5 / 47
第一章
第5話:課題
しおりを挟む
「そうか、ロイド君の意見は分かった。
だが担任の私一人で決められるような問題じゃない。
ひとつ間違えば大陸の戦力バランスを変えてしまう事になる。
学院でも隠し図書の内容を伝授されたのは執行導師達だけだ。
私だって教えてもらえないのだ。
フローラ嬢に伝授するのはまず不可能だ。
だが私が功績のあるロイド君の提案を握り潰すわけにはいかない。
執行導師会に提案はしておくが、期待はしないでくれフローラ嬢」
ロイドに連れられて学級担任に伝授願いを出しに来たフローラだったが、余りの話に驚愕するばかりだった。
級友達だけではなく、学級担任教師ですら教えてもらえない秘伝。
そんな秘伝を入学して一カ月しかない自分が伝授されるわけがないと思った。
だが隣に立つロイドは何も気にせず飄々としている。
「そんな事は分かっていますよ、先生。
でも先生、本気で学びたいと思っていると伝えないと課題も出してもらえません。
目標もなく学んでいても結果は出せません。
本当に自分が手に入れたい目標を明確にして、それに向かって努力する。
それが大切だと思うのですよ」
隣で聞いていたフローラはその通りだと思っていた。
自分が本当に学びたい目標がはっきりした方が努力できる。
そもそも努力するのか諦めるかの判断ができるようになる。
魔力増強法や魔力貸与法は、今までの努力を無にするか、それとも実らせられるかの大切な分気になる。
何が何でも学びたいとも思っていた。
「そうだな、確かにその通りだ。
私も心から学びたいと思っている。
今まで努力してこなかったわけではないが、あの知識や技を知ることができると分かって、今まで以上に努力できるようになった。
何としてでも執行導師にまで登り詰めてみせるぞ」
担任の決意を込めた言葉を聞いてフローラはハッとした。
少なくとも一つの方法がある事がはっきりしたのだ。
「先生、大陸連合魔術学院の先生になって、執行導師にまでなれたら、ロイド君が見つけた隠し図書の内容を学ぶことができるのですか」
「ああ、それは確実だ。
元々大陸連合魔術学院には危険な魔術関連の図書が数多く保管されている。
だから危険度によって閲覧できる図書が資格によって変わってくる。
生徒でも一般生徒と級長や級長格だけが閲覧できる図書がある。
級長のなかでも特に選ばれた者だけが閲覧を許される図書がある。
生徒では絶対に閲覧を許されない図書もある。
先生となっても、役職によって閲覧できる図書が限られる。
ロイド君のように、生徒でありながら執行導師格の待遇を受けている者など、大陸連合魔術学院創設以来初めてだよ」
またとんでもない事を聞いてしまいました。
だが担任の私一人で決められるような問題じゃない。
ひとつ間違えば大陸の戦力バランスを変えてしまう事になる。
学院でも隠し図書の内容を伝授されたのは執行導師達だけだ。
私だって教えてもらえないのだ。
フローラ嬢に伝授するのはまず不可能だ。
だが私が功績のあるロイド君の提案を握り潰すわけにはいかない。
執行導師会に提案はしておくが、期待はしないでくれフローラ嬢」
ロイドに連れられて学級担任に伝授願いを出しに来たフローラだったが、余りの話に驚愕するばかりだった。
級友達だけではなく、学級担任教師ですら教えてもらえない秘伝。
そんな秘伝を入学して一カ月しかない自分が伝授されるわけがないと思った。
だが隣に立つロイドは何も気にせず飄々としている。
「そんな事は分かっていますよ、先生。
でも先生、本気で学びたいと思っていると伝えないと課題も出してもらえません。
目標もなく学んでいても結果は出せません。
本当に自分が手に入れたい目標を明確にして、それに向かって努力する。
それが大切だと思うのですよ」
隣で聞いていたフローラはその通りだと思っていた。
自分が本当に学びたい目標がはっきりした方が努力できる。
そもそも努力するのか諦めるかの判断ができるようになる。
魔力増強法や魔力貸与法は、今までの努力を無にするか、それとも実らせられるかの大切な分気になる。
何が何でも学びたいとも思っていた。
「そうだな、確かにその通りだ。
私も心から学びたいと思っている。
今まで努力してこなかったわけではないが、あの知識や技を知ることができると分かって、今まで以上に努力できるようになった。
何としてでも執行導師にまで登り詰めてみせるぞ」
担任の決意を込めた言葉を聞いてフローラはハッとした。
少なくとも一つの方法がある事がはっきりしたのだ。
「先生、大陸連合魔術学院の先生になって、執行導師にまでなれたら、ロイド君が見つけた隠し図書の内容を学ぶことができるのですか」
「ああ、それは確実だ。
元々大陸連合魔術学院には危険な魔術関連の図書が数多く保管されている。
だから危険度によって閲覧できる図書が資格によって変わってくる。
生徒でも一般生徒と級長や級長格だけが閲覧できる図書がある。
級長のなかでも特に選ばれた者だけが閲覧を許される図書がある。
生徒では絶対に閲覧を許されない図書もある。
先生となっても、役職によって閲覧できる図書が限られる。
ロイド君のように、生徒でありながら執行導師格の待遇を受けている者など、大陸連合魔術学院創設以来初めてだよ」
またとんでもない事を聞いてしまいました。
177
あなたにおすすめの小説
