ポリゴンスキルは超絶チートでした~発現したスキルをクズと言われて、路地裏に捨てられた俺は、ポリゴンスキルでざまぁする事にした~

喰寝丸太

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第2章 遠征編

第22話 クラッシャーさん

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 この街に着き色々な事に慣れた時、依頼を見に訪れたギルドで。

「これは俺様が取った依頼だ」
「いや、俺の方が先だ」

 この声はゼットじゃないか。
 うわ、あいつもこの街に来たのかよ。
 追いかけてくるなと言いたい。

 依頼の奪取で揉めていたのは傭兵が睨みを聞かせてゼットが分捕ったみたいだ。
 この街でも悪評が広がるのは時間の問題だな。

 しょうがない腹を括ろう。
 ここまで祟るのなら敵対もやむなしだ。
 俺が依頼を物色していると、ゼットが案の定、話し掛けてくる。

「能無しのディザではないか。さてはお前、Cランクの化けの皮がはがれて、あの街から逃げて来たな」

 お前が邪魔なんで逃げてきたんだよ。

「能無しはお前じゃないか。前の街からも逃げ出してきたんだろう」
「違う、俺の能力を疑う奴らばっかりだったんで、嫌気が差しただけだ」
「どうだか。金輪際、俺には話し掛けるな」
「役立たずが偉そうな口を」

 俺は無言になった。
 こいつに何を言っても無駄だ。

「無視したな」
「イオ、威嚇しろ」

 イオが威嚇のアニメーションをする。

「おい、魔獣を始末しろ。こんな時の為に高い金を払っているんだ」

 傭兵が剣を抜いた。

「ちょっと待て」

 ばかでかい槌を持ったスキンヘッドの小男が俺達の間に割って入った。

「構わん。こいつも始末しろ」
「やろうってか。ふんふん」

 大槌が二回ひるがえると傭兵二人が床に伏した。

「くそう、覚えてろよ」

 ゼットが傭兵達を見捨てて逃げ出した。

「クラッシャーさん、喧嘩は困ります」

 受付嬢がカウンターから出て来てそう言った。

「俺は喧嘩を治めただけだ」

 クラッシャーと呼ばれた男はバツが悪るそうに頬をかいた。

「ありがとうございます」
「坊主、お礼はいいって。クラン・デスタスの縄張りで勝手な事をされるのは腹が立つからやっただけだ」

 この男が話に出ていたクラッシャーか。
 普通に良い人だな。
 クラン・デスタスの人間も色々か。

「クラッシャーさん、ありがとう」

 マリーがにっこり笑ってそう言った。

「よし、今日は坊主達に冒険者のイロハを教えてやろう」

 教えてもらう必要はないけど、断るのもな。

「お願いします」
「します」

「おう、任せときな」

 三人で街の外の森に出かけた。
 ズシンズシンと足音がする。
 こいつは大物だな。
 俺は何時でも大岩が出せるように心構えをした。
 現れたのは3メートルを超えた赤鬼だった。

「オーガか。しゃらくさい。ふん【打撃】激爆」

 クラッシャーはジャンプしてオーガに大槌を振り下ろした。
 オーガは跡形もなく飛び散りクレーターが出来た。
 この人のスキルは打撃か。
 威力を何倍もに増幅しているのだろう。
 物理一辺倒の能力だ。

「このように魔獣は叩いて黙らせろ」

 また、ズシンズシンと足音がする。
 二匹目のオーガが来たようだ。

「お前もやってみろ」
「それじゃお言葉に甘えて。【具現化】大岩【アニメーション】落下」

 大岩がオーガを押しつぶす。

「見込みあるなあ。だが、ちと威力が足らんなぁ。俺に落としてみろ」

 この人も脳筋なのだな。
 剣聖さんと同じ匂いがした。

「死んでも文句言わないでくれよ」
「おうよ」

「【アニメーション】落下」
「ふん【打撃】流星」

 アッパースイングされた大槌が大岩を打ち上げる。
 飛ばされたよ。
 壊されなかっただけましか。

「ディザ、飛んだね。カエルみたい」
「うん、飛んだね」

 どうも、俺の能力は器用貧乏みたいだ。
 特化型には敵わないのか。
 盗賊の剛腕には勝てたのにな。
 やっぱ鍛え方の問題か。

「クラッシャーさん、スキルレベルって今いくつ」
「おう、10のマックスだな。ちなみにレベルも100を超えているぞ。筋力のステータスは2000を超えてるな」

 うわ、筋力が俺の100倍。
 そりゃ、飛ばされるはずだ。
 Sランクってみんなこんな化け物なんだろうな。

「参考になったよ」

 俺のレベルが今10だから、後10倍は頑張らないと。
 もっともステータスが強くなっても、スキルとは関係ないんだけどな。
 しかし、この人いきなりオーガの出る森に連れてくるかね。
 結局イロハなんて何にもないじゃないか。
 魔獣は叩いて黙らせろってだけしか教わってない。
 恰好いい所を見せたかっただけなのかも知れないな。
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