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第二部 成り上がり編
第38話 試行錯誤
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さて、野営訓練をした訳だ。
しかし、俺の役立たずっぷりをどうにかしないと。
フラッシュバンとカプセルのコンボは凄いけど、それ以外がだめだめだ。
ここらで挽回しないと師匠の威厳も何も無い。
落ち込んでいても始まらないので課題を考える。
見張りの問題はレーザセンサが魔道具で再現できれば良い。
魔力のひもだと消費魔力が高すぎて一時間しないで切れそう。
時代劇で見た方法だと鳴子があるなこれなら作れそうだ。
もう、あったりして。
「ローレッタ、ひもに鈴とか板に金属を沢山付けた道具ってある?」
「あるろ。ハンターギルドで売っているかもしれね。村長の畑には設置してあった」
「そうかあるのか。効果はどうだ」
「気休めですね。魔獣相手だと厳しかも」
うーん、駄目かそうだよな。
魔道具を踏むと警報を出すのは作れそうだ。
地雷型ならどうか。
「なら踏むと警報を出す魔道具はどう?」
「そった罠は熟練の狩人なら役に立つの。達人は獣が足ば置ぐ位置が分かるった」
「魔石の形を円盤状にして設置面を増やせばいけるかな。フィオレラ魔石ってスキルで変形できる?」
「やってみます【変形】できるみたいです」
物は試しだ作って次回の訓練の時に持って行こう。
レーザセンサの魔道具を作るべきか。
魔力そのものを伸ばすと魔力が沢山いる。
指向性のある光ならどうか。
「フィオレラ、一方向に出る光を照明のスキルでできる?」
レーザー光について説明した。
レーザーを使った機器は大学の研究室の手伝いで触らせてもらった事がある。
レーザーの薀蓄もかなり聞いた。
俺はレーザーの簡単な仕組みくらい説明できる。
「スキルもイメージで有る程度左右されますから。やってみます【照明】」
光は一筋になって壁に点を穿っている。
「よくやった。すごいぞ」
これでレーザーが再現できた。
受け手側の魔道具に必要なスキルは光エネルギーを逆に魔力に変えるスキルだ。
アビリティで試すとするか。
あまり気乗りはしない。
なぜなら、思いつきでアビリティを作ると予想もしない事が起こるのではないかと心配している。
最初の頃は危険性をあまり考えなかったから色々やったけど。
真偽判定のアビリティを実行した時に危険を感じた。
今回はしょうがない。
諦めて作るとしよう。
要するに光発電だ。
魔力に光を吸収して魔力に変えるイメージをつけて展開するか。
こんな感じかな。
長い時間試したが回復は僅かだ。
イメージがまちがっているのか。
出来たのだからこのままで良いだろう。
「うわ、黒い板が見えます。それなんです?」
「暫定の名前は光吸収だ。ところでこれ訓練したら、スキルになるのか」
「そうですね。また新スキルできるかも」
「まあ分からんが後で教えるからフィオレラもやってみてくれ」
見張りの魔道具はこんな感じか。
ゴーレム使いとしては変り種ゴーレムを作りたい。
射撃の補助として相手の動きを封ずる物を作ろう。
網を使うかな。
網でゴーレムを作り操るのはどうだ。
森では木が邪魔で無理だ。
ガスで作るゴーレムはどうだ。
吸うと麻痺する気体で作ったゴーレムを突っ込ませるのは有りか。
落とし穴はどうかな。
泥ゴーレムを作ると土が消費された。
それを利用して一瞬で落とし穴を作る。
駄目だ。
ゴーレムを作るには触らなくては作れない。
接近しないと無理だ。
待てよ。
魔道具ならどうか。
手榴弾みたいに魔道具を投げて落とし穴を作るありかも。
手榴弾型魔道具なら鉄条網を土魔法で出して囲んでしまうとか。
フラッシュバンとか。
風の刃を四方八方に飛ばすなど考えられる。
「長い事考えてましたけど、何か思いつきました?」
「思いついたが、見張り用魔道具作ってからだ。それから今日は休日にしよう」
ふと思った。
