転生ドラゴンの魔法使い~魔法はガチでプログラムだった~

喰寝丸太

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第14章 生徒のドラゴン2

第87話 魔道具を作る魔道具

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 合成魔石が作れるようになったので魔道具がもの凄く量産できた。
 Fランク魔石なら補充が容易だ。
 冒険者の中にはFランク魔石を捨てて行く奴すらいる。
 Fランクの魔獣は少し腕に覚えがあれば討伐は簡単だ。
 急所に当たれば子供でも倒せる。
 魔法の一つでも使えれば言わずともがなだ。

 俺はミニアを連れて近隣の街を回り魔石を集めた。
 こうすれば高騰は起きないだろう。

 今日はタルコットに魔道具を納品する日だ。
 大荷物なので豆腐ハウスの前に来てもらう事にした。

「素晴らしいですね。この商品の山」

 タルコットは馬車三台を引き連れやってきた。

「ドラゴン的な頑張り」
「そうそう、リトワース宰相がこちらに向かっているようですよ」

 ホレイルはどこで俺達の情報を掴んだのだろう。
 ドラゴンは目立つ。
 ミニアは主席合格だから、その辺りからだろうけど。
 もう既に暗部はこの都市にいるのかもな。

「なんでその情報が手に入ったの」

 ミニアが俺も聞きたい事を聞いてくれた。

「なんでもリトワース人に建国がなるからと言って、集合を呼びかけているそうですよ」

 あの爺さん余計な事を。
 なんか猛烈に嫌な予感がする。

 嫌な予感は当たり数日後にホレイルは豆腐ハウスに顔を見せた。

「おいてけぼりとは酷いですぞ」
「成人まで待つ約束」

 ちょうど側にいたミニアが応対する。

「それとこれとは別ですわい」
「とにかく待つ」
「建国の宣言を聞いたからには、待ちきれませんな」
「どうすれば良いの」

 ミニアはなんとなく諦め顔だ。

「そうですな。民に仕事を与えねばなりません。まずはそこからですわい」

 ミニアに結合魔石と魔道具を作らせるように伝言した。

「後で秘術を教えるから、なんとかして」
「それはどんな秘術ですかな」
「計算の魔道具とか色々」
「ほう、そんな秘術が。リトワース伝来の物にそれはなかったはずですが。もしかして王族の秘伝ですかな」
「ドラゴン的な秘術」
「ほう、建国神話は本当だったと。火竜に認められ共に戦った初代国王がドラゴンから伝えられたのですな」

 火竜騎士団の名前はそんな所に由来があったのか。
 それはどうでもいいや。
 おうように頷いておけと伝言した。
 頷くミニアをみて感激の極みで泣き出すホレイル。

「まずは暗部の人間に魔道具を作らせましょう」
「そうして」

 やっぱり暗部も街に入っていたか。

「何、上手くやりますからのう。滅亡の時みたいに裏切り者は出さないつもりですわい」
「それはどういう話なの」
「おや、お母様からお聞きではない。悲惨だったので聞かせたくなかったのかも知れませんな。始まりは裏切り者からです」
「ふん、ふん」
「姿隠しの秘術は知ってるですかいのう」
「知っている。やってみる」

 ミニアの姿が消えて、しばらくして現れる。

「おお、無詠唱とはさすがですじゃ。その姿隠しの秘術が敵国に漏れてしまって、滅亡にいたったのです」

 リトワースが優位を保っていたのは姿隠しの秘術があればこそだったのか。
 裏切り者がこれを洩らしたところから崩壊は始まったと。
 なるほど、技術はいつか漏れる。
 俺達も気をつけないとな。

「その後どうなったの」
「心配は要らんですわい。裏切り者は処分しましたし。姿隠しを会得した敵国の人間は血祭りにしましたからのう」
「最初からやれなかったの」
「奇襲で国境の砦を全て落とされましたでのう。戦争が終わった時のやつらが油断した隙を突かなかったら、姿隠しの秘密は守れなかったかもしれませんな」
「なんとか国を取り戻せなかったの」
「姿隠しの対処法だけが大勢に出回ってしまって、どうにもならん事に。歯がゆいが、致しかたなく」
「滅亡の事は分かった」

 俺は一つ技術漏洩が難しくなる手を思いついた。
 それをミニアに伝言する。

「目を瞑って」
「なんですかな」
「秘術をやる」

 ホレイルが後ろを向いたのを確認した。
 よし作るぞ。
 俺は魔石ミニアから二つもらい魔道具を作った。

 まず作ったのは合成魔石を作る魔道具。
 そして、二つ目はライトの魔道具を作る魔道具。

 魔法のイメージはこんなだ。

void main(int argc,char *argv[])
{
 MAGIC *mp; /*魔法の定義*/
 mp=magic_tool_init(argv[1]); /*魔石を魔法として登録*/
 magic_tool_write(mp,"void main(int argc,char *argv[]) { MAGIC *mp; mp=magic_tool_init(argv[1]); magic_tool_write(mp,"ここにライトの呪文を入れる"); magic_tool_compile(mp); }"); /*呪文書き込み*/
 magic_tool_compile(mp); /*呪文を実行できる形にする*/
}

 実はこれで電卓魔法を作るとCランク魔石では無理だ。
 Aランク魔石が必要になる。
 ライトならFランク魔石で出来るのだけど。

「もう良いよ。やってみて」

 ミニアはホレイルに魔道具を渡し使い方の説明をした。

「魔力を込めてから、魔石を目標に魔道具を発動すればよろしいのですか」
「うん」

 ホレイルが魔道具でライトの魔道具を作る。
 出来た魔道具を使って灯りを灯した。
 次に合成魔石を作る魔道具を使って魔石を合成した。

「驚きですな。Fランクの魔石がCランクに」
「ドラゴン的な発想」
「魔道具を作る魔道具の話は聞いた事がありますな。どの工房でもFランク魔石で出来るこの手の魔道具は重宝されてます」
「長い呪文だと無理だと思う」
「そうですな。なんでも大きな工房だとAランク魔石を使って作るのだとか」

「そこで合成魔石の出番」
「なるほど。複雑な魔道具もSランク魔石なら余裕ですな」
「今から秘術使う」
「おお、後ろを向きますぞ」

 これを使えば魔道具から呪文を抜き出す技術がないかぎり真似はできないだろう。
 古代魔道具の複製品が出回ったという話は聞いた事がないので大丈夫のはずだ。

 まずはFランクの魔石をCランクにする魔道具を大量に作った。
 Cランク以上の魔石を大量に作ると厄介事が舞い込んでくる恐れがあるからだ。
 そして、魔法電卓、送風機、ライト、コンロ、文字表示、物品鑑定の魔道具を作成する魔道具を作った。

「もういいよ。これで、当分は大丈夫?」

 振り返ったホレイルは目前にある魔道具の七つの小山を見て頷いた。

「そうですのう」
「魔道具が壊れたら追加を作る」
「ではわしの魔法名をお教えしますぞ」

 ホレイルは魔法名を書いた紙をミニアに渡し帰って行った。
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