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勇者の姿の魔王編
決意
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勇者(魔王)「広場というのはここのことか?」
フィリア「そのようですね、あっあそこにいるのがこの村の長老さんではないでしょうか」
勇者(魔王)「なんだか全てを見通してしまうような方だな。それにかなりの歴史を見てきたように見える」
フィリア「そんなことがわかるのですか?」
勇者(魔王)「あぁ何か特別な力を感じるな…」
長老「勇者殿、この度はこの村の若者たちを救ってくださり、誠に感謝する」
勇者(魔王)「おう!あれくらい朝飯前だ!それに私は勇者だからな、新たな力をつけ今魔王城にいる、あやつを倒さなければならないからな」
長老「ほほっなかなか強い決意があるようじゃな、勇者殿、少し2人だけで話がしたい。ついてきてくれるか?」
勇者(魔王)「(む、私が勇者だとバレてしまったか?)」
勇者(魔王)「お、おう。別に構わないが、私の妖精であるフィリアには共についてきてもらっても良いか?」
長老「ふむぅ、そうだな…いや、今回は待っていてもらっても良いか?フィリア殿は先に村の者たちと宴を楽しんでいれば良い」
勇者(魔王)「そ、そうか…それでもいいか?フィリアよ」
フィリア「えぇ、少し心残りありますが、私はそれでも…」
勇者(魔王)「すまないな、フィリア」
長老「では勇者殿、こちらへ」
フィリア「勇者様…私のことをここまで気遣ってくださるだなんて…
まるで、別人みたいです…」
長老「この辺りなら良いか、魔王」
勇者(魔王)「やはり、気付いておったか。なぜ知っていながらあの場で村の者たちに我輩を殺させようとしなかったんだ?」
長老「まぁ魔王よ、そうピリピリするな。村の者たちはそなたに助けてもらったのじゃ。村の者たちの命の恩人であるそなたを殺せなど、わしには命令できん…」
勇者(魔王)「では、お前が今、私に手を下すとでもいうのか?」
長老「だから言ったであろう?わしは、この村はそなたを殺さない。とな」
勇者(魔王)「とりあえずは信じてやる。では、なぜ2人で話そうと言ったんだ?」
長老「今の魔王であるそなたがなぜ、人助けなどしたのか、そして、今、そなたがここにいるというのに、なぜ今も魔王城の方で魔王の気配があるのか、そして、なぜ勇者として旅をしているのか…わしにはそれが理解できない」
勇者(魔王)「そうだな…ここで説明しておかないと、我輩の目的も分からないよな…分かった、すべて説明しよう」
長老「あぁ…助かる」
我輩は勇者との戦いで、我々が入れ替わり、我輩が勇者を演じてフィリアと話しているうちに、彼女を守りたいと思い、本気で勇者として今の魔王である元勇者を倒すために力をつけている。という事をすべて説明した。
長老「にわかに信じがたいことじゃが、そういった理由であるなら、村の者たちを助けてくれた理由も説明できるな」
長老「ところで、あの妖精フィリアはそなたが魔王であることを知っているのか?」
勇者(魔王)「いや、まだ話していない…いつかは話さなければならないのだろうがな…できればあの勇者、今の魔王との戦いが終わった後に、説明しようと思う」
長老「もし、彼女から聞かれたらどうするつもりじゃ?」
勇者(魔王)「その時は素直に話すさ、そこでフィリアに嫌われてしまってもそれは仕方がない…」
長老「そうか…魔王、いや、勇者よ。この村の者は命の恩人であるそなたと共に戦おう。そして、勇者よ、そなたもこの村の者を頼ってもらっても構わない。
わしにはもう力はあまり残っていないが、今の魔王が何をしているかくらいはわかる」
勇者(魔王)「信じて、くれるのか?」
長老「あぁ、それに今魔王をしている勇者が勇者だった時の評判はかなり悪くてのぅ、過去にこの村に来た時も村の近くの魔物を倒したからと、村の者たちを奴隷のように扱い、村での評判も悪かった。」
長老「知っての通りこの村には勇者に力を貸せという言い伝えがあるのじゃ。あの勇者のせいで勇者に力を貸したくないという者もいたのじゃ…」
長老「しかし、今回そなたがここで皆を救ってくれたおかげで、多少は力を貸してくれる者たちも増えるであろう」
長老「しかも、最近になって魔王軍は、次々と魔王城の近くの村を制圧し、その村の者たちを奴隷のように扱っているという噂がある。もしそれが本当ならば勇者である魔王よ、そなたが何をするべきかは分かっているな」
勇者(魔王)「そう、なのか…そんな酷いことを…よし、分かった。やはり我輩はあの勇者を倒さなければなるまい。長老よ我輩にこの村に伝わる特別な力を教えてもらっても良いか?」
長老「あぁ構わん。では、こちらへ来るが良い」
フィリア「勇者様…長老様と何を話しているのでしょうか…やっぱり、魔王との戦いで何かあったんですよね…