レーザーの魔道具が出来るならレーザーサイト作れるのではないか。
作ってもらって銃ゴーレムに取り付けるとしよう。
今日は何をしようか。
そうだスキルを調べにハンターギルドの資料室に行こう。
『スキル大全』という本を見た。
光吸収のスキルを調べる。
あった多分これだ吸光というスキルだ。
本によると日向ぼっこが好きな老人が獲得しやすいとある。
推測するに光からパワーを貰うという気持ちがあると獲得し易いのかな。
スキルも分かったし、次は何をしよう。
そうだガスゴーレムを作って見よう。
毒の粉薬にある液体を掛けると虫を殺すガスを発生する物を買う。
南の草原で実験してみる。
おうっ、黄色のガスが発生した。
ゴーレム作成のスキルを使う。
ゴーレムは作れたが風で壊れた。
脆い脆すぎる。
これは失敗だ。
次は網ゴーレムだ。
材料をハンターギルドで調達して南の草原に行く。
網ゴーレムを丸めて勢いよく投げる。
ゴーレムを操作しているだけあって空中で綺麗に広がる。
網が細い。
ホーンラビットぐらいしか効果なさそうだ。
対人戦の嫌がらせ用だ。
次は落とし穴ゴーレムだ。
西の森に行き地面に手を置きゴーレムを作る。
ゴーレムはひょろ長いのっぽの物を作る事に。
うーん、微妙だ。
俺の魔力ではたいした穴は作れない。
保留だな。
ゴーレムを変形させ穴を埋める。
後始末も大事だ。
思いついた変り種ゴーレムは粗方試した。
結果は良くない。
レーザーサイトに期待しよう。
明日はレーザーサイト作りだ。
二人に見張り用魔道具が出来るまでは野営訓練は無しと言ってから、フィオレラにレーザーサイトの魔道具を作ってもらう。
レーザーサイトという名前をこの世界に合った物にしようとも考えた。
光照準器なんてのもピンとこない。
結局レーザーサイトの名前で呼ぶ事にしてフィオレラに伝える。
レーザーが出来ているのでレーザーサイト魔道具は簡単に作れた。
しかし、この後が大変なのはある程度判る。
そう調整が大変なのだ。
ダイヤルを弄って調整と言うわけには行かない。
とりあえず午前は魔道具作りだ。
「フィオレラ、見張り用魔道具を作る準備をしよう」
「はい。足りないのは警告音を出すスキルと足を乗せたのを感知するスキルです」
「警告音を出すのは発声スキルだな。足の方は思念をなんでも感知したら、作動するようにできない?」
「その方向でやってみます」
「発声スキルは芝居小屋だな。噂話を聞いた時に一人でデュエットを歌える歌手がいると言っていた。後でその歌手を見に行こう」
「デートですね」
「まあいいか。明日三人で行くとするか。ローレッタを仲間外れは酷いからな」
「しょうがないです」
「作ってもらいたい物があるんだネジと言ってな固定するのに使う。後、それを締めるドライバーだ」
図を紙に描いて渡す。
「材料は鉄で良いですか?」
「それで構わない」
ネジとドライバーを試行錯誤の末作ってもらった。
午後はいよいよレーザーサイトのテストだ。
弓を売ってる店で的を大量に買い込み西の森に行く。
銃ゴーレムを作り直しレーザーサイトを取り付ける。
取り付けは隙間をある程度明けておく。
ネジで固定するようにしてドライバーで角度を微調整する事にする。
二百メートル離れた木に括りつけた的にレーザーを当てた。
弾を撃つ。
外れる。
取り付けを微調整。
それらを繰り返す。
そして魔力がなくなると魔石から吸収する。
撃つのを百回あまり繰り返しやっと満足行く結果になった。
休憩の時間に吸光のアビリティが大活躍した魔力の回復が早くなるのは良い事だ。
前回の野営の訓練から魔石の充填は自分の魔力を使うようにしている。
銃ゴーレムはさほど魔力を食わないし、魔力疲労の隙は無い方が良い。
ワイバーンの領域では一回五泊六日に行くと休みを三日取るサイクルで考えていた。
魔石に充填する時間はある。
魔石銃にもレーザーサイトが欲しい。
付ける方向で考えよう。
ゴブリンの領域はすぐそこだから、レーザーサイトをゴブリンで試そう。
さてゴブリンを探そう。
