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第20章 暗闘のドラゴン
第119話 手紙
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「分家が本家に楯突くとはなんたる事だ。即刻、降伏したまえ」
「我々はハーブストン家はイベル家に反旗を翻し乗っ取る事にした」
ここで俺登場。
隠れていた近くの森から姿を現した。
「ドラゴンだと。黒襤褸衆はどうした」
「逃げました」
「くそ、役に立たんやつらだ」
キャラナの一族、ハーブストン家は男爵家で、本家のイベル家は伯爵を賜っていた。
ハーブストン家の当主とイベル家の当主は兄弟なので、キャラナはイベル家当主の姪にあたる。
ハーブストン家の次期当主はキャラナと結婚するイベル家の者が務める事になっていた。
今、俺はイベル家の軍勢とにらみ合っている。
ミニアとイベル家の者が口上を述べ終わったところだ。
どうするよこれ。
軍勢を焼き払えば一瞬で終わりなんだが、やっちゃっていいのかこれ。
そうこうしているうちにラッパが吹き鳴らされ敵軍が魔法の詠唱を開始する。
俺はアンチマジックの魔法を行使した。
火球が数百と飛んでくるが魔力10万のアンチマジックを突破するにはいたらない。
「ウィザ。あいつらの足元を暖めてやって」
へいよ、ブレス一丁。
俺は敵軍の鼻面をブレスで焙ってやった。
真っ赤に溶ける地面。
「ひい。撤退だ撤退」
先頭で指揮を執っていた人間が後ずさりながら言った。
総崩れになる敵軍。
戦争は一瞬で終わった。
聞けばイベル家は万能薬で儲けてはいるが、戦闘はからきしだとキャラナが言っていた。
黒襤褸衆は金で雇われていたいただけのようだ。
アジトを潰されるさまをどっかで見ていて伝言魔法したのだろう。
敵わないと判断して逃げたみたいだ。
戦闘が終わったのをミニアがキャラナの両親に報告に行く。
俺はハーブストン邸の庭でくつろいでいた。
「ウィザ、終わった」
「どんな決着をしたんだ」
「ハーブストン家はイベル家と決別。万能薬をハーブストン家は売れない事になった」
随分と穏便に方がついたな。
元々親戚だから、仲介の労をとる人間も事欠かないんだろう。
結局アジトを潰したところで終わってたのか。
それなら、賞金首になった甲斐もあったな。
「合成魔石をハーブストン家は売り出したらいい」
「うん、伝える」
「じゃあ帰ろっか」
「うん」
なんか今回余計な事をした気もしている。
キャラナは本家に呼び出されても脅されるだけで、殺されるような事はなかったような。
拒否されてカチンときた誰かが、黒襤褸衆に殺害を命じたそんなところだろう。
「ありがとなのだ」
「いいよこれくらい。はい手紙」
ミニアがキャラナに手紙を渡す。
読むと泣き出すキャラナ。
何が書いてあったのかは分からないが、家族っていいな。
ドラゴンに家族はいないが、ミニアが俺の家族だ。
今度ミニアに手紙を書いてみるか。
ゴーレムはまだ手紙を書くほど細かい動きは出来ない。
まだまだ、改良が必要だ。
数日経ち、講師の採用の掲示版を俺はミニアと見ていた。
ミニアの名前は……。
あった、呪文学の特別講師として受かっている。
特別講師は特別講義をやる。
これは卒業の単位には関係ない授業で試験もない。
教養をつけたい人が受講するようだ。
俺の本体は何時ものごとく魔法の改良にせいを出していた。
半透明のボードが浮かびそこに魔法文字が写しだされる。
言わずと知れたエディタ機能だ。
エディタってのはワープロの代わりもする。
エディタの魔道具なんてどうだ。
Fランク魔石だと文字数が限られるな。
でも可能だ。
一ページで魔道具一個って使い方をすれば良いな。
それにはプリンターが要る。
魔法で印字できれば良いのだけど。
現在、筆記用具は鉛筆が主流だ。
もちろん魔法で作る。
インクを付けるペンは公式の場で主に使われる。
魔道具で文章が印字できれば、筆記用具に革命が起こせるな。
ちょっと考えてみようかな。
とりあえずは文字を入力して空中に出す。
手紙とメールの合いの子だな。
イメージを組み立てた。
char stone[1000]; /*石1000立方センチ 10センチの立方体*/
