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第20章 暗闘のドラゴン
第118話 反撃
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おっ、何か来る。
と思ったら、ネズミの大群だった。
テイマーが操っているのか。
建物の側では範囲攻撃は使えない。
そうだ、尻尾が弱点だったな。
気絶させる用途の電撃で迎え撃つ。
気絶したネズミの尻尾を摘まんで回る。
あるネズミの尻尾を掴むと、他のネズミはバラバラになって逃げ出した。
当たりを引いたな。
感覚共有しているネズミだったに違いない。
ネズミはテイマーが一定時間、伝言魔法しないと逃げ出すように調教されているらしい。
敵わない時には逃げ出すとは実に暗部らしい。
次は何で来るかなと思ったら火球が飛んで来た。
俺はアンチマジックを作動させた。
「ふっ、かくなる上は」
おおっ、そこにいたのか。
暗闇に黒だから見落としてた。
ドラゴンではないので赤外線の目は使えない。
何をしてくるのかと思ったら、一瞬で距離を詰められて、鎧の間に剣を刺し込まれていた。
「なぜ死なない」
「そりゃゴーレムだからだ」
「リトワース王家の秘密兵器か」
「まあ、そんな所だ」
腸内細菌を毒に変える魔法を発動する。
倒れる黒襤褸衆。
突如剣がきらめいて倒れた黒襤褸衆に止めが刺された。
「居たなら居たって言えよ。姿隠しを解除してやろうか」
「これも任務ですゆえ、ご勘弁を」
俺の身体に接着剤のような物が投げつけられた。
今度はそうきたか。
これは万事休すだな。
固定砲台の役目は果たせると思ったら今度は油を掛けられた。
次は火だろうなと思ったら火矢が打ち込まれた。
俺のゴーレムがぁ。
くそう、ぼこぼこにしやがって。
俺は本体を出動させた。
城壁を飛び越え、ミニアの借り家の狭い庭に音もなく着地とはいかなかった。
メキメキという音とグシャっと言う音がして、足下から何かを踏み潰すような感触が。
黒襤褸衆とゴーレムを踏み潰してしまった。
見ると隣家の塀も壊れていて、尻尾がミニアの家の玄関を壊していた。
すまん、俺の金で弁償する。
「我らはこれよりアジトを潰してまいります。御免」
様子を見に来たミニアにリトワースの暗部が姿を見せないままそう言った。
ふん、ドラゴンをなめてもらっては困る。
赤外線の目はしっかりリトワースの暗部を捉えていた。
空中から追跡していると、城壁に近い家屋のそばに暗部は集結した。
あの家だな。
俺は舞い降り巨体で家を潰した。
「ミニア様、やりすぎです」
ふん、知るもんか。
ゴーレムを壊された恨み思い知れ。
その時、建物の残骸から爆発音がして、俺は爆炎に包まれた。
アンチマジックを発動。
爆発は魔法だったらしくて瞬く間に消えた。
「ミニア様はどこから魔法を行使なされているのだ。もしや姿隠しを発動して我らについて来たのでは」
「探せ。警護対象に守られる暗部など笑い者だ」
「おう」
探し回ってもミニアはいないよ。
俺はアジトの残党を殺す為にタップダンスを踊る。
住宅は粉々になり時折、爆炎が上がったが、アンチマジックで鎮火させた。
「ミニア様はどこだ」
「くそう、次はミニア様に出し抜かれないようにせねば」
これで、黒襤褸衆はなんとかなったが、後始末が大変だった。
「ウィザ。お座り。なんで関係ない家に被害を出すの」
ミニアから強い口調でお叱りを受けた。
「いや、頭に血が登ったというか。あいつらゴーレムを丸焼きにしたんだぜ」
「たかが、ゴーレム。みたいな事を言ったのはウィザでしょう」
「ミニアが師匠が負けるのが嫌だなんていうもんだから」
「これって私のせい。違うでしょ」
「すいません。全て私のせいです」
「全て私のせいにされるんだから」
「俺が責任を取る」
「どうやって」
「全てはホムンが悪い」
「ずるいよ。それは。罪をチャラにするのと同じ事だよ」
新しくゴーレムを作った俺はホムンとして一連の責任をとった。
ホムンの居所がはっきりしないまま裁判は進み。
ミニアの無実はキャラナがアリバイは証言した。
ミニア自身も真偽魔法にかかり今回の件には係わっていない事が証明された。
俺が真偽魔法にかかれば一発なんだが、ゴーレムに真偽魔法を掛ける馬鹿はいない。
ホムンはゴーレムとして出廷しているが、居所は誰も知らないという不思議な状態が続く。
ホムンの居所を尋ねられたミニアは証言を拒否。
捕まえるのは当局の役目と言い切った。
結果、ホムンは前科1犯となり金貨10枚の賞金首になった。
飲み代がほしい冒険者が血眼になってホムン爺さんを探しているらしい。
建物はもちろん弁償はした。
しかし、罪が消える事はない。
ドラゴンがホムンだと分かったらミニアに罪が行く。
この秘密は絶対に話せないな。
「ウィザ。キャラナの本家に殴りこみよ」
「おいおい、今度は国際問題になりそうなんだが」
「本家の連中を片っ端から殺せばキャラナが当主。リトワースの暗部とも話がついている」
いざとなったらドラゴンにミニア乗せてトンズラだな。
と思ったら、ネズミの大群だった。
テイマーが操っているのか。
建物の側では範囲攻撃は使えない。
そうだ、尻尾が弱点だったな。
気絶させる用途の電撃で迎え撃つ。
気絶したネズミの尻尾を摘まんで回る。
あるネズミの尻尾を掴むと、他のネズミはバラバラになって逃げ出した。
当たりを引いたな。
感覚共有しているネズミだったに違いない。
ネズミはテイマーが一定時間、伝言魔法しないと逃げ出すように調教されているらしい。
敵わない時には逃げ出すとは実に暗部らしい。
次は何で来るかなと思ったら火球が飛んで来た。
俺はアンチマジックを作動させた。
「ふっ、かくなる上は」
おおっ、そこにいたのか。
暗闇に黒だから見落としてた。
ドラゴンではないので赤外線の目は使えない。
何をしてくるのかと思ったら、一瞬で距離を詰められて、鎧の間に剣を刺し込まれていた。
「なぜ死なない」
「そりゃゴーレムだからだ」
「リトワース王家の秘密兵器か」
「まあ、そんな所だ」
腸内細菌を毒に変える魔法を発動する。
倒れる黒襤褸衆。
突如剣がきらめいて倒れた黒襤褸衆に止めが刺された。
「居たなら居たって言えよ。姿隠しを解除してやろうか」
「これも任務ですゆえ、ご勘弁を」
俺の身体に接着剤のような物が投げつけられた。
今度はそうきたか。
これは万事休すだな。
固定砲台の役目は果たせると思ったら今度は油を掛けられた。
次は火だろうなと思ったら火矢が打ち込まれた。
俺のゴーレムがぁ。
くそう、ぼこぼこにしやがって。
俺は本体を出動させた。
城壁を飛び越え、ミニアの借り家の狭い庭に音もなく着地とはいかなかった。
メキメキという音とグシャっと言う音がして、足下から何かを踏み潰すような感触が。
黒襤褸衆とゴーレムを踏み潰してしまった。
見ると隣家の塀も壊れていて、尻尾がミニアの家の玄関を壊していた。
すまん、俺の金で弁償する。
「我らはこれよりアジトを潰してまいります。御免」
様子を見に来たミニアにリトワースの暗部が姿を見せないままそう言った。
ふん、ドラゴンをなめてもらっては困る。
赤外線の目はしっかりリトワースの暗部を捉えていた。
空中から追跡していると、城壁に近い家屋のそばに暗部は集結した。
あの家だな。
俺は舞い降り巨体で家を潰した。
「ミニア様、やりすぎです」
ふん、知るもんか。
ゴーレムを壊された恨み思い知れ。
その時、建物の残骸から爆発音がして、俺は爆炎に包まれた。
アンチマジックを発動。
爆発は魔法だったらしくて瞬く間に消えた。
「ミニア様はどこから魔法を行使なされているのだ。もしや姿隠しを発動して我らについて来たのでは」
「探せ。警護対象に守られる暗部など笑い者だ」
「おう」
探し回ってもミニアはいないよ。
俺はアジトの残党を殺す為にタップダンスを踊る。
住宅は粉々になり時折、爆炎が上がったが、アンチマジックで鎮火させた。
「ミニア様はどこだ」
「くそう、次はミニア様に出し抜かれないようにせねば」
これで、黒襤褸衆はなんとかなったが、後始末が大変だった。
「ウィザ。お座り。なんで関係ない家に被害を出すの」
ミニアから強い口調でお叱りを受けた。
「いや、頭に血が登ったというか。あいつらゴーレムを丸焼きにしたんだぜ」
「たかが、ゴーレム。みたいな事を言ったのはウィザでしょう」
「ミニアが師匠が負けるのが嫌だなんていうもんだから」
「これって私のせい。違うでしょ」
「すいません。全て私のせいです」
「全て私のせいにされるんだから」
「俺が責任を取る」
「どうやって」
「全てはホムンが悪い」
「ずるいよ。それは。罪をチャラにするのと同じ事だよ」
新しくゴーレムを作った俺はホムンとして一連の責任をとった。
ホムンの居所がはっきりしないまま裁判は進み。
ミニアの無実はキャラナがアリバイは証言した。
ミニア自身も真偽魔法にかかり今回の件には係わっていない事が証明された。
俺が真偽魔法にかかれば一発なんだが、ゴーレムに真偽魔法を掛ける馬鹿はいない。
ホムンはゴーレムとして出廷しているが、居所は誰も知らないという不思議な状態が続く。
ホムンの居所を尋ねられたミニアは証言を拒否。
捕まえるのは当局の役目と言い切った。
結果、ホムンは前科1犯となり金貨10枚の賞金首になった。
飲み代がほしい冒険者が血眼になってホムン爺さんを探しているらしい。
建物はもちろん弁償はした。
しかし、罪が消える事はない。
ドラゴンがホムンだと分かったらミニアに罪が行く。
この秘密は絶対に話せないな。
「ウィザ。キャラナの本家に殴りこみよ」
「おいおい、今度は国際問題になりそうなんだが」
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