魔力探知のスキルを使う。
いたな三匹だ。
魔石銃もあるし問題ないだろう。
ゴブリンに気づかれない様に近づく。
しめしめ、気づいていない。
レーザーサイトの魔道具に触り作動させた。
二百メートルぐらい離れた所からゴブリンを狙撃する。
パンと乾いた音を立ててゴーレム銃から弾が発射された。
レーザーサイトは偉大だ。
見事身体に当った。
残りのゴブリンはキョロキョロ辺りを見回している。
チャンスだ。
レーザーの赤い光で狙いを付け弾を発射する。
狙った頭に当った。
最後の一匹がこちらに気づいて駆けてくる。
冷静にレーザーで狙いを付け当り易い胴体を狙う。
発射された弾は見事胴体に当った。
まだ死んでないゴブリンに近づき銃で頭を打ち抜く。
とっても使える。
良い物を作った。
よし鳥にリベンジだ。
木に止まっている鳥を探す。
いた。
あいつを落とそう。
慎重にレーザーで狙いを付ける。
やった、落としたぞ。
銃の音に驚いたのか、他の枝に止まっていた鳥が飛び立つ。
飛んでいる鳥も落とそうとしたが無理だ。
狙いを付けれない。
飛んでいる鳥はさすがに無理と分かった。
素早い敵に当る様な弾が作れないかな。
思いつくのは散弾だがあれは銃も専用の物がいると覚えている。
ファンタジー的解決方法としては魔道具かな。
高いが魔道具を弾丸にしたらどうだろう。
色々できそうだ。少し考えてみる。
知っているスキルで作れそうなのは当ると爆発する銃弾。
貫通のスキルを使った銃弾。
電気を纏った銃弾。
念動を使った誘導弾。
風の刃付き銃弾。
こんなところだろう。
実現には問題点がある。
銃弾は小さいので魔石の魔力量が足りない。
補うには魔石を圧縮するか。
魔力を蓄える物質だけに分離する必要がある。
試してみるしか無い。
収穫も少しあったし、今日はこんなもんだろう。
引き上げるか。
家に帰るとローレッタがゴリゴリ副業をしていた。
「ローレッタ、明日は芝居小屋に行きたいがどうする」
「芝居小屋なんて初めてだ。着飾らなきゃ楽しみだ」
「そうか誘って良かったよ」
俺も一張羅を着ていくとするか。
しかし、俺の役立たずっぷりをどうにかしないと。
フラッシュバンとカプセルのコンボは凄いけど、それ以外がだめだめだ。
ここらで挽回しないと師匠の威厳も何も無い。
落ち込んでいても始まらないので課題を考える。
見張りの問題はレーザセンサが魔道具で再現できれば良い。
魔力のひもだと消費魔力が高すぎて一時間しないで切れそう。
時代劇で見た方法だと鳴子があるなこれなら作れそうだ。
もう、あったりして。
「ローレッタ、ひもに鈴とか板に金属を沢山付けた道具ってある?」
「あるろ。ハンターギルドで売っているかもしれね。村長の畑には設置してあった」
「そうかあるのか。効果はどうだ」
「気休めですね。魔獣相手だと厳しかも」
うーん、駄目かそうだよな。
魔道具を踏むと警報を出すのは作れそうだ。
地雷型ならどうか。
「なら踏むと警報を出す魔道具はどう?」
「そった罠は熟練の狩人なら役に立つの。達人は獣が足ば置ぐ位置が分かるった」
「魔石の形を円盤状にして設置面を増やせばいけるかな。フィオレラ魔石ってスキルで変形できる?」
「やってみます【変形】できるみたいです」
物は試しだ作って次回の訓練の時に持って行こう。
レーザセンサの魔道具を作るべきか。
魔力そのものを伸ばすと魔力が沢山いる。
指向性のある光ならどうか。
「フィオレラ、一方向に出る光を照明のスキルでできる?」
レーザー光について説明した。
レーザーを使った機器は大学の研究室の手伝いで触らせてもらった事がある。
レーザーの薀蓄もかなり聞いた。
俺はレーザーの簡単な仕組みくらい説明できる。
「スキルもイメージで有る程度左右されますから。やってみます【照明】」
光は一筋になって壁に点を穿っている。
「よくやった。すごいぞ」
これでレーザーが再現できた。
受け手側の魔道具に必要なスキルは光エネルギーを逆に魔力に変えるスキルだ。
アビリティで試すとするか。