何があったのか勇気を出して聞いてみないと」
フィリア「そのようですね、あっあそこにいるのがこの村の長老さんではないでしょうか」
勇者(魔王)「なんだか全てを見通してしまうような方だな。それにかなりの歴史を見てきたように見える」
フィリア「そんなことがわかるのですか?」
勇者(魔王)「あぁ何か特別な力を感じるな…」
長老「勇者殿、この度はこの村の若者たちを救ってくださり、誠に感謝する」
勇者(魔王)「おう!あれくらい朝飯前だ!それに私は勇者だからな、新たな力をつけ今魔王城にいる、あやつを倒さなければならないからな」
長老「ほほっなかなか強い決意があるようじゃな、勇者殿、少し2人だけで話がしたい。ついてきてくれるか?」
勇者(魔王)「(む、私が勇者だとバレてしまったか?)」
勇者(魔王)「お、おう。別に構わないが、私の妖精であるフィリアには共についてきてもらっても良いか?」
長老「ふむぅ、そうだな…いや、今回は待っていてもらっても良いか?フィリア殿は先に村の者たちと宴を楽しんでいれば良い」
勇者(魔王)「そ、そうか…それでもいいか?フィリアよ」
フィリア「えぇ、少し心残りありますが、私はそれでも…」
勇者(魔王)「すまないな、フィリア」
長老「では勇者殿、こちらへ」
フィリア「勇者様…私のことをここまで気遣ってくださるだなんて…
まるで、別人みたいです…」
長老「この辺りなら良いか、魔王」
勇者(魔王)「やはり、気付いておったか。なぜ知っていながらあの場で村の者たちに我輩を殺させようとしなかったんだ?」
長老「まぁ魔王よ、そうピリピリするな。村の者たちはそなたに助けてもらったのじゃ。村の者たちの命の恩人であるそなたを殺せなど、わしには命令できん…」
勇者(魔王)「では、お前が今、私に手を下すとでもいうのか?」
長老「だから言ったであろう?わしは、この村はそなたを殺さない。とな」
勇者(魔王)「とりあえずは信じてやる。では、なぜ2人で話そうと言ったんだ?」
長老「今の魔王であるそなたがなぜ、人助けなどしたのか、そして、今、そなたがここにいるというのに、なぜ今も魔王城の方で魔王の気配があるのか、そして、なぜ勇者として旅をしているのか…わしにはそれが理解できない」
勇者(魔王)「そうだな…ここで説明しておかないと、我輩の目的も分からないよな…分かった、すべて説明しよう」
長老「あぁ…助かる」
我輩は勇者との戦いで、我々が入れ替わり、我輩が勇者を演じてフィリアと話しているうちに、彼女を守りたいと思い、本気で勇者として今の魔王である元勇者を倒すために力をつけている。という事をすべて説明した。
長老「にわかに信じがたいことじゃが、そういった理由であるなら、村の者たちを助けてくれた理由も説明できるな」
長老「ところで、あの妖精フィリアはそなたが魔王であることを知っているのか?」
勇者(魔王)「いや、まだ話していない…いつかは話さなければならないのだろうがな…できればあの勇者、今の魔王との戦いが終わった後に、説明しようと思う」
長老「もし、彼女から聞かれたらどうするつもりじゃ?」
勇者(魔王)「その時は素直に話すさ、そこでフィリアに嫌われてしまってもそれは仕方がない…」
長老「そうか…魔王、いや、勇者よ。この村の者は命の恩人であるそなたと共に戦おう。そして、勇者よ、そなたもこの村の者を頼ってもらっても構わない。
わしにはもう力はあまり残っていないが、今の魔王が何をしているかくらいはわかる」
勇者(魔王)「信じて、くれるのか?」
長老「あぁ、それに今魔王をしている勇者が勇者だった時の評判はかなり悪くてのぅ、過去にこの村に来た時も村の近くの魔物を倒したからと、村の者たちを奴隷のように扱い、村での評判も悪かった。」
長老「知っての通りこの村には勇者に力を貸せという言い伝えがあるのじゃ。あの勇者のせいで勇者に力を貸したくないという者もいたのじゃ…」
長老「しかし、今回そなたがここで皆を救ってくれたおかげで、多少は力を貸してくれる者たちも増えるであろう」
長老「しかも、最近になって魔王軍は、次々と魔王城の近くの村を制圧し、その村の者たちを奴隷のように扱っているという噂がある。もしそれが本当ならば勇者である魔王よ、そなたが何をするべきかは分かっているな」
勇者(魔王)「そう、なのか…そんな酷いことを…よし、分かった。やはり我輩はあの勇者を倒さなければなるまい。長老よ我輩にこの村に伝わる特別な力を教えてもらっても良いか?」
長老「あぁ構わん。では、こちらへ来るが良い」
フィリア「勇者様…長老様と何を話しているのでしょうか…やっぱり、魔王との戦いで何かあったんですよね…
何があったのか勇気を出して聞いてみないと」
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