4 / 7
3話
しおりを挟む
「雷撃」
などと声を出したりはしません。
声を出したりしたら、どんな魔法を使うか敵に悟られてしまいます。
それにこれは私の魔法ではありません。
学院内に隠されている魔道具を探して手に入れていたのです。
ララァが男と引っ付くようなシナリオはクリアさせていませんが、護身用の武器として使える魔道具が手に入るシナリオはクリアしているのです。
「何事だ!?」
「フラヴィア王女殿下。
御心配していただきありがとうございます。
不埒な事が起こってしまいました。
クリスティアン皇太子殿下に仕える護衛が、事もあろうにララァを皇太子殿下の寝所に連れ込もうとしたのです。
そこで仕方なく撃退したのです」
「なんですって?!
何と破廉恥で恥知らずな事でしょう!
相手が大陸一の強国の皇太子であろうと、このような事は許されません!
断固として抗議します!
ついてらっしゃい!」
「「「「「はい」」」」」
私とララァの部屋の隣には、イヴレーア王家のフラヴィア王女がおられるのです。
大陸中で剣豪王女と武名を轟かせている、武に特化したお方です。
彼女が激怒して抗議してくれるというのです。
フラヴィア王女の取り巻きもカンカンに怒っています。
私たちも便乗させてもらいました。
「そうか、すまん。
この通り詫びさせてもらう」
「皇太子殿下!
この程度の事で殿下が謝られる必要はありません!」
フラヴィア王女が気絶した護衛を引きずって男子寮に押し入り、厳重に抗議してくださいましたが、意外にも皇太子は素直に謝ってくれました。
あ、いえ、ゲームの設定でそういう性格でしたね。
でも残っているもう一人の護衛は駄目です。
襲い掛かってきた護衛と同じで傲岸不遜です。
「さすが礼儀知らずのウンルオッホ皇国だな。
女子寮に押し入って貴族令嬢を拉致しようとした上に、捕まっても謝る必要がないという。
大陸一の糞国家の評判は伊達ではないな!」
「おのれ!
たかが貧乏王国の王女風情が粋がりおって!
イヴレーア王国などいつでも攻め滅ぼせるのだぞ!」
面白くなってきたというのは不謹慎ですね。
このようなシナリオは知りません。
フラヴィア王女と皇太子の護衛の争いですむのか?
それとも戦争につながるような争いになるのか?
恋愛が主体の乙女ゲームですから、戦争にまでは発展しないとは思うのですが?
「聞き捨てなりませんね!
ここ大陸連合魔法学院内では学生の平等をうたっています。
それを付き添いの護衛が、国の威を借りて生徒を脅迫する。
いえ、それ以前にご実家から預かっている大切な女生徒を、拉致して乱暴しようとしましたね。
学院として正式にウンルオッホ皇国に抗議します」
あれあれあれ、学院内とウンルオッホ皇国の争いになるのでしょうか?
などと声を出したりはしません。
声を出したりしたら、どんな魔法を使うか敵に悟られてしまいます。
それにこれは私の魔法ではありません。
学院内に隠されている魔道具を探して手に入れていたのです。
ララァが男と引っ付くようなシナリオはクリアさせていませんが、護身用の武器として使える魔道具が手に入るシナリオはクリアしているのです。
「何事だ!?」
「フラヴィア王女殿下。
御心配していただきありがとうございます。
不埒な事が起こってしまいました。
クリスティアン皇太子殿下に仕える護衛が、事もあろうにララァを皇太子殿下の寝所に連れ込もうとしたのです。
そこで仕方なく撃退したのです」
「なんですって?!
何と破廉恥で恥知らずな事でしょう!
相手が大陸一の強国の皇太子であろうと、このような事は許されません!
断固として抗議します!
ついてらっしゃい!」
「「「「「はい」」」」」
私とララァの部屋の隣には、イヴレーア王家のフラヴィア王女がおられるのです。
大陸中で剣豪王女と武名を轟かせている、武に特化したお方です。
彼女が激怒して抗議してくれるというのです。
フラヴィア王女の取り巻きもカンカンに怒っています。
私たちも便乗させてもらいました。
「そうか、すまん。
この通り詫びさせてもらう」
「皇太子殿下!