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
「義妹に譲れ」と言われたので、公爵家で幸せになります
恋せよ恋
恋愛
「しっかり者の姉なら、婚約者を妹に譲ってあげなさい」
「そうだよ、バネッサ。君なら、わかるだろう」
十五歳の冬。父と婚約者パトリックから放たれた無慈悲な言葉。
再婚相手の連れ子・ナタリアの図々しさに耐えてきたバネッサは、
その瞬間に決意した。
「ええ、喜んで差し上げますわ」
将来性のない男も、私を軽んじる家族も、もういらない。
跡継ぎの重責から解放されたバネッサは、その類まれなる知性を見込まれ、
王国の重鎮・ヴィンセント公爵家へ嫁ぐことに。
「私は、私を一番に愛してくれる場所で幸せになります!」
聡明すぎる令嬢による、自立と逆転のハッピーエンド。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
白い結婚を捨てた王妃は、もう二度と振り向かない ――愛さぬと言った王子が全てを失うまで』
鍛高譚
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。
婚約者の態度が悪いので婚約破棄を申し出たら、えらいことになりました
神村 月子
恋愛
貴族令嬢アリスの婚約者は、毒舌家のラウル。
彼と会うたびに、冷たい言葉を投げつけられるし、自分よりも妹のソフィといるほうが楽しそうな様子を見て、アリスはとうとう心が折れてしまう。
「それならば、自分と妹が婚約者を変わればいいのよ」と思い付いたところから、えらいことになってしまうお話です。
登場人物たちの不可解な言動の裏に何があるのか、謎解き感覚でお付き合いください。
※当作品は、「小説家になろう」、「カクヨム」にも掲載しています
諦めていた自由を手に入れた令嬢
しゃーりん
恋愛
公爵令嬢シャーロットは婚約者であるニコルソン王太子殿下に好きな令嬢がいることを知っている。
これまで二度、婚約解消を申し入れても国王夫妻に許してもらえなかったが、王子と隣国の皇女の婚約話を知り、三度目に婚約解消が許された。
実家からも逃げたいシャーロットは平民になりたいと願い、学園を卒業と同時に一人暮らしをするはずが、実家に知られて連れ戻されないよう、結婚することになってしまう。
自由を手に入れて、幸せな結婚まで手にするシャーロットのお話です。
〖完結〗では、婚約解消いたしましょう。
藍川みいな
恋愛
三年婚約しているオリバー殿下は、最近別の女性とばかり一緒にいる。
学園で行われる年に一度のダンスパーティーにも、私ではなくセシリー様を誘っていた。まるで二人が婚約者同士のように思える。
そのダンスパーティーで、オリバー殿下は私を責め、婚約を考え直すと言い出した。
それなら、婚約を解消いたしましょう。
そしてすぐに、婚約者に立候補したいという人が現れて……!?
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話しです。
身代わりの恋だと思っていました〜記憶を失った私に、元婚約者が泣いて縋る理由〜
恋せよ恋
恋愛
「君を愛している。一目惚れだったんだ」
18歳の伯爵令嬢エリカは、9歳年上のリヒャルト伯爵から
情熱的な求婚を受け、幸せの絶頂にいた。
しかし、親族顔合わせの席で運命が狂い出す。
彼の視線の先にいたのは、エリカの伯母であり、
彼の学生時代の恋人で「初めての女性」だった……ミレイユ。
「あの子は私の身代わりでしょう」「私はあなただけなの」
伯母ミレイユの甘い誘惑と、裏切りの密会。
衝撃の事実を目撃したエリカは、階段から転落し、
彼と過ごした愛しくも残酷な二年間の記憶だけを失ってしまう。
「……あの、どちら様でしょうか?」
無垢な瞳で問いかけるエリカに、絶望し泣き崩れるリヒャルト。
裏切った男と、略奪を企てた伯母。
二人に待ち受けるのは、甘い報復と取り返しのつかない後悔だった。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
婚約破棄? 結構ですわ。私は領地を立て直します
鍛高譚
恋愛
――婚約破棄? むしろ好都合ですわ!
王太子エドワード殿下の婚約者として完璧な淑女教育を受けてきた伯爵令嬢ルシア。
だがある日、殿下は彼女を公衆の面前で一方的に婚約破棄し、新たな婚約者として平民出身の令嬢レイラを選んだ。
「あなたのような冷たい女より、愛に生きるレイラのほうがふさわしい!」
突然の屈辱に、一時は落ち込むルシアだったが――すぐに吹っ切れる。
「王太子妃になるための苦労をしなくて済むなんて、むしろ幸せでは?」
伯爵家の一員として新たな人生を歩むことを決意したルシアは、父の領地の改革に取り組みはじめる。
不作にあえぐ村を助け、農業改革や商業振興に奔走するうちに、村人たちから慕われるように。
そして、彼女の努力はやがて王宮にまで届き――
「君のような女性こそ、王国に必要だ。」
そんな彼女のもとを訪れたのは、まさかの第二王子・アルベルト殿下!?
婚約破棄で人生が終わるどころか、むしろ最高の人生が始まった!?
元婚約者が没落する一方、ルシアは国を動かす存在へと成長していく――!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる