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王都編
宇陀与力 尋問・王都南奉行
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「正直に申せ! 国王陛下暗殺未遂に加担したな?」
宇陀与力は、数瞬何を問われたのか理解できないような表情だった、俺は繰り返して問う。
「お主は、国王陛下暗殺未遂に加担したな?」
「・・・・・知らん・・・・・俺は何も知らん!」
宇陀与力は腕の激痛に耐えながら答えた。
恐らく事実だろう。
こんな三下卒族に、国王陛下暗殺の秘事を漏らすはずがない。
だが、ここで罪を擦り付けておかないと、周囲の奉行所手勢が攻めてくる。
俺は長巻の刃を返し、今度は側面で左膝に叩き付けた。
長巻の刃の平面を叩き付け左膝を粉砕させた。
膝蓋骨・大腿骨下部・脛骨と腓骨の上部が粉砕骨折した。
もう二度と、体重を支えることは出来ないだろう。
いや、些細な傷から化膿し、切断しなけらば行けない事態になりかねない。
「うが~~~、ぐぎゃ~~。」
宇陀が倒れ地に転がりのた打ち回っている。
「もう一度問う、国王陛下暗殺未遂に加担したな?」
「がぁ~、ぐぅ~いて~~~痛い・・・痛い・・・いて~~~。」
「答えよ、答えねば右足も砕くぞ!」
宇陀は激烈な痛みで思考が停止しているのか、何を言われたか理解できないようだ。
俺は意識的にゆっくり、再度長巻を構える仕草をした。
宇陀の瞳にゆっくりと知的な反応が浮かぶ。
今が畳みかける好機。
「御前は、国王陛下暗殺未遂犯だな!」
「・・・・違う・・・・俺じゃない・・・・俺はそんな大罪は犯していない。」
俺は長巻をゆっくり男の頚に近づけ、視線で威圧して問う。
「御前は奴隷売買をしたな!」
「・・・・はい・・・はい・・・・やりました。奴隷売買はやりました。でも国王陛下暗殺未遂は知りません。本当に知らないんです、助けてください。」
男は俺の視線にこもる殺気に一瞬痛みを忘れたようだ、俺は更に畳みかけて問う。
「奉行所の誰が共犯だ!」
男は一瞬返事に躊躇した、だが最早答えるしか生き伸びる術が無いと思ったのか。、
「浦辺筆頭与力と年番方与力3人です、ううううう、痛い、うっがぁ~~~、うぃ~~ぐぅ。」
正直に答えて緊張が緩み、痛みを感じる余裕が出てきたのだろう、男は痛みに苦悶しだした、だが少しでも動けば左前腕と左膝から激痛が走るのだ。
「正直に答えたら治してやる」
そう言って、取りあえず魔導書で覚えたばかりの鎮痛魔法をかけてやった。
「他にも共犯がいるだろう、誰だ?」
「風烈廻り昼夜廻り与力の2人、同心の4人です」
「奉行本人は加担しておらんのか!」
俺は嘘偽りが言えないように、殺気を込めて問う。
『王都南奉行』
「奉行? 松野のボンボンに何が判るもんか! 浦辺筆頭与力の言いなりだ!」
「奉行所の者どもよ、聞いたな! 直ぐに松野助義奉行と王城に知らせに走れ、さもなくば貴君らも黙認の罪に問われるぞ!」
俺を遠巻きに包囲していた、奉行所の手勢が騒ぎ出した。
男の告白を聞いて、包囲している意味がなくなったのだから混乱するのも当然だ。
今は自分達の保身の相談をしているのだろう。
後は、こいつらを利用しよう。
「貴君らにやってもらいたいことが有る、役に立ってくれれば、国王陛下に軽い処分に成るよう御伝えしよう、いや手柄次第では俺が褒美をやろう。」
『ザワザワザワザワ』
「何をすれば宜しいのでしょうか?」
目端の利く者がいるようだ、他の者どもが騒ぐだけの中、間髪入れずに問うて来た。
「国王陛下暗殺未遂犯の一味が、証人の口封じに動く恐れが有る、そうなると寺を占拠したいると罪を捏造して襲撃してくる、今回この男が踊らされたように。」
俺は、宇陀の顎をガッチリ鷲掴みにして吊し上げ、奉行所の手勢に見えるようにした。
「ならば、我々奉行所の者は、外部の襲撃に布陣すれば宜しいか?」
「そうだ、寺を拠点にしているのだ、黒幕は宗門省か寺奉行に影響力を持っておる、貴君らが騙されてここに攻め寄せたように、寺奉行配下の手勢、黒幕の手勢が攻め込んで参ろう、それを見事撃退して見せよ。」
『奉行所包囲陣の更に外、府内近禎の手勢』
「殿、いかがいたしましょう?」
どうする?
最早言い逃れは出来ん
ここは一か八か襲撃して皆殺しにするか?
それとも、国外に逃げるか?
ここは両天秤だ。
「奥田、大和尊を討ち取れ!」
「殿! それは余りに無謀でございます!」
「奥田! ここで殺さねば後が無いのは分かっておろう! 儂は早舟で国元に帰る、そなたらの家族ともども清国に逃げる、ここにおる者の家族は必ず守る故、ここは死を賭して戦え。」
「判りました、しかしまだ時はございます、唐津様・岩村様・大給様の兵も共に行動いたしては如何でしょうか? 御三方も最早言い逃れできますまい。」
「う~~む、確かにそうではあるが。」
どうする?
大和は積極的に我らの屋敷には乗り込んできておらん。
流石に奴でも、証拠証人を固める前に貴族屋敷を襲撃出来ぬのであろう。
ならば、襲撃させて戦力を磨り潰してしまうは愚策か?
全員を引き連れて国元、清国に逃げた方が好いか?
いっそ海賊にでもなるか!
「皆の者、ついて参れ、国元に帰る!」
宇陀与力は、数瞬何を問われたのか理解できないような表情だった、俺は繰り返して問う。
「お主は、国王陛下暗殺未遂に加担したな?」
「・・・・・知らん・・・・・俺は何も知らん!」
宇陀与力は腕の激痛に耐えながら答えた。
恐らく事実だろう。
こんな三下卒族に、国王陛下暗殺の秘事を漏らすはずがない。
だが、ここで罪を擦り付けておかないと、周囲の奉行所手勢が攻めてくる。
俺は長巻の刃を返し、今度は側面で左膝に叩き付けた。
長巻の刃の平面を叩き付け左膝を粉砕させた。
膝蓋骨・大腿骨下部・脛骨と腓骨の上部が粉砕骨折した。
もう二度と、体重を支えることは出来ないだろう。
いや、些細な傷から化膿し、切断しなけらば行けない事態になりかねない。
「うが~~~、ぐぎゃ~~。」
宇陀が倒れ地に転がりのた打ち回っている。
「もう一度問う、国王陛下暗殺未遂に加担したな?」
「がぁ~、ぐぅ~いて~~~痛い・・・痛い・・・いて~~~。」
「答えよ、答えねば右足も砕くぞ!」
宇陀は激烈な痛みで思考が停止しているのか、何を言われたか理解できないようだ。
俺は意識的にゆっくり、再度長巻を構える仕草をした。
宇陀の瞳にゆっくりと知的な反応が浮かぶ。
今が畳みかける好機。
「御前は、国王陛下暗殺未遂犯だな!」
「・・・・違う・・・・俺じゃない・・・・俺はそんな大罪は犯していない。」
俺は長巻をゆっくり男の頚に近づけ、視線で威圧して問う。
「御前は奴隷売買をしたな!」
「・・・・はい・・・はい・・・・やりました。奴隷売買はやりました。でも国王陛下暗殺未遂は知りません。本当に知らないんです、助けてください。」
男は俺の視線にこもる殺気に一瞬痛みを忘れたようだ、俺は更に畳みかけて問う。
「奉行所の誰が共犯だ!」
男は一瞬返事に躊躇した、だが最早答えるしか生き伸びる術が無いと思ったのか。、
「浦辺筆頭与力と年番方与力3人です、ううううう、痛い、うっがぁ~~~、うぃ~~ぐぅ。」
正直に答えて緊張が緩み、痛みを感じる余裕が出てきたのだろう、男は痛みに苦悶しだした、だが少しでも動けば左前腕と左膝から激痛が走るのだ。
「正直に答えたら治してやる」
そう言って、取りあえず魔導書で覚えたばかりの鎮痛魔法をかけてやった。
「他にも共犯がいるだろう、誰だ?」
「風烈廻り昼夜廻り与力の2人、同心の4人です」
「奉行本人は加担しておらんのか!」
俺は嘘偽りが言えないように、殺気を込めて問う。
『王都南奉行』
「奉行? 松野のボンボンに何が判るもんか! 浦辺筆頭与力の言いなりだ!」
「奉行所の者どもよ、聞いたな! 直ぐに松野助義奉行と王城に知らせに走れ、さもなくば貴君らも黙認の罪に問われるぞ!」
俺を遠巻きに包囲していた、奉行所の手勢が騒ぎ出した。
男の告白を聞いて、包囲している意味がなくなったのだから混乱するのも当然だ。
今は自分達の保身の相談をしているのだろう。
後は、こいつらを利用しよう。
「貴君らにやってもらいたいことが有る、役に立ってくれれば、国王陛下に軽い処分に成るよう御伝えしよう、いや手柄次第では俺が褒美をやろう。」
『ザワザワザワザワ』
「何をすれば宜しいのでしょうか?」
目端の利く者がいるようだ、他の者どもが騒ぐだけの中、間髪入れずに問うて来た。
「国王陛下暗殺未遂犯の一味が、証人の口封じに動く恐れが有る、そうなると寺を占拠したいると罪を捏造して襲撃してくる、今回この男が踊らされたように。」
俺は、宇陀の顎をガッチリ鷲掴みにして吊し上げ、奉行所の手勢に見えるようにした。
「ならば、我々奉行所の者は、外部の襲撃に布陣すれば宜しいか?」
「そうだ、寺を拠点にしているのだ、黒幕は宗門省か寺奉行に影響力を持っておる、貴君らが騙されてここに攻め寄せたように、寺奉行配下の手勢、黒幕の手勢が攻め込んで参ろう、それを見事撃退して見せよ。」
『奉行所包囲陣の更に外、府内近禎の手勢』
「殿、いかがいたしましょう?」
どうする?
最早言い逃れは出来ん
ここは一か八か襲撃して皆殺しにするか?
それとも、国外に逃げるか?
ここは両天秤だ。
「奥田、大和尊を討ち取れ!」
「殿! それは余りに無謀でございます!」
「奥田! ここで殺さねば後が無いのは分かっておろう! 儂は早舟で国元に帰る、そなたらの家族ともども清国に逃げる、ここにおる者の家族は必ず守る故、ここは死を賭して戦え。」
「判りました、しかしまだ時はございます、唐津様・岩村様・大給様の兵も共に行動いたしては如何でしょうか? 御三方も最早言い逃れできますまい。」
「う~~む、確かにそうではあるが。」
どうする?
大和は積極的に我らの屋敷には乗り込んできておらん。
流石に奴でも、証拠証人を固める前に貴族屋敷を襲撃出来ぬのであろう。
ならば、襲撃させて戦力を磨り潰してしまうは愚策か?
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