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二十話
「ローズとお出かけができるなんて夢みたいだ。真面目に生きてきて良かった……」
「そんな大げさな……」
「本当だよ。こういうお祭りは人が多いし、何かあったら大変だから行ったことがないんだ。初めてがローズとリュシアンとだなんて、僕はなんて幸せ者だ」
「あ、ありがとう」
「これからもたくさんの初めてをしてもいいかな。朝から日が暮れるまで、リュシアンについて語り合ったりとか。裸で」
イヴァンの話を遮るように、口の中へりんご飴を放り込んだ。
今日はアルカナリア帝国の建国記念日である。国全体がお祭りムードで、侯爵家の隣の広い公園にもたくさんの出店が立ち並ぶ。治安を維持する騎士団警備隊や出店者を除いて、働く多くの人は休日である。
使用人たちも交代で時間休をもらい、それぞれが親しい者と街へ繰り出している。リュシアンがお昼寝から目覚めたタイミングで私も休暇を取り、イヴァンと一緒に遊びに来たのだ。
今日のリュシアンはイヴァンの腕の中、大人しく抱かれている。私たちは人の流れに身を任せ、プラプラと見て回ることにした。
焼き菓子や雑貨を販売するお店、栞やリース作りを体験できるお店、的あてや輪投げで遊べるお店、それに無料で利用できるテーブルやイスなどの休憩スペースがあり、小さい子からお年寄りまで皆が楽しめるラインナップだ。
「こんなにたくさん出店があるのね」
学生の頃も賑やかな雰囲気だったけど、いつもより多くの人でにぎわっている気がする。
「誘致したんだ」
「え? 誘致?」
「うん」
イヴァンは侯爵の代理の仕事を、さも当たり前のようにこなしている。
「元々、この辺りはビジネス地区だから子どもが少ないだろう? 祭典のために北部からわざわざこっちへ来てくれる人も多いし、もっと楽しんでもらえるイベントにしたかったんだ。侯爵家のツテで、祭りの催し側に興味がある人を紹介してもらったんだ」
「そうなの……」
サラッと語る姿にまぶしさを感じた。
学園を卒業してはや一年。会わない間に、イヴァンはすっかり社会人として溶け込んでいた。
「せっかくだし、リュシアンにもなにか買ってあげようかしら。体験型でもいいわね。こんな小さい子でもできるものはある?」
「そうだね……じゃあ、あれなんかどう?」
辺りを見回して、イヴァンはひとつの屋台を指差した。芝生の上に細長いシートが敷いてあるだけの簡素な出店である。
「いらっしゃい! おや、可愛い坊や! やってくかい?」
「はい、お願いします!」
イヴァンはリュシアンをひと撫でし、元気に答えた。
「?」
店主はタンバリンを鳴らしながら、大きな声で呼びかける。
「はいはい! 今からちびっこレース開催するよー! 参加費は100ルカ! 南口芝生前に集合ー!」
店主の声に反応して、すぐに子ども連れの人たちがわらわらと集まり始めた。
「何が始まるの?」
「いいから見てて」
イヴァンがリュシアンを布のシートの上に置くと、リュシアンはキョトンとした顔で私を見上げた。
「大丈夫だよ」
イヴァンはしゃがんでリュシアンの小さな手を握る。
「ローズはあの辺りで待ってて」
言われた通り、シートの反対側に回る。
他の子どもたちも次々とシートの上に乗せられた。見た感じ、皆リュシアンと似たような月齢に思えた。
店主のおじさんは子どもたちがたくさん集まったのを見計らって笛を吹く。ピーッと高い音がして、赤ちゃんたちは一斉に音の鳴る方を向いた。
「みんなー! あっちまで競争だ!」
小さな選手たちは、理由も分からず目をパチクリさせている。視線の先には母親らが待っているが、ボーロやおもちゃが行く手を阻む。
「さぁ、誰が一番最初にママやパパのところへゴールできるかな! よーい、どん!」
おじさんが笛を吹くと同時に、赤ちゃんの親たちがゴールで手招きし始めた。
「こっちだよ~!」
「おいでー!」
赤ちゃんたちは大好きな人の声を聞いて、ハイハイやよちよち歩きで一目散に駆け出した。