void main(void)
{
char s[200]; /*読み込む領域*/
int i,j,endflag; /*カウンタとフラグ*/
endflag=0; /*フラグ初期化*/
i=0; /*カウンタ初期化*/
while(endflag==0){ /*終わるまでループ*/
gets(s); /*一行読み込み*/
if(s[0]=='E' && s[1]=='N' && s[2]=='D'){ /*終了判定*/
endflag=1; /*終わりのフラグ*/
stone[i]='\0'; /*終わりを埋め込む*/
}
else{
printf("%s\n",s); /*入力した文字列を表示*/
j=0; /*カウンタ初期化*/
while(s[j]!='\0'){ /*入力終わりか判定*/
stone[i]=s[j]; /*文字をコピー*/
i++; /*カウンターを一つ進める*/
j++; /*カウンターを一つ進める*/
}
stone[i]='\n'; /*改行を埋め込む*/
i++; /*カウンターを一つ進める*/
}
}
}
これで石に手紙が記録できる。
再生はこうだ。
char stone[1000]; /*石1000立方センチ 10センチの立方体*/
void main(void)
{
char s[200]; /*読み込む領域*/
s[0]='\0';
int i,j; /*カウンタとフラグ*/
i=0; /*カウンタ初期化*/
while(stone[i]!='\0'){ /*終わるまでループ*/
j=0;
while(stone[i]!='\n'){ /*入力終わりか判定*/
s[j]=stone[i]; /*文字をコピー*/
i++; /*カウンターを一つ進める*/
j++; /*カウンターを一つ進める*/
}
s[j]='\0'; /*一行終わり*/
printf("%s\n",s); /*石から入力した文字列を表示*/
}
}
こんなのでいけるはずだ。
『いつも一緒にいてくれて、ありがとう。ウィザード』と石に記録してミニアに渡した。
少し照れた様子のミニアは俺の後ろ足に抱きついた。
実に平穏だな。
「我々はハーブストン家はイベル家に反旗を翻し乗っ取る事にした」
ここで俺登場。
隠れていた近くの森から姿を現した。
「ドラゴンだと。黒襤褸衆はどうした」
「逃げました」
「くそ、役に立たんやつらだ」
キャラナの一族、ハーブストン家は男爵家で、本家のイベル家は伯爵を賜っていた。
ハーブストン家の当主とイベル家の当主は兄弟なので、キャラナはイベル家当主の姪にあたる。
ハーブストン家の次期当主はキャラナと結婚するイベル家の者が務める事になっていた。
今、俺はイベル家の軍勢とにらみ合っている。
ミニアとイベル家の者が口上を述べ終わったところだ。
どうするよこれ。
軍勢を焼き払えば一瞬で終わりなんだが、やっちゃっていいのかこれ。
そうこうしているうちにラッパが吹き鳴らされ敵軍が魔法の詠唱を開始する。
俺はアンチマジックの魔法を行使した。
火球が数百と飛んでくるが魔力10万のアンチマジックを突破するにはいたらない。
「ウィザ。あいつらの足元を暖めてやって」
へいよ、ブレス一丁。
俺は敵軍の鼻面をブレスで焙ってやった。
真っ赤に溶ける地面。
「ひい。撤退だ撤退」
先頭で指揮を執っていた人間が後ずさりながら言った。
総崩れになる敵軍。
戦争は一瞬で終わった。
聞けばイベル家は万能薬で儲けてはいるが、戦闘はからきしだとキャラナが言っていた。
黒襤褸衆は金で雇われていたいただけのようだ。
アジトを潰されるさまをどっかで見ていて伝言魔法したのだろう。
敵わないと判断して逃げたみたいだ。
戦闘が終わったのをミニアがキャラナの両親に報告に行く。
俺はハーブストン邸の庭でくつろいでいた。
「ウィザ、終わった」
「どんな決着をしたんだ」
「ハーブストン家はイベル家と決別。万能薬をハーブストン家は売れない事になった」
随分と穏便に方がついたな。
元々親戚だから、仲介の労をとる人間も事欠かないんだろう。
結局アジトを潰したところで終わってたのか。
それなら、賞金首になった甲斐もあったな。
