2 / 7
1話
しおりを挟む
神様は罰のつもりだったのかもしれません。
仕事も辞め、実家に戻って引きこもり、時間も忘れて乙女ゲームにのめり込んでいた私に、悔い改めるように伝えたかったのかもしれません。
ですが、私のとってはご褒美以外の何物でもありません。
あれだけ夢中になった乙女ゲームの世界に入れたのですから。
毎日毎日倒れるように寝落ちするまでのめり込んだ乙女ゲームです。
心筋梗塞であろう、激烈な心臓の痛みと共に意識を失い、気がついたら若く美しい令嬢に生まれ変われたのです。
これほどの幸せはありません!
「ソフィア、早くいかないと授業に遅れるわよ」
「あ、待って、ララァ。
そんなに急いだら転んでしまうわよ」
「何言っているの。
私はそんなドジじゃないわよ」
駄目です、ソフィア。
これは不幸ヒロインであるソフィアを転落させるイベントなのです。
ここで躓くわけにはいかないのです。
私の『推しメン』であるソフィアを不幸にはさせません。
何十何百時間をかけて、ソフィアを幸せにするシナリオを探し続けた私です。
(睡魔)
「おっと、大丈夫ですか?」
「無礼者!
殿下の前をさえぎるとは何事か!」
皇太子殿下の護衛が激高しています。
基本学生しか入れない大陸連合魔法学院ですが、皇族と王族だけは別です。
側仕えと護衛の二人だけは学院内に入れることができます。
まあ、側仕えとはいっても、お世話もできる護衛です。
各国の最強に近い戦士や魔法使いが選ばれています。
「ありがとうございます、クリスティアン皇太子殿下。
護衛の方々にも迷惑とお世話をおかけしてしまいました。
ソフィアは身体は弱いモノで、直ぐ倒れてしまうのです」
私は慌てて近寄ります。
あのまま走ってクリスティアン皇太子殿下にぶつかっていたら、護衛に斬り殺されてしまうところでした。
なんとも無茶なシナリオですが「ヒロイン殺し」とまで言われたゲームです。
時代背景も世界情勢も、ご都合主義で無茶苦茶の乙女ゲームです。
人気があったのは絵柄の美しさとアイドル声優を総動員したからです。
それとダブルヒロイン制を採用して、一人のヒロインは簡単に幸せにできるのに対して、もう一人のヒロインはどれだけやりこんでもなかなか幸せにできません。
幸せにするシナリオなど最初から用意されていないと、ネットで叩かれるほど難しいのです。
かく言う私も、寝食を忘れてのめり込み、ようやく幸せにするルートを見つけた時に、あまりの喜びに心筋梗塞を起こしてしまったほどです。
まずはクリスティアン皇太子殿下から攻略しましょう。
仕事も辞め、実家に戻って引きこもり、時間も忘れて乙女ゲームにのめり込んでいた私に、悔い改めるように伝えたかったのかもしれません。
ですが、私のとってはご褒美以外の何物でもありません。
あれだけ夢中になった乙女ゲームの世界に入れたのですから。
毎日毎日倒れるように寝落ちするまでのめり込んだ乙女ゲームです。
心筋梗塞であろう、激烈な心臓の痛みと共に意識を失い、気がついたら若く美しい令嬢に生まれ変われたのです。
これほどの幸せはありません!
「ソフィア、早くいかないと授業に遅れるわよ」
「あ、待って、ララァ。
そんなに急いだら転んでしまうわよ」
「何言っているの。
私はそんなドジじゃないわよ」
駄目です、ソフィア。
これは不幸ヒロインであるソフィアを転落させるイベントなのです。
ここで躓くわけにはいかないのです。
私の『推しメン』であるソフィアを不幸にはさせません。
何十何百時間をかけて、ソフィアを幸せにするシナリオを探し続けた私です。
(睡魔)
「おっと、大丈夫ですか?」
「無礼者!
