設士族が2つなら、筆頭家老・王都家老・用人も2倍に成りまする。」
「うむ、だが継承はどうする?」
「実子が2人以上出来れば問題もございませんし、妾腹養子と幾らでも手はございます。」
「あい判った、明日の果し合いで献上品の事、300諸侯の前で言ううべし。」
「はは!」
間部筆頭大臣たちは降って湧いた決闘の準備で大忙しだった。新井は自分の介添えを決めるため、早々に部屋を出て行った。俺の介添えは土御門筆頭魔導師殿が貧乏籤を引かれた様だ。
俺と土御門殿、護衛兼監視の2人は出て行こうとしたが、陛下に呼び止められた。
「さて大和、邪魔者はいなくなった、続きを話せ。」
「は! 申し上げます。冒険者は税が免除されている王国直轄領を目指します、冒険者希望者はほとんど故国を捨てて王国直轄領にやってきます。」
「うむ。」
「その為、士族貴族領では冒険者組合からの税が無く、陪臣たちの扶持が減らされたり、農民へ重税が課せられます、結果として農地を捨てて王領へ逃げてくる農民が数多く出てきており、士族貴族領の農地は荒廃しております。」
「うむ。」
「王領に逃げて来た者達で、冒険者として身を立てられるものはよいですが、そうでない者は生きる為犯罪に手を染めるものが出てきております。」
「うむ。」
「またそのような犯罪者を束ねて、盗賊団を組織するものが出てきております。」
「う~~~む」
「王都のも良民が踏み込めない暗黒街貧民街が出来ております。」
「王領で2割の税を取ればそれが無くなると?」
「徐々に減らすことが出来ます。」
「されど大和よ、歴代の国王が免税としていたものを世の代で課税するには反対も多いぞ?」
「不肖大和尊が、献上品として先鞭をつけさせて頂きます。」
『謁見4』
「献上品じゃと?」
「は! 私が2割の献上品の前例を示せば、後の者もそれに従いましょう。」
「なるほど、先例に従わねば士族の名折れとするか!」
「は! 後々士族に取り立てて貰いたい冒険者も進んで献上いたしましょう。」
「うむ、妙案じゃ。」
「それと、もう1つ。」
「なんじゃ?」
「長崎・対馬の異国貿易の関税でございます。」
「関税じゃと?」
「は! 今は異国取引に税を課しておりませんが、重大な戦略物資となる魔晶石や魔獣魔竜関連品は強力な武器に加工できます。」
「うむ。」
「そのような武器に成る物を無制限に輸出しては、その武器で王国が攻撃される恐れが有ります。」
「うむ!」
「無暗に海外に流出しないように数を確認したうえで、国内残数と輸出数を把握し、更には関税をかけ王国の歳入といたされませ。」
「うむ、あい判った。」
「して、大和よ、献上品はどれほどの額じゃ?」
『献上品』
「は! 領地確定前の2割でございますので。」
ここ最近の収穫・生産・収入は以下の通りだった。
属性魔龍のブレスは45回分の材料を収集することに成功した。
創り出した魔石は
8000カラット魔黄玉4個
6000カラット魔水晶2個
4000カラット魔鋼玉4個、
5000カラット魔金剛石10個。
売却した魔竜は
アルゼンチノサウルス 90トン 70頭
プエルタサウルス 80トン 50頭
ブラキオサウルス 70トン 50頭
カマラサウルス 30トン 50頭
ブロントサウルス 30トン 50頭
ディプロドクス 20トン 40頭
ディアマンティナサウルス 20トン 40頭
マメンチサウルス 20トン 40頭
ティタノサウルス 14トン 20頭
スピノサウルス 10トン 20頭
アンペロサウル 10トン 20頭
アンタクルトサウルス 10トン 20頭
サルタサウルス 10トン 20頭
エドモンサウルス 3トン 750頭
ガリミムス 400kg 500頭
ケツァルコアト 100kg 3250頭
300億1700万銅貨で冒険者達の上納金が6億5000万銅貨
今までの貯金が俺と彩合わせて、319億3216万銅貨
一般的な冒険者魔法使いは、狩った魔獣魔竜の魔晶石の魔力を補充しないと、永続的な狩りは出来ない。だから魔晶石は除外の前例は作らないとな!
「魔晶石は狩を行うのに必要な物ですので除外いたします、現金が123億8983万銅貨でございます。」
『密談』
「なんじゃと?王国の歳入が90億銅貨前後じゃぞ?」
「は! 左様でございますか。」
「歳入90億と言っても、下級士族や卒族の給与、全役所・大奥・王族の経費を含めての物じゃぞ!」
「は!」
「123億8983万銅貨全てが備蓄に回せるのか!!」
「は!」
「大和、御主が狩りを始めて1月にも満たぬであろう!」
「は!」
「それで、600億以上稼いだと申すか!?」
「は! されどそれは彩と一緒の成果、税の半分は彩の分でございます。」
「う~~~む、それで彩に何も褒美をやらぬわけにはまいらぬな?」
「有り難き幸せ、名誉士族を頂ければ幸いです。」
「名誉士族じゃと?」
「王国の慣習では、女に貴族士族位を与えることはできません。」
「うむ、当然じゃ、軍役が果たせぬ!」
「されど陣代(じんだい)任命することはできます。」
「なるほど? しかしそれでも反対するもの多かろう?」
「その分陪臣仕官枠が増えてもでしょうか?」
「ほう! なるほどな、皆冷や飯喰いの子弟がおり困っておるな!!」
「新設士族が2つなら、筆頭家老・王都家老・用人も2倍に成りまする。」
「うむ、だが継承はどうする?」
「実子が2人以上出来れば問題もございませんし、妾腹養子と幾らでも手はございます。」
「あい判った、明日の果し合いで献上品の事、300諸侯の前で言ううべし。」
「はは!」
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