39 / 89
第一章
第39話:脅迫・ダーシィ戦闘侍女視点
「ゴードン侯爵、イニス王家のデイビット第三王子の私に対する非礼は、王侯貴族として許し難い事です。
マナーズ王国の大使がゴードン侯爵行った無礼も同じで、厳罰に処さなければいけない事は当然です。
ですが、だからといって、罪のない民を巻き込むことも、王侯貴族の振舞いとしては相応しくありません、そうではありませんか、ゴードン侯爵」
リアナ様が堂々とした見事な態度でキャメロン閣下に詰め寄られます。
「私も別に民を巻き込みたくて王都の封鎖をやっているわけではない。
王族の誇りを持たない厚顔無恥な輩を逃がさないために、仕方がなくやっている事で、まるで私が王侯貴族の誇りを持っていないように言われるのは心外だ」
キャメロン閣下が不機嫌丸出しの表情と態度を返されます。
キャメロン閣下の全身から途轍もない殺気が溢れ出しています。
演技だと分かっているのに、恐怖でその場に倒れ込みそうです。
舞踏会場にいる大使や貴族の半数以上がその場に崩れ落ちています。
正面から対峙されているリアナ様の精神力は素晴らしいです。
「王侯貴族の誇りを持っておられるのなら、ここは一旦王都の包囲を解くべきです。
例えその結果として両王家が逃げ出したとしても、それによってゴードン侯爵と私の誇りと名誉が損なわれるわけではありません。
卑怯な逃亡で誇りと名誉が損なわれ、大陸中に恥をさらすのは両王家です」
「それは分かるが、むざむざと卑怯者に逃げられるのは腹立たしい。
卑怯者共を取り逃がすくらいならば、残虐非道と言われても構わん」
いよいよ芝居がクライマックスに入りますね。
「両王家がバロン達の目を掻い潜って他国に逃げるには、国境を超えなければいけませんから、隣国の協力が必要不可欠です。
ですが、もう両王家は大陸中の王侯貴族から信望を失っています。
彼らに手を貸すような事はありませんわよね、大使殿」
リアナ様が一番身近にいた大使に話しかけられます。
いきなり予想外に話しかけられた大使は、しどろもどろになっています。
最初からこうなる事を前提に、集めた大使や王侯貴族の席を配置していますから、声をかけられた大使は、イニス王家と国境を接していて、二代前には王家が婚姻政策を結んでいる国です。
一番イニス王家を匿う可能性がある国です。
「ふん、その国はイニス王家と血縁関係にあるではないか。
王家と王国の威信にかけてイニス王家を見捨てるわけにはいかない国だ。
ロスリン女侯爵のやり方こそ無暗に戦争を広げる愚行だぞ。
ここは戦争の被害を少なくするために、王都の封鎖を続けるべきだ。
なあ、大使殿、貴君にイニス王家を見捨てる返事などできまい」
「いえ、大使殿も王家の方々もそんな愚か者ではありません。
ゴードン侯爵が名誉と誇りのために宣戦布告しなければいけないような愚行を、大使殿が本国にさせる訳がありません。
その身を犠牲にしてでも否定してくれますわ、ねえ、大使殿」
可哀想な大使、自分の返事一つが王家王国の存亡にかかわるのです。
さて、大使にイニス王家の滅亡、いえ、自分の仕える王家と王国の存亡までかかった返事を、この場で即答する権限と根性があるのでしょうか。
マナーズ王国の大使がゴードン侯爵行った無礼も同じで、厳罰に処さなければいけない事は当然です。
ですが、だからといって、罪のない民を巻き込むことも、王侯貴族の振舞いとしては相応しくありません、そうではありませんか、ゴードン侯爵」
リアナ様が堂々とした見事な態度でキャメロン閣下に詰め寄られます。
「私も別に民を巻き込みたくて王都の封鎖をやっているわけではない。
王族の誇りを持たない厚顔無恥な輩を逃がさないために、仕方がなくやっている事で、まるで私が王侯貴族の誇りを持っていないように言われるのは心外だ」
キャメロン閣下が不機嫌丸出しの表情と態度を返されます。
キャメロン閣下の全身から途轍もない殺気が溢れ出しています。
演技だと分かっているのに、恐怖でその場に倒れ込みそうです。
舞踏会場にいる大使や貴族の半数以上がその場に崩れ落ちています。
正面から対峙されているリアナ様の精神力は素晴らしいです。
「王侯貴族の誇りを持っておられるのなら、ここは一旦王都の包囲を解くべきです。
例えその結果として両王家が逃げ出したとしても、それによってゴードン侯爵と私の誇りと名誉が損なわれるわけではありません。
卑怯な逃亡で誇りと名誉が損なわれ、大陸中に恥をさらすのは両王家です」
「それは分かるが、むざむざと卑怯者に逃げられるのは腹立たしい。
卑怯者共を取り逃がすくらいならば、残虐非道と言われても構わん」
いよいよ芝居がクライマックスに入りますね。
「両王家がバロン達の目を掻い潜って他国に逃げるには、国境を超えなければいけませんから、隣国の協力が必要不可欠です。
ですが、もう両王家は大陸中の王侯貴族から信望を失っています。
彼らに手を貸すような事はありませんわよね、大使殿」
リアナ様が一番身近にいた大使に話しかけられます。
いきなり予想外に話しかけられた大使は、しどろもどろになっています。
最初からこうなる事を前提に、集めた大使や王侯貴族の席を配置していますから、声をかけられた大使は、イニス王家と国境を接していて、二代前には王家が婚姻政策を結んでいる国です。
