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第三章
79話
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血を流しながら、ムクとアズが魔虎の後脚に喰らいつきます。
オーロラとノームが創り出した土錠を助けようとしています。
後ろ脚を狙ったのは、魔虎に噛みつかれるのを嫌ったようです。
ムクとアズの判断では、噛みつかれると致命傷になるようです。
盾と鎧が破壊されていない戦闘侍女達が魔虎を囲み、私に近づけまいとしてくれています。
盾と鎧を破壊された戦闘侍女達は、槍衾を作って私の周りを囲んでくれています。
顔には決死の表情が浮かんでいます。
命を捨てでも私を護る決意をしてくれています。
魔虎を囲んでいた戦闘侍女達が次々と吹き飛ばされています。
魔虎は私だけを狙い定めているようです。
私がこの群れのリーダーだと勘違いしているようです。
本当のリーダーはリリアンだと思うのですが。
あれ?
リリアンが左に移動しました!
戦闘侍女の砕かれた盾の一部を魔虎に投げつけています。
自分が囮になって、魔虎を引き付けようとしているのでしょうか?
駄目です!
リリアンを犠牲にして生き延びる心算などありません!
「止めなさい!
駄目です!
死ぬも生きるも一緒です!
自分だけ犠牲になるなんて許しませんよ!」
駄目でした。
リリアンは私の止める言葉を聞かず、私から大きく離れ、何度も何度も盾の破片を魔虎に投げつけました。
ですが、魔虎の狙いは私から外れませんでした。
土錠を破壊し、後脚に噛みつくムクとアズを吹き飛ばし、周囲を囲む戦闘侍女達を前脚で薙ぎ払い、少しでも私に近づこうとします。
皆が必死で時間を稼いでくれたおかげで、他の魔犬達が戻って来てくれました。
その子達も、必死で魔虎に攻撃しますが、魔犬の牙では魔虎に致命傷を与えることができないようです。
次々と反撃され、爪でザックリと身体を裂かれ、徐々に消耗していきます。
私もその度に激しい衝撃を受け、回復薬を飲んで魔犬達の身体を癒しています。
私にもっと力があれば、魔虎を魅了出来たかもしれません。
魔虎と絆を結べたかもしれません。
ですが、駄目でした。
試してみたのですが、全く反応がありませんでした。
魔虎が群れを作らない種族だから駄目なのか、私の能力不足なのかさえ分かりませんでした。
もっと努力しておくべきでした。
ムクに任せるのではなく、私から積極的に色んな獣や魔獣と絆を結ぶ実験をすべきでした。
半数以上の子達をデビルイン城に残すのなら、新しい魔獣と絆を結んで連れてくるべきでした。
全ては私の怠惰と油断です。
リリアンに任せきらずに、自分でも考え実行すべきでした。
危険などと言わずに、精霊と絆を結ぶ実験をしておくべきでした。
オーロラとノームが創り出した土錠を助けようとしています。
後ろ脚を狙ったのは、魔虎に噛みつかれるのを嫌ったようです。
ムクとアズの判断では、噛みつかれると致命傷になるようです。
盾と鎧が破壊されていない戦闘侍女達が魔虎を囲み、私に近づけまいとしてくれています。
盾と鎧を破壊された戦闘侍女達は、槍衾を作って私の周りを囲んでくれています。
顔には決死の表情が浮かんでいます。
命を捨てでも私を護る決意をしてくれています。
魔虎を囲んでいた戦闘侍女達が次々と吹き飛ばされています。
魔虎は私だけを狙い定めているようです。
私がこの群れのリーダーだと勘違いしているようです。
本当のリーダーはリリアンだと思うのですが。
あれ?
リリアンが左に移動しました!
戦闘侍女の砕かれた盾の一部を魔虎に投げつけています。
自分が囮になって、魔虎を引き付けようとしているのでしょうか?
駄目です!
リリアンを犠牲にして生き延びる心算などありません!
「止めなさい!
駄目です!
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自分だけ犠牲になるなんて許しませんよ!」
駄目でした。
リリアンは私の止める言葉を聞かず、私から大きく離れ、何度も何度も盾の破片を魔虎に投げつけました。
ですが、魔虎の狙いは私から外れませんでした。
土錠を破壊し、後脚に噛みつくムクとアズを吹き飛ばし、周囲を囲む戦闘侍女達を前脚で薙ぎ払い、少しでも私に近づこうとします。
皆が必死で時間を稼いでくれたおかげで、他の魔犬達が戻って来てくれました。
その子達も、必死で魔虎に攻撃しますが、魔犬の牙では魔虎に致命傷を与えることができないようです。
次々と反撃され、爪でザックリと身体を裂かれ、徐々に消耗していきます。
私もその度に激しい衝撃を受け、回復薬を飲んで魔犬達の身体を癒しています。
私にもっと力があれば、魔虎を魅了出来たかもしれません。
魔虎と絆を結べたかもしれません。
ですが、駄目でした。
試してみたのですが、全く反応がありませんでした。
魔虎が群れを作らない種族だから駄目なのか、私の能力不足なのかさえ分かりませんでした。
もっと努力しておくべきでした。
ムクに任せるのではなく、私から積極的に色んな獣や魔獣と絆を結ぶ実験をすべきでした。
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