この程度の事で殿下が謝られる必要はありません!」
フラヴィア王女が気絶した護衛を引きずって男子寮に押し入り、厳重に抗議してくださいましたが、意外にも皇太子は素直に謝ってくれました。
あ、いえ、ゲームの設定でそういう性格でしたね。
でも残っているもう一人の護衛は駄目です。
襲い掛かってきた護衛と同じで傲岸不遜です。
「さすが礼儀知らずのウンルオッホ皇国だな。
女子寮に押し入って貴族令嬢を拉致しようとした上に、捕まっても謝る必要がないという。
大陸一の糞国家の評判は伊達ではないな!」
「おのれ!
たかが貧乏王国の王女風情が粋がりおって!
イヴレーア王国などいつでも攻め滅ぼせるのだぞ!」
面白くなってきたというのは不謹慎ですね。
このようなシナリオは知りません。
フラヴィア王女と皇太子の護衛の争いですむのか?
それとも戦争につながるような争いになるのか?
恋愛が主体の乙女ゲームですから、戦争にまでは発展しないとは思うのですが?
「聞き捨てなりませんね!
ここ大陸連合魔法学院内では学生の平等をうたっています。
それを付き添いの護衛が、国の威を借りて生徒を脅迫する。
いえ、それ以前にご実家から預かっている大切な女生徒を、拉致して乱暴しようとしましたね。
学院として正式にウンルオッホ皇国に抗議します」
あれあれあれ、学院内とウンルオッホ皇国の争いになるのでしょうか?
0
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
なりゆきで妻になった割に大事にされている……と思ったら溺愛されてた
たぬきち25番
恋愛
男爵家の三女イリスに転生した七海は、貴族の夜会で相手を見つけることができずに女官になった。
女官として認められ、夜会を仕切る部署に配属された。
そして今回、既婚者しか入れない夜会の責任者を任せられた。
夜会当日、伯爵家のリカルドがどうしても公爵に会う必要があるので夜会会場に入れてほしいと懇願された。
だが、会場に入るためには結婚をしている必要があり……?
※本当に申し訳ないです、感想の返信できないかもしれません……
※他サイト様にも掲載始めました!
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
悪役令息の婚約者になりまして
どくりんご
恋愛
婚約者に出逢って一秒。
前世の記憶を思い出した。それと同時にこの世界が小説の中だということに気づいた。
その中で、目の前のこの人は悪役、つまり悪役令息だということも同時にわかった。
彼がヒロインに恋をしてしまうことを知っていても思いは止められない。
この思い、どうすれば良いの?
逆ハーレムエンド? 現実を見て下さいませ
朝霞 花純@電子書籍発売中
恋愛
エリザベート・ラガルド公爵令嬢は溜息を吐く。
理由はとある男爵令嬢による逆ハーレム。
逆ハーレムのメンバーは彼女の婚約者のアレックス王太子殿下とその側近一同だ。
エリザベートは男爵令嬢に注意する為に逆ハーレムの元へ向かう。
死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?
六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」
前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。
ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを!
その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。
「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」
「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」
(…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?)
自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。
あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか!
絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。
それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。
「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」
氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。
冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。
「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」
その日から私の運命は激変!
「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」
皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!?
その頃、王宮では――。
「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」
「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」
などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。
悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
未来の記憶を手に入れて~婚約破棄された瞬間に未来を知った私は、受け入れて逃げ出したのだが~
キョウキョウ
恋愛
リムピンゼル公爵家の令嬢であるコルネリアはある日突然、ヘルベルト王子から婚約を破棄すると告げられた。
その瞬間にコルネリアは、処刑されてしまった数々の未来を見る。
絶対に死にたくないと思った彼女は、婚約破棄を快く受け入れた。
今後は彼らに目をつけられないよう、田舎に引きこもって地味に暮らすことを決意する。
それなのに、王子の周りに居た人達が次々と私に求婚してきた!?
※カクヨムにも掲載中の作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる