転生ドラゴンの魔法使い~魔法はガチでプログラムだった~

喰寝丸太

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第22章 探偵のドラゴン

第131話 立てこもり

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 俺のゴーレムは教授が立てこもっている邸宅の前に居た。
 証拠はすぐに集まったというか、俺は何もしていない。
 ジャスガの供述によれば、ジャスガは偶然手に入れた透視魔法を使い、学生時代を乗り切り講師になった。
 論文を提出するも教授になれない日々。
 教授になれない事に苛立ったジャスガは、ヴェロム教授の研究室で教授の論文を盗む為に透視魔法を使ったようだ。
 それをヴェロム教授に見つかり傘下にさせられて、透視魔法の事も白状させられた。

 ヴェロム教授はジャスガの能力を使い子飼いの講師を量産する計画だったらしい。
 論文盗作事件はその試験だったようだ。

 ジャスガは子分にさせられたのが面白くなかったようで、ヴェロム教授の成績改竄の証拠を透視魔法で突き止めたとの事。
 たぶん、保険のつもりだったんじゃないかな。
 その証拠を理事会が押さえたと。

 俺の出る幕なんてないと思っていたけど、ヴェロム教授は傘下の教授や講師と共に邸宅に立てこもった。
 余計な手間をかけさせるんじゃねぇ。

「お前達は包囲されている。大人しく投降しろ」

 警備員が邸宅の前で怒鳴る。

「うるさい。こうなったら理事や他の教授を皆殺しにして魔法都市を乗っ取ってやる」
「あんな事言ってるけど。どうします」

 俺は指揮を執っている理事に話し掛けた。

「困ったものです。相手が撃ってきたら、反撃しても正当防衛ですね」

「おい、姿勢を低くしてろ。ファイヤーボールが飛んでくるぞ」

 呪文の詠唱が聞こえたので、俺は学園の警備員に警告した。

「うひゃー、魔法の撃ち合いなんて聞いてない」
「泣き言を言うなよ。お前ら学園に雇われているんだろ。俺なんかボランティアだぞ」

 ファイヤーボールがごまんとやって来た。
 俺はアンチマジックの魔道具を発動。
 ファイヤーボールはかき消えた。
 魔力一万まで耐えるアンチマジックの魔道具だ。

「しょうがないですね。建物を破壊しましょう」

 理事が俺にそう言った。

「ドラゴンを呼んで良いのか」
「ええ、それが手っ取り早い」
「どうなっても俺は知らないぞ」

 ドラゴン本体は都市の外から教授の邸宅へドロップキックをかました。
 轟音と共に崩れ落ちる邸宅。

 固唾を飲んで警備員が事態を見守る。
 生き残りはいないんじゃと思った時に、魔法が発動された。
 寒いな。
 冷却魔法か。
 俺は自分の身体にブレスを吐きかけた。
 ブレスの炎はガレキに燃え移り、辺りは火の海に。

「これはやりすぎです」
「すまんな。ドラゴンの加減が効かなくて」
「どうにかして下さい。このままではあなたの賞金が十倍です」
「分かったよ。やってみる」

 流石に火事を消すほどの水を魔法では出せない。
 魔力10万だと直径4メートルの水しか出せない計算だ。
 全魔力振り絞ってもたかが知れている。
 しょうがないのでドラゴンの足で火を踏み消した。

 ふぃー、なんかなったよ。
 消火魔法を開発しとけば良かったな。

 ドラゴン本体が邪魔なので都市の外へ帰還させた。
 後には粉々のガレキと煙と焦げた臭いが残された。

「これは生き残りは絶望ですね。講師の何人かは警告で済まそうかと思ったのですが」
「俺に言われてもな」
「教授三人と講師八名が殉職ですか。穴埋めするのに頭が痛い。あなたにも責任を取ってもらいます」
「えー、それは酷いんじゃないか」
「講師をやって下さい」
「呪文効率学ならやってもいいぞ」
「はっきり言って、特別講師は要らないのですが」
「そこは譲れない」
「仕方ありませんね」

「生き残りがいます」

 残骸をかき分けていた警備員が声を張り上げた。
 俺はそいつらに完全回復魔法を使って治療。

 軽傷になった奴らは警備員に拘束された。

「助かったのは五人ですか。ゼロよりはましですね。それより完全回復魔法って実在したのですね」
「軽傷が残っただろう。完全回復ではない。正しくは重傷が軽傷になる魔法だな」
「あなたなら魔法治療学の講師が勤まるのでは」
「無理だな。魔法の知識はあるが、医学知識はない」
「そんな物ですか」

 事件は解決したけれど、講師のお勤めが残ってしまった。
 ミニアの助手と兼任だと時間調整しないとな。
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