「合成魔石をハーブストン家は売り出したらいい」
「うん、伝える」
「じゃあ帰ろっか」
「うん」
なんか今回余計な事をした気もしている。
キャラナは本家に呼び出されても脅されるだけで、殺されるような事はなかったような。
拒否されてカチンときた誰かが、黒襤褸衆に殺害を命じたそんなところだろう。
「ありがとなのだ」
「いいよこれくらい。はい手紙」
ミニアがキャラナに手紙を渡す。
読むと泣き出すキャラナ。
何が書いてあったのかは分からないが、家族っていいな。
ドラゴンに家族はいないが、ミニアが俺の家族だ。
今度ミニアに手紙を書いてみるか。
ゴーレムはまだ手紙を書くほど細かい動きは出来ない。
まだまだ、改良が必要だ。
数日経ち、講師の採用の掲示版を俺はミニアと見ていた。
ミニアの名前は……。
あった、呪文学の特別講師として受かっている。
特別講師は特別講義をやる。
これは卒業の単位には関係ない授業で試験もない。
教養をつけたい人が受講するようだ。
俺の本体は何時ものごとく魔法の改良にせいを出していた。
半透明のボードが浮かびそこに魔法文字が写しだされる。
言わずと知れたエディタ機能だ。
エディタってのはワープロの代わりもする。
エディタの魔道具なんてどうだ。
Fランク魔石だと文字数が限られるな。
でも可能だ。
一ページで魔道具一個って使い方をすれば良いな。
それにはプリンターが要る。
魔法で印字できれば良いのだけど。
現在、筆記用具は鉛筆が主流だ。
もちろん魔法で作る。
インクを付けるペンは公式の場で主に使われる。
魔道具で文章が印字できれば、筆記用具に革命が起こせるな。
ちょっと考えてみようかな。
とりあえずは文字を入力して空中に出す。
手紙とメールの合いの子だな。
イメージを組み立てた。
char stone[1000]; /*石1000立方センチ 10センチの立方体*/
void main(void)
{
char s[200]; /*読み込む領域*/
int i,j,endflag; /*カウンタとフラグ*/
endflag=0; /*フラグ初期化*/
i=0; /*カウンタ初期化*/
while(endflag==0){ /*終わるまでループ*/
gets(s); /*一行読み込み*/
if(s[0]=='E' && s[1]=='N' && s[2]=='D'){ /*終了判定*/
endflag=1; /*終わりのフラグ*/
stone[i]='\0'; /*終わりを埋め込む*/
}
else{
printf("%s\n",s); /*入力した文字列を表示*/
j=0; /*カウンタ初期化*/
while(s[j]!='\0'){ /*入力終わりか判定*/
stone[i]=s[j]; /*文字をコピー*/
i++; /*カウンターを一つ進める*/
j++; /*カウンターを一つ進める*/
}
stone[i]='\n'; /*改行を埋め込む*/
i++; /*カウンターを一つ進める*/
}
}
}
これで石に手紙が記録できる。
再生はこうだ。
char stone[1000]; /*石1000立方センチ 10センチの立方体*/
void main(void)
{
char s[200]; /*読み込む領域*/
s[0]='\0';
int i,j; /*カウンタとフラグ*/
i=0; /*カウンタ初期化*/
while(stone[i]!='\0'){ /*終わるまでループ*/
j=0;
while(stone[i]!='\n'){ /*入力終わりか判定*/
s[j]=stone[i]; /*文字をコピー*/
i++; /*カウンターを一つ進める*/
j++; /*カウンターを一つ進める*/
}
s[j]='\0'; /*一行終わり*/
printf("%s\n",s); /*石から入力した文字列を表示*/
}
}
こんなのでいけるはずだ。
『いつも一緒にいてくれて、ありがとう。ウィザード』と石に記録してミニアに渡した。
少し照れた様子のミニアは俺の後ろ足に抱きついた。
実に平穏だな。
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