あまり気乗りはしない。
なぜなら、思いつきでアビリティを作ると予想もしない事が起こるのではないかと心配している。
最初の頃は危険性をあまり考えなかったから色々やったけど。
真偽判定のアビリティを実行した時に危険を感じた。
今回はしょうがない。
諦めて作るとしよう。
要するに光発電だ。
魔力に光を吸収して魔力に変えるイメージをつけて展開するか。
こんな感じかな。
長い時間試したが回復は僅かだ。
イメージがまちがっているのか。
出来たのだからこのままで良いだろう。
「うわ、黒い板が見えます。それなんです?」
「暫定の名前は光吸収だ。ところでこれ訓練したら、スキルになるのか」
「そうですね。また新スキルできるかも」
「まあ分からんが後で教えるからフィオレラもやってみてくれ」
見張りの魔道具はこんな感じか。
ゴーレム使いとしては変り種ゴーレムを作りたい。
射撃の補助として相手の動きを封ずる物を作ろう。
網を使うかな。
網でゴーレムを作り操るのはどうだ。
森では木が邪魔で無理だ。
ガスで作るゴーレムはどうだ。
吸うと麻痺する気体で作ったゴーレムを突っ込ませるのは有りか。
落とし穴はどうかな。
泥ゴーレムを作ると土が消費された。
それを利用して一瞬で落とし穴を作る。
駄目だ。
ゴーレムを作るには触らなくては作れない。
接近しないと無理だ。
待てよ。
魔道具ならどうか。
手榴弾みたいに魔道具を投げて落とし穴を作るありかも。
手榴弾型魔道具なら鉄条網を土魔法で出して囲んでしまうとか。
フラッシュバンとか。
風の刃を四方八方に飛ばすなど考えられる。
「長い事考えてましたけど、何か思いつきました?」
「思いついたが、見張り用魔道具作ってからだ。それから今日は休日にしよう」
ふと思った。
レーザーの魔道具が出来るならレーザーサイト作れるのではないか。
作ってもらって銃ゴーレムに取り付けるとしよう。
今日は何をしようか。
そうだスキルを調べにハンターギルドの資料室に行こう。
『スキル大全』という本を見た。
光吸収のスキルを調べる。
あった多分これだ吸光というスキルだ。
本によると日向ぼっこが好きな老人が獲得しやすいとある。
推測するに光からパワーを貰うという気持ちがあると獲得し易いのかな。
スキルも分かったし、次は何をしよう。
そうだガスゴーレムを作って見よう。
毒の粉薬にある液体を掛けると虫を殺すガスを発生する物を買う。
南の草原で実験してみる。
おうっ、黄色のガスが発生した。
ゴーレム作成のスキルを使う。
ゴーレムは作れたが風で壊れた。
脆い脆すぎる。
これは失敗だ。
次は網ゴーレムだ。
材料をハンターギルドで調達して南の草原に行く。
網ゴーレムを丸めて勢いよく投げる。
ゴーレムを操作しているだけあって空中で綺麗に広がる。
網が細い。
ホーンラビットぐらいしか効果なさそうだ。
対人戦の嫌がらせ用だ。
次は落とし穴ゴーレムだ。
西の森に行き地面に手を置きゴーレムを作る。
ゴーレムはひょろ長いのっぽの物を作る事に。
うーん、微妙だ。
俺の魔力ではたいした穴は作れない。
保留だな。
ゴーレムを変形させ穴を埋める。
後始末も大事だ。
思いついた変り種ゴーレムは粗方試した。
結果は良くない。
レーザーサイトに期待しよう。
明日はレーザーサイト作りだ。
二人に見張り用魔道具が出来るまでは野営訓練は無しと言ってから、フィオレラにレーザーサイトの魔道具を作ってもらう。
レーザーサイトという名前をこの世界に合った物にしようとも考えた。
光照準器なんてのもピンとこない。
結局レーザーサイトの名前で呼ぶ事にしてフィオレラに伝える。
レーザーが出来ているのでレーザーサイト魔道具は簡単に作れた。
しかし、この後が大変なのはある程度判る。
そう調整が大変なのだ。
ダイヤルを弄って調整と言うわけには行かない。
とりあえず午前は魔道具作りだ。
「フィオレラ、見張り用魔道具を作る準備をしよう」
「はい。足りないのは警告音を出すスキルと足を乗せたのを感知するスキルです」