「可愛いー!!」
小さくてふわふわの生き物たちが、ニコニコ顔で歩き出した姿は圧巻である。自分の子どもじゃなくても、つい目がとろけてしまう。
「えーと、リュシアンは……」
「リュシアンはこっち。リンゴに夢中になっている」
イヴァンは笑いをこらえている。
見れば、幼児の手のひらサイズのリンゴに時折首をかしげ、不思議そうに見つめていた。
「そういえばすりおろしたり、角切りにしたものしか見せたことがなかったかも」
リンゴを転がしたり落としてみたり、匂いを嗅いでみたりしている姿は子猫のようだ。
「リュシアン! ママはこっちにいるよ!」
ゴールから声をかけると、リュシアンは顔をあげてニコッと微笑み、リンゴを手放してハイハイで進み出した。ハイハイを覚えてずいぶん経つからスピードは一人前だ。
「可愛いね」
スタート地点にいたイヴァンが、いつの間にか隣で一緒に息子を眺めている。金色の瞳はうっとりと慈悲に満ちている。
「そうね。リュシアンはイヴァンと似てとても愛らしいわね」
何気なく呟くと、イヴァンは驚いたように目を見張った。
「き、君に似てるんだって!」
さすがに同意しかねずに曖昧に誤魔化すと、彼は息子を見つめながら澄んだ声で言った。
「外見じゃないよ。中身だよ」
リュシアンを見守る彼の表情は、柔らかいのにどこか強い。
「愛されている子の顔をしている。自由で希望に満ちて、人間が大好きなんだろうね」
今までの生活を肯定してくれたみたいで、胸の中に温かいものが広がった。
「僕は子どもには興味がなかったから、君の子どもだけ欲しいって言葉は信じられなかった。自分のことを自分でできないから手がかかるし、会話も合わせないといけない。正直なところ、面倒なだけだと思っていた。でもこんなに可愛いなら納得だ。ずっと見てられるね」
イヴァンは私の手をそっと握った。
「……そうね」
気恥ずかしくてむず痒くなるのに、不思議と嫌じゃない。手のひらを介し、彼の温度が私の中に染み渡る。
リュシアンの可愛さは自分だけが知っていれば良いと思っていたけど、そうじゃないのかも知れない。イヴァンと同じ気持ちを共有すると、幸せが倍になったみたいに嬉しくなる。
リュシアンはまたしても途中で止まっている。今度はタオル生地のハンカチを触り、ひらひらと落とすのを楽しんでいる。
「リュシアンー」
「あはは、気に入ったんだね」
赤ちゃんたちは続々とゴールしている。次の走者が並ぶから、ずっと遊んでいる訳にはいかない。
「そろそろ切り上げようか」
「そうだね」
「リュシアン、おいで! 参加賞のプリンがもらえるよ!」
リュシアンは首を横に振って、ハンカチをきつく握りしめた。
「楽しかったね、また今度来ようね」
仕方がないので無理矢理抱っこすると、背中をのけぞらせて泣きわめいた。
「リュシアン、ごめんて」
「ハンカチなら僕がプレゼントするよ。ほら、あっちの店も見に行こう」
イヴァンも一緒になってなだめてくれるが、リュシアンの耳には届いていないようだ。
ぎゃあああ! と泣き続けるリュシアンに、大人たちは憐れみの目を向け、赤ちゃんたちはつられて泣き出す者も現れた。
「ど、どうしよう」
けれども、コース上から最後走者ののリュシアンが避けたことで、次走の赤ちゃん競争は予定通り行われた。
「続いて、第二回戦! みんな、準備はいいかなー!」
ピーッと笛が鳴ると、泣いていたリュシアンはピタッと動きを止めた。
芝生上のシートの上で赤ちゃんたちが再び一斉にハイハイをし始め、その様子をじっと凝視している。
「……?」
優しく風が吹き、赤ちゃんたちはキャッキャっと声を上げた。
大歓声の赤ちゃん軍団から離れた場所で、泣き止んだリュシアンはひとり、クレヨンで絵を描くように指を動かしていた。
「そうか、今のリュシアンが!」
「暑かったもんね。ありがとう、気が利くね!」
私たちはリュシアンを褒め称えた。
しかし、次の瞬間には叫び声が上がった。
「え? 何!?」
