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89話
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心の野心を持つ者が考える事は共通していた。
いや、カチュアの創り出す魔晶石は、野心を持つ者が共通して利用を考えてしまうくらい、常識外れの力だった。
虎獣人族の妾は、ベン皇子とリドル皇子の魔力暴発を防ぐために、後宮の一角に設置された、魔力中和の魔法陣が刻まれた魔晶石と、防御障壁の魔法陣が刻まれた魔晶石を盗もうとした。
一気に全部奪うことができれば、女性魔術師団は勿論、カチュア母子も殺せると思い込んでいた。
女性魔術師は、研究用に女性魔術師団に渡された魔晶石を研究し、カチュアが刻んだ魔法陣を無効にし、自分が上書きできないか試していた。
同時に後宮内に装備されている魔晶石と、カチュアが創っている地下農場地下牧場に設置されている魔晶石を盗み、自分の武器として使用できるように研究していた。
一方カチュアにお預けされていた皇帝アレサンドが、我慢しきれずに皇帝選出規定を制定した。
大王国や皇国となったからといって、新たな選出方法は決められていなかった。
大公国時代の習慣を変える必要もなかったし、変えるだけの時間もなかった。
だが、皇国首脳部の誰もが変えなければいけないと考えていた。
虎獣人族だけの国だった、大公国時代とは全く違っているのだ。
虎獣人族が圧倒的な小数派になるような人口構成になっている。
領地も百倍前後に増えている。
何よりも、これだけの大帝国を築いた初代皇帝につがいが人族であり、二人の間に生まれた皇子は混血なのだ。
単に混血なだけならば、弱肉強食の掟に従って、継承争いで死ねばいい。
そう圧倒的多数の虎獣人族は思っていた。
だが、混血の皇子達は莫大な魔力を持ち、継承争いで殺されるのは純血の皇子達、首脳部の血族だったりするのだ。
彼らは驚き慌て恐怖した。
最初は信じなかったし、謀略で始末しようかとも考えた。
だが、傍系王族や譜代功臣家のように滅ぼされるのは、絶対にいやだった。
だから一部の妾以外は、手に入れた権力と将来確実に手に入る利権と確保しようと、考え方を変えていた。
皇帝選出規定を、カチュアの望む殺し合いをさせない方法に変更し、初代皇帝の血を受け継ぐ虎獣人族の純血皇子皇女を殺させないようにして、自治権のある大公国として領地を分与してもらえるしようとしたのだ。
彼らの頭の中には、自分達の血族姻族の皇子皇女に大公になってもらい、自分達が外戚として大公国を支配することがあった。
今現在血族姻族の皇子皇女がいない首脳部も、自分達も妾を押し込み、一族の大公国を建国する事を夢していた。
皇帝の外戚になるのに比べれば小さな夢だが、皇国が建国されたのはつい最近なので、夢見て滅んだ傍系王族や譜代功臣家と同じ失敗をするほど愚かではなかった。
ウィントン大公国時代は中流貴族でしかなかった彼らにとっては、大公国の世襲大臣家になれるだけでも十分だったのだ。
それに、子孫に実力さえあれば、皇国の重臣となれるのだ。
その皇国を滅ぼしたいとも思わなかった。
そんなことを思うような愚か者は、既に滅んでいた。
いや、カチュアの創り出す魔晶石は、野心を持つ者が共通して利用を考えてしまうくらい、常識外れの力だった。
虎獣人族の妾は、ベン皇子とリドル皇子の魔力暴発を防ぐために、後宮の一角に設置された、魔力中和の魔法陣が刻まれた魔晶石と、防御障壁の魔法陣が刻まれた魔晶石を盗もうとした。
一気に全部奪うことができれば、女性魔術師団は勿論、カチュア母子も殺せると思い込んでいた。
女性魔術師は、研究用に女性魔術師団に渡された魔晶石を研究し、カチュアが刻んだ魔法陣を無効にし、自分が上書きできないか試していた。
同時に後宮内に装備されている魔晶石と、カチュアが創っている地下農場地下牧場に設置されている魔晶石を盗み、自分の武器として使用できるように研究していた。
一方カチュアにお預けされていた皇帝アレサンドが、我慢しきれずに皇帝選出規定を制定した。
大王国や皇国となったからといって、新たな選出方法は決められていなかった。
大公国時代の習慣を変える必要もなかったし、変えるだけの時間もなかった。
だが、皇国首脳部の誰もが変えなければいけないと考えていた。
虎獣人族だけの国だった、大公国時代とは全く違っているのだ。
虎獣人族が圧倒的な小数派になるような人口構成になっている。
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何よりも、これだけの大帝国を築いた初代皇帝につがいが人族であり、二人の間に生まれた皇子は混血なのだ。
単に混血なだけならば、弱肉強食の掟に従って、継承争いで死ねばいい。
そう圧倒的多数の虎獣人族は思っていた。
だが、混血の皇子達は莫大な魔力を持ち、継承争いで殺されるのは純血の皇子達、首脳部の血族だったりするのだ。
彼らは驚き慌て恐怖した。
最初は信じなかったし、謀略で始末しようかとも考えた。
だが、傍系王族や譜代功臣家のように滅ぼされるのは、絶対にいやだった。
だから一部の妾以外は、手に入れた権力と将来確実に手に入る利権と確保しようと、考え方を変えていた。
皇帝選出規定を、カチュアの望む殺し合いをさせない方法に変更し、初代皇帝の血を受け継ぐ虎獣人族の純血皇子皇女を殺させないようにして、自治権のある大公国として領地を分与してもらえるしようとしたのだ。
彼らの頭の中には、自分達の血族姻族の皇子皇女に大公になってもらい、自分達が外戚として大公国を支配することがあった。
今現在血族姻族の皇子皇女がいない首脳部も、自分達も妾を押し込み、一族の大公国を建国する事を夢していた。
皇帝の外戚になるのに比べれば小さな夢だが、皇国が建国されたのはつい最近なので、夢見て滅んだ傍系王族や譜代功臣家と同じ失敗をするほど愚かではなかった。
ウィントン大公国時代は中流貴族でしかなかった彼らにとっては、大公国の世襲大臣家になれるだけでも十分だったのだ。
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その皇国を滅ぼしたいとも思わなかった。
そんなことを思うような愚か者は、既に滅んでいた。
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