「警告音を出すのは発声スキルだな。足の方は思念をなんでも感知したら、作動するようにできない?」
「その方向でやってみます」
「発声スキルは芝居小屋だな。噂話を聞いた時に一人でデュエットを歌える歌手がいると言っていた。後でその歌手を見に行こう」
「デートですね」
「まあいいか。明日三人で行くとするか。ローレッタを仲間外れは酷いからな」
「しょうがないです」
「作ってもらいたい物があるんだネジと言ってな固定するのに使う。後、それを締めるドライバーだ」
図を紙に描いて渡す。
「材料は鉄で良いですか?」
「それで構わない」
ネジとドライバーを試行錯誤の末作ってもらった。
午後はいよいよレーザーサイトのテストだ。
弓を売ってる店で的を大量に買い込み西の森に行く。
銃ゴーレムを作り直しレーザーサイトを取り付ける。
取り付けは隙間をある程度明けておく。
ネジで固定するようにしてドライバーで角度を微調整する事にする。
二百メートル離れた木に括りつけた的にレーザーを当てた。
弾を撃つ。
外れる。
取り付けを微調整。
それらを繰り返す。
そして魔力がなくなると魔石から吸収する。
撃つのを百回あまり繰り返しやっと満足行く結果になった。
休憩の時間に吸光のアビリティが大活躍した魔力の回復が早くなるのは良い事だ。
前回の野営の訓練から魔石の充填は自分の魔力を使うようにしている。
銃ゴーレムはさほど魔力を食わないし、魔力疲労の隙は無い方が良い。
ワイバーンの領域では一回五泊六日に行くと休みを三日取るサイクルで考えていた。
魔石に充填する時間はある。
魔石銃にもレーザーサイトが欲しい。
付ける方向で考えよう。
ゴブリンの領域はすぐそこだから、レーザーサイトをゴブリンで試そう。
さてゴブリンを探そう。
魔力探知のスキルを使う。
いたな三匹だ。
魔石銃もあるし問題ないだろう。
ゴブリンに気づかれない様に近づく。
しめしめ、気づいていない。
レーザーサイトの魔道具に触り作動させた。
二百メートルぐらい離れた所からゴブリンを狙撃する。
パンと乾いた音を立ててゴーレム銃から弾が発射された。
レーザーサイトは偉大だ。
見事身体に当った。
残りのゴブリンはキョロキョロ辺りを見回している。
チャンスだ。
レーザーの赤い光で狙いを付け弾を発射する。
狙った頭に当った。
最後の一匹がこちらに気づいて駆けてくる。
冷静にレーザーで狙いを付け当り易い胴体を狙う。
発射された弾は見事胴体に当った。
まだ死んでないゴブリンに近づき銃で頭を打ち抜く。
とっても使える。
良い物を作った。
よし鳥にリベンジだ。
木に止まっている鳥を探す。
いた。
あいつを落とそう。
慎重にレーザーで狙いを付ける。
やった、落としたぞ。
銃の音に驚いたのか、他の枝に止まっていた鳥が飛び立つ。
飛んでいる鳥も落とそうとしたが無理だ。
狙いを付けれない。
飛んでいる鳥はさすがに無理と分かった。
素早い敵に当る様な弾が作れないかな。
思いつくのは散弾だがあれは銃も専用の物がいると覚えている。
ファンタジー的解決方法としては魔道具かな。
高いが魔道具を弾丸にしたらどうだろう。
色々できそうだ。少し考えてみる。
知っているスキルで作れそうなのは当ると爆発する銃弾。
貫通のスキルを使った銃弾。
電気を纏った銃弾。
念動を使った誘導弾。
風の刃付き銃弾。
こんなところだろう。
実現には問題点がある。
銃弾は小さいので魔石の魔力量が足りない。
補うには魔石を圧縮するか。
魔力を蓄える物質だけに分離する必要がある。
試してみるしか無い。
収穫も少しあったし、今日はこんなもんだろう。
引き上げるか。
家に帰るとローレッタがゴリゴリ副業をしていた。
「ローレッタ、明日は芝居小屋に行きたいがどうする」
「芝居小屋なんて初めてだ。着飾らなきゃ楽しみだ」
「そうか誘って良かったよ」
俺も一張羅を着ていくとするか。
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