「きゃあ──!」
「危ない、避けろ!」
大人たちは続々とその場を離れ出している。
皆の視線の先には、空高く竜巻が立ち上がっていた。
「そんな大げさな……」
「本当だよ。こういうお祭りは人が多いし、何かあったら大変だから行ったことがないんだ。初めてがローズとリュシアンとだなんて、僕はなんて幸せ者だ」
「あ、ありがとう」
「これからもたくさんの初めてをしてもいいかな。朝から日が暮れるまで、リュシアンについて語り合ったりとか。裸で」
イヴァンの話を遮るように、口の中へりんご飴を放り込んだ。
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使用人たちも交代で時間休をもらい、それぞれが親しい者と街へ繰り出している。リュシアンがお昼寝から目覚めたタイミングで私も休暇を取り、イヴァンと一緒に遊びに来たのだ。
今日のリュシアンはイヴァンの腕の中、大人しく抱かれている。私たちは人の流れに身を任せ、プラプラと見て回ることにした。
焼き菓子や雑貨を販売するお店、栞やリース作りを体験できるお店、的あてや輪投げで遊べるお店、それに無料で利用できるテーブルやイスなどの休憩スペースがあり、小さい子からお年寄りまで皆が楽しめるラインナップだ。
「こんなにたくさん出店があるのね」
学生の頃も賑やかな雰囲気だったけど、いつもより多くの人でにぎわっている気がする。
「誘致したんだ」
「え? 誘致?」
「うん」
イヴァンは侯爵の代理の仕事を、さも当たり前のようにこなしている。
「元々、この辺りはビジネス地区だから子どもが少ないだろう? 祭典のために北部からわざわざこっちへ来てくれる人も多いし、もっと楽しんでもらえるイベントにしたかったんだ。侯爵家のツテで、祭りの催し側に興味がある人を紹介してもらったんだ」
「そうなの……」
サラッと語る姿にまぶしさを感じた。
学園を卒業してはや一年。会わない間に、イヴァンはすっかり社会人として溶け込んでいた。
「せっかくだし、リュシアンにもなにか買ってあげようかしら。体験型でもいいわね。こんな小さい子でもできるものはある?」
「そうだね……じゃあ、あれなんかどう?」
辺りを見回して、イヴァンはひとつの屋台を指差した。芝生の上に細長いシートが敷いてあるだけの簡素な出店である。
「いらっしゃい! おや、可愛い坊や! やってくかい?」
「はい、お願いします!」
イヴァンはリュシアンをひと撫でし、元気に答えた。
「?」
店主はタンバリンを鳴らしながら、大きな声で呼びかける。
「はいはい! 今からちびっこレース開催するよー! 参加費は100ルカ! 南口芝生前に集合ー!」
店主の声に反応して、すぐに子ども連れの人たちがわらわらと集まり始めた。
「何が始まるの?」
「いいから見てて」
イヴァンがリュシアンを布のシートの上に置くと、リュシアンはキョトンとした顔で私を見上げた。
「大丈夫だよ」
イヴァンはしゃがんでリュシアンの小さな手を握る。
「ローズはあの辺りで待ってて」
言われた通り、シートの反対側に回る。
他の子どもたちも次々とシートの上に乗せられた。見た感じ、皆リュシアンと似たような月齢に思えた。
店主のおじさんは子どもたちがたくさん集まったのを見計らって笛を吹く。ピーッと高い音がして、赤ちゃんたちは一斉に音の鳴る方を向いた。
「みんなー! あっちまで競争だ!」
小さな選手たちは、理由も分からず目をパチクリさせている。視線の先には母親らが待っているが、ボーロやおもちゃが行く手を阻む。
「さぁ、誰が一番最初にママやパパのところへゴールできるかな! よーい、どん!」
おじさんが笛を吹くと同時に、赤ちゃんの親たちがゴールで手招きし始めた。
「こっちだよ~!」
「おいでー!」
赤ちゃんたちは大好きな人の声を聞いて、ハイハイやよちよち歩きで一目散に駆け出した。
「可愛いー!!」
小さくてふわふわの生き物たちが、ニコニコ顔で歩き出した姿は圧巻である。自分の子どもじゃなくても、つい目がとろけてしまう。