一番イニス王家を匿う可能性がある国です。
「ふん、その国はイニス王家と血縁関係にあるではないか。
王家と王国の威信にかけてイニス王家を見捨てるわけにはいかない国だ。
ロスリン女侯爵のやり方こそ無暗に戦争を広げる愚行だぞ。
ここは戦争の被害を少なくするために、王都の封鎖を続けるべきだ。
なあ、大使殿、貴君にイニス王家を見捨てる返事などできまい」
「いえ、大使殿も王家の方々もそんな愚か者ではありません。
ゴードン侯爵が名誉と誇りのために宣戦布告しなければいけないような愚行を、大使殿が本国にさせる訳がありません。
その身を犠牲にしてでも否定してくれますわ、ねえ、大使殿」
可哀想な大使、自分の返事一つが王家王国の存亡にかかわるのです。
さて、大使にイニス王家の滅亡、いえ、自分の仕える王家と王国の存亡までかかった返事を、この場で即答する権限と根性があるのでしょうか。
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢は婚約者を差し上げたい
三谷朱花*Q−73@文フリ東京5/4
恋愛
アリス・デッセ侯爵令嬢と婚約者であるハース・マーヴィン侯爵令息の出会いは最悪だった。
そして、学園の食堂で、アリスは、「ハース様を解放して欲しい」というメルル・アーディン侯爵令嬢の言葉に、頷こうとした。
悪役令嬢に転生しましたが、行いを変えるつもりはありません
れぐまき
恋愛
公爵令嬢セシリアは皇太子との婚約発表舞踏会で、とある男爵令嬢を見かけたことをきっかけに、自分が『宝石の絆』という乙女ゲームのライバルキャラであることを知る。
「…私、間違ってませんわね」
曲がったことが大嫌いなオーバースペック公爵令嬢が自分の信念を貫き通す話
…だったはずが最近はどこか天然の主人公と勘違い王子のすれ違い(勘違い)恋愛話になってきている…
5/13
ちょっとお話が長くなってきたので一旦全話非公開にして纏めたり加筆したりと大幅に修正していきます
5/22
修正完了しました。明日から通常更新に戻ります
9/21
完結しました
また気が向いたら番外編として二人のその後をアップしていきたいと思います
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
悪役令嬢がヒロインからのハラスメントにビンタをぶちかますまで。
倉桐ぱきぽ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私は、ざまぁ回避のため、まじめに生きていた。
でも、ヒロイン(転生者)がひどい!
彼女の嘘を信じた推しから嫌われるし。無実の罪を着せられるし。そのうえ「ちゃんと悪役やりなさい」⁉
シナリオ通りに進めたいヒロインからのハラスメントは、もう、うんざり!
私は私の望むままに生きます!!
本編+番外編3作で、40000文字くらいです。
⚠途中、視点が変わります。サブタイトルをご覧下さい。
王子、おひとり様で残りの人生をお楽しみください!
ちゃっぴー
恋愛
「ラーニャ、貴様との婚約を破棄する!」
卒業パーティーの真っ最中、ナルシストな第一王子ウィルフレッドに身に覚えのない罪で断罪された公爵令嬢ラーニャ。しかし、彼女はショックを受けるどころか、優雅に微笑んで拍手を送った。
なぜなら、ラーニャはとっくに王子の無能さに愛想を尽かし、この日のために完璧な「撤退準備」を進めていたからだ。
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
家族に家から追い出されたので、悪役令嬢を矯正します!
雲乃琳雨
恋愛
「お前、悪魔が憑いているぞ」 はあ? 失礼な!
母が亡くなりすっかり我儘に育った子爵令嬢のピニオンは、社交界では悪役令嬢と呼ばれている。最近になって父が平民の再婚相手と、亡くなった母と髪と目の色が同じ義妹を連れて来た。ピニオンが反発してさらに荒れると、婚約者から婚約破棄され、義妹には怪我をさせてしまう。父に修道院で行儀見習いとして暮らすように命じられた。戻れる条件は令嬢らしくなること。
ある日、修道院で暮らすピニオンの前に、悪魔祓いの聖騎士カイゼルが現れた。悪魔が憑いていると言われる。なんて失礼な奴!
修道院から連れ戻されることもなく、放置されて3年が過ぎてしまった。すっかり平民らしくなったピニオンの前に、またカイゼルが現れた。
平民化した悪役令嬢と、悪魔のような聖騎士と、本物の悪魔が絡む恋愛未満な二人のロマンチックラブコメディ。
一章で一旦終了します。
未来の記憶を手に入れて~婚約破棄された瞬間に未来を知った私は、受け入れて逃げ出したのだが~
キョウキョウ
恋愛
リムピンゼル公爵家の令嬢であるコルネリアはある日突然、ヘルベルト王子から婚約を破棄すると告げられた。
その瞬間にコルネリアは、処刑されてしまった数々の未来を見る。
絶対に死にたくないと思った彼女は、婚約破棄を快く受け入れた。
今後は彼らに目をつけられないよう、田舎に引きこもって地味に暮らすことを決意する。
それなのに、王子の周りに居た人達が次々と私に求婚してきた!?
※カクヨムにも掲載中の作品です。