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第二章
43話
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「メイソン。
私、領地に戻る旅の間に、多くの銀狼を手に入れましたの。
そうしたら、少し健康になれた気がします。
だから、魔犬以外の魔獣を魔境で手に入れたいのです。
もっと健康になれるか試したいのです。
その為にも、デビルイン城に滞在する許可が頂きたいのですが、叔父上に取り成して頂けないかしら?」
領地に戻るまでの旅で、魔豺が著しい早さで健康を取り戻しました。
まあ、病気やケガではなく、飢えで弱っていたのですから、食べれば元気になるのは当然と言えば当然なのですが、それでもビックリするほど早かったです。
そして健康を取り戻した五頭の魔豺と絆を結ぶ事ができました。
ボスのアズとだけ結ぶのではなく、五頭それぞれと結ぶ事ができました。
グレイスームク(雄魔犬)-銀狼(四十頭)
-アズ(雄魔豺)
-イル(雌魔豺)
-ウポ(雌魔豺)
-エラ(雌魔豺)
-オネ(雌魔豺)
「本当でございますか?!
姫様がご健康を取り戻して下さるのなら、父に否やはないと思われます。
早速伝書鳩を送り、連絡を取りましょう」
魔獣使いと精霊使いの事は、メイソンには知らせていないのかしら?
成功するかどうかわからない事でしたし、成功したらしたで、秘密にしなければいかない大事ではあります。
私一人の秘術というよりは、シーモア公爵家の切り札と成りえる技です。
知っているのは父上様が特に信頼する一族と重臣だけかもしれません。
「御願いしますね。
直ぐに伺うのは迷惑でしょうから、この城で身体を休めてから伺うか、居城に戻ってから伺うか、重臣一同で協議して頂きたいの」
「承りました」
これで細々とした準備は叔父上や城代達がしてくれるでしょう。
秘術を伝えていい相手は、リリアンが厳選してくれます。
下手に私がその場にいると、付け込まれてしまう可能性もあります。
私が迂闊な事を口にしてしまうと、取り返しのつかない事態もあり得るのです。
家臣に任せるべきところは、信じて待つのが一番です。
それよりも私が考えなければいけないのは、銀狼達の事です。
極僅かですが、銀狼達に魔獣化の兆しがあるのです。
魔境産の肉、魔獣肉を与えた時に、ムクを通じて兆候が感じられました。
これは大発見なのです。
今迄は、普通の獣と魔獣は厳格に区別されてきました。
それが、魔獣産の魔獣肉を与える事で、普通の獣が魔獣と化すのなら、使い方によったら他国を大混乱に陥れる事が可能なのです。
それは、他国も我が国を大混乱に陥れる事が可能という事です。
更にいえば、王位簒奪を狙う国内貴族が、魔獣を大発生させることが可能となるのです!
私、領地に戻る旅の間に、多くの銀狼を手に入れましたの。
そうしたら、少し健康になれた気がします。
だから、魔犬以外の魔獣を魔境で手に入れたいのです。
もっと健康になれるか試したいのです。
その為にも、デビルイン城に滞在する許可が頂きたいのですが、叔父上に取り成して頂けないかしら?」
領地に戻るまでの旅で、魔豺が著しい早さで健康を取り戻しました。
まあ、病気やケガではなく、飢えで弱っていたのですから、食べれば元気になるのは当然と言えば当然なのですが、それでもビックリするほど早かったです。
そして健康を取り戻した五頭の魔豺と絆を結ぶ事ができました。
ボスのアズとだけ結ぶのではなく、五頭それぞれと結ぶ事ができました。
グレイスームク(雄魔犬)-銀狼(四十頭)
-アズ(雄魔豺)
-イル(雌魔豺)
-ウポ(雌魔豺)
-エラ(雌魔豺)
-オネ(雌魔豺)
「本当でございますか?!
姫様がご健康を取り戻して下さるのなら、父に否やはないと思われます。
早速伝書鳩を送り、連絡を取りましょう」
魔獣使いと精霊使いの事は、メイソンには知らせていないのかしら?
成功するかどうかわからない事でしたし、成功したらしたで、秘密にしなければいかない大事ではあります。
私一人の秘術というよりは、シーモア公爵家の切り札と成りえる技です。
知っているのは父上様が特に信頼する一族と重臣だけかもしれません。
「御願いしますね。
直ぐに伺うのは迷惑でしょうから、この城で身体を休めてから伺うか、居城に戻ってから伺うか、重臣一同で協議して頂きたいの」
「承りました」
これで細々とした準備は叔父上や城代達がしてくれるでしょう。
秘術を伝えていい相手は、リリアンが厳選してくれます。
下手に私がその場にいると、付け込まれてしまう可能性もあります。
私が迂闊な事を口にしてしまうと、取り返しのつかない事態もあり得るのです。
家臣に任せるべきところは、信じて待つのが一番です。
それよりも私が考えなければいけないのは、銀狼達の事です。
極僅かですが、銀狼達に魔獣化の兆しがあるのです。
魔境産の肉、魔獣肉を与えた時に、ムクを通じて兆候が感じられました。
これは大発見なのです。
今迄は、普通の獣と魔獣は厳格に区別されてきました。
それが、魔獣産の魔獣肉を与える事で、普通の獣が魔獣と化すのなら、使い方によったら他国を大混乱に陥れる事が可能なのです。
それは、他国も我が国を大混乱に陥れる事が可能という事です。
更にいえば、王位簒奪を狙う国内貴族が、魔獣を大発生させることが可能となるのです!
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