「えーと、リュシアンは……」
「リュシアンはこっち。リンゴに夢中になっている」
イヴァンは笑いをこらえている。
見れば、幼児の手のひらサイズのリンゴに時折首をかしげ、不思議そうに見つめていた。
「そういえばすりおろしたり、角切りにしたものしか見せたことがなかったかも」
リンゴを転がしたり落としてみたり、匂いを嗅いでみたりしている姿は子猫のようだ。
「リュシアン! ママはこっちにいるよ!」
ゴールから声をかけると、リュシアンは顔をあげてニコッと微笑み、リンゴを手放してハイハイで進み出した。ハイハイを覚えてずいぶん経つからスピードは一人前だ。
「可愛いね」
スタート地点にいたイヴァンが、いつの間にか隣で一緒に息子を眺めている。金色の瞳はうっとりと慈悲に満ちている。
「そうね。リュシアンはイヴァンと似てとても愛らしいわね」
何気なく呟くと、イヴァンは驚いたように目を見張った。
「き、君に似てるんだって!」
さすがに同意しかねずに曖昧に誤魔化すと、彼は息子を見つめながら澄んだ声で言った。
「外見じゃないよ。中身だよ」
リュシアンを見守る彼の表情は、柔らかいのにどこか強い。
「愛されている子の顔をしている。自由で希望に満ちて、人間が大好きなんだろうね」
今までの生活を肯定してくれたみたいで、胸の中に温かいものが広がった。
「僕は子どもには興味がなかったから、君の子どもだけ欲しいって言葉は信じられなかった。自分のことを自分でできないから手がかかるし、会話も合わせないといけない。正直なところ、面倒なだけだと思っていた。でもこんなに可愛いなら納得だ。ずっと見てられるね」
イヴァンは私の手をそっと握った。
「……そうね」
気恥ずかしくてむず痒くなるのに、不思議と嫌じゃない。手のひらを介し、彼の温度が私の中に染み渡る。
リュシアンの可愛さは自分だけが知っていれば良いと思っていたけど、そうじゃないのかも知れない。イヴァンと同じ気持ちを共有すると、幸せが倍になったみたいに嬉しくなる。
リュシアンはまたしても途中で止まっている。今度はタオル生地のハンカチを触り、ひらひらと落とすのを楽しんでいる。
「リュシアンー」
「あはは、気に入ったんだね」
赤ちゃんたちは続々とゴールしている。次の走者が並ぶから、ずっと遊んでいる訳にはいかない。
「そろそろ切り上げようか」
「そうだね」
「リュシアン、おいで! 参加賞のプリンがもらえるよ!」
リュシアンは首を横に振って、ハンカチをきつく握りしめた。
「楽しかったね、また今度来ようね」
仕方がないので無理矢理抱っこすると、背中をのけぞらせて泣きわめいた。
「リュシアン、ごめんて」
「ハンカチなら僕がプレゼントするよ。ほら、あっちの店も見に行こう」
イヴァンも一緒になってなだめてくれるが、リュシアンの耳には届いていないようだ。
ぎゃあああ! と泣き続けるリュシアンに、大人たちは憐れみの目を向け、赤ちゃんたちはつられて泣き出す者も現れた。
「ど、どうしよう」
けれども、コース上から最後走者ののリュシアンが避けたことで、次走の赤ちゃん競争は予定通り行われた。
「続いて、第二回戦! みんな、準備はいいかなー!」
ピーッと笛が鳴ると、泣いていたリュシアンはピタッと動きを止めた。
芝生上のシートの上で赤ちゃんたちが再び一斉にハイハイをし始め、その様子をじっと凝視している。
「……?」
優しく風が吹き、赤ちゃんたちはキャッキャっと声を上げた。
大歓声の赤ちゃん軍団から離れた場所で、泣き止んだリュシアンはひとり、クレヨンで絵を描くように指を動かしていた。
「そうか、今のリュシアンが!」
「暑かったもんね。ありがとう、気が利くね!」
私たちはリュシアンを褒め称えた。
しかし、次の瞬間には叫び声が上がった。
「え? 何!?」
「きゃあ──!」
「危ない、避けろ!」
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