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第11章 貴族のドラゴン
第64話 リトワース宰相
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城の前庭で俺は叙勲されるために座っていた。
ぞろぞろと貴族らしき人達が見物にくる。
そして、ラッパが吹き鳴らされた。
護衛の一団を引き連れて王様らしき人が来て言った。
「男爵に叙する。励む様に」
「ガォ」
俺は一応、応えてやった。
王様も茶番だと思っているのだろうな。
にこりともしなければ憤慨した様子でもない。
ひたすら面倒臭い、そういう表情だ。
さて叙勲の儀式は終わりみたいだから、お暇するとしよう。
俺は戦争の功績を以って貴族になった。
名前もウィザード・シーラングウェイジに。
ミニアが鞍によじ登って席に着いたのを確認してから飛び立った。
街道脇の何時もの定位置に寝そべる。
リタリーに預けていたピッパは俺の横で丸まって寝ていた。
暢気な奴だな。
野に放った方が良いのだろうか。
俺は本気で検討し始めた。
すると老人が一人、息を切らしてやって来る。
「やっぱりだ。その剣はシャイニングブルグ。どうかその剣をそれがしに返して下され。それはリトワース王の象徴ですぞ」
「嫌だと。言ったら」
「あなた様の平穏は金輪際やってこないでしょう。常に刺客に襲われると覚悟してもらいたい」
ところでこいつ誰。
リトワースの残党だと分かってはいるけど誰なのよ。
ミニアに誰だと尋ねろと伝言魔法を送った。
「あなた、誰」
「リトワース宰相、ホレイルですぞ」
リトワースの宰相が生き残っていた。
そんな事はないだろう。
国がなくなった後にユフィレーヌが任命したんじゃなかろうか。
そんな事よりどうするかだ。
大人しく国宝の剣を返すのが正解なような気もする。
俺はミニアに剣を返すように伝言した。
「嫌、剣は返さない」
「リトワースの再興を目指すものが黙ってはおりませんぞ」
ミニアは剣を返す気はないようだ。
仕方ない。
ユフィレーヌからミニア・リトワースを名乗る許可を得たと言ってみろと伝言した。
「ミニア・リトワース。名乗る許可を得た」
「それは誰からですかな。返答によっては、ただでは置きませんぞ」
「ユフィレーヌ」
「なんと、ユフィレーヌ様が。信じられませんな。真偽鑑定魔法を掛けてもよろしいか」
「良い。魔法名はモニミニチ」
「念のため。ヒラニシ・モチニミゆニミカ・チスキソネソクチス・けチスキヒガムよ・が・
カイリ・けカセレ・
カセほカラセイミゆふモニミニチふよレ・
カセスニミカハゆカセネチスキヒガヌムよレ・
カソリラトイゆカセよレ・む。
わしは何と伝言した?」
ミニアに何か伝言したみたいだ。
魔法名が正しいのか確認したのだろう。
用心深い事だ。
「リトワースに栄光あれ」
「正解じゃ。では真偽鑑定を掛けますぞ。
ソクチス・モチニミゆニミカ・チスキソネソクチス・けチスキヒガムよ・が・
カイリ・けカセレ・
ソクチス・トガフエオムレ・
カセほカラセイミゆふモニミニチルトラナリふよレ・
テクニリイゆカキイカトゆトネフエオネカセよぬほミナリリよが・
ニハゆリニチスろソクイソノゆトネチスキヒガヌムよほほやミやよ・スイカナスミゆやミやよレ・む・
カソリラトイゆカセよレ・
スイカナスミゆやンやよレ・む。
むむむ、なんと名を許しただと。だが、ユフィレーヌ様を殺害した事をどう説明する」
ふむ、それはなぁ。
理由をミニアに伝言した。
「ユフィレーヌは間違った。無辜の民への。犠牲を強いてまで。建国を急ぐのは。間違っている」