殿下の前をさえぎるとは何事か!」
皇太子殿下の護衛が激高しています。
基本学生しか入れない大陸連合魔法学院ですが、皇族と王族だけは別です。
側仕えと護衛の二人だけは学院内に入れることができます。
まあ、側仕えとはいっても、お世話もできる護衛です。
各国の最強に近い戦士や魔法使いが選ばれています。
「ありがとうございます、クリスティアン皇太子殿下。
護衛の方々にも迷惑とお世話をおかけしてしまいました。
ソフィアは身体は弱いモノで、直ぐ倒れてしまうのです」
私は慌てて近寄ります。
あのまま走ってクリスティアン皇太子殿下にぶつかっていたら、護衛に斬り殺されてしまうところでした。
なんとも無茶なシナリオですが「ヒロイン殺し」とまで言われたゲームです。
時代背景も世界情勢も、ご都合主義で無茶苦茶の乙女ゲームです。
人気があったのは絵柄の美しさとアイドル声優を総動員したからです。
それとダブルヒロイン制を採用して、一人のヒロインは簡単に幸せにできるのに対して、もう一人のヒロインはどれだけやりこんでもなかなか幸せにできません。
幸せにするシナリオなど最初から用意されていないと、ネットで叩かれるほど難しいのです。
かく言う私も、寝食を忘れてのめり込み、ようやく幸せにするルートを見つけた時に、あまりの喜びに心筋梗塞を起こしてしまったほどです。
まずはクリスティアン皇太子殿下から攻略しましょう。
0
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
なりゆきで妻になった割に大事にされている……と思ったら溺愛されてた
たぬきち25番
恋愛
男爵家の三女イリスに転生した七海は、貴族の夜会で相手を見つけることができずに女官になった。
女官として認められ、夜会を仕切る部署に配属された。
そして今回、既婚者しか入れない夜会の責任者を任せられた。
夜会当日、伯爵家のリカルドがどうしても公爵に会う必要があるので夜会会場に入れてほしいと懇願された。
だが、会場に入るためには結婚をしている必要があり……?
※本当に申し訳ないです、感想の返信できないかもしれません……
※他サイト様にも掲載始めました!
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?
六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」
前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。
ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを!
その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。
「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」
「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」
(…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?)
自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。
あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか!
絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。
それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。
「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」
氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。
冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。
「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」
その日から私の運命は激変!
「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」
皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!?
その頃、王宮では――。
「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」
「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」
などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。
悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
悪役令息の婚約者になりまして
どくりんご
恋愛
婚約者に出逢って一秒。
前世の記憶を思い出した。それと同時にこの世界が小説の中だということに気づいた。
その中で、目の前のこの人は悪役、つまり悪役令息だということも同時にわかった。
彼がヒロインに恋をしてしまうことを知っていても思いは止められない。
この思い、どうすれば良いの?
悪役令嬢がヒロインからのハラスメントにビンタをぶちかますまで。
倉桐ぱきぽ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私は、ざまぁ回避のため、まじめに生きていた。
でも、ヒロイン(転生者)がひどい!
彼女の嘘を信じた推しから嫌われるし。無実の罪を着せられるし。そのうえ「ちゃんと悪役やりなさい」⁉
シナリオ通りに進めたいヒロインからのハラスメントは、もう、うんざり!
私は私の望むままに生きます!!
本編+番外編3作で、40000文字くらいです。
⚠途中、視点が変わります。サブタイトルをご覧下さい。
未来の記憶を手に入れて~婚約破棄された瞬間に未来を知った私は、受け入れて逃げ出したのだが~
キョウキョウ
恋愛
リムピンゼル公爵家の令嬢であるコルネリアはある日突然、ヘルベルト王子から婚約を破棄すると告げられた。
その瞬間にコルネリアは、処刑されてしまった数々の未来を見る。
絶対に死にたくないと思った彼女は、婚約破棄を快く受け入れた。
今後は彼らに目をつけられないよう、田舎に引きこもって地味に暮らすことを決意する。
それなのに、王子の周りに居た人達が次々と私に求婚してきた!?
※カクヨムにも掲載中の作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる