転生ドラゴンの魔法使い~魔法はガチでプログラムだった~

喰寝丸太

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第16章 ゴーレムのドラゴン

第97話 魔獣退治

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 冒険者のタグを見せて門をくぐる。
 近隣の森で腕試しと行こうか。
 生還が難しくなったら、ドラゴンの俺が助けに行く、そういう算段で望んだ。
 門を出てアクセル全開。
 大股で歩くゴーレム。
 ティの目が兜の目の隙間から、流れ行く景色を捉える。
 一時間ほど駆け続けお目当ての森に到達した。
 ここは俺が餌を確保するために、しょっちゅう訪れる場所だ。
 出てくる魔獣は分かっている。
 フォレストウルフとホットブラッドボアだ。
 ホットブラッドボアは美味くて俺の主食になっている。

 さてと魔法で探すとするか。
 本邦初公開、レーダー魔法。

void map_make(MAGIC *mp,char *map)
{
 int i; /*カウンター*/
 for(i=0;i<20000;i++){ /*ボタンの面積だけ繰り返す*/
  if(*(mp->magicbuf+i) & TOUCH_ON != 0){ /*ボタンに触ったか*/
   *(map+(i/100))='1'; /*触ったならその場所を1にする*/
  }
 }
}
int main(void)
{
 MAGIC *mp; /*魔法の定義*/
 char map[201];
 int i,j;
 char orbit[100]; /*軌道データ*/

 mp=obj_make(20000,IMAGEBLOCK,HOLOGRAPHY); /*スライドボタン200メートル生成*/

 for(i=0;i<360;i++){
  for(j=0;j<200;j++){
   map[j]='0'; /*マップ初期化*/
  }
  map[200]='\0';
  map_make(mp,map); /*マップを作る*/
  printf("%s\n",map); /*マップを表示*/
  magic_straight(mp,orbit,sizeof(orbit)); /*真っ直ぐの軌道データを入れる*/
  magic_move(mp,orbit,sizeof(orbit)); /*スライドスイッチを1メートル進ませる*/
 }
 time_wait(60*100); /*スライドボタンに触った*/
}

 こんなイメージで魔法を作った。
 『obj_make』前に作ったのを流用だ。
 改良点としては上下が逆さまなのを直さねば。
 一度蓄えてから出力するか、逆向きにスライドスイッチを進ませればいいだろう。
 そのうち実装しよう。

 む、右の前方150メートルに反応ありだな。
 大物だと良いが。
 鎧の胸の高さだから小物は掛からないと思う。

 ゴーレムをその場所に進ませる。
 居たのは3メートルのホットブラッドボアだった。

 ホットブラッドボアは土を後ろ足でかいて戦闘態勢だ。
 肉弾戦はしないよ。
 魔道具のテストにきているのだから。

 魔道具を起動すると、誘導ファイヤーボールの魔法が飛ぶ。
 頭をこんがり焼かれ、あっけなくホットブラッドボアは倒された。
 これ、どうしよう。
 本体を飛ばして回収するか。
 実はこういう時のためにリフト魔法がある。

 当然ゴーレムにも魔道具として実装してある。
 ゴーレムで持って帰りますか。
 それもテストだな。
 リフト魔法でホットブラッドボアを空中に浮かせゴーレムが牽引する。

 ティの耳がフォレストウルフの遠吠えを聞いた。
 やつら、襲ってくるだろうな。

 鼻の良い奴だ。
 ドラゴンの臭いはゴーレムから落としてある。
 そうしないと狩にならないからな。

 でも性能テストにちょうど良い。
 程なくして、フォレストウルフの群がやって来た。
 全部で九匹か。
 ファイヤーボールのテストはさっきやったから、今度は肉弾戦かな。

 遠巻きにしているフォレストウルフの輪が縮まった。
 ゴーレムをダッシュさせ。
 上半身を腰の関節を使いグルグルと回す。
 実の娘に妻になれと言ったアーケードゲームの某戦う市長みたいだ。
 腕の回転に巻き込まれフォレストウルフが宙を飛ぶ。

 肉弾戦も中々いけるな。
 回転して頭の中のティは大丈夫だろうか。
 大丈夫じゃない。
 脱水機に掛けられた雑巾みたいに体液が飛ばされていく。
 俺は慌ててゴーレムの回転を止めた。
 残りを誘導ファイヤーボールで仕留め屍骸をリフト魔法に積んで帰る。
 それから街に着くまで襲撃はなかった。

 ギルドの買取所に行く。

「爺さん大量だな」

 登録時に現場に居た中の一人に声を掛けられた。

「水持ってないか。スライムが干からびそうなんだ」
「面頬のところから入れたんでいいか」
「ああ、やってくれ」

 水筒が差し込まれ水が注がれる。
 水を補給されティは元気を取り戻した。

「世話を掛けたな」
「良いって事よ。冒険者仲間のよしみって奴だ」

「おやじ、換金を頼む」
「全部で金貨二枚になります」
「腰のポーチに入れてくれ」
「へいよ」
「俺達はギルドに飲みに行くが爺さんはどうする」
「俺は遠慮する。この体じゃ飲めないからな」
「そうかいつか生身の体で会いに来てくれよ。今度は俺達がおごるから」
「ああ、いつかそうなったら良いな」

 なんとなく最後にほろ苦い物を残して冒険者の一日が終わった。
 ドラゴンの体を恨めしく思った事はない。
 ただ一緒に楽しめないのが少し寂しいだけだ。
 飲み食いは無理にしてもゴーレムの更なる改良を目指そう。
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