「それは……。確かにそれは認める。だが……」
もう一押しか。
ある秘策を伝言した。
「人は生垣。人は城。情けは味方。仇は敵」
「なんと思慮深いお言葉。感動しましたぞ。それで国宝の剣をどうなさるおつもりか」
「建国する」
「なんと建国するのですか」
「そう。迷惑が掛からない。場所で」
「して、その方法は」
うーん、なんて答えるべきか。
アドリブで行くか。
ミニアに答えを伝言し始めた。
「どこの国にも。属さない秘境に。建国する」
「遂にリトワースの旗が再び舞うのですな」
「違う。ミレニアム王国」
「どういう事ですか」
「格好いいから。もとい。血塗られた。名前は捨てる」
「確かにリトワースの名前で沢山の人が亡くなりましたな」
「その通り」
「で何時、建国して下さるのですか」
「気が向いたら。違った。今は。力を蓄える。時」
「そうですか。しばし待つとしましょう。ところでどのような経緯でリトワースの名を継いだのですか。もしや、ユフィレーヌ様の忘れ形見」
「気まぐれ。違う。こころざしを継いだ」
「養子という訳ですな」
「とにかく。こころざしを継いだ」
「皆にわしから説明して置きましょう。ユフィレーヌ様と意見の隔たりがあったのは悲劇ですが。殺さなければ止まらなかったのも事実。確かにユフィレーヌ様にはついて行けないと感じる事もありました」
「分かったなら良い」
「近々リトワースの者が尋ねてくると思います。その者が大いに助けになるでしょう」
「要らない」
「そんな事、言わずに」
「成人するまで。待つ」
「約束ですぞ」
「約束」
なんとか収まったのかこれ。
余計な火種を抱え込んだ気がしなくもない。
ミニアが成人するまでに建国の準備が出来るかな。
ミニアが国を作ると行った時に冗談だと思っていたが本気のようだな。
及ばずながら手を貸すとしよう。
まずは手始めに人集めだな。
冒険者仲間の伝手はあてにならないだろう。
リトワースの残党だけだと暴走する危険性が高いな。
ミニア成人の時までになんとか集めるとするか。
ぞろぞろと貴族らしき人達が見物にくる。
そして、ラッパが吹き鳴らされた。
護衛の一団を引き連れて王様らしき人が来て言った。
「男爵に叙する。励む様に」
「ガォ」
俺は一応、応えてやった。
王様も茶番だと思っているのだろうな。
にこりともしなければ憤慨した様子でもない。
ひたすら面倒臭い、そういう表情だ。
さて叙勲の儀式は終わりみたいだから、お暇するとしよう。
俺は戦争の功績を以って貴族になった。
名前もウィザード・シーラングウェイジに。
ミニアが鞍によじ登って席に着いたのを確認してから飛び立った。
街道脇の何時もの定位置に寝そべる。
リタリーに預けていたピッパは俺の横で丸まって寝ていた。
暢気な奴だな。
野に放った方が良いのだろうか。
俺は本気で検討し始めた。
すると老人が一人、息を切らしてやって来る。
「やっぱりだ。その剣はシャイニングブルグ。どうかその剣をそれがしに返して下され。それはリトワース王の象徴ですぞ」
「嫌だと。言ったら」
「あなた様の平穏は金輪際やってこないでしょう。常に刺客に襲われると覚悟してもらいたい」
ところでこいつ誰。
リトワースの残党だと分かってはいるけど誰なのよ。
ミニアに誰だと尋ねろと伝言魔法を送った。
「あなた、誰」
「リトワース宰相、ホレイルですぞ」
リトワースの宰相が生き残っていた。
そんな事はないだろう。
国がなくなった後にユフィレーヌが任命したんじゃなかろうか。
そんな事よりどうするかだ。
大人しく国宝の剣を返すのが正解なような気もする。
俺はミニアに剣を返すように伝言した。
「嫌、剣は返さない」
