不思議な国の妖怪少女〜君と僕たちの物語

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プロローグ

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あなたたちの世界での常識は、この世界では不必要。必要なのは、どんな事が起こっても、決して弱気になる事の無い、強い覚悟。

大きな物が小さくても、小さなものが大きくても、はたまた、目の前に突然、巨大化した虫が現れても……

決して怯まない、とても強い覚悟。

それさえあれば、この世界に見捨てられる事は無いだろう。ただ、一度でもその世界に入ってしまうと、決して出る事は許されない。

この世界から出るには、この世界を作り出したを殺すか、この世界から逃げだす自殺以外に、方法は無い。



_____________________________

学校が終わり、馴染みの友達と別れてあとは家に帰るだけ。一人暮らしの俺は家に帰る時間なんて考えなくてもいいから、すこし近くのゲームセンターで遊んでから帰る事にした。

空も暗くなった頃、俺はゲームセンターを出てすこし人通りの少ない路地を歩いていた。この道は俺がよく使う道で、多くの人が使う大通りよりも断然この道を使ったほうが家に着くのが早いのだ。

この時間のこの道を通る人など普段はいないはずなのだが、今日は珍しく、何処となく不思議な雰囲気をした少女と小さな子猫がいた。その子は見た感じでは、俺よりも幼く見える。それに子猫と戯れているところを見る限り、野良猫についてきてこの道に来てしまったと言うところだろう。

どうやら子猫が俺に気づいた様で「にゃ~♪」と呼び掛けてきた。子猫の鳴き声につられて少女もこちらを見てきた。少女がこちらに振り向いた瞬間、俺は感じた事をふと口に出してしまった。

「目の色が違う」
「お兄さんどうしたの?もしかして子猫ちゃんと遊びたいの?」
「え、あ、あぁ。お兄さんも撫でていい?」

幸い少女には声が聞こえなかった様で、上手くごまかせた。こんなご時世、目の色が違うという理由で、この子が学校などでいじめられているかもしれない。そんな子にいきなり目の色が違うなどと言っては可哀想だ。

「子猫ちゃん。お兄さんも一緒に遊びたいって、どう?」

少女は子猫にそう呼びかけると、子猫は嬉しそうに鳴いた。すると少女は子猫の言葉が分かるかの様に子猫と会話した後「3人で一緒に遊ぼ!」と元気に声を掛けてきた。

その後、俺は少女達と共に、時間を忘れるほど遊んでいた。すっかり外が暗くなってしまった頃に俺はふと思った事を少女に問いかけた。

「そういえば、もう夜遅くになるけど君は家に帰らなくてもいいの?」
「ん~。今から帰るとまたお兄ちゃんに怒られちゃう……。私怒られたく無い。でもお家に帰りたい。あっでも!お兄さんも一緒に付いてきてくれるなら、私がんばれる!」

どうやらこの子にはお兄さんがいる様だ。家に帰ると待っていてくれる人がいるというのが、とても素晴らしいことだと一人暮らしをし始めてからようやく気付いた。悲しくも俺には、家で待つ人がいないからすぐに家に帰らなくても良い。この子を家まで送ってから俺は家に帰ることにした。

「よし分かった。もう暗いし攫われたらもっと大変だ。俺が家までついて行ってやる。」
「お兄さんありがとう!それじゃあ案内するね♪」

俺はその子に案内されるがまま、自分の家とは正反対の方向へと歩いて行った。少女の通る道は先ほどの様な細い道ばかり。そして細い道を通り抜けて、着いた場所は・・・え、森?

「私のお家はこの奥だよ~♪」

仕方なく、言われるがままについて行くと次は大きな木の前に出た。少女はここが家だというが、どう考えても俺の知っている家では無い。ツリーハウス?と思い木の高い位置を見てもそんな物は見当たらない。

「お兄さんごめんね。ちょっと目を閉じててね」

俺はそう言われて目を閉じたら何者かに手を触れられた。この場にいるのは俺と少女だけだ。つまり俺の手を握ったのは少女だ。しばらくすると少女は手に力を込めて「えいっ!」と叫んだ。

すると、なぜか宙に浮く様な感覚に見舞われ、俺は慌てて目を開こうとするが、なぜか目は開かない。俺は得体の知れない恐怖のせいか、いつの間にか少女の手を強く握り返していた。


_________________________

これは不思議な物語。でもこれは単なるおとぎ話では無く、本当にあった出来事さ。いつか君も、きっとこの世界に訪れる。その時に君は、この物語が本当の事だと気付くだろう。

忘れないでね?あなたたちの世界での常識は、この世界では不必要。必要なのは、どんな事が起こっても、決して弱気になる事の無い、強い覚悟。

それさえあれば、この世界に見捨てられる事は無いだろう。ただ、一度でもその世界に入ってしまうと、決して出る事は許されない。

この世界から出るには、この世界を作り出したを殺すか、この世界から逃げだす自殺以外に、方法は無い。

貴方はこの世界をどう生きる?
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