貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太

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第144話 牧場

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 第3階層に入った。
 見渡す限りの草。
 なんの草かと言えば牧草だ。
 普通の4倍サイズの牛が草を食んでいる。

 そして、巨人の牧童が見える。
 巨人の牧童の武器は角笛だ。
 あれで殴ってくるのかな。
 いやいや、超音波攻撃かも。
 超音波はちょっと防げないな。
 鉄パイプの連打でいけるかも知れないが。

【牧場だね】
【牛も巨大サイズだ。象ほどはあるかな】
【どういう攻撃をしてくると思う?】
【うんこ攻撃】
【反芻攻撃】
【角突きという奴はいないのか】
【牛べろべろ攻撃】
【牧童の意味は?】
【この長閑な風景を壊すのですか。恥を知りなさい】

「やるよ。法律で禁止されない限りは」

【まあそうだな】
【法律違反で禁固刑を受ければ牢屋行きだ】
【巨人を守る会のロビー活動はどうなんだ】
【難航しているな。一般国民は巨人は恐ろしいものだと思っている。俺もそう思う】
【おっヤエちゃんが行った】

 バリスタが発射される。
 牧童巨人、カーボーイジャイアントは、角笛を吹いた。
 牛たちが集まってカーボーイジャイアントを守る。
 なんだよ、超音波じゃなかったのか、がっくりだ。

【牛の装甲が厚いな】
【脂肪が厚いんだろう】
【なら刺さるんじゃないか】
【皮が厚いんだろ】

 綺羅々きららが大剣を牛に叩きつける。
 牛は角で受けた。
 うん、器用な牛だ。
 いや、カーボーイジャイアントが指示を出したのか。

 俺なら連打で突破するな。
 シロガネが突撃。
 牛の喉に噛みついてデスロール。
 他の牛が援護に入った。
 跳ね飛ばされるシロガネ。

【牛、強いな】
【酸の貫通弾がある】
綺羅々きららにもな】

「ファイナルスラッシュ」

 綺羅々きららの一撃は牛の角を斬り飛ばした。
 切断面から白煙が上がる。
 うん、じれったいな。

 俺は素早く動いて牛の角を掴み、全ての牛を捻って転ばせた。

【念力か】
【CGくさいんだよな】
【おー、この隙に綺羅々きららちゃんが止めを刺した】
【ヤエちゃんと、シロガネもな】

「シロガネ、念力ご苦労様」

【念力の時に画像が乱れるんだよな。CGと切り換えているくさい】
【でも実際に止めを刺しているぞ】
【なにが真実なのか知っているのはおっさんだけだ】

「全て真実だよ。あの巨人ノミの市の品物が嘘だったというのか」

【あんなのは金掛ければ作れる】
【そうだな。俺はおっさんを信じるよ。中年は労わらないと】

 おっと牛が起き上がった。
 また角を捻って転ばす。

 段々と止めが刺されていき、最後にカーボーイジャイアントが討ち取られた。

「よし、巨大牛のバーベキューだ。ただで振る舞うぞ」

【やった。食いに行く】
【不味いかもな】
【大きいのは大味ってのが定説だから】

「味は食ってみてのお楽しみだ」

 次のフィールドを少し覗いた。
 野外に黒板と机があり、巨人たちが勉強してる。
 学校かよ。
 これは楽勝そうだな。
 だが牛の例もある。
 弱そうに見えて強いかもな。

 とりあえず、今日の討伐は終りだ。
 ダンジョンを出て広場で巨大牛の死骸を出してクレーンで吊り上げる。
 そして解体ショーが始まった。

 肉になってしまえば普通の牛だな。
 まずは俺が味見。
 バーベキューコンロで肉を焼きあげる。
 味付けは塩コショーとバターだ。
 うん良い匂い。
 パクリといった。
 甘みがあって柔らかい。
 毒の気配はしない。

 もっとも毒があればキナコとモチが気づく。
 彼らはそういうのに鼻が利くからな。

「食ってよし」

 集まった群衆が肉を食べ始めた。
 みんな笑顔だ。
 肉を食うと無言だが笑顔になる。

 巨人を守る会の人間が恨めしそうにみてる。
 食いたきゃ食ったらいいのに。
 俺は気にしない。

【ゴチになりました】
【あざす】
【結構良い肉だった】
【熟成してないのにこの美味さだと、適切にやれば】

「まだ、巨大牛の死骸はたくさんある。売り出す予定だ」

【巨大牛は実在したな。あれを作り物という奴はいないだろ】
【いや分からんぞ。人魚のミイラだって作られた物だ】
【おっさんを俺は信じるよ】

 コボルトとケットシーに良いお土産になった。
 あの牛を生きたまま捕まえて、畜産できないかな。
 普通の人には無理か。

 カーボーイジャイアントは生かしても良いような気がする。
 ダンジョンコアを討伐したら、牧場フィールドは保護区にしよう。
 金さえあればそれぐらいできる。
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