「リトワースの再興を目指すものが黙ってはおりませんぞ」
ミニアは剣を返す気はないようだ。
仕方ない。
ユフィレーヌからミニア・リトワースを名乗る許可を得たと言ってみろと伝言した。
「ミニア・リトワース。名乗る許可を得た」
「それは誰からですかな。返答によっては、ただでは置きませんぞ」
「ユフィレーヌ」
「なんと、ユフィレーヌ様が。信じられませんな。真偽鑑定魔法を掛けてもよろしいか」
「良い。魔法名はモニミニチ」
「念のため。ヒラニシ・モチニミゆニミカ・チスキソネソクチス・けチスキヒガムよ・が・
カイリ・けカセレ・
カセほカラセイミゆふモニミニチふよレ・
カセスニミカハゆカセネチスキヒガヌムよレ・
カソリラトイゆカセよレ・む。
わしは何と伝言した?」
ミニアに何か伝言したみたいだ。
魔法名が正しいのか確認したのだろう。
用心深い事だ。
「リトワースに栄光あれ」
「正解じゃ。では真偽鑑定を掛けますぞ。
ソクチス・モチニミゆニミカ・チスキソネソクチス・けチスキヒガムよ・が・
カイリ・けカセレ・
ソクチス・トガフエオムレ・
カセほカラセイミゆふモニミニチルトラナリふよレ・
テクニリイゆカキイカトゆトネフエオネカセよぬほミナリリよが・
ニハゆリニチスろソクイソノゆトネチスキヒガヌムよほほやミやよ・スイカナスミゆやミやよレ・む・
カソリラトイゆカセよレ・
スイカナスミゆやンやよレ・む。
むむむ、なんと名を許しただと。だが、ユフィレーヌ様を殺害した事をどう説明する」
ふむ、それはなぁ。
理由をミニアに伝言した。
「ユフィレーヌは間違った。無辜の民への。犠牲を強いてまで。建国を急ぐのは。間違っている」
「それは……。確かにそれは認める。だが……」
もう一押しか。
ある秘策を伝言した。
「人は生垣。人は城。情けは味方。仇は敵」
「なんと思慮深いお言葉。感動しましたぞ。それで国宝の剣をどうなさるおつもりか」
「建国する」
「なんと建国するのですか」
「そう。迷惑が掛からない。場所で」
「して、その方法は」
うーん、なんて答えるべきか。
アドリブで行くか。
ミニアに答えを伝言し始めた。
「どこの国にも。属さない秘境に。建国する」
「遂にリトワースの旗が再び舞うのですな」
「違う。ミレニアム王国」
「どういう事ですか」
「格好いいから。もとい。血塗られた。名前は捨てる」
「確かにリトワースの名前で沢山の人が亡くなりましたな」
「その通り」
「で何時、建国して下さるのですか」
「気が向いたら。違った。今は。力を蓄える。時」
「そうですか。しばし待つとしましょう。ところでどのような経緯でリトワースの名を継いだのですか。もしや、ユフィレーヌ様の忘れ形見」
「気まぐれ。違う。こころざしを継いだ」
「養子という訳ですな」
「とにかく。こころざしを継いだ」
「皆にわしから説明して置きましょう。ユフィレーヌ様と意見の隔たりがあったのは悲劇ですが。殺さなければ止まらなかったのも事実。確かにユフィレーヌ様にはついて行けないと感じる事もありました」
「分かったなら良い」
「近々リトワースの者が尋ねてくると思います。その者が大いに助けになるでしょう」
「要らない」
「そんな事、言わずに」
「成人するまで。待つ」
「約束ですぞ」
「約束」
なんとか収まったのかこれ。
余計な火種を抱え込んだ気がしなくもない。
ミニアが成人するまでに建国の準備が出来るかな。
ミニアが国を作ると行った時に冗談だと思っていたが本気のようだな。
及ばずながら手を貸すとしよう。
まずは手始めに人集めだな。
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