気がついたら乙女ゲームの悪役令嬢でした、急いで逃げだしました。

克全

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第一章

第6話:付人

「私が側にいて戦い方を教えて差し上げます、だからお願いします」
「僕も手伝うよ、僕の知る限りのことを伝えるよ」

 若く見える二人のフェアリーが進んで協力を約束してくれました。
 もしかしたら恋人同士なのかな?

 男の子の方は、女の子と離れるのが嫌で、志願してくれたのかな?
 それとも、女の子にいい所を見せたくて、命懸けの勇気を振り絞ったのかな?
 そんな思いが湧き上がってくるくらい、初々しい二人です。

「そう、では二人に御願いするわね」

「任せてください、聖女様に危険が及ばないように、できるだけ安全な方法で、闇の者を撃退してもらいますから」

「そう、そう、僕たちに任せてくれれば大丈夫だよ。
 まずは聖殿に魔力を注いでもらおうよ。
 聖殿が力を取り戻したら、それだけで闇の者はここからはじき出されるよ」

 女の子に負けじと男の子が勢いよく話してくれます。
 男の子の言うように、魔力を込めるだけで闇の者が撃退できるのなら、それが一番安全で楽だと思います。

「そう、では聖殿という所に案内してちょうだい。
 ところで、話すのに不便だから、二人の名前を教えてよ」

「私はシーラよ」
「僕はナルックだよ」

 私は二人のフェアリーの案内されて、聖殿に向かいました。

「じゃあね、闇の者を討ち払う、聖なる呪文を教えるね」

「そう、そう、そう、この呪文は凄いんだよ。
 木や草を焼くことなく、闇の者だけを光で滅するんだよ。
 僕たちもこの呪文を使って戦ったんだけど、相手が強くて多過ぎるんだよ」

「ナルック、聖女様が不安に思うような事は言うんじゃないわよ!」

「ごめん、ごめんよ、シーラ、許してよ」

「私に謝ってどうするの、謝るのは聖女様にでしょ!
 ほんとに何にも分かっていないんだから!」

「ごめんよ、本当にごめん、シーラ。
 ごめんなさい、聖女様、不安にさせるつもりはなかったんだよ」

「分かっているは、気にしなくていいわよ。
 でも、その闇の者がどこにいるか私には分からないから、気がついたら教えてね。
 できるだけ遠くにいるうちに、聖なる呪文を試してみたいから」

「任せてください聖女様、私が必ず見つけて差し上げます」

「僕も、僕も頑張って見つけるようにするよ」

 二人の力に頼らないと、魔力はあっても使い方が分かりません。
 敵だという闇の者が、どれほど怖い存在なのか分かりませんが、できるだけ遠くにいるうちに斃した方がいいのは常識です。

 二人に頼るつもりでいたのですが、明らかに嫌な感じがするモノがいる
 それが遠くにいるうちに感じとることができました。

「シーラ、ナルック、たぶん闇の者が分かったと思う。
 ここから呪文を唱えて効果があるか分からないけれど、近くに来てからいきなり唱えるのは怖いから、今から試しに呪文を唱えてみるね」
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